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恋は突然に…
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「前にお前…『いつまでも…昔のままじゃない』って俺に言ったの覚えてるか?」
「あ…ああ…。覚えてる…けど…」
突然の話題の切り替えに、戸惑いながらも冬樹は頷いた。
「確かに俺たちは、昔のままじゃない。夏樹と三人で遊んでたあの頃には、もう…戻れないのかも知れない」
「……っ…」
雅耶の口から『夏樹』の名前が出てきて、心の内で思いのほか動揺する。
「あの事故が、お前にとって人生を変えてしまう大きな出来事だったのは分かるよ。あの時、俺達はまだ小さくて…。何も自分で選ぶことすら出来ない子供だった。だから、お前は親戚の家に行くしかなかったし、俺もお前がこの家からいなくなってしまっても、どうすることも出来なかった…」
「………」
冬樹は黙って雅耶の言葉に耳を傾けていた。
「あの時、俺は…。後から親に『冬樹は親戚の家に引き取られたんだ』って聞いて…。何も出来なかった自分の無力さに泣いたんだよ」
思わぬ雅耶の独白に。
冬樹は何も言えなくて、視線を下に落とした。
(オレ、ここに残された雅耶の気持ちとか…考えたことなかった…。結局、いつだってオレは自分のことばっかりだったんだな…)
何だか、涙が出そうだった。
「だから…高校で偶然お前に再会することが出来て、本当に嬉しかったんだ。でも、久しぶりに会ったお前は、何だか拒絶オーラ出しまくりでさ、最初はびっくりしたけどな…」
下を向いてしまっているオレを気使うように、冗談めかして笑って言った。
「…酷い言いぐさ、だな…」
泣きそうなのをこらえて、悪態をつく。
そんな素直になれないオレの部分さえも、分かってくれているように雅耶は笑って受け止めてくれる。
「でもさ…こうしてお前にもう一度会えたことで、俺は心に決めたことがあるんだ…」
顔を上げると、穏やかに微笑む雅耶と目が合った。
「お前が辛いと思う時には、今度こそ俺が力になってやるんだって。もう今は何も出来ずにいた子供の頃の自分とは違うんだって…。まぁ…実際には、大した力はないかも知れないけどさ」
「…雅耶…」
「でも…。だから…もっと、俺のことを頼って欲しい。お前は何でも自分でこなしてて偉いと思うよ。でも…辛い時や疲れた時ぐらいは寄り掛かれよ」
照れながらも、真っ直ぐに伝えてくる雅耶に。
冬樹は想いが込み上げてきて、再び視線を落とすと。
小さく頷いて「…サンキュ…」と、呟いた。
「あ…ああ…。覚えてる…けど…」
突然の話題の切り替えに、戸惑いながらも冬樹は頷いた。
「確かに俺たちは、昔のままじゃない。夏樹と三人で遊んでたあの頃には、もう…戻れないのかも知れない」
「……っ…」
雅耶の口から『夏樹』の名前が出てきて、心の内で思いのほか動揺する。
「あの事故が、お前にとって人生を変えてしまう大きな出来事だったのは分かるよ。あの時、俺達はまだ小さくて…。何も自分で選ぶことすら出来ない子供だった。だから、お前は親戚の家に行くしかなかったし、俺もお前がこの家からいなくなってしまっても、どうすることも出来なかった…」
「………」
冬樹は黙って雅耶の言葉に耳を傾けていた。
「あの時、俺は…。後から親に『冬樹は親戚の家に引き取られたんだ』って聞いて…。何も出来なかった自分の無力さに泣いたんだよ」
思わぬ雅耶の独白に。
冬樹は何も言えなくて、視線を下に落とした。
(オレ、ここに残された雅耶の気持ちとか…考えたことなかった…。結局、いつだってオレは自分のことばっかりだったんだな…)
何だか、涙が出そうだった。
「だから…高校で偶然お前に再会することが出来て、本当に嬉しかったんだ。でも、久しぶりに会ったお前は、何だか拒絶オーラ出しまくりでさ、最初はびっくりしたけどな…」
下を向いてしまっているオレを気使うように、冗談めかして笑って言った。
「…酷い言いぐさ、だな…」
泣きそうなのをこらえて、悪態をつく。
そんな素直になれないオレの部分さえも、分かってくれているように雅耶は笑って受け止めてくれる。
「でもさ…こうしてお前にもう一度会えたことで、俺は心に決めたことがあるんだ…」
顔を上げると、穏やかに微笑む雅耶と目が合った。
「お前が辛いと思う時には、今度こそ俺が力になってやるんだって。もう今は何も出来ずにいた子供の頃の自分とは違うんだって…。まぁ…実際には、大した力はないかも知れないけどさ」
「…雅耶…」
「でも…。だから…もっと、俺のことを頼って欲しい。お前は何でも自分でこなしてて偉いと思うよ。でも…辛い時や疲れた時ぐらいは寄り掛かれよ」
照れながらも、真っ直ぐに伝えてくる雅耶に。
冬樹は想いが込み上げてきて、再び視線を落とすと。
小さく頷いて「…サンキュ…」と、呟いた。
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