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161 ギギ&ルル兄弟はレベルアップした
しおりを挟む早速、出来上がった腕輪を二人に渡す・・・が、一応言っておくと、二人が婚姻してるなんて誤解が生じないように、魔石は瞳の色に合わせてペリドットを使ったが意匠はがらりと変えてある。
ギギのはシンプルでワンポイントにアイビーを刻んだ幅広のバングル、逆にルルのは細身で細かいアイビーの透かし模様を入れた。
「---アレ、結局二人の腕輪も夫夫みたいになっちゃった?」
サイズ感が違うだけで、結局お揃いだった。
「ま、いっか。どうせ隠蔽と認識阻害を付けてるし」
「「・・・・・・」」
「ははっ! まあ、双子だし? 別にお揃いでも良いんじゃないか? ・・・・・・ふっ!」
アークは堪える気がない感じで笑ってるし、ノアも細かい事は気にしないような話しっぷりでギギ達は無言で受け取るとそれぞれ好きな方の腕に嵌めた。
二人の魔力に反応してサイズも変わり、ピッタリと嵌まった。
「・・・うん。大丈夫そうだね。これで自分以外には外せないから安心だよ。地図と位置はこうやって思い浮かべて・・・」
ノアの説明に真剣に頷く二人。
---大丈夫そうだな。
ノアの規格外にかなり引いていたが、それだけだ。
態度が変わる様子は無い。
アークは内心ホッとした。
人の心なんて何かの拍子に簡単に変わる。
アークだけは、好一対だけは何があろうとノアの味方だが、信頼できる味方は一人でも多い方が良い。
わいわいがやがやと賑やかな三人を見ながら外の様子を窺う。
かなり降り出したようで、新しい雪が早速積もり始めたようだ。
コレでは今日は、ここで足止めだな。
そう話せば、ノアも一も二もなくこのテントに二人を泊めることに決めた。
「部屋は空いてるし、魔改造すれば良いんだから、気にしないで」
そう言ってさっさと部屋を錬成していた。
---さすが、仕事が早いな。
ノアを目で追っていたアークにギギ達が声をかける。
「アーク、本当にありがとう。ノアは俺達もしっかり護ると誓う」
「うん。あんなぽやぽやした子、幾ら強くても中身は子兎だもん。ノアが心を痛める姿は見たくないよ」
二人とも真剣な表情でそう言った。
「・・・ああ、ありがとう。出来る範囲で良いから、そうしてくれると頼もしい。それに二人がいると楽しそうだ。初めての良き友人として接してやってくれ」
「「・・・初めて・・・・・・」」
そりゃあ、今までの生活環境からそんなヤツとは皆無だとは思ったが・・・。
「「そっか、初めての、友人・・・良いな!」」
噛みしめて、理解して・・・顔を紅潮させていく双子の兄弟。
何となく、親戚の甥っ子を見守るおじさんって感覚でいたが、友人か・・・!
なんか、より距離が近くなった気がして悪い気はしない二人だった。
「ノア、俺達、友人としてお前を助けるからな!」
「寧ろ、助けて貰ってばかりな気がするけど、これからも友人としてよろしく!」
「えへへ。嬉しい・・・・・・俺の方こそ・・・よろしくお願いします」
ほわほわした空気が流れた。
アークも、空気に徹していたヴァンもほんわかとした。
4人+αの旅は順調な滑り出しのようだった。
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