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序章 龍神の呪いと永遠の友情

第二話 麗蘭

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別室から、娘の甲高い泣き声が、屋敷の外にまで響いている。

ひどいわ!私よりも、麗蘭を選ぶなんて…!!」
 侍女が憐れんだ表情で、香蘭の肩を優しく撫でるが、一向に泣き止まない。

「でも…私のせいよね…麗蘭に、琴を弾いて欲しいと言ったのは、私だもの…。どうしたらいいの…!」
 
 そう言うと、再び床に突っ伏して泣きじゃくる。

「もう泣くのは止めなさい、香蘭…!」
 室内に入ってきた主人も、困り果てた表情で、娘を諭す。

「あなた…お客様はもうお帰りになったの?」
 
 部屋の入り口に、一人の美しい女性が現れる。
 年齢を感じさせない、気品のある女性で、艶のある髪を頭の上部でまとめている。
 白いうなじの後れ毛が、より一層艶やかに見せている。

「青蘭…!」
「香蘭、どうして泣いているの?」
「な…なんでもないわ…お母様…!」

 香蘭は慌てて、顔を上げ、涙を拭った。

「なに、大した事ではない…大丈夫だ…」
 主人は妻の肩をそっと抱いて、室外へ連れて出る。

「将軍はお疲れ故、もう宿舎へ戻られた。お前は部屋で休んでいなさい。」
「心配しないで、今日は気分が良いのよ。」

 妻の青蘭は、微笑んでみせる。

「それより、あなた、麗蘭の姿が見えないのだけれど…どこへ行ったのかしら…」
「さっ…さあ……?どこだろうな…?」



 澄み渡った青空は、次第に西から茜色を深くしている。
 屋敷の裏庭の一画に、稽古場が設けられている。
 そこには、十代の少年たちが集められ、剣の稽古が行われていた。
 少年たちは、皆木刀を手に、互いに打ち合っている。

虎淵こえん、来なさい。」
 少し離れた場所から、その様子を見ていた奉先が、一人の少年に声を掛けた。

 "虎淵"と呼ばれたその少年は、年齢も体格も、麗蘭と同じくらいにみえる。
 それ程身長は高くなく、寧ろ華奢きゃしゃな印象である。しかし、動作は機敏で、彼は、すぐさま奉先の元へと走って来た。

 奉先は、自ら木刀を手にすると、虎淵に向けた。
「突いてみよ。」

 虎淵は、静かに息を吐き、素早く木刀を奉先の胸元へ突き出した。
 更に素早い動作で身を翻し、奉先は、虎淵の木刀をかわすと、手にした木刀で、虎淵の木刀を受け止めた。

「もう少し、低く構えよ。」
 そう言うと、奉先は、木刀を握る虎淵の腕を、左手で少し下げる。

「はい!先生、ありがとうございます!!」
 虎淵は嬉しそうな顔で、溌剌はつらつとした声を上げる。

 稽古場の片隅に立つ、古い柳の木の枝に、唐紅の薄い絹織りの帯がくくり付けられている。
 帯は、空の色を吸い込み、より一層紅色を濃くしながら、静かに風になびいていた。


 水面みなもに、夕映えが照り輝いている。
 辺りは深い木々に囲まれ、高い岩壁からは、細く白い滝が流れ落ちている。
 そこは、まさに秘境と呼ぶに相応しい場所である。

 麗蘭は、膝まで水に浸かったまま、激しく剣を振っていた。
 水面を切り、美しい水滴を辺りに散らしている。

「いつになく、心が乱れているな。麗蘭殿…!」

 岩場から、奉先が姿を現した。彼の手には、唐紅の帯が握られている。


「え…?!麗蘭殿が…嫁に行くのか?!」

 奉先は、頓狂とんきょうな声を上げた。

「それはめでたい…!!」
「なにがだ…!!」

 怒った麗蘭は、鋭い剣先を奉先の喉元に向ける。

「じょ…冗談だ…!」
 奉先は慌てて、引きつった笑い顔になる。

「父上は、ついに最後まで、将軍に本当の事を話しては下さらなかった…!」
 揺れる水面に、麗蘭の不満な表情が映し出されている。

「それは、奥方様の事を思っての事だ。奥方様は昔、生まれて間もない男児を亡くされた…麗蘭殿の身に何かあれば…」
「わかっている!だが、俺は何も恐れてはおらぬ!!自分の身は自分で護れるのだ…!」

