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第九章 中原の覇者と魔王の片鱗
第百十一話 嵐の惨劇
しおりを挟む孟徳は自ら兵を率い、州境まで父、曹巨高を迎えに出向いた。
昨夜は嵐だった為、道は泥濘み、足元はかなりの悪路となっている。
これでは父の一行も、此処まで来るのに難儀しているであろう…
そう思い、彼らの到着が予定より遅くなる可能性を考え、気長に待つ事にした。
予測通り、その日父の一行が現れる事は無かった。
翌日、再び兵を率いて州境へと向かったが、その日も彼らは現れなかった。
遅れると言う報せすら、まだ届いていない。
そのまま、三日が経過しても父の一行は到着せず、流石に孟徳は不審を抱き始めた。
何かあったのではないか…?!
その夜の事である。
孟徳たちが野営する陣へ、父に仕えていた若い従者の一人が、息も絶え絶えになりながら辿り着いたと言う。
報せを聞き、孟徳は直ぐにその従者を幕舎へ迎え入れた。
「一体…何があったのだ?!」
孟徳は青褪め、その傷だらけの従者の肩を揺すり問い質す。
すると彼は孟徳を見上げ、掠れた声を絞り出す様に答えた。
「…主様は…主様は、賊に襲われ…命を落とされました…っ!!」
「…何だって……?!」
その瞬間、胸の鼓動が大きく波打ち、孟徳の視界は真っ白に染まった。
声を震わせ、俯く若者の肩を再び揺する。
「まさか…そんな筈が無い…!父上には、虎淵が付いているではないか…!」
「虎淵殿は…主様を護ろうと、奮戦なさいましたが……敵の手に掛かり…っ」
そこまで言うと、従者は遂に瞳から大粒の泪を溢し、その場に泣き崩れた。
山賊に襲われた彼は全身に傷を負い、命からがらに逃げ延びたが、傷が癒えるのを待つ暇も無く此処まで馬を飛ばしてやって来たのだと語る。
「馬鹿な…っ、虎淵が…?!」
孟徳は呆然と虚空を見上げて呟いた。
「おい、貴様!いい加減な事を言うな!虎淵が賊などに殺られる訳が無かろう…!?」
見兼ねて走り寄った文謙が、若者の肩を強く掴み怒鳴り声を上げる。
それを見て、曼成と仲間らが興奮する彼の肩を引っ張り宥めた。
「虎淵殿の妻と、孟徳様の奥方はどうした?!」
「はい…奥方様たちは我々と共に、無事に逃げ延び…今は、泰山付近の邑に身を隠して孟徳様が迎えに来るのを待っておられます…」
曼成が問うと、従者は泪を拭いながら答えた。
「そうか…孟徳様、一先ず奥方たちを迎えに参りましょう…!」
曼成が振り返り冷静に孟徳に向かって言ったが、彼は項垂れたまま譫言の様に同じ言葉を何度も繰り返している。
「孟徳様…?!」
「…虎淵が…虎淵が死ぬ筈が無い…虎淵が…」
彼の声が全く耳に入っていない様子の孟徳に、曼成は眉を顰め大声で呼び掛けた。
「孟徳様…っ!しっかりして下さい、虎淵殿はもう亡くなったのです!」
すると突然、孟徳は鋭く眼光を光らせて曼成を睨み付けたかと思うと、腰の剣を抜き放ち、あっと言う間に彼の喉元に切っ先を突き付ける。
「黙れ…っ!虎淵は、死んでなどおらぬ…っ!虎淵が…虎淵が死ぬ筈が無い…!!」
切っ先を向けられた曼成は、額に汗を浮かべながらも鋭く孟徳を睨み返した。
「孟徳様、気を確かに…!今、貴方が動揺していては、兵たちに混乱が広がります…!」
周りの者たちは狼狽え、皆固唾を呑んでその様子を見守る事しか出来ない。
漸く瞳から殺気を消し去り、我に返って視線を彷徨わせたが、再び赤い目を上げて曼成を見詰め返すと、途端に孟徳の瞳に泪が溢れた。
青白い彼の頬を、止め処無く泪が流れ落ちるのを見ると、文謙も同じ様に泪を流し、拳を強く握り締めて悔しげに噎び泣く。
やがて孟徳の全身から力が抜け、握っていた剣把が滑り落ちて床の上へゆっくりと落下した。
