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シュタインとエルザは観劇を観に訪れた
会場でそれを見かけた者達は娘より若い愛人の姿を見て羨望の眼差しで見る者、嘲笑する者が居た
シュタイン達に話し掛ける者が居た
「シュタイン、美しいそちらは?」
「あぁ、エルザだ。家で面倒を見てきた娘だ。これから社交の場にも伴うと思う。よろしく頼む」
シュタインは養子としてエルザを迎えていることは公表していなかったため、友はその娘が、伯爵が一から自分好みの愛人として育てたと思った
仲睦まじく寄り添うように観劇場に現れた2人
瞬く間に社交界ではジュエロ伯爵とその年若く美しい愛人の話題で持ちきりになった
その噂もエルディラの耳に直ぐに届いた
時間が合わず中々父と会えずにいたエルディラは直ぐに父に話がしたい旨執事に繋ぎを取ってもらった
「お父様、どういうことか説明していただけますか?
妹のエルザは領地で療養などしていないと言うではありませんか。それに最近若い愛人をよく伴っていると聞きました。まさか妹のエルザではありませんよね。」
静かだが怒りを滲ませた声だった
「ああ、エルザのことだね。エルにはきちんと説明していなかったが、彼女は戸籍上今は娘だが何れ籍を抜き妻として改めて迎えるつもりだ。エルよりも若い母になってしまうが認めて欲しい。」
!
「な、何をおっしゃってるのか分かりません。それにエルザは今どこに居るのです。彼女に合わせて下さい。」
「今はそれは出来ない。時が来たら、場を設けよう。」
会場でそれを見かけた者達は娘より若い愛人の姿を見て羨望の眼差しで見る者、嘲笑する者が居た
シュタイン達に話し掛ける者が居た
「シュタイン、美しいそちらは?」
「あぁ、エルザだ。家で面倒を見てきた娘だ。これから社交の場にも伴うと思う。よろしく頼む」
シュタインは養子としてエルザを迎えていることは公表していなかったため、友はその娘が、伯爵が一から自分好みの愛人として育てたと思った
仲睦まじく寄り添うように観劇場に現れた2人
瞬く間に社交界ではジュエロ伯爵とその年若く美しい愛人の話題で持ちきりになった
その噂もエルディラの耳に直ぐに届いた
時間が合わず中々父と会えずにいたエルディラは直ぐに父に話がしたい旨執事に繋ぎを取ってもらった
「お父様、どういうことか説明していただけますか?
妹のエルザは領地で療養などしていないと言うではありませんか。それに最近若い愛人をよく伴っていると聞きました。まさか妹のエルザではありませんよね。」
静かだが怒りを滲ませた声だった
「ああ、エルザのことだね。エルにはきちんと説明していなかったが、彼女は戸籍上今は娘だが何れ籍を抜き妻として改めて迎えるつもりだ。エルよりも若い母になってしまうが認めて欲しい。」
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「な、何をおっしゃってるのか分かりません。それにエルザは今どこに居るのです。彼女に合わせて下さい。」
「今はそれは出来ない。時が来たら、場を設けよう。」
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