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最終章

03.精霊術士の決意

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 ――見上げた夜空には、金色の満月が浮かび上がる。
 地面からは、まだ熱の余波が漂っているような感覚だ。
 谷の真下。流れていた滝は二つに割れて、勢いをなくして宙で散り散りになっている。大きな爆発を受けて、辺りはすっかり崩落してしまった。
 わたしたちを中心に、足元には巨大な魔術陣が広がっている。魔術士の人たちが数人がかりで複雑な呪文を唱えている。
 崩れた谷底の景色から覗き見える月夜空と、降臨の儀式の様子に、感じ取る。
 刻々と、終わりが近づいているんだと。
 大きな体をぎゅっと腕に抱いているから、わかる。
 儀式が進行するごとに、だんだんと、力が抜け落ちていくのが。失われていくのが。

 ――出会えてよかった。
 儀式が始まって、少ししてのことだ。
 クロウさんが、一瞬だけ目を覚ました。意識を取り戻した。
 でも、さっきまでの会話は、ほんの僅かな最期の時間だったんだ。
 遺した言葉。儀式の光に包まれて、悟った。
 愛してるでも、一緒に生きたいでもない。
 わたしとここまでの道を辿ってこられてよかった。この道で後悔はしていない。それに、わたしを信じてくれている。そんな言葉だと思った。

 膝に頭を置いてあげる。
 こうしてると、ただ眠ってるだけみたい。
 眠ってるクロウさんは、子どもみたいでかわいい。よく眉間にシワを寄せて、目を細めて睨んでるみたいな顔をしてるから、余計に。
 わたしに頭を預けて、体の力を抜いているのが無防備で、幼く感じる。
 両腕は真っ黒なままで、魔族の状態から元に戻っていない。瞳の色は、赤から青に戻ってたけど。
 でも、と赤瞳の顔を思い出す。あの姿になっても、変わらなかった。どんな見た目になっても、中身が変わってしまったように感じても、クロウさんだと思った。
 人間を見下して、蔑んで。人の歴史なんて無意味だ、何もかも滅ぶべきだと声を上げていたけれど。
 たくさん迷って、たくさん戸惑っていた。うろたえるところはかわいくて、やっぱりクロウさんなんだと思った。

 だけど。
 もう、脱け殻なんだ。
 頬に触れると、嫌そうにしかめた顔をして起きちゃいそうなのに。
 もうクロウさんは、何をしても、どこを触っても、反応を返してくれないんだ。

 魔術陣が一際光り輝く。円を描きながらわたしたちのいる中央へと集まってきて、まっすぐに頭上へと伸びていく。
 遠くから見たら、光の柱みたいになってるのかな。その中心にいても、不思議と眩しくは感じない。
 光を辿るように、空を見上げていると、なんとなく感じた。近づいてきてるんだ、って。
 精霊さん。もともとはわたしの中にいたみたいだけど、わたしが暴走させてしまった。わたしを見守ってくれていたはずなのに、復讐の道具に使ってしまった。仇で返すような真似をしてしまった。
 そんな精霊さんに、やっと会えるんだろうか。
 生まれつき宿っているものじゃない。儀式で呼び出されて、魔族の力を餌にして、正式な形で現世に降臨する、精霊さん。
 天を仰ぐ。頭上に、見えた。はっきりと。

「……ああ。そういう姿なんですね」

 一目では、水だ、と思った。
 水をまとうみたいに、透き通った水が形を作っていく。精霊さんが取る、その姿は。

「人そっくりじゃないですか。精霊も、魔族も、やっぱり人間と生きるために生まれてきたんですか?」

 ほとんど、人のシルエットだった。
 流れるように水が動いて、形は安定していない。そのせいで顔立ちまでははっきりしない。けど大きさも、頭や手や足の位置も。どこをどう見ても、人と同じ形だった。

「魔族も、とは。大きく出るよのう。のう、ミリア」
「やっぱりわたしのことは知ってるんですね。もともとわたしの中にいた精霊さんですか?」
「いいや? お主の中にいたのは火の精霊。我は水の精霊じゃ。我らは常に人間らを見守っておるでな。名を知るくらい造作もない。それに火の奴は、ほれ、そいつに喰われてしまったからのう」

 水の精霊さんは、水流のような手で、クロウさんを指差す。
 火の精霊さんがもともとわたしの中にいて、試練の洞窟でクロウさんと会って力を貸してくれたんだ。今目の前にいるのは、別の精霊さんらしい。

