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連載
468 薬師カガシの協力(sideカガシ 下心アリ) 3
しおりを挟むもそもそと動き出したチャリオン。
きっともうすぐ目を覚ますだろう。
「・・・・・・そうだ」
目が覚めたときに目の前に俺の顔があったらどんな反応をするかな、と悪戯心を持ってしまって、静かに移動すると仰向けのチャリオンに体重をかけないように馬乗りになり、ジッと目覚めの時を待った。
「───んーん・・・・・・んあ?」
「やあ、お目覚めかな? 眠り姫」
「・・・・・・」
寝ぼけまなこでグッと伸びをしようとして出来なかったからだろう。ヘンな声をあげるチャリオンに、鼻が付きそうなくらいの至近距離で俺は囁いた。
ぼやけた視界がだんだんとはっきりして来てピントが合うと無言になるチャリオン。
そしてちらりと左右に視線を動かすと、自分の両手首が俺にガッツリ拘束されているのが見えて。
───ああ、なるほど。だから伸びが出来なかったんだ。
───じゃないよ!!
え? え? どういう状況!?
チャリオンのそんな焦りが手に取るように分かって、俺はクスリと笑った。
「君ねえ、むやみやたらに知らないモノを口にするんじゃないよ。驚いたのなんのって・・・・・・そこら辺、覚えてる?」
俺にそう言われて、記憶を掘り起こすチャリオン。
「・・・・・・あー、そういえばぼんやり? なんだろう、なんか、フラフラと引き寄せられて食べてたような。あとは・・・・・・良く覚えてないんですけど」
「ふむ。・・・・・・猫に効く何かフェロモンみたいなモノでも発してるんだろうか。まあ、ソレはあとで良く調べるとして」
その間も横になったチャリオンに馬乗りのまま、俺はチャリオンの手首を押さえている。
目と鼻の先にある俺の顔に今更ながらドギマギするチャリオンには気付いているが、平然と薬師の顔で思考する。
そして先に我慢の限界がきたチャリオンが顔を真っ赤にして言った。
「あのあのっ! カガシさんっ、かかか顔がっちっ近い、でっす!!」
勇気を振り絞ってそう言っただろうチャリオンに、俺は至極真面目な顔で告げた。
「うん? ああ、そうだね。でも一時意識不明で熱が出たんだから、良く観察させて?」
「───え、熱? 意識不明? マジですか?」
「マジ」
「ひえっ!! すっすみません!」
始終、真面目な顔と声の俺にそう言われてチャリオンは顔を青ざめさせ、涙目になった。
「---ううぅ・・・・・・」
「チャリオン? どうした、まだ何処か具合が悪いのか!?」
ぽろぽろ泣き出したチャリオンにギョッとした俺は、慌てて手を離してチャリオンを抱き寄せて起こした。
「チャリオン、リオ、どうした?」
「───っく、ちがっ、何処も悪く無い。僕、凄く、迷惑かけて・・・・・・っ」
そう言ってずびずび鼻を鳴らすチャリオンにホッとする。
「なら良い。そもそも迷惑なんかじゃ無いよ。───俺、リオが倒れたとき、如何しようって、焦ってドキドキして、胸が痛かった」
そう静かに話しながらチャリオンの背を擦った。
「俺さ、リオが好きなんだよ。だから失うかもって思ったら全身が冷えた」
「・・・・・・え?」
チャリオンは初めて耳にする俺の言葉に思わず涙が止まった。
「愛してるんだ。一目見たときから。・・・・・・俺の番いになって欲しい。・・・・・・ソレともこんな一〇も年上のおじさんじゃダメかな・・・・・・?」
顔をあげたチャリオンの瞳に映ったのは、切なそうな紅い瞳でチャリオンを見つめる俺の真剣な顔だった。
チャリオンは俺を見つめながら何事か考えるように目線をうろうろさせて。
「そっか、僕も、カガシさんの事、好き、なんだ」
そう言われて、俺は目を瞬いた。
「うん、番いにして下さい。カガシさん」
「───っ!! ありがとう、リオ!! 一生涯大切にする。死ぬまで愛するよ!」
「───はい。よろしくお願いします」
俺はぎゅっと強く抱き締めてそう告げた。チャリオンはといえば、いつの間にか俺に愛称呼びされてることに気付いていないようで、ぎゅっと抱き締め返してくれた。
その背にある俺の顔がニヤリと笑って舌舐めずりをしたことにも気付かずに。
※チャリオン、逃げてー!
次話、この二人のR18予定です。
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