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515 カガシと薬師と錬金術師は混ぜるな危険 1
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ざっくり報告をし終えた頃に、同じくお昼休みをしていたらしいカガシ達がそれぞれテントから出て来た。
「アレ、もう出てきたんですね」
「アンタも一言目がそれかよ」
カガシが細目を更ににっこり細くして開口一番そう言ったので、俺は思わずツッコんだ。もっと言うことないのか。
「だってお仕置きされてたんでしょう?」
「ちっがーう! 薬の検証ー!」
「・・・・・・薬? 何のです!?」
「えっ?」
糸目をカッと見開いて食いついてきたカガシにちょっと引く俺。アークも驚いて慌てて俺を後ろに庇った。
「カガシ、もう一歩下がれ」
「あ、すみません、つい」
「すっすみません! カガシは薬のことになると抑えが効かなくて・・・・・・」
アークの威圧の声にも平然としているカガシは言われた通り後ろに下がり、側にいたチャリオンがカガシの袖を掴みながらそう言って謝った。
うん、自分もそうだから気持ちは分かるよ。・・・・・・あれ、それなら俺もこういうときカガシみたいに引かれてるってこと!?
思わぬところで客観的に認識してしまってちょっと反省する俺だった。
それはともかく。
そうだよ、カガシも他の薬師もいるし、せっかくだからこの『月下美人』の改良を手伝って貰おう!
「ねえカガシ、このあと時間ある? その、薬の調整の手伝いってお願いできるかな?」
「時間はいくらでもありますよ。今、特に急ぎの薬とかの注文もないですし、そもそも薬師ギルド辞めてますし。今話してたヤツですか?」
俺のお願いににっこり笑ってそう言うカガシ。それもそうか。ココに来る時点で王都の薬師ギルドを辞めてるか。
じゃあ遠慮しなくていいよね?
「うん、そうなんだけど。効果が強すぎて」
「じゃあ俺、分析しましょうか。どこでやります?」
カガシに聞かれて、どうしようか迷ってアークを見た。一応、やらかした薬だからね。あんまり大っぴらにはしたくない。
「えーと、アーク、ここに作業机出してやってもいい?」
「・・・・・・一応、メーレとエレンとミオ、チャリオンに害が及ばないように認識阻害とか結界とか張ってくれ」
確かに。さすがにあの媚薬を部外者の彼らに大っぴらに晒すことは出来ないもんね。
「あとは薬師だから何かあってもどうにかすんだろ」
「分かった! ありがとう!」
渋い顔で溜め息を吐きながら了承してくれたアークにお礼を言って、インベントリから縦一メートル・横二メートルの机を引っ張りだし、あといくつかスツールも出して並べると、作業机から半径五メートルくらいの範囲に認識阻害を組み込んだ結界魔法を張る。
いかにもここに結界がありますよーと分かるように可視化したので、ぼんやり壁があるように見えるだろう。
コレで中もぼんやりとしか見えないはず。
「アークと他の薬師も入れるようにしておくね。残りの人は入れないようになってるから、用があるときはノックしてね」
「・・・・・・それ、集中すると気付かないだろう」
「え? へへへ、そんなことないよ? ・・・・・・たぶん」
アークにジト目で見られたので誤魔化すように笑ったら、今度は呆れた目で見られた。
「適当に顔を出して止めるからな」
過保護なアークにそう言われたが、確かに止められないと思うのでよろしくお願いします。
※睡眠欲に負けて寝落ちました。眠いときって本当に思考が停止するんですよね。サブタイトルも文章も何も浮かばず書けなかった。
皆様も睡眠はキチンと取りましょう。
「アレ、もう出てきたんですね」
「アンタも一言目がそれかよ」
カガシが細目を更ににっこり細くして開口一番そう言ったので、俺は思わずツッコんだ。もっと言うことないのか。
「だってお仕置きされてたんでしょう?」
「ちっがーう! 薬の検証ー!」
「・・・・・・薬? 何のです!?」
「えっ?」
糸目をカッと見開いて食いついてきたカガシにちょっと引く俺。アークも驚いて慌てて俺を後ろに庇った。
「カガシ、もう一歩下がれ」
「あ、すみません、つい」
「すっすみません! カガシは薬のことになると抑えが効かなくて・・・・・・」
アークの威圧の声にも平然としているカガシは言われた通り後ろに下がり、側にいたチャリオンがカガシの袖を掴みながらそう言って謝った。
うん、自分もそうだから気持ちは分かるよ。・・・・・・あれ、それなら俺もこういうときカガシみたいに引かれてるってこと!?
思わぬところで客観的に認識してしまってちょっと反省する俺だった。
それはともかく。
そうだよ、カガシも他の薬師もいるし、せっかくだからこの『月下美人』の改良を手伝って貰おう!
「ねえカガシ、このあと時間ある? その、薬の調整の手伝いってお願いできるかな?」
「時間はいくらでもありますよ。今、特に急ぎの薬とかの注文もないですし、そもそも薬師ギルド辞めてますし。今話してたヤツですか?」
俺のお願いににっこり笑ってそう言うカガシ。それもそうか。ココに来る時点で王都の薬師ギルドを辞めてるか。
じゃあ遠慮しなくていいよね?
「うん、そうなんだけど。効果が強すぎて」
「じゃあ俺、分析しましょうか。どこでやります?」
カガシに聞かれて、どうしようか迷ってアークを見た。一応、やらかした薬だからね。あんまり大っぴらにはしたくない。
「えーと、アーク、ここに作業机出してやってもいい?」
「・・・・・・一応、メーレとエレンとミオ、チャリオンに害が及ばないように認識阻害とか結界とか張ってくれ」
確かに。さすがにあの媚薬を部外者の彼らに大っぴらに晒すことは出来ないもんね。
「あとは薬師だから何かあってもどうにかすんだろ」
「分かった! ありがとう!」
渋い顔で溜め息を吐きながら了承してくれたアークにお礼を言って、インベントリから縦一メートル・横二メートルの机を引っ張りだし、あといくつかスツールも出して並べると、作業机から半径五メートルくらいの範囲に認識阻害を組み込んだ結界魔法を張る。
いかにもここに結界がありますよーと分かるように可視化したので、ぼんやり壁があるように見えるだろう。
コレで中もぼんやりとしか見えないはず。
「アークと他の薬師も入れるようにしておくね。残りの人は入れないようになってるから、用があるときはノックしてね」
「・・・・・・それ、集中すると気付かないだろう」
「え? へへへ、そんなことないよ? ・・・・・・たぶん」
アークにジト目で見られたので誤魔化すように笑ったら、今度は呆れた目で見られた。
「適当に顔を出して止めるからな」
過保護なアークにそう言われたが、確かに止められないと思うのでよろしくお願いします。
※睡眠欲に負けて寝落ちました。眠いときって本当に思考が停止するんですよね。サブタイトルも文章も何も浮かばず書けなかった。
皆様も睡眠はキチンと取りましょう。
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