「ま。そいつが亡骸となった今や、しばらくすればこちらに戻ってこようぞ。今は留守だから我が召喚に応じてやった、というところじゃ」

 水の精霊さんは、切り上げるように言う。
 火の精霊さんって、今は留守なんだ。どういうふうにして力を貸してくれてるのかはわからないけど。
 改めて見上げて、思う。ようやく、頭が冷静に、今の状況を認識してきた。
 ……本当に、知覚できた。今まで声すら聞けなかったのが嘘みたいに。はっきりと、目の前にいると、わかる。
 ほぼ伝説上の存在。奇跡を起こす、人々にとっては神様のような存在――精霊様。
 他の人にも知覚できているみたい。その場にいる誰もが、精霊を見上げて、呆然としているからわかる。精霊の声を聞き入れるように、釘付けになっている。

「して、ミリア。そこな魔族は、我が復活の儀の生け贄となった。何か、成し得たいことがあるはずじゃ。我の力を好きに使え。我はそのすべてを見届けよう」

 精霊さんは周りの人たちに目を向けることはない。これだけ注目されても、全然意に介していない。
 精霊さんは祭られ、信仰される存在。だからこんな視線なんて今さらなんだ。
 問いかけに、改めて気を引き締める。クロウさんを抱き寄せる。

「はい。お力をお借りします」

 でも、その前に――。周囲に目をやる。
 ダインさん。それにボスさん。二人の傍には、それぞれ魔術士の人が治癒のためについていたはずだ。
 ボスさんは、まだ遠いところにいる。支えるために寄り添っているのは、たぶんマチさんだ。
 ちゃんと見えてるのかな。聞こえてるのかな。精霊さんの姿は、声は――。

「……アデルさん!」

 クロウさんを抱いたまま、背筋を伸ばして声を張る。でも光の向こう側だから、よく見えない。
 さっきまで、魔術士の人が懸命に治癒術をかけていた。
 頭領を死なせるな。死なないで。無事でいて。そんな言葉が思わず上がるほど、みんな必死だった。
 ボスさんが精霊を見られなければ意味がない。みんなそのためにがんばってたんだ。
 精霊さんは今ここにいる。みんなにも声が聞こえてる。
 ボスさんも、声を、姿を。一目でも。

「どうした、ミリア。我は気まぐれでな。儀式の労など汲まず、さっさと天上に帰ってしまうやもしれぬぞ?」

 精霊さんの声に、はっとなる。
 ……わたしの、成し得たいこと。望み。生きていく希望。
 わたしはわたしで、これが願いを叶えるための、唯一の手段だ。これに懸けて、ここまできたんだ。
 きっと見えてるはずだと、今は信じるしかないけど。早くしないと、手遅れになるかもしれないから。
 精霊さんに向きなおる。
 やらなくちゃ。決心していた。確証はなくても、ダメ元でも。これしかないから。
 小さく息を吸う。すでに心に決めていたことだけど。
 決意を、口にする。

「クロウさんの命を、取り戻します」
「じゃろうのう。そなたであれば、そのための大業であったのだろう」

 精霊さんはわかっていたかのように、あっさり言う。

「身体だけであれば、造作もない。欠損なく元の形を作り出せるじゃろう。しかし、そこに魂はない。脱け殻を忘れ形見にして、共に生きようというつもりか?」
「そんなつもりはありません」

 首を振る。そんな不確かなものを求めたわけじゃない。
 でもボスさんと何度も話して、やっぱりどうあっても無理難題なのは変わらないんだって、悟った。
 だから、わたしの答えを出した。

「だから、わたしの全部を代償にして、クロウさんの魂を呼び戻します」

 精霊は、神様じゃない。仮初めの肉体は作り出せても、生命そのものは作り出せない。
 それならわたしそのものを引き換えに差し出す。全部クロウさんに捧げる。迷いなんかあるわけない。それでクロウさんの人格も、記憶も、呼び寄せて取り戻せるのなら――

「……って。前までのわたしだったら、迷わずそう言ってたんでしょうね」

 なんて、前までのわたしなら、考えただろう。
 わたしが犠牲になっても、クロウさんが生きていてくれるならいい。クロウさんが無事でいてくれればいい。
 それだけ考えて、それしか考えられずに、そんなことをやらかしていただろう。

「わたしはわたしの命を大事にします。そうしないと悲しむ人がいる。たくさんの、生かそうとしてくれた人の想いを無駄にすることになる。精霊の力は、間違ったことには使いません。今まで教えてもらったことにも、背きません」

 今までだったら、きっと、迷わず自分を捧げてた。でもそれじゃ意味がないんだ。
 クロウさんが命を懸けて守ろうとしてくれたもの。全力を捧げて大切にしてくれたもの。それがわたしなんだ。
 前までのわたしは、もうここにはいない。
 本当は弱くて、怖がりなあなたを知ったから。

「何より、そんなことしても、クロウさんは悲しんじゃうだけです。また一人ぼっちになっちゃうだけですから」

 もう一人にはさせない。怖い思いなんてさせない。
 そのままの自分を受け入れられるように。そのままで素敵なあなたを。わたしが、受け止める。

「ならばどうする? 一つの生命の蘇生など、神の領域じゃ。万物の流れを操作する力など、望むには無謀だぞ」
「操作するわけじゃありません。元の形に呼び戻すんです。……できるはずです。この右腕と引き換えなら」

 クロウさんの右腕に触れる。魔族のまま戻らない、真っ黒な腕だ。
 ここからだ。ボスさんにも話した、わたしの考えた筋道。可能性の糸口。
 懸命に繋いだ方法を、口にする。

「精霊が供物として食べるのは、負の魔力っていうエネルギーです。クロウさんが呪術を右腕で吸収して、強力な魔人になったおかげで、古代に近い状態の精霊様をこうして降臨させられた」

 負の魔力の話。ダインさんから教えられたことをなぞる。
 生け贄として求められるもの。精霊の餌。それは負の魔力だ。生け贄が強力な魔力を持つほど、強力な精霊を呼び寄せられる。
 つまり儀式の工程には、魔力以外の要素は必要ないということになる。
 クロウさんは右腕で、呪術の使い手そのものを吸収した。呪術の使い手――シャノンちゃんの中には、大量の人間と繋がり続けた結果、純然な魔力以外のものが膨大に詰まっていた。
 それは、大勢の人の情報。人を縛り、干渉し続けたことで出来上がった、大量の魂の欠片。

「だから、魔力以外のものが、まだここに残ってるはずです。クロウさんの身体の中に、生け贄としては不要なものが。これから行き場を失う、たくさんの魂の情報が、あるはずなんです」

 そのはずだ。
 魂を操作しようなど無謀な話。けれど同じものを代償にするのなら。魂という不確かなものを呼び寄せて、精霊の力で元の場所へと戻すことができれば――。

 精霊さんは笑う。吹き出したようにも、失笑したようにも見えたけど。
 何も言わないまま、水の指先を動かす。それに操られたように、周囲の光が生き物のように動いて一ヶ所に集まっていく。
 何かが形作られる。ぼんやりと人のようなものが浮かび上がって、うっすらと色がつく。
 人の姿だ。大柄な、赤毛の男の人。でも、幻影みたいなもの……じゃ、ないみたい。
 男の人は、まばたきをして、わたしを見る。この場にいる人として、胸に手を当てて、わたしに小さく頭を下げてきた。

「――君の呼び掛けに応えよう。僕でもまだ役に立てるのなら、喜んで力になろう」

 精悍な顔立ちなのに、ちょっと気弱な感じの笑みを浮かべる。姿は幻影みたいなのに、声もはっきりと聞こえた。
 名乗られなくてもわかった。前にクロウさんは、精神体みたいなものと会い、会話したと言っていた。
 右腕で呑み込んで、クロウさんの中で生き続けていた、一つの魂。
 この人は、レヴィさんの師匠さん――シレウスさんだ。

「僕の魂はすでに彼に託してある。もう彼のものだ。好きに使ってほしい」

 シレウスさんは、クロウさんに目を向ける。今まで何があったのか、これから何が起きるのか、すでに理解したような顔で、それははっきりとした承諾だった。
 隣にもう一つ、光が集まっていく。シレウスさんよりもだいぶ光が弱くて、ゆらゆらと不安定だ。それでもゆっくりと姿が見えてくる。
 小さな女の子だ。わたしと同い年くらいか、少し下くらい。
 金色の髪に、緑の瞳。ダインさんと同じ特徴の女の子が、そこに現れた。

「ミリア。……ありがとう」

 長い髪を揺らして、すごく幼く見える笑顔を浮かべる。
 ……シャノンちゃんだ。そっか。本当は、そんな姿をしてたんだ。

「私の中の、たくさんの魂の情報。あなたたちのためになるのなら、いくらでも使って」

 魂の情報。
 シャノンちゃんがそう伝えてくれたおかげだ。他人と結びつく呪術の特性と、この利用方法。シャノンちゃんと会話することができなければ、わからなかった。
 笑顔で返してあげたかったけど、笑おうとすると涙がこぼれそうになった。気を引き締めるように表情を正して、一呼吸おいてから、口を開く。

「はい。クロウさんを助けるために、あなたたちを使わせてください」

 シレウスさんも、シャノンちゃんも、笑って頷く。当たり前のことのように、承諾してくれた。
 ……最初は、レヴィさんから渡された形見の宝石だ。想いを託されて、それからクロウさんはシレウスさんと会って、より強く決意したと言っていた。
 〈聖下の檻〉の地下深くでは、シャノンちゃんに出会えた。声が聞けてよかった。きっと一人ぼっちで、ずっと助けを求めてたはずだ。
 たくさんのことを知れた。たくさんの人の想いを辿ってきた。それらに支えられて、わたしたちはここまで来られた。
 もう決めていたことだ。わたしは、再び、精霊さんを見上げる。