静まり返る幕舎の中に甲高い衝撃音が響き渡る。
「嗚呼…まさか、虎淵が…父上が…っ!!」
頭を抱え泣き崩れた孟徳は、激しく拳を床に叩き付けて慟哭した。
その痛ましさに仲間は皆胸を締め付けられ、肩を震わせて泪を流す。
孟徳はやがて、ゆっくりと立ち上がり、体を引き摺る様に、ふらふらと幕舎の入り口の方へ向かって歩き出した。
激しい動悸と目眩に襲われ、視界が歪む。
「はぁ、はぁ…っ」
孟徳は苦しげに胸を押さえると、突然その場に膝から崩れ落ちた。
「孟徳様!?」
驚いた側近たちが走り寄り、慌てて彼の体を抱え上げる。
倒れた孟徳は蒼白になったまま、ぐったりとして完全に意識を失っていた。
突然の稲妻が辺りを真昼の様な明るさに照らし出した時、雷光が背後に立つ人物の影をはっきりと扉に映し出す。
「…はっ!?」
虎淵は即座に振り返り、振り降ろされた張闓の剣刃を素早く弾き返した。
「…ちっ!」
張闓は一度剣を引き、大きく舌打ちをする。
「張闓殿?!何の真似です?!」
「悪いが、お前たちには此処で死んでもらう…!」
そう言うと、再び虎淵の体を貫かんと張闓が剣を突き出した。
虎淵は素早くその攻撃を躱し、剣で応戦する。
激しい暴雨の中、振り返ると壁や垣根を乗り越え、張闓の兵たちが寺院の中へ次々と雪崩込んで来るのが見える。
まずい…っ!
虎淵は、主と妻そして鈴星の身に危険が迫っていると感じ、焦りを覚えた。
その瞬間、胸に張闓の強烈な蹴りを食らい、虎淵の体は門扉を破壊しながら建物の床を転がった。
「くっ…!」
「死ね!!」
間髪入れず襲い掛かる張闓の斬撃を剣で防ぎ、彼の腹部を蹴り上げて撥ね飛ばす。
張闓の体が壁に激突し床に倒れると、虎淵は素早く立ち上がり、巨高が休んでいる部屋の方へ向かって走った。
その頃、鈴星は既に家族や従者たちを起こして回り、皆を室外へ連れ出していた。
建物の外へ出ようとしたが、武装した兵たちが窓や扉を蹴破って飛び込んで来る。
赤子を胸に抱いた鈴星は、悲鳴を上げる香蘭の手を引いて混乱の中を逃げ惑った。
従者たちは張闓の兵たちに立ち向かって乱戦したが、敵の戦力は遥かに上回っている。
武器を振り翳した兵たちに、彼らは次々と斬り捨てられて行った。
「主様…!」
叫びながら寝所に飛び込むと、主の姿は既に室内には無く、侍女や従者と共に逃げ去った後であった。
虎淵は襲い来る敵を討ち倒しながら、主と鈴星たちの姿を探して走り回った。
建物の中は阿鼻叫喚の坩堝と化している。
やがて寺院の庭先で、侍女たちを垣根の上へ押し上げ逃がそうとしている巨高の姿を発見し、虎淵は走り寄った。
「主様!」
「おお、虎淵…!無事であったか…!」
「彼女たちの事は僕に任せて、主様は早くお逃げ下さいっ!」
そう言うと、虎淵は垣根を攀じ登り、侍女たちを素早く引き上げ外へ逃がす。
その時、庭へ敵兵が雪崩込んで来た。
「誰一人逃すな!皆殺しだ…っ!」
張闓の命令に、兵たちは逃げ惑う侍女たちを容赦なく斬り殺す。
「主様!!」
巨高があっと言う間に敵兵たちに取り囲まれるのを見て、虎淵が叫んだ。
垣根の上から飛び降り、主の前に立ち塞がると、敵の剣刃を撥ね退ける。
しかし敵の数の多さに圧倒され、彼らは次第に追い込まれて行った。
「わしの事は良い…!お前だけでも逃げ延びよ!孟徳に、真実を伝えてくれ…!」
「…主様を残しては行けません…っ!」
虎淵は大きく頭を振ると、再び敵兵に斬り掛かる。
やがて二人は、完全に周りを敵兵に取り囲まれたが、それでも虎淵は主を庇いながら戦い続けていた。
その様子を少し離れた場所から眺めていた張闓は、不敵に笑うと弓矢を取り出し、二人の方へ向けて矢を放つ。
矢は唸りを上げ、虎淵の首筋を掠めながら、背後に立つ巨高の胸に突き立った。
