5 / 8
5 悩み
しおりを挟む
オレの最近の悩みの話をしよう。
小学校高学年になった頃から、周りの友達の話題は主に女の話だった。
どのクラスの誰が可愛いとか。
誰と誰が付き合ってるとか。
正直よく分からない。
オレはサッカーボール追っかけてる方が楽しい!
でもそう言うと、周囲の友達は「スグルはまだ子供だな!」って笑うんだ!
そういうお前らも同じ歳の癖に。
最近のオレの悩みは、周りの友達と話題が合わなくてなってきた事だ。
でもいいんだ。コウちゃんだけは「ボクもよく分かんない」って言ってるから。
やっぱりコウちゃんは親友だな!
「いつも、ありがとうございます」
夜。隣のおばさんがコウちゃんを迎えに来た。
「お互い様だから気にしないで。スグル、ヒカリくん呼んで来て」
「はーい」
部屋にコウちゃんを呼びに向かう。玄関では、オレの母さんと、コウちゃんの母さんがまだ話してる。手術がとか、お金がとか、単語が聞こえてきた。
コウちゃん。体調悪いのかな?元気そうに見えるのに。それがちょっと気になった。
◆◆◆
ぼくの最近の悩みの話をしよう。
小学校高学年になった頃から、周りの友達の話題は主に女の子の話だった。
たっくんは「オレよく分かんない」って言ってるから、みんな軽い話しかしてないけど。
ぼくはハッキリ言わないせいか、結構色んな話を耳にする。
どのクラスの誰のおっぱいが大きいとか。
誰と誰がキスしたらしいとか。
正直いたたまれない。でも友達の輪から外れるのが嫌だから、とりあえず周りに合わせて聞いている。
でも、最近はそれより悩んでる事がある。
「ただいまー!」
「たっくん、おかえりなさい!」
たっくんを玄関にお迎えに行く。たっくんは今日も土だらけで、ニッコニッコの笑顔で帰って来た。
「すぐるー。先にお風呂入りなさい!」
「はーい!」
たっくんのママの言葉に、たっくんはバタバタ走りながらお風呂場に向かった。
たっくんにおにぎりをあげた翌日から、ぼくは放課後をたっくんの家で過ごす様になった。
ぼくが家で夕飯を1人で食べてるって話を聞いたたっくんのママが、ぼくのママに話してくれて。それからママかパパが帰って来るまでぼくを預かってくれている。
たっくんのママは料理に興味を持ち始めたぼくに、色々料理を教えてくれた。今では一緒に夕飯を作ってるんだ。
娘が出来たみたいで嬉しいって、おばさんも喜んでくれてる。ぼくも作った料理をたっくんが美味しいって食べてくれて、それを間近に見れてとっても嬉しい!
だけど…。
夕飯の後は、たっくんと一緒に宿題しながら、ちょっとおしゃべり。今日の話題もクラスでみんなが盛り上がってる話だ。
「女なんてすぐ泣くし、足遅いし。男だけでサッカーで遊ぶ方がいいのにな」
「ぼくもよく分かんないよ」
「だよな!」
そう言ってたっくんは、ニカっと笑って目の前の宿題を解き出した。
そう。よく分かんないの本当だ。
だって他の友達が言うみたいに、別に女の子を見てドキドキしたり、笑った顔が可愛いとか、そんなの感じた事ない。
ぼくがそう感じるのは今のところ1人だけだ。
チラリ、とたっくんを見た。うーん、うーん、と頭を悩ませながら宿題を解いている。
ぼくは、たっくんを見てドキドキしたり、嬉しかったり、幸せな気持ちになったりする。
これってぼくだけ?
ぼくって、もしかしておかしいのかな?
これが最近のぼくの悩み。
小学校高学年になった頃から、周りの友達の話題は主に女の話だった。
どのクラスの誰が可愛いとか。
誰と誰が付き合ってるとか。
正直よく分からない。
オレはサッカーボール追っかけてる方が楽しい!
でもそう言うと、周囲の友達は「スグルはまだ子供だな!」って笑うんだ!
そういうお前らも同じ歳の癖に。
最近のオレの悩みは、周りの友達と話題が合わなくてなってきた事だ。
でもいいんだ。コウちゃんだけは「ボクもよく分かんない」って言ってるから。
やっぱりコウちゃんは親友だな!
「いつも、ありがとうございます」
夜。隣のおばさんがコウちゃんを迎えに来た。
「お互い様だから気にしないで。スグル、ヒカリくん呼んで来て」
「はーい」
部屋にコウちゃんを呼びに向かう。玄関では、オレの母さんと、コウちゃんの母さんがまだ話してる。手術がとか、お金がとか、単語が聞こえてきた。
コウちゃん。体調悪いのかな?元気そうに見えるのに。それがちょっと気になった。
◆◆◆
ぼくの最近の悩みの話をしよう。
小学校高学年になった頃から、周りの友達の話題は主に女の子の話だった。
たっくんは「オレよく分かんない」って言ってるから、みんな軽い話しかしてないけど。
ぼくはハッキリ言わないせいか、結構色んな話を耳にする。
どのクラスの誰のおっぱいが大きいとか。
誰と誰がキスしたらしいとか。
正直いたたまれない。でも友達の輪から外れるのが嫌だから、とりあえず周りに合わせて聞いている。
でも、最近はそれより悩んでる事がある。
「ただいまー!」
「たっくん、おかえりなさい!」
たっくんを玄関にお迎えに行く。たっくんは今日も土だらけで、ニッコニッコの笑顔で帰って来た。
「すぐるー。先にお風呂入りなさい!」
「はーい!」
たっくんのママの言葉に、たっくんはバタバタ走りながらお風呂場に向かった。
たっくんにおにぎりをあげた翌日から、ぼくは放課後をたっくんの家で過ごす様になった。
ぼくが家で夕飯を1人で食べてるって話を聞いたたっくんのママが、ぼくのママに話してくれて。それからママかパパが帰って来るまでぼくを預かってくれている。
たっくんのママは料理に興味を持ち始めたぼくに、色々料理を教えてくれた。今では一緒に夕飯を作ってるんだ。
娘が出来たみたいで嬉しいって、おばさんも喜んでくれてる。ぼくも作った料理をたっくんが美味しいって食べてくれて、それを間近に見れてとっても嬉しい!
