126 / 133
本編
123 借り物のお題確認 2
しおりを挟む最下位から順に【シチュエーション】を確認して、得点が告げられる。
その間、ずっとシチュエーションのお題のまま待っていなくちゃいけないらしい。
結果が出れば離れても良いらしいが、いかんせん恋人やら婚約者やらが相手なので、終わってもいちゃいちゃムード。
そうこうしているうちに、第3位の陽希の順番になった。
---ただ、先ほどの空気が読めてない一組がコレだった。
『はいはい!! 第3位でゴールしたのは1-C皇陽希君と・・・・・・何と! 3-Sケイス・イルミナ風紀委員長?!』
見た目で丸わかりだったが、改めて聞くと凄い違和感。
ていうか、何やってんですか、イルミナさーん?!
めちゃくちゃ渋い顔なんだけど・・・!
そしてめちゃくちゃうっとり顔なんだけど、陽希。
生徒会役員も呆れ顔だよ。
これは完全に予想外だったんだろうな。
『・・・えーと、一応お聞きしますが・・・皇陽希君、この方は貴方にとってどういう方でしょう?』
実況者が戸惑いつつも他の人同様に聞いた。
ソレを陽希はにっこり笑って応えた。
「僕の好きな人です!」
途端にザワつく観客の生徒達。
ますます渋面のイルミナ。
『・・・・・・ケイス・イルミナさん、そう言ってますが・・・・・・』
「俺は嫌いだ」
はい、即答ですね。
というか、陽希以外は皆分かってるよね!
あからさまに嫌がってるし、胸元で腕組みしたまんまでシチュエーションもクソも無いよね?
「えー、照れちゃってぇ・・・!」
どこが?!
実況者も生徒達もドン引きしているのに、陽希と一部の取り巻きの笑顔が怖い。
思い込みもココまで来るとある意味凄いな。
『・・・・・・ええと、どう見ても好意は感じられないのですが・・・・・・シチュエーションは、ええと、腰を抱く・・・・・・ですね。うん、一応、皇君が腰を抱いているので、順位の点数10点にシチュエーション10点ですかね! お疲れ様です!』
・・・・・・実況者、諦めて無理矢理締めたよ!
イルミナはさっさと陽希を振りほどくとその場を去って行った。
去り際、サクヤとスオウをチラッと見てから周りに見えないように口の端をあげた。
---良いザマだな。
スオウにそう言ってるようだった。
スオウはすぐに察したのだろう。
かあっと赤くなって、一瞬、イルミナを睨んだが、イルミナはすでに背を向けて生徒会役員のテントに歩いて行ってしまった。
一人残された不機嫌な陽希は、ブスッとした顔を隠そうともしない。
「照れ隠しでも、せめてココにいなよ!」
いやだから照れてないって!!
ココにいる全員が心の中で突っ込んだ。
※明けましておめでとう御座います。
大変遅くなりまして・・・。
今年もよろしくお願いします。
98
お気に入りに追加
1,087
あなたにおすすめの小説

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜
車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第二の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。

箱庭
エウラ
BL
とある事故で異世界転生した主人公と、彼を番い認定した異世界人の話。
受けの主人公はポジティブでくよくよしないタイプです。呑気でマイペース。
攻めの異世界人はそこそこクールで強い人。受けを溺愛して囲っちゃうタイプです。
一応主人公視点と異世界人視点、最後に主人公視点で二人のその後の三話で終わる予定です。
↑スミマセン。三話で終わらなかったです。もうしばらくお付き合い下さいませ。
R15は保険。特に戦闘シーンとかなく、ほのぼのです。

俺の親友がモテ過ぎて困る
くるむ
BL
☆完結済みです☆
番外編として短い話を追加しました。
男子校なのに、当たり前のように毎日誰かに「好きだ」とか「付き合ってくれ」とか言われている俺の親友、結城陽翔(ゆうきはるひ)
中学の時も全く同じ状況で、女子からも男子からも追い掛け回されていたらしい。
一時は断るのも面倒くさくて、誰とも付き合っていなければそのままOKしていたらしいのだけど、それはそれでまた面倒くさくて仕方がなかったのだそうだ(ソリャソウダロ)
……と言う訳で、何を考えたのか陽翔の奴、俺に恋人のフリをしてくれと言う。
て、お前何考えてんの?
何しようとしてんの?
……てなわけで、俺は今日もこいつに振り回されています……。
美形策士×純情平凡♪

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる