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第3部
紫藤 遼馬の場合 最終話
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移住先の海外で、2組の同性カップルが結婚した。
胡桃沢瑛太郎と鈴黒凛人。
西灰原翠子と白瀬川雪乃。
紫藤は立ち会い人として、2人の式に参列した。
翠子と雪乃の指には、お揃いの高級なプラチナリングが。
瑛太郎と凛人の指には、ごつめな形に胡桃がデザインされた手作りの銀の指輪が輝いていた。
2組のカップルを心から祝福しながら、紫藤は拍手を送った。
式が終わり、花々が溢れる庭園で5人は久しぶりの再会を喜んだ。
「おめでとう。とても素敵な式だった」
「ありがとう紫藤くん」
「ありがとうございます」
紫藤のお祝いに、雪乃と凛人が幸せそうに微笑んだ。雪乃をエスコートしていた翠子が不思議そうに紫藤に声をかける。
「紫藤お前雰囲気が変わったな」
「そうか?半年しか経ってないのに気のせいだろ?」
「いや、何というか柔らかくなったというか、芯が通ったというか」
「何だそれ、全然逆だろ」
翠子の言ってる事がおかしくて、思わず笑いが溢れる。
その表情を見て雪乃が発言する。
「いえ、翠の言う通りだわ。紫藤くん、日本での生活がきっと充実してたのね。なんか色々吹っ切れたみたいな顔をしてるわ」
「そうだな。お父様との仕事はどうだった?」
雪乃に続いて瑛太郎も会話に加わって来た。
久しぶりの瑛太郎との会話に胸がトクンと跳ねた。
「あぁ、仕事は大変だったけどとても充実してたよ。豊二郎にも会えたし、子供にも会って来た」
「そうか。今度俺も会いたいな」
「瑛太郎のお父さんてどんな人なんですか?ボクはまだ会った事がなくて」
凛人の言葉に、瑛一郎を思い出す。
「見た目は瑛太郎がそのまま歳を取った感じだな。瑛太郎の性格はあの人に似てるかもしれない…」
「へー」
『私が息子を託すとしたら君しかいない。私は君以上に息子を愛してる者を知らないからな』
初めて紫藤の気持ちを真っ直ぐ肯定してくれた人。自分自身で押し殺そうとした想いを思い出させてくれた人。
「とても…素敵な人だと思う」
瑛一郎には感謝しかない。
誰からも返事がなくて、周囲を見回すと、4人が固まっていた。
「紫藤さん、まさか…」
「そんな」
「はー。大人の余裕てヤツか」
凛人、雪乃、翠子がショックを受けている様に見える。特に翠子の言ってる事はよくわからなかった。
ガシッと瑛太郎が紫藤の両肩を掴んだ。
「もしかしてお父様の事好きになったのか!?」
「はあぁ!?」
何言ってんだ。今さら他に行けるならとっくに行ってる。
「んなわけないだろ!人間的な器の広さで素敵って言ったんだ!」
「そうか。良かった」
瑛太郎が心底ホッとする。気のせいか、周りの3人もホッとしてる様に見えた。
「紫藤!この前話した側にいる理由!あれ…」
「あぁ、それなら…」
「瑛太郎!」
紫藤が話す前に、凛人が話を遮って来た。紫藤を掴んでいた瑛太郎の両手を無理やり外させる。
「もう!今ボクと結婚式を上げたばかりなのに、もう他の男を口説くの!?」
「え?いや、そういう訳じゃ」
「夕飯の準備もあるから帰るよ!」
怒った凛人に引っ張っられて瑛太郎も行ってしまった。
結婚早々、尻に引かれているようだ。まあ、ヘタレの瑛太郎にはあの位でちょうどいいかもな。
「まあ、何だ。我々も帰るか」
呆れた様な翠子の言葉で、紫藤や雪乃も歩き出した。
翠子達とマンションに戻った紫藤は自室で寛いでいた。
明日から式を挙げた4人はハネムーンと称して、それぞれ1週間程旅行に出ると聞いている。
きっとお互いで今頃準備をしている筈だ。
もちろん、紫藤は留守番だ。
「言いそびれちまったな」
瑛太郎の側にいれる理由。
もう紫藤はそれを手に入れていた。
瑛一郎が紫藤の能力を買って任せた仕事。それは当主となった瑛太郎を公私に渡り側で支える事だった。
友人としてか、部下としてかはわからないが、それでも堂々と側にいれる。その先に進むかは、これからの2人次第だ。
チャイムが鳴った。
時刻は夕方。
今夜はお祝いも兼ねて瑛太郎の家に集まる予定だが、まだ早かった。
不思議に思い扉を開けると、翠子と雪乃が立っていた。
