荒れ地に咲く一輪の花

エウラ

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3 *まったり過ご・・・せない

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*R18。背後注意。前半ヨウガ、後半ルーカス視点ですかね。Rなので夜に投稿します。書き上がったので*





───結果、わからセックスで抱き潰された。



神様からしっかり番い認定されたルーカスは、あの後なんやかんや逃げを打った俺をガッツリ捕獲し、それはそれはいい笑顔で俺をキングサイズのベッドに押し倒した。

「ちょちょちょっ!! 待って待って!! いきなりすぎる!!」
「おや、寧ろ睡眠中に襲わなかった私を褒めて欲しいものですが」

そんなことを宣いながら、敬語も崩さずに身に着けていたシャツを脱ぎ捨てると、思った以上の筋肉で着痩せタイプだった。

盛り上がった胸筋。腹筋は綺麗に割れてる。
叩いたら痛そうだ。

思わず凝視した俺をにっこり笑って首を傾げるルーカス。

「・・・どうやら私の身体がお気に召したようですね」
「───うっ・・・」

疑問形じゃ無い言い方に、図星を突かれて顔が一気に熱くなるのを感じた。

だって、ムキムキ一歩手前の均整の取れた筋肉で、今までずっと、こんな身体に抱擁されたら幸せだよなぁって妄想してたんだ。

しょうが無いだろ!

とにかく、日々の仕事を熟すので精一杯だったんだよ!
妄想くらい良いだろ!

でもこんな理想的な人が、本当に、俺の番いなんだ・・・。

そう思ったらもう、年齢=童貞処女の俺は、嬉しさと恥ずかしさでいっぱいいっぱい。

思わず涙目になってしまって、目蓋をギュッと瞑る。

───と、目尻に柔らかいモノが押し当てられた。
ビクッとして思わず目を開けると、ルーカスが至近距離にいて、俺の目尻にキスをしていた。

「───っ」
「・・・せっかく美しい蒼い瞳なのに、隠さないで下さい」
「・・・・・・ひぇ・・・」

恋愛初心者の俺でも分かるくらいとろっとろの甘い瞳で見つめられて、俺は呆気なく白旗をあげるしか無かった。

「・・・は、初めて、なので・・・・・・お手柔らかに、お願いします・・・」
「・・・・・・初めて? 口吻も、ですか?」

キョトンとしたルーカスに、コクコク頷くしか出来ない俺。

「誰とも、その、付き合ったこと無くて・・・。何にも分からないから・・・・・・好きにして。ルーカスに任せる、か・・・・・・ら・・・・・・?」

恥を忍んでそう言えば、何やらごっそり表情が抜けたルーカス。

「ヒッ」

イケメンの無表情ってこんなに怖いんだ?!

思わずビクッとした俺を雄の顔をしたルーカスが無言で見つめた。

「・・・・・・ルーカス?」
「───貴方は私を如何したいんです?」
「え? え?」
「そんな恥じらう顔で、煽るなんてイケない子ですね。───どうなるか、その身体に分からせましょうね」
「・・・・・・」

そう言って壮絶な艶を出すルーカスに、俺はもはや蛇に睨まれた蛙状態で震えるしか無かった。


「───っぁっ・・・ルーカス、ルー・・・もっと、ゆっくりぃ・・・!」
「・・・っ、これでも、手加減しているんですが」
「ぅ、そだぁ・・・!」

雄の顔になったものの、ルーカスは何もかもが初めての俺の身体を、ゆっくり、優しく、痛みが無いように拓いていった。

キスも啄むものから少しづつ、深いものに変わり。
息も絶え絶えな俺を時折、労るように撫で擦り。
落ち着いた頃合いに次に進むということをした。

俺はだんだんと快楽を拾い始め、胸なんかちっとも感じなかったのに、今はもう、ぷっくりと赤く腫れて息を吹きかけられただけでピリピリするようになった。

「───ぁ、ルーカス・・・気持ちい・・・」
「ええ、気持ちが良いですね。素直で上手ですよ」

すでに蕩け始めた思考が、ルーカスのくれる甘い言葉に反応する。
もうずっと誰にも褒められる事が無かった心に染み渡り、満たしていく事に喜びを覚えて・・・。

「───ルー・・・、もっと褒めてぇ・・・」
「───っ可愛いですね、ヨウガ。じゃあ、、たくさん弄って解しましょうね。上手に出来たらもっと褒めてあげますよ」
「ホント? 嬉しい」

