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第19話 革命の始まりと狼少年
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ポースターの北側に位置するスラム街。
どんよりとした雰囲気に悪臭が充満しており、街の者すら滅多に近づくことはない。
ここでの生活を余儀なくされた者達に覇気はなく、暗澹とした表情は生きることに絶望したのかと思ってしまうほど。
スラムの奥、一部崩壊した建物に集まる若者達の姿。
リーダー格らしき少年の回りには所謂不良と呼ばれる者達が腰を下ろし、彼の言葉に耳を傾けている。
「皆、聞いてくれ。つい先日、俺の元にある貴族の女が接触してきた。その女はこの腐りきった国を俺達と共に革命したいと申し出ている。もちろん、たんまりと資金提供もしてくれるとのことだ」
言うと、男は徐に懐から小袋を取り出し、周囲にいる者達に見えるようにそれを掲げた。
皆の注目を集めると、小袋を集まった者達の中央に投げつける。
ジャリンっと重量感溢れる音に少年少女が一斉に視線を小袋に流すと、投げつけられた拍子に中からは、彼らが見たこともないほどの大金や宝石類が散らばった。
「す、すげぇ大金じゃねぇーか!」
「それに……これ宝石よ!」
「これだけありゃー一年くらい遊べるんじゃねぇのか?」
「ひゃっほー! 俺達大金持ちだぜ!」
「でも……一体誰が俺達にこんな大金をくれるって言うんだよ、クレバ!」
クレバ、そう呼ばれた少年は18歳とまだ若い。
顔の一部に火傷のような痕があり、それを隠すように色眼鏡を着用している。
ハリネズミのように尖った鮮やかなオレンジ色の髪。ノースリーブから伸びた肩先には、リグテリア帝国を象徴するドラゴンの紋様が刻み込まれている。
しかし、そのドラゴンのタトゥーは大きくバッテンで塗り潰されており、帝国を否定する強い意志が込められていた。
そう、彼こそがジュノス・ハードナーが恐れる後の革命軍――その指導者、クレバ・バンクレー・マゼルガ。その人である。
つまり、ジュノスを処刑台へと誘う中心的人物の一人。
「俺達は生まれてからずっと虐げられてきた。ただ生まれ堕ちた場所が少し悪かった。ただそれだけの理由で……だが! 奴らを見ろ。貴族として生まれ堕ちたという下らない理由だけで俺達を見下し、嘲笑う! こんな理不尽な世界を俺は根本からぶち壊したい!」
クレバの訴えに眉間に皺を寄せ、顔をしかめる者。これまで虐げられてきた怒りに拳を握りしめる者、皆反応は様々だが、その胸の内に秘めた思いは同様。リグテリア帝国に対する怒りと憎しみ……憎悪が膨張していく。
「だけど……ぶち壊すったってよ、俺達だけでこの帝国を相手にするのは無茶だぜ?」
「そうよ、相手は世界の3/1を牛耳る帝国なのよ!」
「もしも、反乱なんて起こせば俺達が処刑されちまうよ」
「お前達バカだな~、だからクレバはこの大金を俺達に見せたんだろ? そうだろ、クレバ?」
仲間の少年の言葉に微笑みを浮かべるクレバが静かに頷いた。
「その通りだ! 確かに帝国を俺達だけで相手にするのは不可能だろう。だが、帝国内の貴族共を味方につけて資金を出させ、俺達と似た境遇の者達を仲間にすることができれば、あっという間に帝国なんて滅ぼせる!」
クレバの自信に満ちた声が響き渡り、明るい未来を想像し、燦然と瞳を輝かせる者達とは対照的に、不安に眉根を寄せて考え込む者達もいる。
失敗すれば自らの人生に幕を閉じることとなるのだから、簡単には決断できるはずもなかった。
反乱、それはテロ。
国家反逆罪はどこの国でも重罪。捕まれば死刑は免れないだろう。
よってこの場に集まったすべての者が、簡単には首を縦に振ることはできない。
重苦し空気が漂う中、それを壊したのは突き抜けるような幼声だった。
「おーい、兄ちゃん! 大変だ、大変だよ!」
跳びはねながら駆けて来るのはクレバ・バンクレー・マゼルガの実の弟、アゼル・ルワン・マゼルガ、6歳。
「アゼル、兄ちゃん今忙しいんだ。後にしてくれないか?」
「何言ってんだよ兄ちゃん! そんなことより大変なんだって! 帝国の王子が家臣を募集してんだ! それも、スラムに住む連中を雇いたいって言ってるらしいぞ!」
「は? スラムの連中を家臣にだと?」