昼間の式の時は、翠子はシルバーのタキシード、雪乃は白いドレスを着ていた。だが今は2人ともちょっと上品なパンツスーツとワンピースだった。
「紫藤これに着替えろ、急げ!」
有無を言わさず、黒いタキシードを渡された。
理由を聞こうとしたが、急げ!早く!時間がない!と翠子に急かされ、とりあえず慌てて着替えた。
不思議な事に、まるで紫藤の為に作ったかの様にサイズはピッタリだった。
「よし!行くぞ!」
そのまま翠子に引っ張られ、家から連れ出された。
翠子の運転で連れて行かれたのは、町外れにある教会だった。
既に空は夕暮れで、小さいながらも美しい教会を茜色に染めている。
教会の前には凛人が待っていた。昼間は瑛太郎とお揃いの白いタキシードだったが、今は凛人も翠子の様にスーツに着替えていた。
「紫藤さん、待ってましたよ」
「え?何が?俺何も聞いてないんだけど」
珍しくパニックな様子の紫藤に、3人は顔を見合わせて笑った。
「紫藤、初めに言っただろう!私は利益が一致しない相手は信用しないと!それは裏を返せば、信用した相手が幸せにならなければ気がすまんのだ!」
「ふふっ。その様子だとサプライズは成功ね。紫藤くん。貴方が私達の幸せを願い祝福してくれた様に、私達4人も貴方の幸せを願い祝福してるのよ」
「それって、どういう…」
翠子と雪乃の言葉に、まだ状況が飲み込めない。
そんな紫藤に凛人が声をかけた。
「紫藤さん、さあ行きましょう。中で瑛太郎が待ってますよ」
凛人が教会の入り口へ向けて階段を上がり出す。雪乃が続く。
まだ呆然としてる紫藤に、行くぞ、と翠子が声をかけその背を押した。
紫藤が中に入ると、祭壇の前に黒いタキシードの瑛太郎が立っていた。
それは、紫藤が着ている物とお揃いで…。
「紫藤、待ってたよ。おいで」
呼ばれ、信じられない気持ちのまま、フラフラと瑛太郎の側に行く。
祭壇の前で瑛太郎と向き合う。
「紫藤、俺今からもしかしたら最低な事を言うかもしれないけど聞いてくれるか?」
「…あぁ」
「今は公式上は凛人がパートナーだ。だから本来はお前とは結婚出来ない」
「わかってる」
「だけどな…俺、お前とも結婚したい。これからも一生側に居て欲しい。他の男や女にもお前を渡したくないって思ってる。だから形式的な物になるけど…今俺と結婚してくれないか?」
「それって…でもいいのか?凛人が…」
紫藤が参列者の席に座っている凛人に視線を向けた。
凛人が微笑んで頷いた。
「紫藤さんなら歓迎します。これからも一緒に瑛太郎を支えていきましょう」
「……っ」
本当に?俺も…一緒に幸せになっていいのか?
今の現状が夢みたいで、気づいたら紫藤の目から一筋涙が流れた。
「紫藤。これがお前にとって俺の側にいられる理由になるか?俺に縛られてくれるか?」
瑛太郎が紫藤の涙を掬いながら尋ねた。
「返事は…?」
言葉がうまく出ず、首を縦に振った。
それを見て瑛太郎が嬉しそうに笑った。そのまま紫藤の左手を取り、左薬指に指輪を嵌める。
「これ…」
「お前の分だ。俺が作った」
瑛太郎と凛人が結婚式で交わしたのと同じ指輪。
瑛太郎にとって、紫藤はもう愛人ではない。瑛太郎や凛人と同じ対等のパートナーという意思表示。
「~~~っ」
瑛太郎の気持ちがわかり、とうとう紫藤の涙腺が崩壊した。
「紫藤、愛してるよ」
瑛太郎が紫藤を抱きしめ、キスする。それは初めて瑛太郎からかけられた愛の言葉だった。
これまで幾度身体を繋げても、凛人を尊重する瑛太郎からは決して言ってもらえなかった言葉だった。
「名前…」
「ん?何?」
「俺も名前で呼んで欲しい…」
紫藤の可愛いお願いに、思わず瑛太郎がハハッ!と笑った。
「遼馬愛してるよ」
「俺も愛してる」
仲間達の祝福の拍手をバックに、紫藤と瑛太郎は誓いのキスを交わした。
胡桃沢くんの恋事情
完
ーーーー
これにて本編は完結です。
きっと3人はこれからも仲良く過ごしていく事でしょう。
瑛太郎の最終話で、結婚式前日に4人がバタバタしてる描写がありますが、これは紫藤へのサプライズ準備でした。
★この後の番外編について。
本編で脇役だった2人の視点から瑛太郎達のその後が少し垣間見れます。
本編よりエロ強めです(当社比)
よければ、番外編もお読み頂けたら嬉しいです。
