羽をもがれた蝶

まめ

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前編

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ングングっ、…げほっ…ごほっ
「全部飲み切ったか」
口を開けその男に飲み干したことを確認される
「はい」
「なら、次は私だな」
垂れ下がっただらしない陰嚢を手で掬い舌を這わせ、お情けで付いている肉棒を刺激する
少し太くなってきた所で穴の周りを舐め涎を絡ませる
口を使っていると腰を掴まれ後ろから挿入される
横に居る脂ぎった男は胸を触り始めた

人が替わり場所が変わり
下から突き上げる者
右から咥えさせる者
左の者には手で扱かされ、時に右の者と入れ替わり咥える


いつからこんな生活をしているんだろう…
ここは娼館でも無い
ドレスを着て屋敷で生活しているが常に下着を着けていない
昼に知らない男が部屋に訪れドレスの中に顔を突っ込み股の間をひたすら舐めていく
夕方になるとまた知らない別の男が二人、立ったまま前穴と後ろ穴に突っ込む

気持ち良いかと聞かれるが
気持ち良いのがどういうことかも分からない
自分の口から出る声、言葉は私の物じゃない
私は頭の奥の方で、自分の口から出た言葉を他人が発したように聞いている



頭の奥での私の記憶は、昔、親に可愛いがられ、素敵なドレスを纏い、庭園でお茶をしたり、頭を優しく撫でてもらい、抱きしめてもらっていたような気がする
名前も有った筈
今は男共が好きなように呼び、好きなように突っ込み好きなように撒き散らし帰っていく

男達に身体を使われて居ない時は食事を取るか、湯浴みして何人かの女達にマッサージを受けている
たまにその女達は名前を呼ぶこともあるが、私はそんな名前だったかも分からない



今日は朝から男が来た
ドレスを着たままが好きなようで、自分は全裸になった男に跨がりドレスの肩口をずらし胸だけを出させ吸ったり弄ったり揉んだりしている
胸を吸っている時は
「母様、母様、もっと。僕お利口だから、もっと気持ち良くして」
と幼い子のように懇願する
頭を撫でてやると大人しく胸を吸ってた男は尻を掴み激しく私を上下させる
ググっと尻を掴む手に力が入り、少し前に押し出すようにした時放ったことが分かる
出し終わると高い地位に居るらしいことが窺える身なりになり、さっと帰っていく
そして私の足からたくさんの白濁が伝う


今日はやけにたくさんの男達だ
私を掛け布で包み何処かに連れて行くようだ
この屋敷を出るのはいつ振りだろう?
いや、出たことはあったのだろうか?
思い出すのは誰かが優しく抱っこしてくれたこと…



知らない建物に連れて来られた
白髪混じりの髭を蓄えたお爺さんのような人が身体のあちこちを見てる
このお爺さんは咥えさせることも突っ込むこともしないで部屋を出て行った

少し経って珍しく若い男が来た
私の身体を触りに来る男達は私より20は上の人達ばかりだった
がっしりとした肩と腕
だが太くもない
鍛えていることが分かる
どんな風に抱いていくんだろう
だが、この若い男も何もしない

何かずっと私に話し掛けていたが頭の奥に居る私にはその言葉が理解できない

先ほどのお爺さんがまたやってきてベッド脇にいるこの若い人に何かを手渡した
受け取ったこの人は私の口元に持って来た
飲めと言うことだろう
ゴクリゴクリと飲み干した
若い男はまた何が言って私を寝かせ付けお爺さんと部屋を出て行った
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