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9:波乱の目覚め
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それに、二足歩行がちゃんと出来るのかどうかという所もポイントになるのではないだろうか。
(歩けなかったら…。結局病院の方で何だかんだと障害の疑いとか掛けられて退院どころじゃない気がする…)
そうなったら、それこそ大事になってしまうだろう。
(でも、そんなことよりも何よりも…。猫ちゃんの精神状態が一番心配だよ)
目覚める時にせめて傍にいてあげられたら、と思う。
この子猫の姿でなら、もしかしたら意志疎通が図れて、少しは状況を説明してあげられるかも知れない。
実琴が自らの思いに耽っていると。
突然、守護霊の女性が慌てたように声を上げた。
『あっ!いけない』
『えっ…どうしたんですかっ?』
驚いて実琴が顔を上げると、女性はこちらを向いて立っている姿勢のまま、するすると屋上の出入り口の方へと向かいだした。
彼女に足がないというのもあるが、自ら歩いているという感じではなく、まるで後方からゆっくりと何かに引かれているかのようだ。
『守護霊さんっ?』
『…どうやら京介が移動を始めたみたい。私たち守護霊は憑いてる者から一定の距離以内でしか行動出来ないの』
『えっ?』
『またねっミコちゃん!頑張ってねっ』
そこまで言うと、女性はフッと…その場から消えてしまった。
突然一人になってしまった実琴は、暫くの間女性の消えた辺りを呆然と眺め、立ち尽くすのだった。
(歩けなかったら…。結局病院の方で何だかんだと障害の疑いとか掛けられて退院どころじゃない気がする…)
そうなったら、それこそ大事になってしまうだろう。
(でも、そんなことよりも何よりも…。猫ちゃんの精神状態が一番心配だよ)
目覚める時にせめて傍にいてあげられたら、と思う。
この子猫の姿でなら、もしかしたら意志疎通が図れて、少しは状況を説明してあげられるかも知れない。
実琴が自らの思いに耽っていると。
突然、守護霊の女性が慌てたように声を上げた。
『あっ!いけない』
『えっ…どうしたんですかっ?』
驚いて実琴が顔を上げると、女性はこちらを向いて立っている姿勢のまま、するすると屋上の出入り口の方へと向かいだした。
彼女に足がないというのもあるが、自ら歩いているという感じではなく、まるで後方からゆっくりと何かに引かれているかのようだ。
『守護霊さんっ?』
『…どうやら京介が移動を始めたみたい。私たち守護霊は憑いてる者から一定の距離以内でしか行動出来ないの』
『えっ?』
『またねっミコちゃん!頑張ってねっ』
そこまで言うと、女性はフッと…その場から消えてしまった。
突然一人になってしまった実琴は、暫くの間女性の消えた辺りを呆然と眺め、立ち尽くすのだった。
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