初投稿で至らない部分もあったと思いますが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
胡桃沢瑛太郎と鈴黒凛人。
西灰原翠子と白瀬川雪乃。
紫藤は立ち会い人として、2人の式に参列した。
翠子と雪乃の指には、お揃いの高級なプラチナリングが。
瑛太郎と凛人の指には、ごつめな形に胡桃がデザインされた手作りの銀の指輪が輝いていた。
2組のカップルを心から祝福しながら、紫藤は拍手を送った。
式が終わり、花々が溢れる庭園で5人は久しぶりの再会を喜んだ。
「おめでとう。とても素敵な式だった」
「ありがとう紫藤くん」
「ありがとうございます」
紫藤のお祝いに、雪乃と凛人が幸せそうに微笑んだ。雪乃をエスコートしていた翠子が不思議そうに紫藤に声をかける。
「紫藤お前雰囲気が変わったな」
「そうか?半年しか経ってないのに気のせいだろ?」
「いや、何というか柔らかくなったというか、芯が通ったというか」
「何だそれ、全然逆だろ」
翠子の言ってる事がおかしくて、思わず笑いが溢れる。
その表情を見て雪乃が発言する。
「いえ、翠の言う通りだわ。紫藤くん、日本での生活がきっと充実してたのね。なんか色々吹っ切れたみたいな顔をしてるわ」
「そうだな。お父様との仕事はどうだった?」
雪乃に続いて瑛太郎も会話に加わって来た。
久しぶりの瑛太郎との会話に胸がトクンと跳ねた。
「あぁ、仕事は大変だったけどとても充実してたよ。豊二郎にも会えたし、子供にも会って来た」
「そうか。今度俺も会いたいな」
「瑛太郎のお父さんてどんな人なんですか?ボクはまだ会った事がなくて」
凛人の言葉に、瑛一郎を思い出す。
「見た目は瑛太郎がそのまま歳を取った感じだな。瑛太郎の性格はあの人に似てるかもしれない…」
「へー」
『私が息子を託すとしたら君しかいない。私は君以上に息子を愛してる者を知らないからな』
初めて紫藤の気持ちを真っ直ぐ肯定してくれた人。自分自身で押し殺そうとした想いを思い出させてくれた人。
「とても…素敵な人だと思う」
瑛一郎には感謝しかない。
誰からも返事がなくて、周囲を見回すと、4人が固まっていた。
「紫藤さん、まさか…」
「そんな」
「はー。大人の余裕てヤツか」
凛人、雪乃、翠子がショックを受けている様に見える。特に翠子の言ってる事はよくわからなかった。
ガシッと瑛太郎が紫藤の両肩を掴んだ。
「もしかしてお父様の事好きになったのか!?」
「はあぁ!?」
何言ってんだ。今さら他に行けるならとっくに行ってる。
「んなわけないだろ!人間的な器の広さで素敵って言ったんだ!」
「そうか。良かった」
瑛太郎が心底ホッとする。気のせいか、周りの3人もホッとしてる様に見えた。
「紫藤!この前話した側にいる理由!あれ…」
「あぁ、それなら…」
「瑛太郎!」
紫藤が話す前に、凛人が話を遮って来た。紫藤を掴んでいた瑛太郎の両手を無理やり外させる。
「もう!今ボクと結婚式を上げたばかりなのに、もう他の男を口説くの!?」
「え?いや、そういう訳じゃ」
「夕飯の準備もあるから帰るよ!」
怒った凛人に引っ張っられて瑛太郎も行ってしまった。
結婚早々、尻に引かれているようだ。まあ、ヘタレの瑛太郎にはあの位でちょうどいいかもな。
「まあ、何だ。我々も帰るか」
呆れた様な翠子の言葉で、紫藤や雪乃も歩き出した。
翠子達とマンションに戻った紫藤は自室で寛いでいた。
明日から式を挙げた4人はハネムーンと称して、それぞれ1週間程旅行に出ると聞いている。
きっとお互いで今頃準備をしている筈だ。
もちろん、紫藤は留守番だ。
「言いそびれちまったな」
瑛太郎の側にいれる理由。
もう紫藤はそれを手に入れていた。
瑛一郎が紫藤の能力を買って任せた仕事。それは当主となった瑛太郎を公私に渡り側で支える事だった。
友人としてか、部下としてかはわからないが、それでも堂々と側にいれる。その先に進むかは、これからの2人次第だ。
チャイムが鳴った。
時刻は夕方。
今夜はお祝いも兼ねて瑛太郎の家に集まる予定だが、まだ早かった。
不思議に思い扉を開けると、翠子と雪乃が立っていた。
昼間の式の時は、翠子はシルバーのタキシード、雪乃は白いドレスを着ていた。だが今は2人ともちょっと上品なパンツスーツとワンピースだった。
「紫藤これに着替えろ、急げ!」
有無を言わさず、黒いタキシードを渡された。