アゼルの話しを聞いた者達が、呆れた様子で首を横に振る。
クレバも深い溜息を吐き、アゼルに手であっちに言ってろと態度で示す。
彼らはアゼルの話しを信じない。耳を傾けることもない。
そもそも、帝国の王子がスラムの住人を家臣にするなど信じられる訳がなかった。
いや、王子でなくとも高い地位を有する貴族が、自分達のようなスラム出身者を家臣にするなどあり得るはずがない。
それに、彼らにはアゼルの話しを信じられない理由がある。
それはアゼルのこれまでにある。
アゼル・ルワン・マゼルガ――通称狼少年。
スラムでは知らない人がいない大ぼら吹き。超が付くほどの有名人である。
どうせいつもの嘘だろうと呆れ返ることはあれど、彼の言葉を信じる者など誰もいない。
それは実の兄、クレバとて同じである。
しかし、アゼルが嘘をつくようになったのには理由があった。
裕福とは程遠い家系で生まれ育ったアゼルは、自慢の兄と病弱な母の3人家族。
酒ばかり呑み、まったく働かない父は物心ついた時には家に居なかった。
ある日、母の体調が良くないことを知った兄クレバを元気つけるため、アゼルは一つの嘘をついた。
『兄ちゃん、さっき行商のおじさんに聞いたんだけど、どんな病気も一瞬で治しちゃう薬草、オール草ってのが発見されたらしいぜ! それを煎じて母ちゃんに飲ませれば、すぐに病気なんて良くなるよ!』
『マジかよ!? そうとなれば……アゼル、すぐにオール草を探しに行くぞ!』
これがアゼル最初の嘘。
ただ、落ち込んでいる兄を元気つけてあげたかった。それだけだった。
しかし、来日も来日もオール草を探すマゼルガ兄弟の思いとは裏腹に、母の体調は悪化し、やがて帰らぬ人となった。
母がこの世を去り、クレバはある行商から耳を疑う事実を聞かされる。
オール草など存在しないと。
そのことを知ったクレバは初めて弟アゼルに激昂した。
だけど、アゼルはオール草はこの世のどこかに必ずあると言い張った。
それからも、アゼルは誰かが落ち込む度に嘘をつく。
それはアゼルの優しい嘘。
決して人を傷つける嘘をつかないアゼルだが、いつしか彼は狼少年と言われるようになっていた。
そんなアゼルの言葉に耳を傾ける者などこの街にはもういない。
「さっ、お前はもうあっで遊んでろ。兄ちゃん達は大事な話しをしてるんだ」
「ほ、本当に帝国の王子が家臣を募集してるんだい! 兄ちゃんなんてもう知らないからな!」
アゼルは兄達の元から走り去り、スラム中を駆け回った。
「おーい、帝国の王子がスラム出身者の家臣を募集しているぞー! スラムから脱出するチャンスだぞーー!」
アゼルは皆の幸せを願い、スラム中に喧伝して回る。
それが却って事実を嘘としてしまったのだ。
結果、ジュノスの元には働き手となる者が一名しかやって来なかった。
言うまでもなく、アゼル・ルワン・マゼルガただ一人。
しかし、このアゼルとの出会いが、ジュノスの運命をまた大きく変えていくこととなる。
どんよりとした雰囲気に悪臭が充満しており、街の者すら滅多に近づくことはない。
ここでの生活を余儀なくされた者達に覇気はなく、暗澹とした表情は生きることに絶望したのかと思ってしまうほど。
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リーダー格らしき少年の回りには所謂不良と呼ばれる者達が腰を下ろし、彼の言葉に耳を傾けている。
「皆、聞いてくれ。つい先日、俺の元にある貴族の女が接触してきた。その女はこの腐りきった国を俺達と共に革命したいと申し出ている。もちろん、たんまりと資金提供もしてくれるとのことだ」
言うと、男は徐に懐から小袋を取り出し、周囲にいる者達に見えるようにそれを掲げた。
皆の注目を集めると、小袋を集まった者達の中央に投げつける。
ジャリンっと重量感溢れる音に少年少女が一斉に視線を小袋に流すと、投げつけられた拍子に中からは、彼らが見たこともないほどの大金や宝石類が散らばった。
「す、すげぇ大金じゃねぇーか!」
「それに……これ宝石よ!」
「これだけありゃー一年くらい遊べるんじゃねぇのか?」
「ひゃっほー! 俺達大金持ちだぜ!」
「でも……一体誰が俺達にこんな大金をくれるって言うんだよ、クレバ!」
クレバ、そう呼ばれた少年は18歳とまだ若い。
