41 / 75
第三部 乙女ゲーム?高等部編
8
しおりを挟む
「そろそろ授業だから戻るってよ」
警備室の奥から戻ったオレに、ラナがジェードの行き先を教えてくれた。
「そう」
オレはもう平民だから教室には行けない。だから、ジェードが会いに来ない限り、オレ達はもう会えない。
昔とはもう違うんだ。
それが今のオレとジェードの立場だ。
◇◇◇
仕事の内容は簡単だった。
ほどんど人の出入りの無い裏門をひたすら警護する、果てしなく暇な仕事でもあった。
「よく考えたら食料ないな」
「そうだね」
昼過ぎ。そろそろ昼飯にするか、と話してて気づいた事。
キッチンはあれど食材が無い。
「学食で調達できるか聞いてみようか」
「そうだな。お前の方が適任だから任せた」
「わかった」
ちょっと背が低いオレだけど。やっぱり顔だけは超絶イイらしい。
「食材だけでいいの!?お腹空いたでしょ?これも持って行きなさい」
少女の様に頬を赤らめた食堂のおばちゃんがが、袋いっぱいの食材と。昼飯を装って渡してくれた。
それにオレはキラキラスマイルをイメージしながらお礼を述べる。
「ありがとうございます」
「いいのよ、また来なさいな」
普段、顔を隠すオレだけど、こういう交渉事には便利だ。
沢山の戦利品にホクホク顔で裏門へ向かう途中。魔法練習場の側を通った。
ドカン、と音がする。誰かが威力の高い魔法を使ってるみたいだ。ちょうど囲まれた壁を抜けて出入口の側を通り過ぎる時ー。
「危ない!よけて~!」
少し高めの男の声がして横を見れば、いくつかの小さな火の玉が飛んでくる所だった。
オレはもらった料理で両手が塞がっていて、咄嗟に魔法玉を出せなかった。だから直接無詠唱で土と氷を組み合わせた壁を作り出す。
ギリギリで作り上げた防御壁に当たって、火の玉は消滅した。氷とぶつかったせいか辺りに水蒸気が立ち込める。
蒸気のモヤの中、奥から小柄の男がやって来た。
「ごめんね~。むしくしゃして、魔法ぶっ放してたら、珍しく暴走しちゃって~」
ふわふわのオレンジの髪に、かわいいオレンジの大きな目。間違える筈もない。友人のスペッサだった。
「あれ?君見たこと無いや。もしかして新しく来た警備の人~」
「…はい」
「すごいね。君、氷と土の2属性もあるんだ~。しかも無詠唱なんて」
さっきの一瞬の出来事で、オレの練り出した魔法を解析して見せた。さすが魔術師界の秘蔵っ子。
「冒険者はそれが普通ですから。では失礼します」
長居は無用とオレは一礼してその場を歩き出す。後ろからスペッサが声をかけてきた。
「ねえ!もしかして、冒険者のリアって君?」
「そうですが、何故ですか?」
「ふーん。ジェードがずっと探してたのは君だったんだね~」
ジェードがずっと探してた。その言葉に何だか気恥ずかしくなる。
オレはもう一度頭を下げて、その場を逃げる様に走り去った。
◇◇◇
昼飯を交代で食べた後、再び暇な仕事に戻った。学生達が帰るまでが警備の時間だ。
生徒が下校すれば警備は終わり。あとは別で巡回している警備がいるらしい。
「夕飯どうする?」
「学食行こうか。情報収集しないといけないしね」
夜。仕事が終わってから、ラナと2人で学食へ向かった。
学校長からは制服姿であれば、無料で学食を利用して良いと許可を得ている。
この時間、学生寮の生徒がいるから噂話くらいは聞けるだろう。
狙い通り、学食はなかなかに賑わっていた。さっきの食堂のおばちゃんに挨拶して、それぞれ好きな料理をとって席についた。
聞こえてくる噂話に耳を澄ます。
授業の事、恋愛話、人間関係の悩み、etc。
なかなか有益な情報が無い。
初日は収穫無しか。気を取り直して食事を再開してると。食堂の入口が騒がしくなった。
数人の学生と、付き添いの護衛が中に入って来たみたいだ。その集団がどんどん近づいて、何故かオレらの側で止まった。
「……」
ただでさえ目立ちたくないのに、一体何なんだ?
