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あ
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「で、…。どうやって逃げ切りますの?」
重い沈黙を破ったのは侯爵令嬢
「使いますか…、薬…」
物騒な発言は魔女見習い
「また処刑になるのは嫌です…」
ビクビクと怯えているのは聖女
「処刑の方がまだましです!男達に…あんなことされるぐらいなら…」
グスッと泣き出したのは平民の娘
ここは森の奥深くの木で出来た一軒家
一軒家というよりは小屋に近いが下手な町の家よりも、利便性の整ったものだ
防音は勿論、認識阻害の魔法もかけられている
身分も何もかも違う若い娘四人が先ほどから真剣に話し合いを重ねている
何故この四人がここに居るかと言うと、時を遡ること二月ほど前のこと…
この家に住む魔女見習いのロッテに、唐突に師匠が告げてきた
「そろそろ見習いから正式に魔女になる時が来たようだね。これから私は仕事で暫くここを離れるから、その間にコレ何とかしておいて。それが解決したら見習い外してあげるね」
と、師匠から試験なのか、単に仕事を押し付けられたのか、よく分からない一枚の紙切れを渡された
ーこの国の厄災となり得る四人の娘達
その娘達を清廉に幸福へ導け
さすれば災いは転じて福となるであろう
「…誰の言葉よ。神様のお告げ?先読みの魔法か何かですか?というか、その四人て誰何です?要するにそのご指名の四人が幸せなら皆幸せ~ってことですよね、師匠?」
「うん、うちの弟子は流石だね。で?ロッテ出来そう?」
「出来そう?って、師匠…、この国にどれだけの娘に該当する者が居るとお思いですか?自称娘も含めたら半分の女性は該当しちゃいますよ。それに幸せってその人達の価値観に寄るものですから、良かれと思ってこちらがしても受ける側がそう感じ無かったら意味無いですし、元より、先程も聞きましたが、この胡散臭い予言みたいなの何なのですか?」
「大賢者の言葉を胡散臭いって言っちゃう?ロッテ怖い者知らずだね」
「いや、何も言わずにこんなの見せられたらそう思うでしょう。…この四人の見当はついてるんですか?というか、これ、大賢者様から師匠への依頼ですよね?」
ギクリとした顔して目を泳がせた様子を見てロッテはため息をついた
「…はぁっ。面倒だから、試験と称して私に投げたと…。で、このざっくりな依頼、何か手掛かりとか無いんですか?」
「あ!あるある!」
ロッテが引き受けてくれそうなのが分かり師匠は勢い良く立ち上がり引き出しから少し埃の被った箱を取り出してきた
「これ、あの大賢者のジジイから預かってたの忘れてたわ!娘達探すヒントになるらしいからロッテに渡しておくね」
「ジジイって…。怖い者知らずは師匠の方ですよね」
手で埃を払い、改めて箱を見るとそこには複雑な模様が描かれていた
「これ、魔法陣とも違うみたいですが…」
箱を持ち上げて上から下から覗いて見ながら尋ねた
「ジジイも良く分かんないらしいよ。気が付いたらその箱が手元にあったとか言ってたから。それにジジイ曰く、お告げなのか予言なのか、昔から王家に語り継がれてるらしくてね。こないだジジイがロッテを見て急にそのことを思い出した!とか言ってその箱を寄越してきたんだ」
「私を見てですか?」
「ジジイの考えることは理解出来ないからね。ま、とにかくそういうことで!」
パチンと指を鳴らして一瞬にして師匠は姿を消した
きっとこれ以上突っ込まれて、ロッテが断ってきたらまずいと思ったのだろう
「…何も分からん。どうすんのコレ…」
ピラピラと指で摘んだ先程の紙を揺すった
勿論それに応える人は居ないため、取り敢えず手元の箱を開けてみた
するとほわりと中が光った
中には石の付いた四つのアクセサリー
その一つが光を放っている
ロッテは魅了されるようにその光るアクセサリーに手を伸ばした
手にした途端不思議な感覚が身体を巡った
石と溶け合ったような感覚とでも言おうか、それは不快では無くどちらかというとじんわりと身体が温まるような感覚だった