顔の一部に火傷のような痕があり、それを隠すように色眼鏡を着用している。
ハリネズミのように尖った鮮やかなオレンジ色の髪。ノースリーブから伸びた肩先には、リグテリア帝国を象徴するドラゴンの紋様が刻み込まれている。
しかし、そのドラゴンのタトゥーは大きくバッテンで塗り潰されており、帝国を否定する強い意志が込められていた。
そう、彼こそがジュノス・ハードナーが恐れる後の革命軍――その指導者、クレバ・バンクレー・マゼルガ。その人である。
つまり、ジュノスを処刑台へと誘う中心的人物の一人。
「俺達は生まれてからずっと虐げられてきた。ただ生まれ堕ちた場所が少し悪かった。ただそれだけの理由で……だが! 奴らを見ろ。貴族として生まれ堕ちたという下らない理由だけで俺達を見下し、嘲笑う! こんな理不尽な世界を俺は根本からぶち壊したい!」
クレバの訴えに眉間に皺を寄せ、顔をしかめる者。これまで虐げられてきた怒りに拳を握りしめる者、皆反応は様々だが、その胸の内に秘めた思いは同様。リグテリア帝国に対する怒りと憎しみ……憎悪が膨張していく。
「だけど……ぶち壊すったってよ、俺達だけでこの帝国を相手にするのは無茶だぜ?」
「そうよ、相手は世界の3/1を牛耳る帝国なのよ!」
「もしも、反乱なんて起こせば俺達が処刑されちまうよ」
「お前達バカだな~、だからクレバはこの大金を俺達に見せたんだろ? そうだろ、クレバ?」
仲間の少年の言葉に微笑みを浮かべるクレバが静かに頷いた。
「その通りだ! 確かに帝国を俺達だけで相手にするのは不可能だろう。だが、帝国内の貴族共を味方につけて資金を出させ、俺達と似た境遇の者達を仲間にすることができれば、あっという間に帝国なんて滅ぼせる!」
クレバの自信に満ちた声が響き渡り、明るい未来を想像し、燦然と瞳を輝かせる者達とは対照的に、不安に眉根を寄せて考え込む者達もいる。
失敗すれば自らの人生に幕を閉じることとなるのだから、簡単には決断できるはずもなかった。
反乱、それはテロ。
国家反逆罪はどこの国でも重罪。捕まれば死刑は免れないだろう。
よってこの場に集まったすべての者が、簡単には首を縦に振ることはできない。
重苦し空気が漂う中、それを壊したのは突き抜けるような幼声だった。
「おーい、兄ちゃん! 大変だ、大変だよ!」
跳びはねながら駆けて来るのはクレバ・バンクレー・マゼルガの実の弟、アゼル・ルワン・マゼルガ、6歳。
「アゼル、兄ちゃん今忙しいんだ。後にしてくれないか?」
「何言ってんだよ兄ちゃん! そんなことより大変なんだって! 帝国の王子が家臣を募集してんだ! それも、スラムに住む連中を雇いたいって言ってるらしいぞ!」
「は? スラムの連中を家臣にだと?」
アゼルの話しを聞いた者達が、呆れた様子で首を横に振る。
クレバも深い溜息を吐き、アゼルに手であっちに言ってろと態度で示す。
彼らはアゼルの話しを信じない。耳を傾けることもない。
そもそも、帝国の王子がスラムの住人を家臣にするなど信じられる訳がなかった。
いや、王子でなくとも高い地位を有する貴族が、自分達のようなスラム出身者を家臣にするなどあり得るはずがない。
それに、彼らにはアゼルの話しを信じられない理由がある。
それはアゼルのこれまでにある。
アゼル・ルワン・マゼルガ――通称狼少年。
スラムでは知らない人がいない大ぼら吹き。超が付くほどの有名人である。
どうせいつもの嘘だろうと呆れ返ることはあれど、彼の言葉を信じる者など誰もいない。
それは実の兄、クレバとて同じである。
しかし、アゼルが嘘をつくようになったのには理由があった。
裕福とは程遠い家系で生まれ育ったアゼルは、自慢の兄と病弱な母の3人家族。
酒ばかり呑み、まったく働かない父は物心ついた時には家に居なかった。
ある日、母の体調が良くないことを知った兄クレバを元気つけるため、アゼルは一つの嘘をついた。
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アゼルは皆の幸せを願い、スラム中に喧伝して回る。
それが却って事実を嘘としてしまったのだ。
結果、ジュノスの元には働き手となる者が一名しかやって来なかった。
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