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第3章 神と悪魔、そして正義
第38話
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フルーメが雨神龍と呼んだそれは、今まで俺が出会った、全ての生物より格上だと感じさせる"怪物"だった
「おや、さすがに驚いているようですね。タカナシさん。」
フルーメはいつも通りの笑みを貼り付けながらそう話しかけてきた
「そりゃあ…まぁ、驚くだろ?!っていうか原初の龍種ってなんだよ?」
「それに関してはティトリ様ご本人に聞くのが良いでしょう。私は退出いたしますので、ゆっくりおしゃべりください」
そう言ってフルーメは階段を上って去っていった
『フルーメのやつ、普通に俺だけ残して出て行ったな。ってことは俺如きじゃ、ティトリとやらをどうこうするのが無理だって判断したんだな?』
この状況について考えながら、去っていくフルーメを見ていると
『そうですね。今のマスターでは眼前の龍に傷を負わせることでさえ、かなり困難だと思われます』
俺の頭の中にヘルメスの声が響いた
『まじ?鑑定したの?ヘルメス。』
俺はヘルメスとの対話を開始した瞬間に〈思考加速〉を発動し、状況把握を始めた
『はい。しかし、正常な鑑定はできませんでした。それでも開示しますか?』
『おう。頼む』
『了解しました』
__________
ティトリ
年齢:€€<*<+
種族:原初龍種
Lv.*<+=#{\£~<_$
HP.&(&(@;@“
MP.;88,:&/\;;@@/@:.(\&
ATK.€~€<*>*>+£},+•
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DEX.£,£]+]=|=~=<>+
AGI.$•$•~•%+^+#++#
LUK.~£|$|>>||>|<{>~€€
〈スキル〉
Not Found
〈称号〉
原初の龍種
雨神
自然の絶対支配者
管理者
〈Authority〉
Nature Control
__________
『うん…?なにこれ?数値バグってるよね?スキルのNot Foundってなに?Authority?権能って意味だよな?ちょっと何から何まで意味わかんないんだけど?』
『だから言ったでしょう?』
『でもあれだな。明らかにおかしいもんな。権能なんて、誰も持ってないような項目がある時点でかなりヤバいもんな』
『そうですね。解析はできますが、概要が一切わかりません。おそらく、この世界特有の上位能力かと。』
『了解。一応逃げるための準備しといてくれ。いざとなった時のためにな。』
『承知いたしました。』
ヘルメスのその言葉とともに、俺は〈思考加速〉を解除。眼前の龍との対話に意識を向けた
「ティトリと言ったな。俺の名はソウタ・タカナシ。異世界から強制的に呼ばれた男だ。あんたはなにもんだ?」
俺のその言葉にティトリは反応したのかこちらの方に顔を近づけてきた
「ふむ。強気なやつだな。儂相手だからよかったものの。ガルラ相手ならば死んでおったぞ?」
想像していたよりもフランクな喋りに俺は少し驚いた
「そうかい。それで、俺の質問には答えてもらえるんだよな?」
「ほう、忘れておったわ。我が名はティトリ。雨神龍や原初の龍種などと呼ばれておるが、実際は、創生者よりこの世界の管理を任されているだけの龍だ。」
「管理しているって具体的には?」
「我々管理者はそれぞれが世界を構成する概念五つのうち一つを司っておる。」
「その五つの概念ってのは?」
「〈生・死・心・自然・スキル〉の五つだ。儂は自然を司っている。」
明らかにヤバいのが3つあるな。まぁだからといって残り2つも普通にヤバいけどな
「それとさっき鑑定したら、あんたのステータスがおかしかったんだけどあれはなんなんだ?」
「ほう、儂のステータスを見たのか。そうか。やはりか。おそらく儂が管理者っていうのがあるな。儂ら管理者はこの世界のシステムそのものだ。儂らを鑑定するっていうのは、世界そのものを観測するようなものだ。普通、鑑定のようなただのスキルでは世界の観測は困難だからな、貴殿が鑑定した結果がおかしかったのも無理に結果を出したからであろう。」
「まじか…ってもそれもそうか。鑑定結果が分からないならまだしも、おかしくなるってのは変だったからな…」
「他に聞きたいことはあるか?」
「ひとつ気になったんだが、創生者って女神ヴァールのことだよな?」
俺の質問に、ティトリは少し驚いていた
「なにをいっておる?あの女神が創生者の訳がなかろう。ヴァールは世界の監視者だ。最もまともにその仕事をしてはおらんがな」
ティトリは呆れた顔でそういった
「そうか。うん、わかった。俺の質問は終わりだ。もし、そっちに質問があれば答えるぞ」
ティトリは俺の返答の後、少し考えて、俺の目を見てこう言った
「ふむふむ。儂がお前さんに聞きたいことは二つじゃな」
「了解。どうぞ」
「お前さん、ヨシヒロ・タカナシとアカネ・シライシを知っているか?」
「な…!?」
ティトリの思いがけないその発言に俺は驚いた。なぜなら小鳥遊義寛、白石茜音の2人は…