理由を聞こうとしたが、急げ!早く!時間がない!と翠子に急かされ、とりあえず慌てて着替えた。
不思議な事に、まるで紫藤の為に作ったかの様にサイズはピッタリだった。
「よし!行くぞ!」
そのまま翠子に引っ張られ、家から連れ出された。
翠子の運転で連れて行かれたのは、町外れにある教会だった。
既に空は夕暮れで、小さいながらも美しい教会を茜色に染めている。
教会の前には凛人が待っていた。昼間は瑛太郎とお揃いの白いタキシードだったが、今は凛人も翠子の様にスーツに着替えていた。
「紫藤さん、待ってましたよ」
「え?何が?俺何も聞いてないんだけど」
珍しくパニックな様子の紫藤に、3人は顔を見合わせて笑った。
「紫藤、初めに言っただろう!私は利益が一致しない相手は信用しないと!それは裏を返せば、信用した相手が幸せにならなければ気がすまんのだ!」
「ふふっ。その様子だとサプライズは成功ね。紫藤くん。貴方が私達の幸せを願い祝福してくれた様に、私達4人も貴方の幸せを願い祝福してるのよ」
「それって、どういう…」
翠子と雪乃の言葉に、まだ状況が飲み込めない。
そんな紫藤に凛人が声をかけた。
「紫藤さん、さあ行きましょう。中で瑛太郎が待ってますよ」
凛人が教会の入り口へ向けて階段を上がり出す。雪乃が続く。
まだ呆然としてる紫藤に、行くぞ、と翠子が声をかけその背を押した。
紫藤が中に入ると、祭壇の前に黒いタキシードの瑛太郎が立っていた。
それは、紫藤が着ている物とお揃いで…。
「紫藤、待ってたよ。おいで」
呼ばれ、信じられない気持ちのまま、フラフラと瑛太郎の側に行く。
祭壇の前で瑛太郎と向き合う。
「紫藤、俺今からもしかしたら最低な事を言うかもしれないけど聞いてくれるか?」
「…あぁ」
「今は公式上は凛人がパートナーだ。だから本来はお前とは結婚出来ない」
「わかってる」
「だけどな…俺、お前とも結婚したい。これからも一生側に居て欲しい。他の男や女にもお前を渡したくないって思ってる。だから形式的な物になるけど…今俺と結婚してくれないか?」
「それって…でもいいのか?凛人が…」
紫藤が参列者の席に座っている凛人に視線を向けた。
凛人が微笑んで頷いた。
「紫藤さんなら歓迎します。これからも一緒に瑛太郎を支えていきましょう」
「……っ」
本当に?俺も…一緒に幸せになっていいのか?
今の現状が夢みたいで、気づいたら紫藤の目から一筋涙が流れた。
「紫藤。これがお前にとって俺の側にいられる理由になるか?俺に縛られてくれるか?」
瑛太郎が紫藤の涙を掬いながら尋ねた。
「返事は…?」
言葉がうまく出ず、首を縦に振った。
それを見て瑛太郎が嬉しそうに笑った。そのまま紫藤の左手を取り、左薬指に指輪を嵌める。
「これ…」
「お前の分だ。俺が作った」
瑛太郎と凛人が結婚式で交わしたのと同じ指輪。
瑛太郎にとって、紫藤はもう愛人ではない。瑛太郎や凛人と同じ対等のパートナーという意思表示。
「~~~っ」
瑛太郎の気持ちがわかり、とうとう紫藤の涙腺が崩壊した。
「紫藤、愛してるよ」
瑛太郎が紫藤を抱きしめ、キスする。それは初めて瑛太郎からかけられた愛の言葉だった。
これまで幾度身体を繋げても、凛人を尊重する瑛太郎からは決して言ってもらえなかった言葉だった。
「名前…」
「ん?何?」
「俺も名前で呼んで欲しい…」
紫藤の可愛いお願いに、思わず瑛太郎がハハッ!と笑った。
「遼馬愛してるよ」
「俺も愛してる」
仲間達の祝福の拍手をバックに、紫藤と瑛太郎は誓いのキスを交わした。
胡桃沢くんの恋事情
完
ーーーー
これにて本編は完結です。
きっと3人はこれからも仲良く過ごしていく事でしょう。
瑛太郎の最終話で、結婚式前日に4人がバタバタしてる描写がありますが、これは紫藤へのサプライズ準備でした。
★この後の番外編について。
本編で脇役だった2人の視点から瑛太郎達のその後が少し垣間見れます。
本編よりエロ強めです(当社比)
よければ、番外編もお読み頂けたら嬉しいです。
初投稿で至らない部分もあったと思いますが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
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