不思議に思って手を止めて顔を上げれば。
金髪に緑の目の凛々しい顔立ちの男が立っていた。側に茶髪茶目のピカリと光るメガネをつけた奴もいた。
間違え様もない。
「ネフ…と、メガネ?」
オレが思わず呟いた言葉に、護衛達が殺気だった。
「貴様、王子を呼び捨てにするか!」
「よい。彼には許している」
ネフリティスが手を軽く上げて護衛を静めた。いつの間にか、王子の登場と不敬な平民の存在に、食堂が静かになっていた。
みんながこっちを注目してるのが分かる。
そんな中、ネフリティスがフッと笑顔を浮べた。
「リア。久しいな。あの時は私の生命を守ってくれた事、感謝する」
「あ、ああ」
「ずっと、こうやってお礼を述べたかった」
「もう、気にすんなよ」
護衛達が、オレの口調に、不敬だと騒ぎ出してる。そんな事言われても、唐突すぎて、敬語なんか吹き飛んだよ!
スッと1人の護衛が前に出た。口元に髭を蓄えた、壮年の騎士だった。位が高そうだ。
他の護衛達が楽しそうに成り行きを見ている。オレが注意されるのを期待してるみたいだ。
そいつが、何故かオレの前に膝を折った。
「私は当時、王子の護衛をしていた者だ。あの時の君の勇気は尊敬に値する。私達の代わりに王子を守ってくれた事に感謝する」
「は、はい」
壮年の騎士の言葉に、何人か思い当たった奴がいた様だ。ハッとした顔で、同じ様にオレに対して膝を折った。
「君はあの時、身を挺して王子を守った子だな」
「生きてたのか、本当に良かった!」
騎士達の様子に、食堂のみんなも、ザワザワし出した。そりゃそうだ!貴族の騎士が平民に感謝を示してるのだから!
「皆さん、お立ちください」
慌ててオレは騎士のみんなに、膝を折る体勢を止めてもらった。騎士達が立ち上がる。
「皆さんからの感謝は受け取ります。でも、あの時のオレは一国民、一冒険者として当たり前の事をしただけです。だから、この話はもうこれで終いです」
「君は…」
オレの言葉に、何故か騎士達は感動したみたいだ。何で?一国の王子のピンチなら、みんなだって同じ事するよね?え?するよね?
それまで空気だったメガネ君がネフリティスに囁いた。
「ネフ、彼ならいいんじゃない?」
「あぁ」
何故か2人顔を合わせて頷いている。
オレの経験上、この2人のこういう態度は、嬉しくない状況を呼び寄せる。
…主にヴィラトリアにとって。
そして、案の定、それは的中した。
「リア。私の護衛騎士にならないか?」
「へ?」
ネフの護衛?王子の護衛は要職だ。平民のオレにそんな声かけがある訳ない。そうある訳…。
「お前の様な立派な志しを持つ若者をただの冒険者にしておくのは惜しい。貴族ほどは無理でも、それなりの年俸は払うつもりだ」
ある訳あった!
やっと脱貴族したのに、ネフの護衛なんかになったら、貴族の巣に乗り込む様な物だ。
どうしよう、どうしよう。
王子に直接誘われたのに断っていいのか?でも、もう自分を隠して、身分に縛られたくはない。
「ネフ、そこまでにして」
オレに救いの手を伸ばしくれたのはー。
「ジェード?どうしたんだ、珍しいな」
「ネフこそ。何でココにいるの?」
夕食を手にしたジェードだった。
警備室の奥から戻ったオレに、ラナがジェードの行き先を教えてくれた。
「そう」
オレはもう平民だから教室には行けない。だから、ジェードが会いに来ない限り、オレ達はもう会えない。
昔とはもう違うんだ。
それが今のオレとジェードの立場だ。
◇◇◇
仕事の内容は簡単だった。
ほどんど人の出入りの無い裏門をひたすら警護する、果てしなく暇な仕事でもあった。
「よく考えたら食料ないな」
「そうだね」
昼過ぎ。そろそろ昼飯にするか、と話してて気づいた事。
キッチンはあれど食材が無い。
「学食で調達できるか聞いてみようか」
「そうだな。お前の方が適任だから任せた」
「わかった」
ちょっと背が低いオレだけど。やっぱり顔だけは超絶イイらしい。
