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スタンは1秒でも早くルナに会いたくなった
王の話を聞き居ても立っても居られなかった
森の泉に着いたスタンは水浴みをするルナの姿を見つけた
そこには夢で見た通り、陽の光が当たりその白く美しい肌をした女神のようなルナが居た
引き込まれるようにルナに近付いた
「スタン…、後ろを向いてそこで待ってて。今行くから…」
ハッと我に返り、スタンは背を向けた
ルナとの夢の中の逢瀬に引き摺られるところだった、と心を落ち着かせた
ルナがこちらに近付いたことに気が付き、後ろを振り返ると、先日のようにシンプルだが純真なルナをより引き立てているようなワンピースを着ていた
「ルナ…。会いたかった。今日は私の話を聞いてくれる?」
「私も、私もスタンに会いたかった。嬉しい…。」
少し恥じらうようなルナにスタンは頬を緩ませた
「今日は、私とお婆さまの家に案内するわ。
ルナに手を引かれ森の奥深くまで入って行った
………
トラバスは後悔の念に駆られた
ああ、私は何てことをしたんだ
王家の宝物庫で見つけたあの香を使わなければ…
メリッサと半ば無理矢理身体を繋げなければ…
メリッサとのことを兄にわざと見せなければ…
王の話を聞き居ても立っても居られなかった
森の泉に着いたスタンは水浴みをするルナの姿を見つけた
そこには夢で見た通り、陽の光が当たりその白く美しい肌をした女神のようなルナが居た
引き込まれるようにルナに近付いた
「スタン…、後ろを向いてそこで待ってて。今行くから…」
ハッと我に返り、スタンは背を向けた
ルナとの夢の中の逢瀬に引き摺られるところだった、と心を落ち着かせた
ルナがこちらに近付いたことに気が付き、後ろを振り返ると、先日のようにシンプルだが純真なルナをより引き立てているようなワンピースを着ていた
「ルナ…。会いたかった。今日は私の話を聞いてくれる?」
「私も、私もスタンに会いたかった。嬉しい…。」
少し恥じらうようなルナにスタンは頬を緩ませた
「今日は、私とお婆さまの家に案内するわ。
ルナに手を引かれ森の奥深くまで入って行った
………
トラバスは後悔の念に駆られた
ああ、私は何てことをしたんだ
王家の宝物庫で見つけたあの香を使わなければ…
メリッサと半ば無理矢理身体を繋げなければ…
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