「確かに、俺の弟子の中の誰よりも、麗蘭殿は強いであろう…あと半年もすれば、麗蘭殿は十五歳となる。晴れて曹家の長男となるのだ。それまでの辛抱ではないか…」
 奉先は、俯いた麗蘭の横顔に語りかける。

「俺は…今でも曹家の長男だ!だが父上は認めて下さらぬ…鬼神の祟りを恐れている…!!」

 麗蘭は、強い光をたたえた瞳を上げ、剣を握る手に、力を込める。

「そんなもの…俺は信じない…!!」

 麗蘭の振り下ろした剣が、美しい曲線を描くと、一枚の青葉が見事に一刀両断され、美しい水面に舞落ちた。


 すっかり日が落ち、辺りは次第に暗くなりはじめている。
 城門の前で、虎淵はそわそわしながら、もうすぐ閉じようとしている、門の間を行き来している人々を見つめていた。

 やがて、待ち詫びていた二人の姿が近付いて来るのを発見し、息を弾ませて、走り寄った。

「先生!」
「虎淵。どうした?」
「呂興将軍が、先生を連れて来いと…」

「将軍が…?どうしてだ…?」

 奉先は、眉をひそめ、麗蘭にちらりと視線を送った。
 麗蘭も同じ表情をしている。 

「それは…その…」
 虎淵はうろたえ、言葉から滑らかさが失われる。

「将軍が、稽古をしたいので、この邑で一番強い者を呼べ、と申され…何人も挑んだのですが、誰も相手にならず…」

 虎淵は俯いて、拳を強く握る。
「"この邑には、弱兵しかおらぬ"と、将軍の兵たちに嘲笑され…つい…」

「俺の名を、挙げたのか…」
「はい…すみません…でも、悔しくて…!」
 握った拳が小さく震え、唇を噛み締める。
 奉先は、俯いた虎淵の頭の上に、ぽん、と手を乗せた。

「それで良い…俺も同じだ…!」

 そう言って笑うと、虎淵は顔を上げ、嬉しそうに笑顔を返した。


 空には、薄い雲の間から、星の明かりがぽつん、ぽつんと見えはじめている。
 沢山の篝火かがりびが炊かれた、将軍の宿舎の前には、兵士たちが集まり、その周りには、集まって来た邑の人々で、人垣が出来ていた。

 兵たちと談笑していた将軍は、宿舎の入り口に立つ虎淵と、その後ろに立っている、長身の少年に気付いた。

「お前が、その子の師か…?」
 そう言いながら、二人に近づく。

 将軍は、その少年を凝視した。
 洞察力に優れた将軍の目は、彼が発する、独特の空気を既に見定めていた。
 背丈は将軍に迫り、体格は良いが、目元には、まだ少しあどけなさを感じさせる。
 癖のある前髪を、無造作に目にかけている辺りは、野性的な雰囲気を漂わせていた。

「思ったより若いな…まあ良い…」

 将軍はそう言って、少年に剣を投げて渡した。

「名は?」
「奉先、と申します。」

 奉先はそう答えながら、剣を受けとった。

「本気で来い、遠慮はいらぬ!いざ…!!」

 将軍は、鋭く剣を突き出した。

 二人の手合わせの様子を、遠巻きに見ている見物人たち。
 人垣を掻き分け、その隙間に入り込んだ麗蘭は、将軍に気付かれぬよう、こっそりと二人の様子を覗き見た。

 十数合打ち合いながら、全く息も乱さない二人は、互いに一歩も譲らない。

 更に、数合の打ち合いが続き、やがて斬り込んできた奉先の左肩に、将軍は遂に一瞬の隙を捕らえ、剣を打ち出した。

「もらった…!!」
 そう思った。が、次の瞬間には、剣は虚しく弾き返されてしまった。

「ち…!」
 将軍は舌打ちすると、さっと跳び退き、再び剣を構え直した。

 奉先は、いつの間にか左手に持ち替えた剣を、静かに右手に握り直していた。
 将軍の目は、先ほどより増して、鋭く光っている。
 再び、剣と剣が合わさり、激しく火花を散らした。

