月の至高体験

エウラ

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本編

123 借り物のお題確認 2

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最下位から順に【シチュエーション】を確認して、得点が告げられる。
その間、ずっとシチュエーションのお題のまま待っていなくちゃいけないらしい。

結果が出れば離れても良いらしいが、いかんせん恋人やら婚約者やらが相手なので、終わってもいちゃいちゃムード。

そうこうしているうちに、第3位の陽希の順番になった。

---ただ、先ほどの空気が読めてない一組がコレだった。

『はいはい!! 第3位でゴールしたのは1-C皇陽希君と・・・・・・何と! 3-Sケイス・イルミナ風紀委員長?!』

見た目で丸わかりだったが、改めて聞くと凄い違和感。
ていうか、何やってんですか、イルミナさーん?!

めちゃくちゃ渋い顔なんだけど・・・!
そしてめちゃくちゃうっとり顔なんだけど、陽希。

生徒会役員も呆れ顔だよ。
これは完全に予想外だったんだろうな。

『・・・えーと、一応お聞きしますが・・・皇陽希君、この方は貴方にとってどういう方でしょう?』

実況者が戸惑いつつも他の人同様に聞いた。
ソレを陽希はにっこり笑って応えた。

「僕の好きな人です!」

途端にザワつく観客の生徒達。
ますます渋面のイルミナ。

『・・・・・・ケイス・イルミナさん、そう言ってますが・・・・・・』
「俺は嫌いだ」

はい、即答ですね。
というか、陽希以外は皆分かってるよね!
あからさまに嫌がってるし、胸元で腕組みしたまんまでシチュエーションもクソも無いよね?

「えー、照れちゃってぇ・・・!」

どこが?!

実況者も生徒達もドン引きしているのに、陽希と一部の取り巻きの笑顔が怖い。
思い込みもココまで来るとある意味凄いな。

『・・・・・・ええと、どう見ても好意は感じられないのですが・・・・・・シチュエーションは、ええと、腰を抱く・・・・・・ですね。うん、一応、腰を抱いているので、順位の点数10点にシチュエーション10点ですかね! お疲れ様です!』

・・・・・・実況者、諦めて無理矢理締めたよ!

イルミナはさっさと陽希を振りほどくとその場を去って行った。

去り際、サクヤとスオウをチラッと見てから周りに見えないように口の端をあげた。

---良いザマだな。

スオウにそう言ってるようだった。
スオウはすぐに察したのだろう。
かあっと赤くなって、一瞬、イルミナを睨んだが、イルミナはすでに背を向けて生徒会役員のテントに歩いて行ってしまった。

一人残された不機嫌な陽希は、ブスッとした顔を隠そうともしない。

「照れ隠しでも、せめてココにいなよ!」

いやだから照れてないって!!

ココにいる全員が心の中で突っ込んだ。





※明けましておめでとう御座います。
大変遅くなりまして・・・。
今年もよろしくお願いします。





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感想 28

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