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 車でしばらくかかって着いた先は、隣の市の駅前にある観光用のホテルだった。ビジネスホテルみたいな簡素な部屋を想像してたので、予想外に綺麗で驚く。

「学校に戻ってくるのに、こんないいところ泊ってたのね」

 客室へのエレベーターの中、感心して言うと、岡田くんは口を尖らせる。

「普通ですよ、これくらい」

 そのさっきまでと違って子どもっぽい様子に私は微笑んで、それから急に不安感に襲われた。

 ……いいの? 本当にいいかな、このまま行って……。
 
 だって、相手は20歳の大学生なのだ。
 ……収入あるし社会人ですって言ってたけど、それでも、身分は。

「先生」

 岡田くんの鋭い声で私は現実に引き戻される。

「また何か考え込んでたでしょ」

 ちん、と音を立ててエレベーターが止まる。
 扉が開くと、岡田くんは私の手を引っ張った。
 そのまま廊下を抜け、客室の扉を開け、私を中に引っ張り込むと、扉を閉めるのと同時に抱きしめ、キスをする。

 ひとしきり貪るように唇を吸ううちによろめいて、私たちは壁に寄りかかった。
 壁に手をついたまま、岡田くんは私を見つめて呟いた。

「考えなくていいんで、感じてください」

 それから、またキスを始めると、こんどは首筋、鎖骨へと唇を移しながら、シャツのボタンを1つ1つ外して行く。ばさりとシャツが床に落ちて、私の上半身はキャミソールとブラになった。

「ちょ、えっ、……あっ」

 急に体が浮く。
 かがんだ岡田くんは、私の膝に手を入れて、お姫様だっこで持ち上げると、そのままベッドの上まで運んだ。とんっとスプリングで身体が弾む。彼はベットの正面に立ったまま、スカートのチャックを下して脱がせた。次に、ストッキングに指がかかって、ゆっくりと丁寧に足を岡田くんの指が滑って、それを脱がしていく。

 あっという間に、下着姿になった私は、体育座りのように膝を抱えて丸まった。今日の下着は、青のレースの上下だ。決して可愛らしいものではない。

 ……おばさんぽいかな。

 ふと、そんなことを考えて恥ずかしくなる。

「先生、すごい可愛いです」

 岡田くんはそう言うと私の手を広げさせた。
 この子は何回私のことを可愛いって言ったかしら。
 私は顔が熱くなるのがわかった。
 
 ばんざいされた手からキャミが脱がされて、ブラのホックが外される。
 ふわりと胸の締め付けがなくなった。
 岡田くんの手はゆっくりとブラの紐を私の肩から抜いた。
 胸が彼の前に晒される。

「……先生、可愛いです」

「何回言うのよ……」

 私はまた丸まった。

「何回でも言います。可愛いです」

 そう繰り返す岡田くんにまた手を開かれる。
 ベッド縁に座った私の胸に、屈んだ岡田くんが顔を押し当てた。
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