魔法見習いとして手に取る前にこういった物は良く調べてからにするように師匠に教えられていたが、その師匠が渡してきたことで何も考えずに手にしていた気が付きパッと箱に戻した
光は弱まったがやはり魔法石だったらしく、文字が浮かび上がり始めた
「え?何?どういうこと?…」
そこにはロッテと名が刻まれていた
石に選ばれたからなのか、はたまた石に触れてしまったからなのか
「…何か嫌な予感しかしない…。師匠め…」
中途半端な情報だけ残し、恨みつらみを言ってやりたいが相手は今頃魔力解放のためにお姉さま方の所だろう
「何が仕事でここを離れるだ!単に巻き込まれたく無いだけじゃん!!!」
顔を机に突っ伏してぶつぶつと暫く悪態の限りを尽くした
ふぅと一息ついて顔を起こし、もう一度箱のアクセサリー達を見た
ロッテの名が刻まれた石は相変わらずほんのりと光っている
相変わらず誘われているような感覚がして慌てて蓋を閉じた
取り敢えずは石について調べてみるか
ロッテは師匠の部屋へ魔法書を見に向かった
またパチンっと音がしたかと思えば、先程本人が耳にしたら呪われてしまいそうなほどの恨みつらみを言っていた相手が現れた
いや、部屋に入られるのを防ぎに戻った
「チッ、チッ、チッ」
人差し指を横にふりふりしながらにこりと笑い
「ロッテ、ズルはいけない。君自身で調べなきゃ。先人の知恵を借りずにやらなきゃね」
「こういう自分に不都合な察知能力は本当に凄いですね…。おおかた私に見られたらまずい、お姉さま方の本か夜の営み本が出しっぱなしなだけですよね。無駄に転移魔法乱発して…。それより、せっかく戻られたので先人では無く、目の前の師匠にお尋ねしますが、石に触れると名前が刻まれることは有りますか」
「所有者として石が認めた場合か、元の持ち主に戻って再び名を出すかのどっちかだね。さっきの箱の中身のことだよね。……ちょっとこの場で確認しても良い?」
「いや、それ、何でさっき言ってくれないんですか…。私の名前刻まれちゃいましたよ…」
「え?…ちょっとその石今すぐ確認させて!」
「いや、だから何でさっき確認もせずに…。まぁ、良いですけど…」
そう言ってまた先程の部屋に戻り師匠に箱を向けた
「…確かにロッテの名前が刻まれてるね」
そう言って徐に手に取りしげしげと見ていた
だが確かに先程光っていた石はただの石として師匠の手に収まっていた
「あれ?さっきまで光ってたのに…」
師匠の手から自分の手に取った瞬間、またあの光を放ちずくんと身体が反応した
「ロ、ロッテ?」
トロンとした目になり頬も心なしか上気している
「ししょうぅ…なんか、身体が…」
パッとロッテの手に渡ったアクセサリーを奪い師匠は慌てたように箱に戻した
「だ、だめ…これはダメなやつだ…。ロッテ…これ絶対に触れてはいけないよ」
夢から目覚めたようにロッテはハッとなり、首を傾げた
「あれ?今…?………。それで師匠その石は?」
「ああっと…、んー、ロッテがこれを触るのは…ま、まぁ、まだ早いと言うか…。とにかくロッテの名前が刻まれてるのは触っちゃダメだからね。他のは…例の娘達を見つける羅針盤のような物だから、残りの三つは渡しておく。でも良い?その石が反応した者が見つかっても触れさせては絶対ダメだからね!」
「…?ちょ、ちょっと師匠…それって四人の中に私が含まれてるって事ですか?…何かの冗談ですよね…」
「…冗談では無いみたいだね。どうやらロッテもその中の一人みたい…」」
「は?何ですかそれ?大賢者様の悪戯か何かなんじゃ…」
「…いや、多分違うと思う。ま、まぁ、残り三人頑張って探してきて。四人揃うまでにジジイ見つけて問い詰めとく。絶対あのジジイ何か知ってるはずだから」
そう言ってまた指を鳴らそうとした師匠の手を掴みロッテは慌てて引き留めた
「こんな良く分かん無い状態で放置とか困ります!どうすれば良いんですか!」
「ん、うん…、ホウキに乗って空から石に反応する娘を探してみるとか…。今は時間が無いからまた後で!連絡したい時は私の部屋の前に立ってくれたら戻って来るから、じゃっ!」