「食材だけでいいの!?お腹空いたでしょ?これも持って行きなさい」
少女の様に頬を赤らめた食堂のおばちゃんがが、袋いっぱいの食材と。昼飯を装って渡してくれた。
それにオレはキラキラスマイルをイメージしながらお礼を述べる。
「ありがとうございます」
「いいのよ、また来なさいな」
普段、顔を隠すオレだけど、こういう交渉事には便利だ。
沢山の戦利品にホクホク顔で裏門へ向かう途中。魔法練習場の側を通った。
ドカン、と音がする。誰かが威力の高い魔法を使ってるみたいだ。ちょうど囲まれた壁を抜けて出入口の側を通り過ぎる時ー。
「危ない!よけて~!」
少し高めの男の声がして横を見れば、いくつかの小さな火の玉が飛んでくる所だった。
オレはもらった料理で両手が塞がっていて、咄嗟に魔法玉を出せなかった。だから直接無詠唱で土と氷を組み合わせた壁を作り出す。
ギリギリで作り上げた防御壁に当たって、火の玉は消滅した。氷とぶつかったせいか辺りに水蒸気が立ち込める。
蒸気のモヤの中、奥から小柄の男がやって来た。
「ごめんね~。むしくしゃして、魔法ぶっ放してたら、珍しく暴走しちゃって~」
ふわふわのオレンジの髪に、かわいいオレンジの大きな目。間違える筈もない。友人のスペッサだった。
「あれ?君見たこと無いや。もしかして新しく来た警備の人~」
「…はい」
「すごいね。君、氷と土の2属性もあるんだ~。しかも無詠唱なんて」
さっきの一瞬の出来事で、オレの練り出した魔法を解析して見せた。さすが魔術師界の秘蔵っ子。
「冒険者はそれが普通ですから。では失礼します」
長居は無用とオレは一礼してその場を歩き出す。後ろからスペッサが声をかけてきた。
「ねえ!もしかして、冒険者のリアって君?」
「そうですが、何故ですか?」
「ふーん。ジェードがずっと探してたのは君だったんだね~」
ジェードがずっと探してた。その言葉に何だか気恥ずかしくなる。
オレはもう一度頭を下げて、その場を逃げる様に走り去った。
◇◇◇
昼飯を交代で食べた後、再び暇な仕事に戻った。学生達が帰るまでが警備の時間だ。
生徒が下校すれば警備は終わり。あとは別で巡回している警備がいるらしい。
「夕飯どうする?」
「学食行こうか。情報収集しないといけないしね」
夜。仕事が終わってから、ラナと2人で学食へ向かった。
学校長からは制服姿であれば、無料で学食を利用して良いと許可を得ている。
この時間、学生寮の生徒がいるから噂話くらいは聞けるだろう。
狙い通り、学食はなかなかに賑わっていた。さっきの食堂のおばちゃんに挨拶して、それぞれ好きな料理をとって席についた。
聞こえてくる噂話に耳を澄ます。
授業の事、恋愛話、人間関係の悩み、etc。
なかなか有益な情報が無い。
初日は収穫無しか。気を取り直して食事を再開してると。食堂の入口が騒がしくなった。
数人の学生と、付き添いの護衛が中に入って来たみたいだ。その集団がどんどん近づいて、何故かオレらの側で止まった。
「……」
ただでさえ目立ちたくないのに、一体何なんだ?
不思議に思って手を止めて顔を上げれば。
金髪に緑の目の凛々しい顔立ちの男が立っていた。側に茶髪茶目のピカリと光るメガネをつけた奴もいた。
間違え様もない。
「ネフ…と、メガネ?」
オレが思わず呟いた言葉に、護衛達が殺気だった。
「貴様、王子を呼び捨てにするか!」
「よい。彼には許している」
ネフリティスが手を軽く上げて護衛を静めた。いつの間にか、王子の登場と不敬な平民の存在に、食堂が静かになっていた。
みんながこっちを注目してるのが分かる。
そんな中、ネフリティスがフッと笑顔を浮べた。
「リア。久しいな。あの時は私の生命を守ってくれた事、感謝する」
「あ、ああ」
「ずっと、こうやってお礼を述べたかった」
「もう、気にすんなよ」
護衛達が、オレの口調に、不敬だと騒ぎ出してる。そんな事言われても、唐突すぎて、敬語なんか吹き飛んだよ!