だけど…。
夕飯の後は、たっくんと一緒に宿題しながら、ちょっとおしゃべり。今日の話題もクラスでみんなが盛り上がってる話だ。
「女なんてすぐ泣くし、足遅いし。男だけでサッカーで遊ぶ方がいいのにな」
「ぼくもよく分かんないよ」
「だよな!」
そう言ってたっくんは、ニカっと笑って目の前の宿題を解き出した。
そう。よく分かんないの本当だ。
だって他の友達が言うみたいに、別に女の子を見てドキドキしたり、笑った顔が可愛いとか、そんなの感じた事ない。
ぼくがそう感じるのは今のところ1人だけだ。
チラリ、とたっくんを見た。うーん、うーん、と頭を悩ませながら宿題を解いている。
ぼくは、たっくんを見てドキドキしたり、嬉しかったり、幸せな気持ちになったりする。
これってぼくだけ?
ぼくって、もしかしておかしいのかな?
これが最近のぼくの悩み。
35
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
泣き虫な俺と泣かせたいお前
ことわ子
BL
大学生の八次直生(やつぎすなお)と伊場凛乃介(いばりんのすけ)は幼馴染で腐れ縁。
アパートも隣同士で同じ大学に通っている。
直生にはある秘密があり、嫌々ながらも凛乃介を頼る日々を送っていた。
そんなある日、直生は凛乃介のある現場に遭遇する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
君はアルファじゃなくて《高校生、バスケ部の二人》
市川パナ
BL
高校の入学式。いつも要領のいいα性のナオキは、整った容姿の男子生徒に意識を奪われた。恐らく彼もα性なのだろう。
男子も女子も熱い眼差しを彼に注いだり、自分たちにファンクラブができたりするけれど、彼の一番になりたい。
(旧タイトル『アルファのはずの彼は、オメガみたいな匂いがする』です。)全4話です。
思い出して欲しい二人
春色悠
BL
喫茶店でアルバイトをしている鷹木翠(たかぎ みどり)。ある日、喫茶店に初恋の人、白河朱鳥(しらかわ あすか)が女性を伴って入ってきた。しかも朱鳥は翠の事を覚えていない様で、幼い頃の約束をずっと覚えていた翠はショックを受ける。
そして恋心を忘れようと努力するが、昔と変わったのに変わっていない朱鳥に寧ろ、どんどん惚れてしまう。
一方朱鳥は、バッチリと翠の事を覚えていた。まさか取引先との昼食を食べに行った先で、再会すると思わず、緩む頬を引き締めて翠にかっこいい所を見せようと頑張ったが、翠は朱鳥の事を覚えていない様。それでも全く愛が冷めず、今度は本当に結婚するために翠を落としにかかる。
そんな二人の、もだもだ、じれったい、さっさとくっつけ!と、言いたくなるようなラブロマンス。
絶対にお嫁さんにするから覚悟してろよ!!!
toki
BL
「ていうかちゃんと寝てなさい」
「すいません……」
ゆるふわ距離感バグ幼馴染の読み切りBLです♪
一応、有馬くんが攻めのつもりで書きましたが、お好きなように解釈していただいて大丈夫です。
作中の表現ではわかりづらいですが、有馬くんはけっこう見目が良いです。でもガチで桜田くんしか眼中にないので自分が目立っている自覚はまったくありません。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!(https://www.pixiv.net/artworks/110931919)
推し変なんて絶対しない!
toki
BL
ごくごく平凡な男子高校生、相沢時雨には“推し”がいる。
それは、超人気男性アイドルユニット『CiEL(シエル)』の「太陽くん」である。
太陽くん単推しガチ恋勢の時雨に、しつこく「俺を推せ!」と言ってつきまとい続けるのは、幼馴染で太陽くんの相方でもある美月(みづき)だった。
➤➤➤
読み切り短編、アイドルものです! 地味に高校生BLを初めて書きました。
推しへの愛情と恋愛感情の境界線がまだちょっとあやふやな発展途上の17歳。そんな感じのお話。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!(https://www.pixiv.net/artworks/97035517)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
素直じゃない人
うりぼう
BL
平社員×会長の孫
社会人同士
年下攻め
ある日突然異動を命じられた昭仁。
異動先は社内でも特に厳しいと言われている会長の孫である千草の補佐。
厳しいだけならまだしも、千草には『男が好き』という噂があり、次の犠牲者の昭仁も好奇の目で見られるようになる。
しかし一緒に働いてみると噂とは違う千草に昭仁は戸惑うばかり。
そんなある日、うっかりあられもない姿を千草に見られてしまった事から二人の関係が始まり……
というMLものです。
えろは少なめ。
いとしの生徒会長さま
もりひろ
BL
大好きな親友と楽しい高校生活を送るため、急きょアメリカから帰国した俺だけど、編入した学園は、とんでもなく変わっていた……!
しかも、生徒会長になれとか言われるし。冗談じゃねえっつの!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる