囚われた王子

まめ

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「あの国が欲しい、いや、あの女神が欲しい
いつもの通り攻め落とすのもいいが、今回はあちら側から来てもらうか。クククっ!はははははっ!」


………



国の至る所から奇妙な植物達の成長の報告があがった

「…スタン、少し、私…、森のあの家に戻っても良いかしら…。お婆さまの書き残してくれた物を調べてみようと思うの。」

「…、ルナ…。私も一緒に行って調べるのを手伝いたいが、今、ここを離れるわけにはいかない…。私の護衛を何名か手配しよう。」

「スタン、王家管轄の森よ。大丈夫よ。何か分かったら直ぐに戻るわ。その間あなたに会えないのが淋しいけどれど、この魔女の香入れをお守り代わりに持っていくわ。あなたと出会わせてくれた、この香入れがあれば安心できるもの…。」

「分かった。気をつけて行ってくるんだよ」

ルナの手の中の香入れを、上から優しく両手で包み込み、額にキスを落としたスタンは妙な胸騒ぎを感じた




………






奇襲すればあの平和ボケした国など容易いが、それで手に入ってもつまらない

ドルマンは間者に一通の手紙を持たせた
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