そして師匠はまた逃げるように姿を消した
予言か何かの四人の娘に有り難く無い当選をしてしまったロッテは師匠の消えた場所を呆然と眺めていた
重い沈黙を破ったのは侯爵令嬢
「使いますか…、薬…」
物騒な発言は魔女見習い
「また処刑になるのは嫌です…」
ビクビクと怯えているのは聖女
「処刑の方がまだましです!男達に…あんなことされるぐらいなら…」
グスッと泣き出したのは平民の娘
ここは森の奥深くの木で出来た一軒家
一軒家というよりは小屋に近いが下手な町の家よりも、利便性の整ったものだ
防音は勿論、認識阻害の魔法もかけられている
身分も何もかも違う若い娘四人が先ほどから真剣に話し合いを重ねている
何故この四人がここに居るかと言うと、時を遡ること二月ほど前のこと…
この家に住む魔女見習いのロッテに、唐突に師匠が告げてきた
「そろそろ見習いから正式に魔女になる時が来たようだね。これから私は仕事で暫くここを離れるから、その間にコレ何とかしておいて。それが解決したら見習い外してあげるね」
と、師匠から試験なのか、単に仕事を押し付けられたのか、よく分からない一枚の紙切れを渡された
ーこの国の厄災となり得る四人の娘達
その娘達を清廉に幸福へ導け
さすれば災いは転じて福となるであろう
「…誰の言葉よ。神様のお告げ?先読みの魔法か何かですか?というか、その四人て誰何です?要するにそのご指名の四人が幸せなら皆幸せ~ってことですよね、師匠?」
「うん、うちの弟子は流石だね。で?ロッテ出来そう?」
「出来そう?って、師匠…、この国にどれだけの娘に該当する者が居るとお思いですか?自称娘も含めたら半分の女性は該当しちゃいますよ。それに幸せってその人達の価値観に寄るものですから、良かれと思ってこちらがしても受ける側がそう感じ無かったら意味無いですし、元より、先程も聞きましたが、この胡散臭い予言みたいなの何なのですか?」
「大賢者の言葉を胡散臭いって言っちゃう?ロッテ怖い者知らずだね」
「いや、何も言わずにこんなの見せられたらそう思うでしょう。…この四人の見当はついてるんですか?というか、これ、大賢者様から師匠への依頼ですよね?」
ギクリとした顔して目を泳がせた様子を見てロッテはため息をついた
「…はぁっ。面倒だから、試験と称して私に投げたと…。で、このざっくりな依頼、何か手掛かりとか無いんですか?」
「あ!あるある!」
ロッテが引き受けてくれそうなのが分かり師匠は勢い良く立ち上がり引き出しから少し埃の被った箱を取り出してきた
「これ、あの大賢者のジジイから預かってたの忘れてたわ!娘達探すヒントになるらしいからロッテに渡しておくね」
「ジジイって…。怖い者知らずは師匠の方ですよね」
手で埃を払い、改めて箱を見るとそこには複雑な模様が描かれていた
「これ、魔法陣とも違うみたいですが…」
箱を持ち上げて上から下から覗いて見ながら尋ねた
「ジジイも良く分かんないらしいよ。気が付いたらその箱が手元にあったとか言ってたから。それにジジイ曰く、お告げなのか予言なのか、昔から王家に語り継がれてるらしくてね。こないだジジイがロッテを見て急にそのことを思い出した!とか言ってその箱を寄越してきたんだ」
「私を見てですか?」
「ジジイの考えることは理解出来ないからね。ま、とにかくそういうことで!」
パチンと指を鳴らして一瞬にして師匠は姿を消した
きっとこれ以上突っ込まれて、ロッテが断ってきたらまずいと思ったのだろう
「…何も分からん。どうすんのコレ…」
ピラピラと指で摘んだ先程の紙を揺すった
勿論それに応える人は居ないため、取り敢えず手元の箱を開けてみた
するとほわりと中が光った
中には石の付いた四つのアクセサリー
その一つが光を放っている
ロッテは魅了されるようにその光るアクセサリーに手を伸ばした
手にした途端不思議な感覚が身体を巡った
石と溶け合ったような感覚とでも言おうか、それは不快では無くどちらかというとじんわりと身体が温まるような感覚だった
魔法見習いとして手に取る前にこういった物は良く調べてからにするように師匠に教えられていたが、その師匠が渡してきたことで何も考えずに手にしていた気が付きパッと箱に戻した
