君だけが知る、僕の「静寂」

二章 「恋は気まぐれ 水面に浮かぶ水草のよう」

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次に目を覚ましたのは保健室のベットの上だった。もう起き上がる元気なんて無く、もう一度寝ようと目を瞑ったときだった。
保健室には似合わないドアの開ける音が聞こえた。流石にびっくりして起き、カーテンの隙間から覗くと怒った表情をした景冬と保健の先生。なるべく音を立てないようにして聞き耳を立てる。

「馬鹿じゃないの！？あの子を差し出すなんて…！」
「しょうがないだろ。これは生徒会の意向だ。いくらお前が決闘代理人だとしても、」
「わかった。じゃあ僕あいつに決闘申し込むわ。それで勝ったら文句ないもんな？」

最初は声を荒らげていた景冬もだんだん落ち着いてきて、静かな声でそう告げた。保健の先生はしばらく黙り込んだあと、静かに口を開いた。
「これはあいつの父親が推薦してるんだよ…知ってるか？あいつの父親、国家公務員だぜ…流石に勝てないだろ」
それを言われた瞬間、景冬はのんびりした声でとんでもないことを口にした。


「なに、怖いの？権力に屈したら終わり。気に入らないやつは殺すだけ。」

キャラクター紹介＿夏凪智樹
海月坂高校11HRの生徒であり、太古の剣術「エンシェントハンター」の継承者でもある。かなりのサディスト。高校では特殊行動課に入っており、学業や最高書記官の仕事の他に生徒の保護、学校の防衛、内乱の首謀者との決闘もしている。彼の剣は悪を断ち切り、光を導くことができる。そして彼は1500年前の「タイラントハンター」との抗争にも参加しており、その実力はお墨付き。そしてこの世界で、彼の二つ名を知らぬものはいない＿「翠光を灯す幻の隼」。


キャラクター紹介＿水篠未波
海月坂高校32HRの生徒。男子生徒会長。常に冷静沈着で八方美人。そのため支持者は多い。周りの期待が重圧となり、「常に完璧じゃないといけなく」なった男の子。
愛想を振りまいているため完璧な人間だと思われているが、実際は普通の高校生。甘いものが大好きで、よく智樹とスイーツ巡りをしている。