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第三夜
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今夜はどいつにしよう。
いつものBARで。
いつもの酒を楽しむ為。
ボクは秋夜の繁華街を足早に移動する。
そんなボクを呼び止める声があった。
「おーい、小瀬~」
振り返ると、同僚の里中が追いかけて来るところだった。
「里中?どうした?」
「小瀬すぐ帰っちゃうんだもんな~」
ちょっと息を切らしながら、里中が汗を拭く。
今夜は会社の飲み会があって。
一次会が終わったからサッサっと切り上げた。
二次会から別部署の奴が合流するって聞いたからな。
それがあの大和だったら面倒だ。
「たまには同期で交流しようぜ~」
「……」
里中が親しげに肩を組んで来た。
こいつ酔ってるな…。
近々、里中は部署異動で他に移る。今夜はその送別会も兼ねていた筈なのに。
主役を飲み会場所に戻すのと。
このままバックれるのと。
ちょっと考えて。
楽な方に流れることにした。
「この辺で飲み直すか」
「本当か?やったー」
そうして適当に入った店は。
店内が薄暗くて個室が準備されてる店だった。
ボク達2人も、もれなく個室に通された。
「なんかここ…変じゃないか?」
「そうか~?とりあえず酒飲もうぜ~」
ご機嫌な里中は、気にした様子もなく、メニューから適当に酒とツマミを注文した。
◇◇◇
「ふ、きもちいい、なんだよこれ」
「静かに…」
ボクからの注意に、里中は顔を赤くしながら両手で自分の口を押さえた。
ネチョネチョといやらしい音が個室の部屋に響く。
先端をグリグリして出た汁で。握り。擦り。また先端をグリグリする度に。
里中の身体が少し震えた。
何でボクがこんな事をしてるかと言うと。
案の定、ココがそういう事がOKな店で。
里中がべろべろに酔った頃合で、周囲からそういう雰囲気の声が聞こえてきて。
里中がアソコを勃起させたからだ。
「ボクがイかせてやるから、力抜けよ」
「ふ、ふ、おぜ、なんで、おれ」
「しー。静かに」
「ん、ふ、」
ボクに攻められ、里中がしがみついてくる。
シュッ シュッ シュッ
少しずつ、強く、スピードを早める。
「あ、あ、おぜ~」
「るさい」
仕方なく、ボクは自分の口で里中の口を塞いだ。
驚きに目を見開いたのは一瞬で。
里中からせがむ様に、ボクの口内に侵入してきた。
それに応えながら、ボクは里中のモノを刺激し続けた。
◇◇◇
図体のデカい里中に肩を貸しながら、店を出た。
結局、里中はあのまま絶頂して寝てしまった。
たぶん今夜の事を覚えてないだろうな。
問題は、この後コイツをどうするかだな…。
ボクのマンションにでも…。
「小瀬くん?…と里中くんかい?」
今夜はよく呼び止められる日だ。
振り返ると…。
「大和…課長」
ここ最近ずっと避けてた、別部署の新しい課長だった。
相変わらずのパリッとしたシャツに、きちんとした髪型が神経質そうだ。
「どうしたんだい?…この店って…」
ボク達が出て来た店に大和が眉をひそめる。どんな店かわかってるみたいだ。
「…たまたま入った店で、里中が酔い潰れたんです」
「そう。たまたまね。重いだろう。手を貸すよ」
「ありがとうございます」
大和は里中と変わらない体格だからか、ボクより遥かに楽そうに、里中に肩を貸す。
里中は、あーとか、うーとか言って夢の中だ。
「それで、どこに向かえば…」
「ボクも里中の家知らないんです」
「え?それなら…」
「だから課長の家にでも連れ帰ってください。では」
「え?小瀬くん??」
里中を大和に押し付け、ボクはスタスタと歩き出した。
背後から呼び止める大和の声が聞こえてきたけど。これ以上、関わりたくないからな。
