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64 色々天然記念物だった(sideオーガスタ冒険者ギルド)
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※後半、性に関する言葉が出ます(学校の保健体育みたいな。直接の描写はないですが、念のため)
次の日の朝、やや気怠げな雰囲気のノア殿を連れてアルカンシエル殿がギルドに入ってきて受付に声をかけました。
昨日はさぞかし燃え上がったんでしょうねぇ?
羨まけしからん!
じゃなくって。
え?
迷宮のことでしたら間違いなくソコの食堂のマスターでしょうね。
是非聞いてやって下さい!
マスターサウスさん、頼みましたよ!!
お二人に見えないところでサムズアップしてあげました。
アレ?
目を逸らされました?
何故に?
ギルド内は依頼を受けようと来ていた冒険者達で溢れ、賑やかでした。
そんな中でもお二人の声は良く通ります。
サウスさん、ご自分が知りうる迷宮の事柄をしっかり教えているようですね。
助かります。
今はめちゃくちゃ忙しい時間帯ですからね。
ん?
サウスさんがPT組んでた話の辺りでノア殿がもの凄く気になる発言をしましたね。
ぼっちでソロだったんですって?!
どうしてそんなに哀しいコトをサラッと言えるんですか?!
アルカンシエル殿の反応が普通ですよ!
なんとなくしんみりしてしまいましたが、情報提供は続きます。
・・・・・・んん?
---アレ?
ノア殿が今度は真っ青な顔で口元を押さえてますけど?!
どゆこと?!
「悪阻か?」
---って、え?
いやいや、サウスさん。
そんな明け透けに『やることやってれば・・・』って・・・何言ってんの?!
アレ?
なんでノア殿、キョトンとして聞き返すんですか?
まさか真っ新なノア殿を無理矢理手籠めに---?!
「(真っ新だったのも半ば強引だったのもある意味合っているが)ノアは箱入りで人見知りで常識知らずなんだ」
深ーい溜息を吐く。
そして始まる性教育・・・。
そんなの成人前に教わることですよね?!
箱入りもここまで来ると天然記念物並みですよね?!
サウスさんとアルカンシエル殿が懸命に教えてますけど。
初歩の初歩のからですか、そうですか。
「良いかノア、俺達のここが勃起して気持ち良くなると出る白いのが精液で、子種だ」
「うん」
「何時もお前に挿入れて出してるが、浄化して消してるからその間は子は出来ない。分かるか?」
「・・・うん・・・?」
ノア殿、ちょっと返事が怪しいんですけど?!
「誰でも子種を胎の奥にある子宮と言う場所にたくさん注ぐと魔力が凝り固まって、上手くいけば子が宿る」
「・・・・・・う―ん・・・えっと、たまたま俺は抱かれる側にいるけど、例えば俺がアークにコレを挿入れて子種を注げばアークも子供を産めるってコト? 皆、そういう体って事?」
---例えが恐すぎる!
・・・うわ、ヘンな想像してしまった!
たぶん他の人もおんなじ想像していると思う。
表情がヤバい。
でもリバもソレはソレで・・・いやいや!
思考が斜めに飛んでった!
「・・・・・・挿入れたいのか?」
案の定、アルカンシエル殿が苦渋の表情でノア殿に聞いたら、ケロッとした声で応えた。
「全然? これっぽっちも無い」
即答。
良かった・・・。
アルカンシエル殿も心なしかホッとしていた。
いくら誰でも孕めると言っても、性的嗜好は人それぞれだから、その辺りはやっぱり違うと辛いものだし。
それからはもしも子供が出来たらの講義に移った。
最初の頃はお腹は目立たず、そのうちに悪阻という体調不良が来る。
人によりけりで今まで食べてたものが気持ち悪くなって食べられないとか特定のモノばかり食べるとか。
妊娠期間は種族によって違うから気を付けるとか。
激しい運動は禁物とか。
臨月や出産も種族で違うから気を付ける等。
「---分かったか?」
「一応・・・分かった」
ノア殿が半分意識を飛ばして放心状態だったが。
ホッとしてひとまず性教育の講義は終わった。
サウスさんとアルカンシエル殿はぐったりしていたが、ギルド内も精神的疲労がもの凄くあった。
「とりあえず迷宮用の買い出しとかに行くか」
「・・・・・・ん」
ノア殿が呆然としながらアルカンシエル殿に連れられて去って行ったのを見送って、一同、溜息を吐くのであった。
「・・・・・・つらみ・・・」
誰かがぽそっと呟いた。
余談だが、アルカンシエル殿達が去った後にギルマスがサウスさんを『見守り隊』に誘っていた。
そしてしっかり入隊したとのことだった。
・・・まあ、あのノア殿を見たら過保護にもなるわ・・・。
次の日の朝、やや気怠げな雰囲気のノア殿を連れてアルカンシエル殿がギルドに入ってきて受付に声をかけました。
昨日はさぞかし燃え上がったんでしょうねぇ?
