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討伐実験へ
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アイリーン達チームが図書館で調べている際、ある一組のチームが近寄ってきた
「あの…、僕達もそのチーム研究に混ぜて貰えませんか?」
アイリーンと同学年のリガールだった
「チーム同士の合同研究発表は問題無いと規定になってる筈です。私達もその研究に参加させて下さい」
「ちょうど薬学が得意な三人だったのですが、ただの薬草研究ではつまらないと話し合っていたんです。で、エイダン君達のチームテーマに、私達の薬草知識を活かすことは出来ないかと…あと・・・キューピッド様もおみえになるので…」
シャノンとバンデルが続いた
「…バンデル様、何のことをおっしゃってるか分からないことも有りましたが、確かに魔獣の放つ体液は毒になりますので、薬学を活かしていただけるのは良いですわね。エイダン様、先生いかがですか?合同チームということで…」
「構わないよ」
「面白いんじゃないかな?では今日中に分担を決め魔獣を下調べしておいて」
こうしてアイリーンのチームに新たに三人加わった
書籍化されてる内容である程度生息地などを調べ、日程を調整し、装備などの準備を始めた
装備は学園からの貸し出しと規定があり、寮でシャノンに使い方を教わっていた
そして装身具を手に取りアイリーンは固まった
「シャノン様…これって…」
「これがどうかなさいました?」
「…この上に更に着るんですよね、勿論…」
「マントを着ますわね」
令嬢は普段ドレスやシンプルなワンピースを見に纏っている
学園でこそ制服だが、その装身具は防御に1ミリも役に立ちそうも無い下着同然の物
令嬢ならば嫌悪して当然だが、何故かシャノンはそれの何が問題なのか?といった様子だった
アイリーンのほうが前世で水着に慣れているというのに、ほぼ丸出しに近いビキニのような装身具に戸惑いを覚えた
ビキニに腰ベルトと革ブーツ、その上からマント、前世のコスプレマニアが喜びそうな出立ちだった
研究を兼ねた魔獣討伐の日
アイリーンは更に驚くことになった
男性装身具は至って普通
何故女性だけマント無しでは人前に出られないような格好なのか…
だが驚いているのはアイリーンのみで他の生徒と教師リンデルは全くの無反応だった
恥ずかしがっている自分がおかしいのか、もしくはマントが何か認識齟齬の効果でもあるのか、アイリーンもそれ以上気にしないようにした
六人が先ず狙ったのは兎に似た小さな魔獣
一見可愛らしく見えるが、瞬発力があり個体数も多いこの魔獣はなかなか手強く力技だけでは捕獲や討伐は出来ない
数人で協力の元、追い込む者、弱点を狙う者、他から防御する者との連携が物を言う
まさにチーム力が問われる魔獣だ
弱点は足だと言われている
瞬発力があるぐらいだ、足を狙うの非効率的
そこで今回、魔法や薬草を試す対象としたのだった
遠く離れない程度にチーム毎に別れ実験することにし、早々に魔獣を追った
「アイリーン嬢、土魔法で壁を作り行く手を塞いで下さい!私はこちらから光魔法で追い込みます!リンデル先生は火魔法で攻撃を!」
「はい!」
「先ずは私の火からだね、分かった!」
兎似の魔獣討伐実験は順調だった
だが、薬草研究チームが試した物だろうか?
煙が辺りに立ち込めた
魔法研究チームの三人はその煙を吸ってしまい、目が霞み始め、アイリーンはそのまま意識が遠のいて行った………
「あの…、僕達もそのチーム研究に混ぜて貰えませんか?」
アイリーンと同学年のリガールだった
「チーム同士の合同研究発表は問題無いと規定になってる筈です。私達もその研究に参加させて下さい」
「ちょうど薬学が得意な三人だったのですが、ただの薬草研究ではつまらないと話し合っていたんです。で、エイダン君達のチームテーマに、私達の薬草知識を活かすことは出来ないかと…あと・・・キューピッド様もおみえになるので…」
シャノンとバンデルが続いた
「…バンデル様、何のことをおっしゃってるか分からないことも有りましたが、確かに魔獣の放つ体液は毒になりますので、薬学を活かしていただけるのは良いですわね。エイダン様、先生いかがですか?合同チームということで…」
「構わないよ」
「面白いんじゃないかな?では今日中に分担を決め魔獣を下調べしておいて」
こうしてアイリーンのチームに新たに三人加わった
書籍化されてる内容である程度生息地などを調べ、日程を調整し、装備などの準備を始めた
装備は学園からの貸し出しと規定があり、寮でシャノンに使い方を教わっていた
そして装身具を手に取りアイリーンは固まった
「シャノン様…これって…」
「これがどうかなさいました?」
「…この上に更に着るんですよね、勿論…」
「マントを着ますわね」
令嬢は普段ドレスやシンプルなワンピースを見に纏っている
学園でこそ制服だが、その装身具は防御に1ミリも役に立ちそうも無い下着同然の物
令嬢ならば嫌悪して当然だが、何故かシャノンはそれの何が問題なのか?といった様子だった
アイリーンのほうが前世で水着に慣れているというのに、ほぼ丸出しに近いビキニのような装身具に戸惑いを覚えた
ビキニに腰ベルトと革ブーツ、その上からマント、前世のコスプレマニアが喜びそうな出立ちだった
研究を兼ねた魔獣討伐の日
アイリーンは更に驚くことになった
男性装身具は至って普通
何故女性だけマント無しでは人前に出られないような格好なのか…
だが驚いているのはアイリーンのみで他の生徒と教師リンデルは全くの無反応だった
恥ずかしがっている自分がおかしいのか、もしくはマントが何か認識齟齬の効果でもあるのか、アイリーンもそれ以上気にしないようにした
六人が先ず狙ったのは兎に似た小さな魔獣
一見可愛らしく見えるが、瞬発力があり個体数も多いこの魔獣はなかなか手強く力技だけでは捕獲や討伐は出来ない
数人で協力の元、追い込む者、弱点を狙う者、他から防御する者との連携が物を言う
まさにチーム力が問われる魔獣だ
弱点は足だと言われている
瞬発力があるぐらいだ、足を狙うの非効率的
そこで今回、魔法や薬草を試す対象としたのだった
遠く離れない程度にチーム毎に別れ実験することにし、早々に魔獣を追った
「アイリーン嬢、土魔法で壁を作り行く手を塞いで下さい!私はこちらから光魔法で追い込みます!リンデル先生は火魔法で攻撃を!」
「はい!」
「先ずは私の火からだね、分かった!」
兎似の魔獣討伐実験は順調だった
だが、薬草研究チームが試した物だろうか?
煙が辺りに立ち込めた
魔法研究チームの三人はその煙を吸ってしまい、目が霞み始め、アイリーンはそのまま意識が遠のいて行った………
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