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491 休憩タイム 1
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ワフワフ煩いヴァンには仔狼サイズになって貰い、ティンバーの案内で騎士団の食堂に向かった。
さっきまでいた訓練場は離れた場所にあったので食堂まで結構距離がある。
その途中すれ違った騎士や騎士団の事務官などにギョッとされながら歩いていく。
そういえばさっきから同じ方向に向かう騎士達をよく見かけるなぁ。
「鑑定に没頭してて時間を気にしてなかったろう? ノアはお茶と言ったがそろそろ昼休憩の時間だ」
「・・・・・・え? そんなに経ってた?」
俺が首を傾げて疑問に思ったことを察したアークがそう教えてくれた。
そっか、お昼か。
そう言われれば古の森でメーレとお茶にしようって言ってたときに薬師ギルドの団体が来て、そのあとヴァンのところに来たんだっけ。
それから鑑定してたら、そりゃあそんな時間にもなるか。
「だから昼ご飯食べて食休みして、お楽しみは午後からな。大体、立ち会う宰相達も昼休憩しないとだろ?」
「そうだった。自分だけじゃないんだった」
他の人の都合もあったの忘れてた。
ずっと一人だったからそういうのがクセになってるんだな。無意識に他人を外して考えそうになる。
でもアークと番ってからは、さっきみたいにアークが周りをよく見て俺を気にかけてくれるから、作業に没頭して倒れるとかないし周囲の人達との関係も緩衝材になってくれて上手くいってると思う。
───もしかしたら単に竜人の独占欲や嫉妬からくる行動なのかもしれないけどね。
最近ふと思うんだ。あながち間違ってはいない気もする。
でも別にいいんだ。俺はいつもそういうアークに惚れ直しちゃうんだから。
俺の足りないところを持っている、俺の好一対のアークが大好きだから。
「アーク、いつもありがとう」
「ん? 急にどうしたんだ?」
「えへへ、大好き」
「───っ、お前は・・・・・・もう・・・・・・」
俺がお礼を言ったら顔を片手で覆って天を仰いでブツブツ小声で何かを言ってるアークに首を傾げると、ヴァンが呆れたように言った。
『お前ら、公衆の面前でいちゃいちゃするのは控えとけよ? 周りが反応に困ってるぞ』
「えっ」
「・・・・・・ああ、ノアの可愛い顔を見せたくねえ」
俺はビクッとして周りを見渡した。
うわ、何かいつの間にか食堂に着いててめちゃくちゃ見られてた!
慌ててアークの胸に顔を埋めてギュッと抱きつく。
「・・・・・・ティンバー団長、衝立とか仕切りのある席ってあるか?」
「大丈夫です、ご安心を。役職持ち用の区画があるのでそちらを使います」
「すまない、助かる」
「・・・・・・うう、ごめんなさい」
昼休憩の騎士達が大勢集まってくる中で、俺は恥ずかしさと人見知りでアークに引っ付いたままその場所まで移動するのだった。
ヴァンは蹴られると危ないからと、ティンバーが抱っこしていった。
周りの騎士達に可愛い可愛いと言われて満更でもない様子で尻尾をバサバサと振っていた。
フェンリルの威厳は・・・・・・今更か。
一緒に鑑定をしていた騎士達は俺達と同席できないと言うので、席を別れるときにマジックバッグにお菓子を詰め合わせて渡しておいた。
「お仕事、ご苦労様でした。休憩時間に皆さんで食べて下さい。あ、マジックバッグはそのまま差し上げます」
「えっ!? よろしいのですか!? ありがとうございます!」
ほくほく顔で料理のカウンターに並びに行った。たぶんここにいる騎士達に一個ずつあげても足りるくらいにはお菓子入ってるから一人で何個も食べられると思うよ。
ちなみに交代で食事するから、ここにいるのは三分の一くらいなんだって。それでもおおよそ二百人。
王族関係の護衛の近衛騎士団はまた別の食堂があるそうだ。ここは一般の騎士団や事務官などの食堂なんだって。
確かに竜王国も騎士達って一つの騎士団に何百人もいるもんね。それがいくつもあれば相当な人数だ。
今回は一緒に鑑定をしていた騎士達だけなので、数量は大丈夫だろう。
ティンバーに案内されたのは半個室になっている二階。バルコニーのようになっていて、下の食堂が見渡せる。
役職持ちや伯爵位以上の者だけが使える場所なので、階段入り口には警備の騎士が二人立っていた。
誤って上に行こうとしたり不審者が入らないようにするためだそうだ。
上はかなり広く、衝立でテーブルを囲って視界を遮ることが出来る。
会話は、魔導具や魔法でテーブルごとに防音魔法を張れば問題ないそうだ。
その一画に案内されて着席を促されたので、ここでようやくアークから離れて席に着いた。
・・・・・・たぶんずっと騎士達の視線を集めていただろうけど、もう諦めたよ。
※遅くなりました。
しまった。まだ休憩すらしていない(笑)。
実験までもう少しお待ち下さい。
