ジェーン、君が好き

11.

エルザは姉を摸した人形だった

父親は妻を愛していたがその妻が男を作り逃げた

エルディラには妻は領地で亡くなったと伝えてある

妻によく似たエルディラに父親は複雑な感情を抱き始めた



伯爵家が支援している孤児院を訪れた時、伯爵は少し幼いエルディラの姿を見た

ジェーンだった

伯爵はその日の内に孤児院からその娘を連れ帰った


エルザと名前を与え、大切なエルディラに出来ない事をエルザにし始めた

憎しみをぶつけたり、自分を受け入れさせている時は気持ちが整理でき、エルディラを大切にする事が出来た



………







数日間かかる領地からの帰り道エルディラは心を落ち着かせようと教会を訪れた

そこに併設された孤児院の子供達もお祈りのために来ていた

子供達と一緒に居たシスターが
「ジェーン？ジェーンなの？」驚いた顔して聞いてきた
慌てて返事も出来ずにいたエルディラにジェーンと思ったシスターは続けた
「ジュエロ伯爵様は大切にして下さってるみたいで安心したわ。幸せそうで本当に良かった。あの後ミシェルも騎士になったのよ」と…



エルディラは何から受け入れていいか分からず、また来ますとだけ告げそのばを後にした

色々なことが１度にエルディラを襲い顔面を蒼白にし、伯爵邸へ戻った