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悪女殿下の7回目の婚約の行方
第94話
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母の体を一生懸命ゆすった。
クリスティーナの手が真っ赤に染まっていくこともいとわず。
シキがクリスティーナに駆け寄りやめさせようとしたが、それでもクリスティーナは一生懸命に母をゆすっていた。
そんなことをしても、もう応えてはくれないのに。
「ティナ、ティナ……皇妃さまは、もう……」
「お願い、お母さま……」
「おい、皇女がまだ生きてるぞ!」
屋敷の方から何人もの襲撃者たちが、手に獲物を持って駆けてくる。
クリスティーナは自分より何倍も体格のいい男たちに囲まれた。
シキがクリスティーナを庇うように、前へ出て手を広げた。
「おい、小僧。邪魔だ。どけ!」
「嫌だ!」
「そんなことしても無意味だ。かわいそうに」
「お前ら、皇妃と同じようにあの世に連れて行ってやるよ」
「まずは小僧。お前からだ」
その言葉を聞いた瞬間、感情がごっそり抜け落ちた音が聞こえた気がした。
嵐のように強大なエネルギーが、クリスティーナを中心として渦を巻く。
クリスティーナの美しい金の髪が靡き、瞳も金色に輝いていた。
「ティナ!?」
刹那、クリスティーナを中心として、高圧力の魔力エネルギーが爆発した。
ドオオオオオオンンッ
クリスティーナを襲おうとしていた襲撃者たちは声もなく絶命し、塵となって消滅する。
黒煙が嵐のように吹き荒れ、クリスティーナの周りは辺り一面焦土と化した。
屋敷や襲撃者たちもいたが、残ったのはクリスティーナとシキ、そして横たわるロザーラのみ。
「なに、これ……」
驚愕に目を見開いたシキが後ろを振り向き、クリスティーナを見た。
(ああ、シキがあんなに驚いて。わたくしはこの時、はじめて魔力を暴走させたのね。きっとジェレミーお兄様が言っていた魔力暴走も、きっと同じようなことになっていたのね)
金色に輝くクリスティーナは、すっと右腕を上げて振りかざそうとした。
「ティナ! それ以上はだめだ!」
クリスティーナはシキにぐっと腕を引かれ、シキの胸に抱き寄せられていた。
そのままぐっと顎を上げられ、シキの顔が近づく。
「……っ」
クリスティーナは目を瞠った。
柔らかな部分が重なっている。
そして、重なった部分から、温かなエネルギーが流れ込んできた。
クリスティーナの身体が与えられるエネルギーに反応し、纏っていた嵐のようなエネルギーが徐々に落ち着いていく。
やがてクリスティーナは体の力が抜け、意識を手放した。
(そうだったのね……ナウシエト遺跡の時もこうやってわたくしの暴走を止めてくれたのね。シキはいつもわたくしを助けてくれる。そして、わたくしは何も知らなすぎたわ)
いくつもの知らない……いや、忘れていた記憶を取り戻した。
悲しい記憶ばかりだったが。
クリスティーナの手が真っ赤に染まっていくこともいとわず。
シキがクリスティーナに駆け寄りやめさせようとしたが、それでもクリスティーナは一生懸命に母をゆすっていた。
そんなことをしても、もう応えてはくれないのに。
「ティナ、ティナ……皇妃さまは、もう……」
「お願い、お母さま……」
「おい、皇女がまだ生きてるぞ!」
屋敷の方から何人もの襲撃者たちが、手に獲物を持って駆けてくる。
クリスティーナは自分より何倍も体格のいい男たちに囲まれた。
シキがクリスティーナを庇うように、前へ出て手を広げた。
「おい、小僧。邪魔だ。どけ!」
「嫌だ!」
「そんなことしても無意味だ。かわいそうに」
「お前ら、皇妃と同じようにあの世に連れて行ってやるよ」
「まずは小僧。お前からだ」
その言葉を聞いた瞬間、感情がごっそり抜け落ちた音が聞こえた気がした。
嵐のように強大なエネルギーが、クリスティーナを中心として渦を巻く。
クリスティーナの美しい金の髪が靡き、瞳も金色に輝いていた。
「ティナ!?」
刹那、クリスティーナを中心として、高圧力の魔力エネルギーが爆発した。
ドオオオオオオンンッ
クリスティーナを襲おうとしていた襲撃者たちは声もなく絶命し、塵となって消滅する。
黒煙が嵐のように吹き荒れ、クリスティーナの周りは辺り一面焦土と化した。
屋敷や襲撃者たちもいたが、残ったのはクリスティーナとシキ、そして横たわるロザーラのみ。
「なに、これ……」
驚愕に目を見開いたシキが後ろを振り向き、クリスティーナを見た。
(ああ、シキがあんなに驚いて。わたくしはこの時、はじめて魔力を暴走させたのね。きっとジェレミーお兄様が言っていた魔力暴走も、きっと同じようなことになっていたのね)
金色に輝くクリスティーナは、すっと右腕を上げて振りかざそうとした。
「ティナ! それ以上はだめだ!」
クリスティーナはシキにぐっと腕を引かれ、シキの胸に抱き寄せられていた。
そのままぐっと顎を上げられ、シキの顔が近づく。
「……っ」
クリスティーナは目を瞠った。
柔らかな部分が重なっている。
そして、重なった部分から、温かなエネルギーが流れ込んできた。
クリスティーナの身体が与えられるエネルギーに反応し、纏っていた嵐のようなエネルギーが徐々に落ち着いていく。
やがてクリスティーナは体の力が抜け、意識を手放した。
(そうだったのね……ナウシエト遺跡の時もこうやってわたくしの暴走を止めてくれたのね。シキはいつもわたくしを助けてくれる。そして、わたくしは何も知らなすぎたわ)
いくつもの知らない……いや、忘れていた記憶を取り戻した。
悲しい記憶ばかりだったが。
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