人物設定のギギルル兄弟の里帰りからのところに急にグラウクスのイラストぶっ込みました。
ずっと頭にあって描きたかったので。
着流しを着たハーフアップのイケオジのイメージです(何か着流し似合うと思って。浴衣でもいい)。
さっきまでいた訓練場は離れた場所にあったので食堂まで結構距離がある。
その途中すれ違った騎士や騎士団の事務官などにギョッとされながら歩いていく。
そういえばさっきから同じ方向に向かう騎士達をよく見かけるなぁ。
「鑑定に没頭してて時間を気にしてなかったろう? ノアはお茶と言ったがそろそろ昼休憩の時間だ」
「・・・・・・え? そんなに経ってた?」
俺が首を傾げて疑問に思ったことを察したアークがそう教えてくれた。
そっか、お昼か。
そう言われれば古の森でメーレとお茶にしようって言ってたときに薬師ギルドの団体が来て、そのあとヴァンのところに来たんだっけ。
それから鑑定してたら、そりゃあそんな時間にもなるか。
「だから昼ご飯食べて食休みして、お楽しみは午後からな。大体、立ち会う宰相達も昼休憩しないとだろ?」
「そうだった。自分だけじゃないんだった」
他の人の都合もあったの忘れてた。
ずっと一人だったからそういうのがクセになってるんだな。無意識に他人を外して考えそうになる。
でもアークと番ってからは、さっきみたいにアークが周りをよく見て俺を気にかけてくれるから、作業に没頭して倒れるとかないし周囲の人達との関係も緩衝材になってくれて上手くいってると思う。
───もしかしたら単に竜人の独占欲や嫉妬からくる行動なのかもしれないけどね。
最近ふと思うんだ。あながち間違ってはいない気もする。
でも別にいいんだ。俺はいつもそういうアークに惚れ直しちゃうんだから。
俺の足りないところを持っている、俺の好一対のアークが大好きだから。
「アーク、いつもありがとう」
「ん? 急にどうしたんだ?」
「えへへ、大好き」
「───っ、お前は・・・・・・もう・・・・・・」
俺がお礼を言ったら顔を片手で覆って天を仰いでブツブツ小声で何かを言ってるアークに首を傾げると、ヴァンが呆れたように言った。
『お前ら、公衆の面前でいちゃいちゃするのは控えとけよ? 周りが反応に困ってるぞ』
「えっ」
「・・・・・・ああ、ノアの可愛い顔を見せたくねえ」
俺はビクッとして周りを見渡した。
うわ、何かいつの間にか食堂に着いててめちゃくちゃ見られてた!
慌ててアークの胸に顔を埋めてギュッと抱きつく。
「・・・・・・ティンバー団長、衝立とか仕切りのある席ってあるか?」
「大丈夫です、ご安心を。役職持ち用の区画があるのでそちらを使います」
「すまない、助かる」
「・・・・・・うう、ごめんなさい」
昼休憩の騎士達が大勢集まってくる中で、俺は恥ずかしさと人見知りでアークに引っ付いたままその場所まで移動するのだった。
ヴァンは蹴られると危ないからと、ティンバーが抱っこしていった。
周りの騎士達に可愛い可愛いと言われて満更でもない様子で尻尾をバサバサと振っていた。
フェンリルの威厳は・・・・・・今更か。
一緒に鑑定をしていた騎士達は俺達と同席できないと言うので、席を別れるときにマジックバッグにお菓子を詰め合わせて渡しておいた。
「お仕事、ご苦労様でした。休憩時間に皆さんで食べて下さい。あ、マジックバッグはそのまま差し上げます」
「えっ!? よろしいのですか!? ありがとうございます!」
ほくほく顔で料理のカウンターに並びに行った。たぶんここにいる騎士達に一個ずつあげても足りるくらいにはお菓子入ってるから一人で何個も食べられると思うよ。
ちなみに交代で食事するから、ここにいるのは三分の一くらいなんだって。それでもおおよそ二百人。
王族関係の護衛の近衛騎士団はまた別の食堂があるそうだ。ここは一般の騎士団や事務官などの食堂なんだって。
確かに竜王国も騎士達って一つの騎士団に何百人もいるもんね。それがいくつもあれば相当な人数だ。
今回は一緒に鑑定をしていた騎士達だけなので、数量は大丈夫だろう。
ティンバーに案内されたのは半個室になっている二階。バルコニーのようになっていて、下の食堂が見渡せる。
役職持ちや伯爵位以上の者だけが使える場所なので、階段入り口には警備の騎士が二人立っていた。
誤って上に行こうとしたり不審者が入らないようにするためだそうだ。
上はかなり広く、衝立でテーブルを囲って視界を遮ることが出来る。
会話は、魔導具や魔法でテーブルごとに防音魔法を張れば問題ないそうだ。
その一画に案内されて着席を促されたので、ここでようやくアークから離れて席に着いた。
・・・・・・たぶんずっと騎士達の視線を集めていただろうけど、もう諦めたよ。
※遅くなりました。
しまった。まだ休憩すらしていない(笑)。
実験までもう少しお待ち下さい。
人物設定のギギルル兄弟の里帰りからのところに急にグラウクスのイラストぶっ込みました。
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