スッと1人の護衛が前に出た。口元に髭を蓄えた、壮年の騎士だった。位が高そうだ。
他の護衛達が楽しそうに成り行きを見ている。オレが注意されるのを期待してるみたいだ。
そいつが、何故かオレの前に膝を折った。
「私は当時、王子の護衛をしていた者だ。あの時の君の勇気は尊敬に値する。私達の代わりに王子を守ってくれた事に感謝する」
「は、はい」
壮年の騎士の言葉に、何人か思い当たった奴がいた様だ。ハッとした顔で、同じ様にオレに対して膝を折った。
「君はあの時、身を挺して王子を守った子だな」
「生きてたのか、本当に良かった!」
騎士達の様子に、食堂のみんなも、ザワザワし出した。そりゃそうだ!貴族の騎士が平民に感謝を示してるのだから!
「皆さん、お立ちください」
慌ててオレは騎士のみんなに、膝を折る体勢を止めてもらった。騎士達が立ち上がる。
「皆さんからの感謝は受け取ります。でも、あの時のオレは一国民、一冒険者として当たり前の事をしただけです。だから、この話はもうこれで終いです」
「君は…」
オレの言葉に、何故か騎士達は感動したみたいだ。何で?一国の王子のピンチなら、みんなだって同じ事するよね?え?するよね?
それまで空気だったメガネ君がネフリティスに囁いた。
「ネフ、彼ならいいんじゃない?」
「あぁ」
何故か2人顔を合わせて頷いている。
オレの経験上、この2人のこういう態度は、嬉しくない状況を呼び寄せる。
…主にヴィラトリアにとって。
そして、案の定、それは的中した。
「リア。私の護衛騎士にならないか?」
「へ?」
ネフの護衛?王子の護衛は要職だ。平民のオレにそんな声かけがある訳ない。そうある訳…。
「お前の様な立派な志しを持つ若者をただの冒険者にしておくのは惜しい。貴族ほどは無理でも、それなりの年俸は払うつもりだ」
ある訳あった!
やっと脱貴族したのに、ネフの護衛なんかになったら、貴族の巣に乗り込む様な物だ。
どうしよう、どうしよう。
王子に直接誘われたのに断っていいのか?でも、もう自分を隠して、身分に縛られたくはない。
「ネフ、そこまでにして」
オレに救いの手を伸ばしくれたのはー。
「ジェード?どうしたんだ、珍しいな」
「ネフこそ。何でココにいるの?」
夕食を手にしたジェードだった。
853
お気に入りに追加
1,652
あなたにおすすめの小説
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼毎週、月・水・金に投稿予定
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
期待外れの後妻だったはずですが、なぜか溺愛されています
ぽんちゃん
BL
病弱な義弟がいじめられている現場を目撃したフラヴィオは、カッとなって手を出していた。
謹慎することになったが、なぜかそれから調子が悪くなり、ベッドの住人に……。
五年ほどで体調が回復したものの、その間にとんでもない噂を流されていた。
剣の腕を磨いていた異母弟ミゲルが、学園の剣術大会で優勝。
加えて筋肉隆々のマッチョになっていたことにより、フラヴィオはさらに屈強な大男だと勘違いされていたのだ。
そしてフラヴィオが殴った相手は、ミゲルが一度も勝てたことのない相手。
次期騎士団長として注目を浴びているため、そんな強者を倒したフラヴィオは、手に負えない野蛮な男だと思われていた。
一方、偽りの噂を耳にした強面公爵の母親。
妻に強さを求める息子にぴったりの相手だと、後妻にならないかと持ちかけていた。
我が子に爵位を継いで欲しいフラヴィオの義母は快諾し、冷遇確定の地へと前妻の子を送り出す。
こうして青春を謳歌することもできず、引きこもりになっていたフラヴィオは、国民から恐れられている戦場の鬼神の後妻として嫁ぐことになるのだが――。
同性婚が当たり前の世界。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
推しの為なら悪役令息になるのは大歓迎です!
こうらい ゆあ
BL
「モブレッド・アテウーマ、貴様との婚約を破棄する!」王太子の宣言で始まった待ちに待った断罪イベント!悪役令息であるモブレッドはこの日を心待ちにしていた。すべては推しである主人公ユレイユの幸せのため!推しの幸せを願い、日夜フラグを必死に回収していくモブレッド。ところが、予想外の展開が待っていて…?
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる