月の至高体験

エウラ

文字の大きさ
上 下
116 / 133
本編

113 縦割り集会

しおりを挟む

数日後、クラス別の縦割り集会-体育祭集会が開かれた。

クラス別に寮が違うので、この集会は各寮で行う。
寮は関係者以外立ち入れないので安心して話し合えるというわけだ。

その集会初日は一斉に行われ、後は必要に応じて各自の寮の管理人に確認と許可を取れば、何度でも集まって良いことになっている。


そして本日は栄えある第一回目の体育祭集会である。
今日は一日この集会に充てられるので寮内ということもあり、皆ラフな私服で集まった。

場所は寮内の広間だ。
ダンスホール並みの大きさで、実際そういうパーティーも開かれる事もあるそう。
・・・男子生徒しかいないのに。
お相手は意中の男子?
---それは置いておいて閑話休題

Sクラスの寮は生徒会が占めているので、何となく生徒会長が進行するのかと思いきや、ちゃんと学年別に実行委員が選ばれていて、その人達が司会進行、書記等を務めてくれた。

僕達一年のクラスは委員長のエルネスト君と副委員長のウィル君が実行委員を務める。
忙しいのにありがとう。

僕とスオウは後ろに座っている。
全体を見渡せる位置だ。
生徒会長達は正面右側に陣取っていて、左側が実行委員達。

---ところで、チラチラ視線が来るんだけど、何故?

「・・・サクヤの着物姿が珍しいんだろ。寮では普段着てるが他のヤツらにはあまり会わないからな。初めて見るヤツがほとんどだろうな」
「あー、なるほど。確かに皇国の着物ってあんまり見ないよね。僕も華恋母様が用意してくれてなきゃ、自分では洋服で良いと思ってたし。コッチは洋服が主流だもんね」

そういうサクヤは、簡素な浅葱色の着流しを着ている。
髪は下ろしてハーフアップにしているが、色気がダダ漏れである。

スオウは苦笑した。
相変わらず自己評価が低くて、を見ていることに気付いていない。


---さて、今回の集会は一回目であり、詳しいことを知らない一年生の為に、前半は体育祭の内容説明に充てられる。

「まず、この学園での体育祭はどういうものか説明しよう」

そういって競技の説明が始まった。

「徒競走、障害物走、借り物競走が個人戦で、騎馬戦とリレーが団体戦。後、応援合戦も団体戦扱いで、どのくらい盛り上がったかの投票がある。コレは午後イチで各クラスが応援合戦をしたあとに最後のリレーまでの投票で決まるんだが、何処も趣向を凝らすから盛り上がるぞ」

「因みに、当然魔法や武器の使用は禁止だ。そもそもグラウンドは魔法無効化の魔導具で覆われるから使えなくなるがな」

生徒会長が付け足した。
純粋な運動能力と運が必要だ。

「それだけに、適材適所で挑まないとSクラスとか関係なく蹴落とされるから、本気で勝ちに行くぞ!」
「「「おお---!!」」」

皆、やる気満々だ。
僕も何となくソワソワしちゃうよ。




しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

天才第二王子は引きこもりたい 【穀潰士】の無自覚無双

柊彼方
ファンタジー
「この穀潰しが!」 アストリア国の第二王子『ニート』は十年以上王城に引きこもっており、国民からは『穀潰しの第二王子』と呼ばれていた。 ニート自身その罵倒を受け入れていたのだ。さらには穀潰士などと言う空想上の職業に憧れを抱いていた。 だが、ある日突然、国王である父親によってニートは強制的に学園に通わされることになる。 しかし誰も知らなかった。ニートが実は『天才』であるということを。 今まで引きこもっていたことで隠されていたニートの化け物じみた実力が次々と明らかになる。 学院で起こされた波は徐々に広がりを見せ、それは国を覆うほどのものとなるのだった。 その後、ニートが学生ライフを送りながらいろいろな事件に巻き込まれるのだが…… 「家族を守る。それが俺の穀潰士としての使命だ」 これは、穀潰しの第二王子と蔑まれていたニートが、いつの日か『穀潰士の第二王子』と賞賛されるような、そんな物語。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

【完結】悪役令息の従者に転職しました

  *  
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。 依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。 皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ! 本編完結しました! 『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく、舞踏会編、はじめましたー! 他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。

処理中です...