「……理の逆行じゃ。死にかけの魂どもを代償にしようとも、完全な形とはならぬ」

 精霊さんは、念を押すように言う。

「一度失ったものを取り戻すなど、人の世では不可能に等しい。万物の流れに逆らうその意味、重み……微弱な魂が耐えられるかは我も与り知らぬことじゃ」

 口調は厳しい。それが現実なのだろう。そう簡単なことではない。

「しかし……それがお主の答えか。ミリア」

 それでも、決意は変わらない。無茶なことはとっくにわかってるんだ。今さら迷うなんて無意味だ。
 精霊さんは、確認のように聞く。
 改めて。わたしの決意を、気持ちを、示す。

「はい。これがわたしの答えです。クロウさんは、絶対に死なせません。一緒に生きるって決めたんです。どれだけ不完全な魂でもいい。元通りになんてならなくても、後悔なんてさせません。わたしと一緒にいて、絶対に幸せにしますから」

 できるかどうかじゃない。こうすると決めた。そのためなら手段はなんでもいい。
 わたしが、絶対に後悔させない。先のことなんて、怖がらなくていい。

「一緒に生きましょう。クロウさん」

 クロウさんに視線を落として、胸に抱きかかえる。

「ずっと一緒です。どこまでも、一緒です」

 そう約束したんだ。
 不完全な形でもいい。どんな状況になってもいい。二人でいるんだ――と。
 精霊さんが手をかざす。光が呼応して、幾本もの筋になって、水流のように脈動する。
 シレウスさんとシャノンちゃんの姿は、光に覆い尽くされた。精霊さんの手の先に集まっていく。
 ぱあっと光が弾けた。一ヶ所に集まっていた光は、無数の小さな粒になって、ちかちかと周囲を照らし出す。辺りに溢れ返って、舞うように、包み込むように、ふわりと漂う。
 もしかしたらこれが、魂の欠片なのかな。手を伸ばす。けれど触れることはできない。

 ――理の逆行。
 一度失われた魂を、呼び戻すこと。
 魂は、ただの情報の集合体なのか。それなら心は、人格は、どこにあるのか。
 ボスさんにはいろんな可能性のお話をされた。不安には思いたくないけど、脳裏に過る。
 たくさんの欠片を代償に、魂を呼び戻せたとして。もしも記憶や人格に欠損があったなら、それは本当にクロウさんなのか。わたしと一緒にいてくれた、今までのクロウさんと同じだと、言い切れるのか。
 わからない。そもそも本当にちゃんと取り戻せるかどうかさえも、わからない。
 それでも、このまま失いたくない。
 もしも不完全でも。元のままのクロウさんではなくなっていたとしても。わたしが支える。絶対に幸せにしてみせる。
 大丈夫。わたしが、ずっと一緒にいるから。

 光が少し和らいだ。少し視界が晴れて、もう一度周囲に目を向ける。
 アデルさん――。遠くにいるのは変わらない。マチさんが寄り添ったままだ。
 でも、目と目が合ったとは思えなかったけど。
 ほんの僅かに、口元が動いたのが見えた気がした。

 何かに引き寄せられるように、空へと流れていく光の筋に逆らって、光の粒は精霊さんが手をかざした先へと――クロウさんの身体へと降りていく。
 魂を操作するなんて、蘇らせるなんて、神の領域。精霊は万能の神様じゃない。手を尽くしたとしても、もう祈ることしかできない。
 ましてや、精霊の依り代の精霊術士なんていっても、所詮はただの人間だ。わたしは、見ていることしか――

 ふと、クロウさんに触れる、か細い手が見えた。
 クロウさんを抱きしめて俯いていた姿勢から、びっくりして顔を上げる。
 シレウスさんよりもシャノンちゃんよりも、ずっとずっと弱い光。透けていて、それこそ幻影みたいな、嘘みたいな。

「レ――」

 でも、わたしの目には、確かに見えた。
 水色の長い髪。白い手で触れて、クロウさんを見つめて。そうして、瞼を伏せた姿が。

「リフェル……さん」

 言いかけたときには、光の中に溶けるように消えていた。
 幻……なんかじゃない。
 そっか。あの宝石の中に、きっと、ずっと宿ってたんだ。
 ずっと、見てくれてた。
 そうですよね。
 助けてくれる、もう一つの魂。
 あのことからわたしたちは、歩んできた。
 歩んで、そうして、ここまでたどり着いたんだから。

 後悔なんてしない。
 二人でいられるなら、大丈夫。
 これからも、ずっと。
 ……一緒に生きよう。クロウさん。
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