光は弱まったがやはり魔法石だったらしく、文字が浮かび上がり始めた
「え?何?どういうこと?…」
そこにはロッテと名が刻まれていた
石に選ばれたからなのか、はたまた石に触れてしまったからなのか
「…何か嫌な予感しかしない…。師匠め…」
中途半端な情報だけ残し、恨みつらみを言ってやりたいが相手は今頃魔力解放のためにお姉さま方の所だろう
「何が仕事でここを離れるだ!単に巻き込まれたく無いだけじゃん!!!」
顔を机に突っ伏してぶつぶつと暫く悪態の限りを尽くした
ふぅと一息ついて顔を起こし、もう一度箱のアクセサリー達を見た
ロッテの名が刻まれた石は相変わらずほんのりと光っている
相変わらず誘われているような感覚がして慌てて蓋を閉じた
取り敢えずは石について調べてみるか
ロッテは師匠の部屋へ魔法書を見に向かった
またパチンっと音がしたかと思えば、先程本人が耳にしたら呪われてしまいそうなほどの恨みつらみを言っていた相手が現れた
いや、部屋に入られるのを防ぎに戻った
「チッ、チッ、チッ」
人差し指を横にふりふりしながらにこりと笑い
「ロッテ、ズルはいけない。君自身で調べなきゃ。先人の知恵を借りずにやらなきゃね」
「こういう自分に不都合な察知能力は本当に凄いですね…。おおかた私に見られたらまずい、お姉さま方の本か夜の営み本が出しっぱなしなだけですよね。無駄に転移魔法乱発して…。それより、せっかく戻られたので先人では無く、目の前の師匠にお尋ねしますが、石に触れると名前が刻まれることは有りますか」
「所有者として石が認めた場合か、元の持ち主に戻って再び名を出すかのどっちかだね。さっきの箱の中身のことだよね。……ちょっとこの場で確認しても良い?」
「いや、それ、何でさっき言ってくれないんですか…。私の名前刻まれちゃいましたよ…」
「え?…ちょっとその石今すぐ確認させて!」
「いや、だから何でさっき確認もせずに…。まぁ、良いですけど…」
そう言ってまた先程の部屋に戻り師匠に箱を向けた
「…確かにロッテの名前が刻まれてるね」
そう言って徐に手に取りしげしげと見ていた
だが確かに先程光っていた石はただの石として師匠の手に収まっていた
「あれ?さっきまで光ってたのに…」
師匠の手から自分の手に取った瞬間、またあの光を放ちずくんと身体が反応した
「ロ、ロッテ?」
トロンとした目になり頬も心なしか上気している
「ししょうぅ…なんか、身体が…」
パッとロッテの手に渡ったアクセサリーを奪い師匠は慌てたように箱に戻した
「だ、だめ…これはダメなやつだ…。ロッテ…これ絶対に触れてはいけないよ」
夢から目覚めたようにロッテはハッとなり、首を傾げた
「あれ?今…?………。それで師匠その石は?」
「ああっと…、んー、ロッテがこれを触るのは…ま、まぁ、まだ早いと言うか…。とにかくロッテの名前が刻まれてるのは触っちゃダメだからね。他のは…例の娘達を見つける羅針盤のような物だから、残りの三つは渡しておく。でも良い?その石が反応した者が見つかっても触れさせては絶対ダメだからね!」
「…?ちょ、ちょっと師匠…それって四人の中に私が含まれてるって事ですか?…何かの冗談ですよね…」
「…冗談では無いみたいだね。どうやらロッテもその中の一人みたい…」」
「は?何ですかそれ?大賢者様の悪戯か何かなんじゃ…」
「…いや、多分違うと思う。ま、まぁ、残り三人頑張って探してきて。四人揃うまでにジジイ見つけて問い詰めとく。絶対あのジジイ何か知ってるはずだから」
そう言ってまた指を鳴らそうとした師匠の手を掴みロッテは慌てて引き留めた
「こんな良く分かん無い状態で放置とか困ります!どうすれば良いんですか!」
「ん、うん…、ホウキに乗って空から石に反応する娘を探してみるとか…。今は時間が無いからまた後で!連絡したい時は私の部屋の前に立ってくれたら戻って来るから、じゃっ!」
そして師匠はまた逃げるように姿を消した
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