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327 閑話 古の森より精霊王の日常
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※akebi様のリクエストです。
ノア達と精霊王が接触する前と後、という感じです。
短めですがどうぞ。
ここ古の森は精霊王をはじめとして、ありとあらゆる精霊が棲んでいる。
精霊にも上位から低位まであり、人型をとれてなおかつ言葉を発し、意思疎通の出来る精霊は上位か中位精霊で精霊王の次のランクになる。
人型をとれる精霊は大抵が言葉を話せるのだが、低位精霊はポワンと光の塊のような姿で言葉を話すことはない。
じゃあこちらの言葉が分かるのかというとそうでも無いようで、魔力に惹かれて寄ってくる感じらしい。
古の森は精霊王が主に住処にしている場所以外は濃い魔素に覆われ、それにあてられて魔獣や魔物も強いモノが多く、故に竜人との盟約で定期的な討伐をして貰っている。
精霊王も定期的に巡回して魔素を減らしたり魔物達を討伐しているが、如何せん広大な森なので手が回らないのだ。
・・・なので。
《上位精霊達、ちょっと手分けして魔素を減らしてきてくれるかの?》
《分かりました、精霊王》
《我等は北に》
《では私達は南に》
《我等は東と西に》
《行って参ります》
《うむ。頼んだよ》
度々、手伝いを頼んで日々、コレといった変化もなくまったり過ごしていた。
それを退屈と思うことも無く・・・。
《・・・・・・そういえば、あの頃はちょっと楽しかったかも》
思い出すのは、かつてこの森に逃げ込んだ竜人の番の兎人。
身重で瀕死のところを、胎の子だけ何とか生かし、毎日魔力を注いで目覚めを待った・・・。
亡くなった兎人には悪いが、ノアという赤子の存在が、変わり映えのしない日常に少しの変化を生んだのだった。
《ノア、そういえば養い親が亡くなったと聞いたような?》
《ああ、あの子、ノアですね。今は竜人の番いが出来たらしくて、旅をしてますよー》
《ほうほう、それならば会ってみたいのう》
そんなことを呟いたある日、気を利かせた精霊達が番いの竜人と共に精霊王の住処に連れて来て・・・・・・。
その後のあれやこれやは、今思い出しても楽しいものだった。
喚ばれずとも思わず自分から転移するくらいには活動的になったモノだ。
《まあ、魔人国のあれやこれやは、ちと面倒だったがな・・・》
まさかノアが苦しんでいるなど、思わなんだ。
だが、おかげでノアの憂いが一つ消えたし、我もノアの美味しい料理や甘味を食べられるようになったし。
そうして今日もやって来たヴァルハラ大公家。
「・・・・・・精霊王様、今日もノアちゃんに会いに来たので?」
《うむ。城のアレのメンテナンスをするついでにの?》
「メンテナンスがついででは?」
《そうとも言う!》
ははは、と悪気なく笑う精霊王に何時もの光景だと微笑む使用人達。
ヴァルハラ大公家ではもはや日常になりつつある。
その影で、仕事を押し付け・・・コホン、任された上位精霊達はやり甲斐を感じつつも《精霊王ばっかりズルい! 私達もノアに会いたーい!》と愚痴っているのを精霊王は知っているのかいないのか・・・。
古の森の精霊達には若干ブラックな日常になりつつある今日この頃だった。
ノア達と精霊王が接触する前と後、という感じです。
短めですがどうぞ。
ここ古の森は精霊王をはじめとして、ありとあらゆる精霊が棲んでいる。
精霊にも上位から低位まであり、人型をとれてなおかつ言葉を発し、意思疎通の出来る精霊は上位か中位精霊で精霊王の次のランクになる。
人型をとれる精霊は大抵が言葉を話せるのだが、低位精霊はポワンと光の塊のような姿で言葉を話すことはない。
じゃあこちらの言葉が分かるのかというとそうでも無いようで、魔力に惹かれて寄ってくる感じらしい。
古の森は精霊王が主に住処にしている場所以外は濃い魔素に覆われ、それにあてられて魔獣や魔物も強いモノが多く、故に竜人との盟約で定期的な討伐をして貰っている。
精霊王も定期的に巡回して魔素を減らしたり魔物達を討伐しているが、如何せん広大な森なので手が回らないのだ。
・・・なので。
《上位精霊達、ちょっと手分けして魔素を減らしてきてくれるかの?》
《分かりました、精霊王》
《我等は北に》
《では私達は南に》
《我等は東と西に》
《行って参ります》
《うむ。頼んだよ》
度々、手伝いを頼んで日々、コレといった変化もなくまったり過ごしていた。
それを退屈と思うことも無く・・・。
《・・・・・・そういえば、あの頃はちょっと楽しかったかも》
思い出すのは、かつてこの森に逃げ込んだ竜人の番の兎人。
身重で瀕死のところを、胎の子だけ何とか生かし、毎日魔力を注いで目覚めを待った・・・。
亡くなった兎人には悪いが、ノアという赤子の存在が、変わり映えのしない日常に少しの変化を生んだのだった。
《ノア、そういえば養い親が亡くなったと聞いたような?》
《ああ、あの子、ノアですね。今は竜人の番いが出来たらしくて、旅をしてますよー》
《ほうほう、それならば会ってみたいのう》
そんなことを呟いたある日、気を利かせた精霊達が番いの竜人と共に精霊王の住処に連れて来て・・・・・・。
その後のあれやこれやは、今思い出しても楽しいものだった。
喚ばれずとも思わず自分から転移するくらいには活動的になったモノだ。
《まあ、魔人国のあれやこれやは、ちと面倒だったがな・・・》
まさかノアが苦しんでいるなど、思わなんだ。
だが、おかげでノアの憂いが一つ消えたし、我もノアの美味しい料理や甘味を食べられるようになったし。
そうして今日もやって来たヴァルハラ大公家。
「・・・・・・精霊王様、今日もノアちゃんに会いに来たので?」
《うむ。城のアレのメンテナンスをするついでにの?》
「メンテナンスがついででは?」
《そうとも言う!》
ははは、と悪気なく笑う精霊王に何時もの光景だと微笑む使用人達。
ヴァルハラ大公家ではもはや日常になりつつある。
その影で、仕事を押し付け・・・コホン、任された上位精霊達はやり甲斐を感じつつも《精霊王ばっかりズルい! 私達もノアに会いたーい!》と愚痴っているのを精霊王は知っているのかいないのか・・・。
古の森の精霊達には若干ブラックな日常になりつつある今日この頃だった。
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