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本編
89 ひと狩りじゃなくてふた狩りだった件(sideリオウ)
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*短いです*
兄様達が冒険者ギルドから帰ってきた。
夏期休暇に入って、サクヤ兄様がスオウ兄様と一緒に帰省してきた。
色々あって今日は二人して冒険者ギルドに出かけたのだ。
サクヤ兄様のギルド所属をここローゼンに変更しつつ何か依頼を受けるつもりだと言っていたので、土産話を期待して待っていた。
あの二人ならどんなことでも出来そうだ。どんな話が聞けるだろうか。
帰宅が夕方になったので、けっこう依頼が大変だったのかなと思いつつ話を振ってみると・・・。
『ギルドで絡まれて火竜を狩って魔導具研究所に行ってガララビ亜種を狩ってきた』
---今日の天気を言うみたいにサラッと言ったね?
何その、面倒だから要点だけ言った、みたいな返事は!
「ちょっと! もう少し詳しく---!」
このままうやむやにさせないよ!
ほらほら、父様達にも聞こえたからキチンと話を聞かせて貰いますからね!
結局、晩餐の後にサロンで冒険談義に花を咲かせた。
ていうか、イヤーカフで記録してるんでしょ?
面倒ならそれで見せてくれればいいじゃないかと言ったら、二人して『忘れてた』って・・・。
頭がいいくせにヘンなところで抜けてるよね。
それから、急遽大広間では火竜とガララビ亜種討伐の上映会が催された。
手隙の使用人達も集まって(影も)人数が多すぎてサロンでは狭かったので。
「大袈裟だろ。たかが俺達の討伐にこんなに」
「特に面白い事なんてないと思うよ?」
何て言ってるけど、いやいやそれこそ何言ってるの?!
全く無自覚だよね。
そうして始まった映像に、一同唖然。
え? 火竜を瞬殺?
無傷で魔導具研究所に納品って、それは所長達も大喜びでしょ。
ガララビ亜種って、強いんだよね?
バジリスクになりかけてるって?
そんなのを20分足らずで討伐??
兄様達が強いって分かってたけどさあ・・・。
二人以外の人、全員思ってると思う。
貴方たち人外ですか?
「お休みなさい」
そういって部屋に戻っていく二人を見送って僕も自室に戻ろうとして。
「リオウ」
「はい? 父様、何か?」
振り向くと真剣な顔で父様達が僕を見ていた。
「リオウだけだよ、常識人は。このまま素直に育ってくれ」
ええ?
それは兄様達を反面教師にしろということでしょうか?
微妙な顔になった自覚はあるが。
「・・・善処します」
それ以外にどう言えと・・・・・・。
まあ、父様達がほっとした顔をしたので、ヨシとしよう。
兄様達が冒険者ギルドから帰ってきた。
夏期休暇に入って、サクヤ兄様がスオウ兄様と一緒に帰省してきた。
色々あって今日は二人して冒険者ギルドに出かけたのだ。
サクヤ兄様のギルド所属をここローゼンに変更しつつ何か依頼を受けるつもりだと言っていたので、土産話を期待して待っていた。
あの二人ならどんなことでも出来そうだ。どんな話が聞けるだろうか。
帰宅が夕方になったので、けっこう依頼が大変だったのかなと思いつつ話を振ってみると・・・。
『ギルドで絡まれて火竜を狩って魔導具研究所に行ってガララビ亜種を狩ってきた』
---今日の天気を言うみたいにサラッと言ったね?
何その、面倒だから要点だけ言った、みたいな返事は!
「ちょっと! もう少し詳しく---!」
このままうやむやにさせないよ!
ほらほら、父様達にも聞こえたからキチンと話を聞かせて貰いますからね!
結局、晩餐の後にサロンで冒険談義に花を咲かせた。
ていうか、イヤーカフで記録してるんでしょ?
面倒ならそれで見せてくれればいいじゃないかと言ったら、二人して『忘れてた』って・・・。
頭がいいくせにヘンなところで抜けてるよね。
それから、急遽大広間では火竜とガララビ亜種討伐の上映会が催された。
手隙の使用人達も集まって(影も)人数が多すぎてサロンでは狭かったので。
「大袈裟だろ。たかが俺達の討伐にこんなに」
「特に面白い事なんてないと思うよ?」
何て言ってるけど、いやいやそれこそ何言ってるの?!
全く無自覚だよね。
そうして始まった映像に、一同唖然。
え? 火竜を瞬殺?
無傷で魔導具研究所に納品って、それは所長達も大喜びでしょ。
ガララビ亜種って、強いんだよね?
バジリスクになりかけてるって?
そんなのを20分足らずで討伐??
兄様達が強いって分かってたけどさあ・・・。
二人以外の人、全員思ってると思う。
貴方たち人外ですか?
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そういって部屋に戻っていく二人を見送って僕も自室に戻ろうとして。
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ええ?
それは兄様達を反面教師にしろということでしょうか?
微妙な顔になった自覚はあるが。
「・・・善処します」
それ以外にどう言えと・・・・・・。
まあ、父様達がほっとした顔をしたので、ヨシとしよう。
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