そしてボクはやっとお目当てのBARのドアをくぐった。
いつものBARで。
いつもの酒を楽しむ為。
ボクは秋夜の繁華街を足早に移動する。
そんなボクを呼び止める声があった。
「おーい、小瀬~」
振り返ると、同僚の里中が追いかけて来るところだった。
「里中?どうした?」
「小瀬すぐ帰っちゃうんだもんな~」
ちょっと息を切らしながら、里中が汗を拭く。
今夜は会社の飲み会があって。
一次会が終わったからサッサっと切り上げた。
二次会から別部署の奴が合流するって聞いたからな。
それがあの大和だったら面倒だ。
「たまには同期で交流しようぜ~」
「……」
里中が親しげに肩を組んで来た。
こいつ酔ってるな…。
近々、里中は部署異動で他に移る。今夜はその送別会も兼ねていた筈なのに。
主役を飲み会場所に戻すのと。
このままバックれるのと。
ちょっと考えて。
楽な方に流れることにした。
「この辺で飲み直すか」
「本当か?やったー」
そうして適当に入った店は。
店内が薄暗くて個室が準備されてる店だった。
ボク達2人も、もれなく個室に通された。
「なんかここ…変じゃないか?」
「そうか~?とりあえず酒飲もうぜ~」
ご機嫌な里中は、気にした様子もなく、メニューから適当に酒とツマミを注文した。
◇◇◇
「ふ、きもちいい、なんだよこれ」
「静かに…」
ボクからの注意に、里中は顔を赤くしながら両手で自分の口を押さえた。
ネチョネチョといやらしい音が個室の部屋に響く。
先端をグリグリして出た汁で。握り。擦り。また先端をグリグリする度に。
里中の身体が少し震えた。
何でボクがこんな事をしてるかと言うと。
案の定、ココがそういう事がOKな店で。
里中がべろべろに酔った頃合で、周囲からそういう雰囲気の声が聞こえてきて。
里中がアソコを勃起させたからだ。
「ボクがイかせてやるから、力抜けよ」
「ふ、ふ、おぜ、なんで、おれ」
「しー。静かに」
「ん、ふ、」
ボクに攻められ、里中がしがみついてくる。
シュッ シュッ シュッ
少しずつ、強く、スピードを早める。
「あ、あ、おぜ~」
「るさい」
仕方なく、ボクは自分の口で里中の口を塞いだ。
驚きに目を見開いたのは一瞬で。
里中からせがむ様に、ボクの口内に侵入してきた。
それに応えながら、ボクは里中のモノを刺激し続けた。
◇◇◇
図体のデカい里中に肩を貸しながら、店を出た。
結局、里中はあのまま絶頂して寝てしまった。
たぶん今夜の事を覚えてないだろうな。
問題は、この後コイツをどうするかだな…。
ボクのマンションにでも…。
「小瀬くん?…と里中くんかい?」
今夜はよく呼び止められる日だ。
振り返ると…。
「大和…課長」
ここ最近ずっと避けてた、別部署の新しい課長だった。
相変わらずのパリッとしたシャツに、きちんとした髪型が神経質そうだ。
「どうしたんだい?…この店って…」
ボク達が出て来た店に大和が眉をひそめる。どんな店かわかってるみたいだ。
「…たまたま入った店で、里中が酔い潰れたんです」
「そう。たまたまね。重いだろう。手を貸すよ」
「ありがとうございます」
大和は里中と変わらない体格だからか、ボクより遥かに楽そうに、里中に肩を貸す。
里中は、あーとか、うーとか言って夢の中だ。
「それで、どこに向かえば…」
「ボクも里中の家知らないんです」
「え?それなら…」
「だから課長の家にでも連れ帰ってください。では」
「え?小瀬くん??」
里中を大和に押し付け、ボクはスタスタと歩き出した。
背後から呼び止める大和の声が聞こえてきたけど。これ以上、関わりたくないからな。
そしてボクはやっとお目当てのBARのドアをくぐった。
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