「主様ーーーーっ!!」
虎淵が叫んで振り返った時、一瞬の隙きを突かれ、敵兵に背中を斬り付けられた。
思わず蹌踉めいた所を、今度は脇から突き出された剣に腹部を刺突される。
「…ぐっ!かはっ…」
虎淵は激しく吐血し、土砂の上に片膝を突いた。
打ち付ける雨に流れ出る鮮血が混じり、忽ち地面に血溜まりが広がった。
「はぁ、はぁ、はぁ…っ!」
苦しげに喘ぎながら後ろを振り返ると、胸に矢を受けた巨高は倒れ、敵兵が止めを刺そうと剣を振り翳して殺到するのが見える。
「うおおおーーーっ…!」
虎淵は力を振り絞って再び立ち上がり、群がる敵兵を次々に薙ぎ払う。
その様は、まるで鬼神そのものであった。
虎淵は傷付いたまま、主に群がる敵兵たちと戦い続けたが、やがて着物は寸々に斬り裂かれ、全身血塗れになって遂に力尽き土砂に両膝を屈した。
もう立ち上がる力は残っていない。
深く項垂れ、激しく肩を上下させている虎淵の前まで歩み寄った張闓は、腰を落として解けた彼の髪を鷲掴みにすると、その顔を覗き込む。
「小僧、お前は良く戦った。もう充分だろう…?」
すると、虎淵は充血した目で、鋭く張闓を睨み付ける。
それを見ると、張闓は表情に苦々しさを浮かべ、握った剣を大きく振り被って、一気に彼の胸板を貫いた。
「ぐあっ………!!」
虎淵は体を仰け反らせ、暗い天を仰ぐ。
赤い瞳から泪が溢れ、雨の雫と共に冷たい頬を流れ落ちた。
孟徳…様…、先生………!!
虎淵の脳裏に浮かんだのは、二人と共に過ごした幸せな日々である。
彼に学問を教えてくれたのは孟徳であり、武術を教わったのは奉先である。
孟徳と奉先の固い絆の間で、一人苦悶した日々もあった。
だがそんな時も、彼らは温かく自分を見守り、いつも信じてくれたのである。
お許し…下さい………
土砂の中に俯せに倒れ、冷たい雨に打たれながら、虎淵は小さく唇を震わせた。
「金目の物は全て持ち去れ。死体は野に晒しておくのだ!山賊に襲われたと見せ掛ければ良い…!」
狭まる虎淵の視界の端に、張闓の命令で敵兵たちが巨高に止めを刺し、その遺体を引き摺って行くのが見える。
あ、主様………
虎淵は血塗れになった腕を微かに動かし、最後の力を振り絞って震える指先を主の方へと伸ばそうとした。
だが、やがて視界は血の色に染まり、遂に彼の意識は真っ暗な深い闇の底へと落ちて行った。
鈴星と香蘭は敵の目を掻い潜り、厠の中へと逃げ込んだ。
床下は肥溜めとなっており、床に小さな穴が空いている。
その穴は、痩せた彼女たちなら何とか通れるくらいの大きさであった。
中を覗き込めば、底は真っ暗だが身を隠せそうである。
鈴星は意を決し、赤子を香蘭に託すと中へ飛び降りた。
「さあ、姉上様も早く…!」
肥溜めの中には、想像を絶する程の異臭が立ち籠めていたが、鈴星は着物で鼻を押さえながら赤子を受け取ると、腕を伸ばして香蘭を穴へ誘う。
その時、厠の扉が蹴破られ、中へ人が転がり込んで来た。
間一髪の所で香蘭も穴の下へ降りており、赤子を布に包んだ二人は、息を殺して身を寄せ合っていた。
敵に追われた仲間の従者が入って来たらしい。
頭上からは、けたたましい悲鳴が響き渡り、次の瞬間には人が斬られる音が聞こえた。
直後、斬られた人間が穴の上に倒れ込み、血走り見開いた目と目が合った鈴星は、思わず声を上げそうになった。
「一人残らず片付いたか?!」
厠の外に現れたのは張闓である。
「…!?」
鈴星は死体の隙間から外の様子を伺い見た。
「よし、さっさとずらかるぞ。俺たちは余熱が冷めるまで、何処かへ姿を晦ましておく…!曹孟徳め、我々を侮った報いを受けるが良い…!」
張闓はそう言って笑い、仲間たちと足早にそこを立ち去って行く。
何と言う事だ…!あの男が我々を裏切っていたとは…!