トロンとしたヨウガの後孔に、潤滑油を纏わせた指を先っぽだけそっと差し込み、中を浄化すると更にぐぐっと押し込む。

「ひあっ、なな何? お腹、すうっとした?」
「大丈夫ですよ。私は聖魔法の使い手ですので、浄化も得意なんです。中を綺麗にしたんですよ」
「・・・・・・良く分かんないけど、分かったぁ」
「───ック、可愛いが過ぎる」

ヨウガに聞こえない呟きを漏らしながら、じっくり解していくと、中のシコリを見つけて、そっと触る。

「───っひあっ?!」

途端に良い反応を返すヨウガを撫でて落ち着かせる。

「そこはね、ヨウガの気持ちいい所ですよ。もっと撫でて気持ち良くなりましょうね」
「───っもっと・・・? え、だって・・・これ以上・・・・・・? こ、怖いよ・・・っ」
「大丈夫ですよ。気持ち良くなれば怖いことなんて無くなります。頑張って。ヨウガはやれば出来る子でしょう?」

ルーカスにそう言われて、そうかも、なんて蕩けた頭で考えるヨウガ。

───頑張れば褒めて貰えるかな。

その思考に辿り着いたヨウガは、頑張ると決めた。

「───出来たら、褒めてね?」

無邪気な微笑みに少しの罪悪感を感じながら、ルーカスはヨウガの前立腺開発に勤しんだ。

───結果、ヨウガの可愛らしい陰茎から出るモノは無くなって潮を吹くようになり。
前を触らずともナカイキを覚えて、ふるふると身体を震わせた。

ルーカスがくれる甘い褒め言葉にすっかり蕩けたヨウガの後孔に、漸くルーカスの怒張があてられた。

「───ヨウガ、コレからもっとイイコトしてあげますね」
「───ぅ、ああ・・・ルー・・・?」
「私と共に、登り詰めましょうね」
「───ぅ、ん・・・」
「やっと、初夜です。コレから一つになりますよ・・・!!」
「───あっ・・・ああ・・・ひあああ───!!」

ルーカスの太くて硬い、灼熱の楔がヨウガの秘孔に埋め込まれていく。

あまりの大きさに圧迫され、ギチギチの後孔は裂けそうだった。

「ーっく、キツいですね。ヨウガ、痛くないですか?」
「───あっ・・・ぃたく、ない。苦し・・・」
「───大丈夫そうですね。それなら、ひと思いに・・・っ」

どちゅん───!

「───っ!!」
「───っ、挿入れただけで、イッたんですか? 覚えが良いですねっ!」
「───!!」
「ぐっ・・・・・・、褒められて反応して締め付けるなんて・・・・・・最高ですよ!!」

───危うく持っていかれそうになりました。

心の中で悪態をつくルーカスを幸せそうに見つめるヨウガに気付き、微笑みながら口吻をすると、ゆっくり抽挿を繰り返す。

ヨウガの反応を見ながら攻め、ヨウガが堪らず達すると、自分も胎内に白濁を吐き出した。

ヨウガは堪らず気を飛ばしたが、これはまだ第一ラウンド。

意識を取り戻したヨウガに雄になったルーカスは獰猛に笑って、言った。

「まだまだ、分からせるには足りないですよ」

ヨウガは引き攣った顔で半泣きになった。

そんな泣き顔もそそりますね、と耳元で囁くとヨウガはガチ泣きになったが、ソレも煽りですよと笑った。




───翌朝、いやもう昼過ぎに目覚めたヨウガは腰が抜けて、体力も使い切り指一本動かせず。

甲斐甲斐しく御世話をするルーカスを見て、エルフ怖え体力お化け、と戦々恐々とした。

何が地雷になるのかかいもく見当がつかないヨウガは、暫く大人しくしていたが、蜜月とばかりにルーカスに連日抱き潰されてとうとうキレた。


「オイコラ、テメェ!! いい加減にしろ!! 俺はのんびりまったり過ごしたいんだよ!! ベッドの住人じゃ無いんだよ!!」



───この叫びが日常になるのはすぐのこと。

髪の毛ほども気にしないルーカスには効果が無く、ヨウガの異世界転生の第一希望であったのんびり過ごす予定はどうやら当分先のようである・・・。





※次話からたぶん数話、ルーカス視点になります。
最初の書き出しはショートショートにしてましたが今は短編・・・これで終われるか?!(笑)





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