さっちゃんにサチアレ！

ワタシは早死に予定の主人公。

「おお、なんということでしょう……。早智さちお嬢様、大変失礼ではございますが……お嬢様は早死になされます」

　私の……この蝶茶韻理ちょうさいんり家が代々贔屓にしているところの占い師、出摩香世夜でまかせよは私の未来を見てそう言った。

「な、なんてこった！」
「信じられないわ！」

　両親も驚きを隠せないようだ。

「香世夜かせよ、それは一体どういうこと？」
「……水晶玉には……赤くまみれたお嬢様が映っておられます。それも決して年老いてはおりませぬ。原因は分かりませんが、なんらかのトラブルでこのような結果になったものかと……」
「な、なんてこった！」
「信じられないわ！」
「この運命を回避する方法は無いのかしら？」
「申し訳ございません。わたくしにはこれ以上のことは……」
「そう……」
「な、なんてこった！」
「信じられないわ！」
「……仕方がないわ。だったら、その最後の最後まで、楽しく生きていくわ。そうでしょう？」
「お嬢様……なんと心強いお言葉……！」
「パパ、ママ。そういうことだから。まず手始めに……お小遣い100億万円ね」
「な、なんてこった！」
「信じられないわ！」