羨まけしからん!
じゃなくって。
え?
迷宮のことでしたら間違いなくソコの食堂のマスターでしょうね。
是非聞いてやって下さい!
マスターサウスさん、頼みましたよ!!
お二人に見えないところでサムズアップしてあげました。
アレ?
目を逸らされました?
何故に?
ギルド内は依頼を受けようと来ていた冒険者達で溢れ、賑やかでした。
そんな中でもお二人の声は良く通ります。
サウスさん、ご自分が知りうる迷宮の事柄をしっかり教えているようですね。
助かります。
今はめちゃくちゃ忙しい時間帯ですからね。
ん?
サウスさんがPT組んでた話の辺りでノア殿がもの凄く気になる発言をしましたね。
ぼっちでソロだったんですって?!
どうしてそんなに哀しいコトをサラッと言えるんですか?!
アルカンシエル殿の反応が普通ですよ!
なんとなくしんみりしてしまいましたが、情報提供は続きます。
・・・・・・んん?
---アレ?
ノア殿が今度は真っ青な顔で口元を押さえてますけど?!
どゆこと?!
「悪阻か?」
---って、え?
いやいや、サウスさん。
そんな明け透けに『やることやってれば・・・』って・・・何言ってんの?!
アレ?
なんでノア殿、キョトンとして聞き返すんですか?
まさか真っ新なノア殿を無理矢理手籠めに---?!
「(真っ新だったのも半ば強引だったのもある意味合っているが)ノアは箱入りで人見知りで常識知らずなんだ」
深ーい溜息を吐く。
そして始まる性教育・・・。
そんなの成人前に教わることですよね?!
箱入りもここまで来ると天然記念物並みですよね?!
サウスさんとアルカンシエル殿が懸命に教えてますけど。
初歩の初歩のからですか、そうですか。
「良いかノア、俺達のここが勃起して気持ち良くなると出る白いのが精液で、子種だ」
「うん」
「何時もお前に挿入れて出してるが、浄化して消してるからその間は子は出来ない。分かるか?」
「・・・うん・・・?」
ノア殿、ちょっと返事が怪しいんですけど?!
「誰でも子種を胎の奥にある子宮と言う場所にたくさん注ぐと魔力が凝り固まって、上手くいけば子が宿る」
「・・・・・・う―ん・・・えっと、たまたま俺は抱かれる側にいるけど、例えば俺がアークにコレを挿入れて子種を注げばアークも子供を産めるってコト? 皆、そういう体って事?」
---例えが恐すぎる!
・・・うわ、ヘンな想像してしまった!
たぶん他の人もおんなじ想像していると思う。
表情がヤバい。
でもリバもソレはソレで・・・いやいや!
思考が斜めに飛んでった!
「・・・・・・挿入れたいのか?」
案の定、アルカンシエル殿が苦渋の表情でノア殿に聞いたら、ケロッとした声で応えた。
「全然? これっぽっちも無い」
即答。
良かった・・・。
アルカンシエル殿も心なしかホッとしていた。
いくら誰でも孕めると言っても、性的嗜好は人それぞれだから、その辺りはやっぱり違うと辛いものだし。
それからはもしも子供が出来たらの講義に移った。
最初の頃はお腹は目立たず、そのうちに悪阻という体調不良が来る。
人によりけりで今まで食べてたものが気持ち悪くなって食べられないとか特定のモノばかり食べるとか。
妊娠期間は種族によって違うから気を付けるとか。
激しい運動は禁物とか。
臨月や出産も種族で違うから気を付ける等。
「---分かったか?」
「一応・・・分かった」
ノア殿が半分意識を飛ばして放心状態だったが。
ホッとしてひとまず性教育の講義は終わった。
サウスさんとアルカンシエル殿はぐったりしていたが、ギルド内も精神的疲労がもの凄くあった。
「とりあえず迷宮用の買い出しとかに行くか」
「・・・・・・ん」
ノア殿が呆然としながらアルカンシエル殿に連れられて去って行ったのを見送って、一同、溜息を吐くのであった。
「・・・・・・つらみ・・・」
誰かがぽそっと呟いた。
余談だが、アルカンシエル殿達が去った後にギルマスがサウスさんを『見守り隊』に誘っていた。
そしてしっかり入隊したとのことだった。
・・・まあ、あのノア殿を見たら過保護にもなるわ・・・。
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