「ほう、その顔。知っているようだな」
「なんで…なんで、この世界の住人のあんたが!俺の両親の名前を知ってんだ?!」
俺は異世界の住人の口から、自分の父親、母親の名前が出てきたことにひどく動揺していた…
「おや、さすがに驚いているようですね。タカナシさん。」
フルーメはいつも通りの笑みを貼り付けながらそう話しかけてきた
「そりゃあ…まぁ、驚くだろ?!っていうか原初の龍種ってなんだよ?」
「それに関してはティトリ様ご本人に聞くのが良いでしょう。私は退出いたしますので、ゆっくりおしゃべりください」
そう言ってフルーメは階段を上って去っていった
『フルーメのやつ、普通に俺だけ残して出て行ったな。ってことは俺如きじゃ、ティトリとやらをどうこうするのが無理だって判断したんだな?』
この状況について考えながら、去っていくフルーメを見ていると
『そうですね。今のマスターでは眼前の龍に傷を負わせることでさえ、かなり困難だと思われます』
俺の頭の中にヘルメスの声が響いた
『まじ?鑑定したの?ヘルメス。』
俺はヘルメスとの対話を開始した瞬間に〈思考加速〉を発動し、状況把握を始めた
『はい。しかし、正常な鑑定はできませんでした。それでも開示しますか?』
『おう。頼む』
『了解しました』
__________
ティトリ
年齢:€€<*<+
種族:原初龍種
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〈称号〉
原初の龍種
雨神
自然の絶対支配者
管理者
〈Authority〉
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『うん…?なにこれ?数値バグってるよね?スキルのNot Foundってなに?Authority?権能って意味だよな?ちょっと何から何まで意味わかんないんだけど?』
『だから言ったでしょう?』
『でもあれだな。明らかにおかしいもんな。権能なんて、誰も持ってないような項目がある時点でかなりヤバいもんな』
『そうですね。解析はできますが、概要が一切わかりません。おそらく、この世界特有の上位能力かと。』
『了解。一応逃げるための準備しといてくれ。いざとなった時のためにな。』
『承知いたしました。』
ヘルメスのその言葉とともに、俺は〈思考加速〉を解除。眼前の龍との対話に意識を向けた
「ティトリと言ったな。俺の名はソウタ・タカナシ。異世界から強制的に呼ばれた男だ。あんたはなにもんだ?」
俺のその言葉にティトリは反応したのかこちらの方に顔を近づけてきた
「ふむ。強気なやつだな。儂相手だからよかったものの。ガルラ相手ならば死んでおったぞ?」
想像していたよりもフランクな喋りに俺は少し驚いた
「そうかい。それで、俺の質問には答えてもらえるんだよな?」
「ほう、忘れておったわ。我が名はティトリ。雨神龍や原初の龍種などと呼ばれておるが、実際は、創生者よりこの世界の管理を任されているだけの龍だ。」
「管理しているって具体的には?」
「我々管理者はそれぞれが世界を構成する概念五つのうち一つを司っておる。」
「その五つの概念ってのは?」
「〈生・死・心・自然・スキル〉の五つだ。儂は自然を司っている。」
明らかにヤバいのが3つあるな。まぁだからといって残り2つも普通にヤバいけどな
「それとさっき鑑定したら、あんたのステータスがおかしかったんだけどあれはなんなんだ?」
「ほう、儂のステータスを見たのか。そうか。やはりか。おそらく儂が管理者っていうのがあるな。儂ら管理者はこの世界のシステムそのものだ。儂らを鑑定するっていうのは、世界そのものを観測するようなものだ。普通、鑑定のようなただのスキルでは世界の観測は困難だからな、貴殿が鑑定した結果がおかしかったのも無理に結果を出したからであろう。」
「まじか…ってもそれもそうか。鑑定結果が分からないならまだしも、おかしくなるってのは変だったからな…」
「他に聞きたいことはあるか?」
「ひとつ気になったんだが、創生者って女神ヴァールのことだよな?」
俺の質問に、ティトリは少し驚いていた
「なにをいっておる?あの女神が創生者の訳がなかろう。ヴァールは世界の監視者だ。最もまともにその仕事をしてはおらんがな」
ティトリは呆れた顔でそういった
「そうか。うん、わかった。俺の質問は終わりだ。もし、そっちに質問があれば答えるぞ」
ティトリは俺の返答の後、少し考えて、俺の目を見てこう言った
「ふむふむ。儂がお前さんに聞きたいことは二つじゃな」
「了解。どうぞ」
「お前さん、ヨシヒロ・タカナシとアカネ・シライシを知っているか?」
「な…!?」
ティトリの思いがけないその発言に俺は驚いた。なぜなら小鳥遊義寛、白石茜音の2人は…
「ほう、その顔。知っているようだな」
「なんで…なんで、この世界の住人のあんたが!俺の両親の名前を知ってんだ?!」
俺は異世界の住人の口から、自分の父親、母親の名前が出てきたことにひどく動揺していた…
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