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譲れない想い
20-11
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雅耶に嫌われるのが、こんなにも…怖い…。
いつから自分は、こんなに臆病になってしまったのだろう?
その口から『もう、限界』だと…。
『もう、お前には付き合ってられない』と…そう言われてしまったら…。
そう考えただけで、こんなにも怯えている自分がいることに、自分自身で何処か他人事のように驚いていた。
何処かで、もう一人の自分の声が囁いている。
『でも、愛想尽かされて当然なことを、お前自身がしてるだろう?自分は散々、嘘で塗り固めているくせに…』
本当に、その通りだと思う。
それに…。
心配して気にかけてくれてるのを解っていながら、自分はその言葉に耳を傾けもせず、思うままに突っ走って…。
そうして、結局迷惑ばかり掛けて振り回しているだけだ。
(そんな勝手なヤツ、見限られて当然だよな…)
素直に甘えることも出来ない。
(…だって、甘え方なんて知らない…)
雅耶を本当に信じているのなら、全てを伝える事だって出来る筈だ。
(でも、怖いんだ…)
今まで偽って来たことを責められたらと思うと、心が苦しくて。
これまでの関係が崩れて、全て失ってしまうようなことになったら、きっと今の自分は耐えられない。
それに、雅耶の前で一度でも夏樹に戻ってしまったら、もう『冬樹』には戻れなくなってしまいそうで…。
そうして、ふゆちゃんの戻って来れる場所を失ってしまうのが、何よりも怖くてたまらないのだ。
(でも、オレ…やっぱり、雅耶には嫌われたくない…)
心の中の、身勝手な想いが勝って…。
そんな自分に自己嫌悪を抱きつつも、沢山の複雑な気持ちがないまぜになって、感情を抑えることが出来なくなっていた。
抑えきれなくなった想いは…。
涙の雫となって冬樹の頬を伝い落ちていった。
腕の中の冬樹が突然泣き出して、驚いたのは雅耶だった。
「馬鹿。何で泣くんだ…」
「…ごめ…まさ、や…」
涙に濡れた瞳で、こちらを見詰めてくる冬樹に。
雅耶は、最初は戸惑いの表情を見せていたが、困ったように微笑むと。
「まったく、お前はホントに…。そういうトコ、変わってないよな。何を言っても聞かない無鉄砲で、そのくせ泣き虫で…。でも…」
雅耶は、冬樹の身体を支えていない方の手をそっと伸ばすと、零れ落ちる目元の涙をそっ…と拭った。
「…そういう『夏樹』だからこそ…俺は放って置けないんだけどな…」
いつから自分は、こんなに臆病になってしまったのだろう?
その口から『もう、限界』だと…。
『もう、お前には付き合ってられない』と…そう言われてしまったら…。
そう考えただけで、こんなにも怯えている自分がいることに、自分自身で何処か他人事のように驚いていた。
何処かで、もう一人の自分の声が囁いている。
『でも、愛想尽かされて当然なことを、お前自身がしてるだろう?自分は散々、嘘で塗り固めているくせに…』
本当に、その通りだと思う。
それに…。
心配して気にかけてくれてるのを解っていながら、自分はその言葉に耳を傾けもせず、思うままに突っ走って…。
そうして、結局迷惑ばかり掛けて振り回しているだけだ。
(そんな勝手なヤツ、見限られて当然だよな…)
素直に甘えることも出来ない。
(…だって、甘え方なんて知らない…)
雅耶を本当に信じているのなら、全てを伝える事だって出来る筈だ。
(でも、怖いんだ…)
今まで偽って来たことを責められたらと思うと、心が苦しくて。
これまでの関係が崩れて、全て失ってしまうようなことになったら、きっと今の自分は耐えられない。
それに、雅耶の前で一度でも夏樹に戻ってしまったら、もう『冬樹』には戻れなくなってしまいそうで…。
そうして、ふゆちゃんの戻って来れる場所を失ってしまうのが、何よりも怖くてたまらないのだ。
(でも、オレ…やっぱり、雅耶には嫌われたくない…)
心の中の、身勝手な想いが勝って…。
そんな自分に自己嫌悪を抱きつつも、沢山の複雑な気持ちがないまぜになって、感情を抑えることが出来なくなっていた。
抑えきれなくなった想いは…。
涙の雫となって冬樹の頬を伝い落ちていった。
腕の中の冬樹が突然泣き出して、驚いたのは雅耶だった。
「馬鹿。何で泣くんだ…」
「…ごめ…まさ、や…」
涙に濡れた瞳で、こちらを見詰めてくる冬樹に。
雅耶は、最初は戸惑いの表情を見せていたが、困ったように微笑むと。
「まったく、お前はホントに…。そういうトコ、変わってないよな。何を言っても聞かない無鉄砲で、そのくせ泣き虫で…。でも…」
雅耶は、冬樹の身体を支えていない方の手をそっと伸ばすと、零れ落ちる目元の涙をそっ…と拭った。
「…そういう『夏樹』だからこそ…俺は放って置けないんだけどな…」
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