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9話
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異世界5日目。
わたしは残念ながら、その後も自分の特技や才能が開花する様子もなく。今やスケッチや非戦闘の作業の下準備や素材集めがメインになってしまった!
そんな中、その日のホームルームは嬉しいお知らせだった。
今日とうとう戦闘組による城外訓練のOKが出たらしい!
さっそく明日から更なる実力アップの為、城の外での実施訓練が始まる。
帰還に向けて一歩進んだという事で、心なしか戦闘組の顔が誇らしげに見えた。
「その時に素材集めも出来るらしいから、非戦闘組でも素材集めに回るメンバーを選出しとけ。以上だ」
夕食後のホームルーム終了後、わたし達非戦闘組はそのまま食堂で誰が行くか話し合う事になった。
心なしか、非戦闘組もウキウキしてるのが見てとれた。
実は非戦闘組は、戦闘組よりレベルの上がり方が遅い。
それは戦闘組が練習や模擬戦でも少しずつレベルが上がるのに対して。非戦闘組は素材を加工する回数や、種類、経験等でレベルが上がるから、だそうだ。
すなわち城内にある素材だけでは作れる種類が限られてるので、なかなか経験値が入らない。
だから今回の城外での素材集めは非戦闘組にとっても待ちに待っていた機会だった。
素材集めか。
「僕行こうかな」
鈴木くんが呟いたのが聞こえた。
夕食も何となく戦闘組と非戦闘組とでまとまってて、鈴木くんは私の隣に座ってる。
「わたしも行こうかなって思ってた!」
「田中さんも?」
「うん!わたしだけ何も出来てないし」
相変わらずわたしの能力は謎で。最近は非戦闘組が使う素材を集めたり、下準備を手作っている状態だ。
「じゃあ僕が鉱物系探すから、田中さんは葉物系探してくれる?」
「うん!」
少しずつわたしが出来る事頑張ろう。
◇◇◇
異世界6日目!
剣を使うメンバーや格闘技が専門のメンバー。それに魔法系や回復系などのクラスメイトがしっかり装備をつけて隊列を組んでる。
わたしと鈴木くんは少し離れた所からついて行く予定だ。護衛にこの国の騎士が2人ついてくれるそうだ。ありがたい。
「勇者様、無事をお祈りしてますわ」
ブリブリの甘えた声で大河にエールを送ってるのは王女様だった。数人の女性の取り巻きを連れてる。
怖いな…。
「田中さん?大丈夫?」
わたしが怯えてるのが分かったのか、鈴木くんが気づかってくれた。
「大丈夫だよ、ありがとう」
移動が始まった。
クラスの3の2が戦闘組(回復役も入ってるよ!)なので、20人超。そこに保護者の若ちんと素材集めの私と鈴木くん。それに、何かあった時のサポートでこの国の騎士や魔法使いとか本職さん達がついてきてくれてる。
そう考えると結構な人数だ!
せめて足手まといにならない様にしないと!
戦闘組に続いて城外に出る時。
ふいに王女様が、わたしを見て笑った気がした…。
わたしは残念ながら、その後も自分の特技や才能が開花する様子もなく。今やスケッチや非戦闘の作業の下準備や素材集めがメインになってしまった!
そんな中、その日のホームルームは嬉しいお知らせだった。
今日とうとう戦闘組による城外訓練のOKが出たらしい!
さっそく明日から更なる実力アップの為、城の外での実施訓練が始まる。
帰還に向けて一歩進んだという事で、心なしか戦闘組の顔が誇らしげに見えた。
「その時に素材集めも出来るらしいから、非戦闘組でも素材集めに回るメンバーを選出しとけ。以上だ」
夕食後のホームルーム終了後、わたし達非戦闘組はそのまま食堂で誰が行くか話し合う事になった。
心なしか、非戦闘組もウキウキしてるのが見てとれた。
実は非戦闘組は、戦闘組よりレベルの上がり方が遅い。
それは戦闘組が練習や模擬戦でも少しずつレベルが上がるのに対して。非戦闘組は素材を加工する回数や、種類、経験等でレベルが上がるから、だそうだ。
すなわち城内にある素材だけでは作れる種類が限られてるので、なかなか経験値が入らない。
だから今回の城外での素材集めは非戦闘組にとっても待ちに待っていた機会だった。
素材集めか。
「僕行こうかな」
鈴木くんが呟いたのが聞こえた。
夕食も何となく戦闘組と非戦闘組とでまとまってて、鈴木くんは私の隣に座ってる。
「わたしも行こうかなって思ってた!」
「田中さんも?」
「うん!わたしだけ何も出来てないし」
相変わらずわたしの能力は謎で。最近は非戦闘組が使う素材を集めたり、下準備を手作っている状態だ。
「じゃあ僕が鉱物系探すから、田中さんは葉物系探してくれる?」
「うん!」
少しずつわたしが出来る事頑張ろう。
◇◇◇
異世界6日目!
剣を使うメンバーや格闘技が専門のメンバー。それに魔法系や回復系などのクラスメイトがしっかり装備をつけて隊列を組んでる。
わたしと鈴木くんは少し離れた所からついて行く予定だ。護衛にこの国の騎士が2人ついてくれるそうだ。ありがたい。
「勇者様、無事をお祈りしてますわ」
ブリブリの甘えた声で大河にエールを送ってるのは王女様だった。数人の女性の取り巻きを連れてる。
怖いな…。
「田中さん?大丈夫?」
わたしが怯えてるのが分かったのか、鈴木くんが気づかってくれた。
「大丈夫だよ、ありがとう」
移動が始まった。
クラスの3の2が戦闘組(回復役も入ってるよ!)なので、20人超。そこに保護者の若ちんと素材集めの私と鈴木くん。それに、何かあった時のサポートでこの国の騎士や魔法使いとか本職さん達がついてきてくれてる。
そう考えると結構な人数だ!
せめて足手まといにならない様にしないと!
戦闘組に続いて城外に出る時。
ふいに王女様が、わたしを見て笑った気がした…。
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