【完結】壊された女神の箱庭ー姫と呼ばれていきなり異世界に連れ去られましたー

秋空花林

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第一章 銀狼は青に還りて

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 ソレは昨日襲って来た、濁った眼をした灰色の獣だった。

 も、もしかして俺を追って来たのか?

 嫌な予感に身体が震える。

 昨日ルースが言っていた。太陽が気を失った場所から小屋までは距離があったから運ぶのに苦労したと。

 という事はその距離をこの獣は追ってきたのだ。太陽を狙って。

 獣が顔を下ろして来た。太陽の喉仏辺りに鼻を寄せている。

 どうせ死ぬならせめて一思いに殺してくれ。

 キュッと覚悟を決めて太陽は目を閉じた。

 なかなかその瞬間は訪れなかった。代わりに聞こえてきたのは。

 クンクン クンクン

 あちこち匂いを嗅ぎ回る音だった。目を閉じてるから見えないが、首から耳元。そして頭と匂いを嗅がれている様だ。

 そして、いきなりペロリと耳元を舐められた。

「ひゃあ!」

 思わず目を開けると獣と目が合った。黒と灰に濁った目が太陽を見ていた。思わず、ヒッと身をよじる。

 獣は太陽の反応に構わず、今度は肩から胸、脇、と匂いを嗅いでいく。脇の辺りで、獣が鼻を鳴らした。

 思えば一昨日の夜に風呂に入って以来だ。昨日の日中は汗だくで。獣に襲われて土まみれになったのに服もそのままだ。

 俺、絶対臭いだろ!てか何でコイツ臭いかいでんだ!

 恐怖より羞恥が上回って太陽は真っ赤になった。

 続いて獣は太陽の脇から脇腹、腹に向けて匂いを嗅ぐ。そこで太陽のTシャツを噛みグイッとたくし上げた。

 狩りをした野生の動物が、獲物の内臓を食べているシーンをTVで観た事がある。俺もあんな風に腹から食われるのか?

 いてもたってもいられず、太陽は手にしていた弓を手放して、急いで上方向に後ずさって逃げようとした。

 獣が弓を押さえているのと反対側の前足を、ドンッと太陽の顔横に持ってきた。
 それによって獣の足に太陽の肩がかかって逃げられなくなった。

 ガルルルルッ

 太陽の行動が獣を怒らせた様だ。唸りながら、そのまま太陽の身体に向かって鋭い牙が生えた大きな口を開けた!

 ビリビリッ

 Tシャツが牙で引き裂かれ、そのまま…。

 あれ…痛くない?と思った瞬間、ベロリと腹を舐められた。何がと思って獣を見ると器用に太陽のTシャツだけを破いていた。現れた太陽の素肌を獣がベロベロと大きな舌で舐めている。

「な、何をー」

 少しずつ舐めながら上に上がってくる。

 舌が胸の敏感な場所を擦った。思わず、変な声が出そうになるのを何とか抑えた。下手に声を出して獣を刺激したくなかった。

 獣の舌は更に上がり、太陽の首、耳の下、顔をくまなく舐めた。獣のよだれが気持ち悪い。でも抵抗せず、されるがまま堪えた。

 一通り顔中を舐めた後は、クンクンと太陽の脇の匂いを一心に嗅いでいる。まるでそこが気に入っているかの様だ。
 そして今度はペロリと脇を舐めてきた。

「うぁ、やめろ!」

 変な感覚に襲われて身をよじると、ドカッと獣が身体を太陽の上に被せて来た。身体全体で抑えられて完全に身動きできない。

 そのまま思いのまま脇を舐めた後、今度は徐々に太陽の胸を舐め出した。外側から中心に向け少しずつ。舌が胸の突起に当たる度にビクッと身体が反応する。
 そして、今度は明確に突起を重点的に舐めて来た。

「あ、やめて、頼む」

 男なのに。そんなとこ舐められて反応するとかありえない。というか、これではまるでー。
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