「あっ……!!」

 将軍の腕力は、常人の数倍はあるだろう。
 強い力で押し返され、奉先の手から、剣が離れた。

 弾かれた剣は、うねるように回転しながら、見物人たちの足元へ突き刺さる。
 それを見た将軍の兵士たちは、皆腕を振り上げて、歓声を上げた。

「参りました…!」
 奉先は、一歩下がって膝をつくと、揖の礼をした。

「……」
 将軍は、黙ってその様子を見つめていたが、やがて、冷ややかな口調で言った。

「何故、本気を出さぬ?!」

 奉先は、はっと顔を上げた。

「お前の利き腕は、左であろう?!だが、右腕で剣を振っているな…!!」

 将軍は、剣を奉先の前に突き出し、険しい表情をつくる。

「そ…そこまで見抜かれているとは…!お見それ致しました…」
 奉先は、背筋に冷たいものが走るのを感じていた。
 将軍は、鋭い眼差しを、奉先に向け続けている。が、ふと眉を開いて、表情を緩めた。

「ふっ…お前には、見所がある。一軍を率いる将にもなれるだろう…!」

 そう言われて、奉先は思わず瞠目どうもくした。

「こんな片田舎かたいなかで、子供に武術を教えているなど、詰まらぬであろう!おとこなら、大望を持ち、天下に名を知らしめよ!!どうだ?わしに仕えぬか?!」
 将軍は、爽やかに言うと、白い歯を見せて笑った。

「俺には…」

 将軍の気迫に圧倒されながらも、奉先は、冷静さを保っていた。
 自分の表情を読み取られぬよう、少し俯き、視線を自分の足元に落とす。
 伏し目がちのまま、しかし、はっきりと澄んだ声で言った。

「自分の居場所と、使命がございますので…」

「…そうか。その気になれば、いつでもわしの元へ訪れるが良い。」
 将軍は、それ以上のしつこさはみせず、あっさりと話題を変えた。

「所で…近くのむらで、大蛇を討ち取った若者の話を知っているか?」
 思いがけない質問に、一瞬、奉先は眉を動かしたが、すぐに平静さを装った。

「このまちの者であるらしいのだが…何か知らないか?」
「…さあ、存じ上げませぬ。」

「…知らぬか、残念だ。」
 将軍は苦笑しながら、ゆっくりと背を向ける。

「見てみたかったのだがな…その勇者を…」

 そう言い残すと、将軍は立ち去って行った。




 虎淵の立っている場所からは、将軍と奉先の会話までは聞こえて来ない。
 虎淵は、不安そうに二人の様子を見つめていた。

「先生…!」

 やがて、宿舎の入り口の方へ歩いて来る、奉先の元へ、走り寄った。

「すまぬ…雪辱を晴らしてやれなかった…」
 そう言いながら、苦笑する。

「本気を出していなかったな…!あんな奴、お前なら倒せた!」

 通りの外で、二人を待ち構えていた麗蘭は、噛み付くように言った。

「…やるだけの事はした。」
「兵たちの前で、恥をかかせてやればよかったのだ!あんな奴…!」
 将軍に対し、悪感情を剥き出しにする麗蘭は、吐き捨てるように言う。

 奉先は、黙って自分の左手を見つめた。
 将軍の懇親の一撃を跳ね返した腕からは、その時の衝撃が、まだ残っているように感じられる。

「利き腕でない事を、見抜かれた…今まで、誰にも見破られた事は無い…」

 そうつぶやくと、左手を強く握りしめる。

「あのかたは、本物の武人だ…!」

 奉先は、少し頬を紅潮させ、瞳を輝かせた。

「なんだよ…!お前にしては珍しく、他人《ひと》を褒めるじゃないか?!」
「べ…別に、そういう訳では…」
 奉先としては、自分の真価を見定めてくれた、という思いがある。
 それを見澄ました麗蘭は、口を尖らせた。

「そんなに将軍の事が気に入ったのなら、付いて行って、配下に加えて貰えば良いだろう…!!」
 ふて腐れるように、顔を背けると、通りをさっさと歩き出した。

「麗蘭殿…あなたをお護りするのが、俺の使命だ…!俺は、何処へもかぬ…!」
 慌ててそう言うと、虎淵と二人で、麗蘭の後を追う。

「護衛など必要無い…!自分の身は、自分で護れる!」

 麗蘭は、振り向きもせず、遠ざかって行った。
 奉先は、困ったように苦笑を浮かべ、遠ざかる麗蘭の後ろ姿を見送った。
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