鈴星は青褪めながら恐怖に体を震わせた。
胸に手を押し当てると、首に下げていた翡翠の首飾りを取り出し、両手で強く握り締め祈った。
それは、旅立つ前に孟徳が鈴星に託した物である。
嗚呼…孟徳…!
鈴星は香蘭と赤子に身を寄せて、ひたすらそこで夜が明けるのを待ち続けたのであった。
『…孟徳様、僕の話…ちゃんと聞いてくれてますか?』
『え…?ああ、ちゃんと聞いてるよ、虎淵…!』
顔を上げると、虎淵が怪訝な表情で此方を見ている。
やがて、ふっと小さく笑い、
『いつもそうやって…孟徳様は、僕の我儘を聞いて下さいましたね…』
そう言って微笑んだが、瞳には少し哀愁を漂わせている。
『何だよ、急に…』
『孟徳様…僕は、もう行かねば成りません…』
『え?行くって…何処へだ?』
虎淵は手を伸ばし、彼の手を強く握った。
その手は氷の様に冷たく、思わず息を呑んで虎淵の顔を見上げた。
『最後に…どうしても、孟徳様にお会いしたかった…本当に、有難う御座いました…』
虎淵の姿は、やがて眩い光に包まれ、次第に光の中へ溶け込んで行く。
『虎淵…待て、行くな…!行かないでくれ…!虎淵!!』
自分の叫び声に、孟徳は、はっと目を覚ました。
頭上には薄暗い幕舎の天蓋が広がっている。
ゆっくりと体を起こしたが、途端に酷い頭痛と目眩が襲う。
孟徳は強く頭を押さえ、膝を抱えて牀の上に蹲った。
「虎淵……」
その名を呼べば目頭が熱くなる。
孟徳は蹲ったまま、肩を震わせて噎び泣いた。
「孟徳殿の具合はどうだ…?」
「かなり憔悴しきっておられる…奥方たちの迎えは、私と文則殿とで行って来る。」
小さな燭台の灯りが揺らめく幕舎の中、文謙と曼成の二人が今後の事を話し合っていた。
「ああ、そうしてくれ。俺は、孟徳殿の傍に付いているよ…」
文謙は深く項垂れて答えた。
大切な親友を失ったのは、文謙も同じである。
曼成は痛ましい眼差しで彼を見詰め、その肩を強く叩いて無言で励ました。
父を失った孟徳は喪に服さねばならず、恐らくこのまま兗州へ引き上げる事になるであろう。
その時は、誰しもがそう考えていた。
それから数日、李曼成と于文則の二人が護衛の兵たちと鈴星たちの待つ邑へ向かい、彼女たちを無事に孟徳の陣営へと連れ帰って来た。
鈴星と香蘭の二人は、孟徳の顔を見ると途端に泪を流し、その場に泣き崩れた。
「嗚呼、孟徳…!父上と虎淵が…」
「姉上…虎淵は、最後まで父上を護ろうと戦ったそうだ。彼を誇りに思ってやってくれ…」
彼の腕に縋り付いて泣く香蘭の背中を、孟徳は優しく撫で下ろす。
「孟徳…虎淵はお前に、この子の名を付けて欲しいと願っていた…」
鈴星は震える声でそう言うと、懐に抱いた赤子を彼の前に差し出した。
赤子は大きな瞳を瞬かせ、邪気の無い顔で彼を見上げている。
孟徳は赤子を腕に抱くと瞳を潤ませて、その柔らかい頬を指でそっと撫でた。
「そうか…お前には、虎康と名を付けよう…!」
そう言って彼が泪を流すと、幕舎に集まった配下たちの貰い泣きを誘った。
鈴星たちが生き延びた事で、あの夜起こった出来事の詳細が次第に明らかになって行った。
あの日見た光景を事細かに孟徳らに説明した鈴星の話に依れば、父の巨高と虎淵を殺害したのは陶謙配下の張闓だと言う。
それを聞くと、文謙は大きく唸った。
「陶恭祖と配下たちが裏切ったと言うのか…?!」
「この事件を山賊がやった様に見せ掛ける為、巨高様と虎淵殿の死体を野に晒した、と言う訳ですね…!」
曼成が孟徳を顧みると、彼は暫し黙したまま瞑座していたが、やがて瞼をかっと見開き、眼光を鋭く光らせた。
「陶恭祖と張闓を捕らえ、その首を父と虎淵の御霊に捧げる…!親の仇を討つのは子の務めである…!」
こうして、孟徳は兗州へは戻らず、全兵力を徐州へ向けて侵攻を開始したのであった。
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