人類は余裕があるみたいです!

西蓮寺 飛鳥

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プロローグ

The end and The beginning.

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「こんな世界、もう要らない……」

そう、刀を持った少年は言った

「やめるんだ、時雨!」

グローブを付けた少年はその少年を時雨と呼んだ。
のぼる先輩、もう、遅いんですよ……あの人はもう居ないんです。
だから………こんな世界なんて要りません」

時雨は悲しそうな表情でそう言った。
昇と呼ばれた少年はそれに

「だからって、なんで世界を滅ぼそうとするんだ!それじゃあ桜だって悲しむだろ!」

「もう一度、やり直すんです。宇宙を、1から………」

「わかった、そこまで言うなら俺を殺してからにしろ」

「相手にするまでもないです。消えて下さい」

そう言うと昇が倒れた。

「心臓を破裂させました。長くは保たないでしょう、サヨナラです。」

「時雨、なんで………」

「昇!?時雨、貴方が昇を殺したのですか?」

そう震えながら怒りに満ちた声で尋ねてきた。

「アリス先輩も来てたんですね」


「ええ、それより、質問に応えて貰いますわよ」

「そうですね、自分がやりましたよ」

そう言うとアリスは泣きながら言った

「どうしてですか、貴方は、そのような事をするような人では……なかったのに……」

「確かに、過去の自分ならこんな事しなかったでしょう」

「では、どうして……」

「言ったでしょう、“あの人の居ない世界なんて要らない”と邪魔する者は容赦しませんから」

「そんな……」

「まあ、心配しなくて平気です。またスグに逢えますよ」

「どういう意味です?」

「破壊した後、魔力でもう一回造り直しますから……宇宙を1から」

「それでは同じ結果になるのでは?」

アリスの意見は最もだったが時雨は

「自分は条件を満たせば思い出せる様になっているので、おそらく変えられると思います……それより、もういいですか?」

「分かりました、しかし本当に出来るんですね?」

「はい、ですから邪魔はしないでくださいね」

「分かりました…もう何を言っても無駄でしょう」


「ありがとうございます」

「一つだけ約束して貰えます?」

「何ですか?」

「絶対にその魔法、成功させて下さいね」

アリスはまだ涙を流しているが最後に微笑んだ。時雨は頷き

「それじゃあ始めるか、はぁぁ」

時雨が魔力を刀に注ぎ

「輪廻転生!」

刀を地面に突き刺した。
大地は裂け、風は吹き荒れ、そしてついに、地球は眩い光に包まれ爆発した。 その爆発は地球に留まらず宇宙の星々を全て破壊し尽くした。
 暫くしてその星々が時雨の魔力により再構築された。
 そしてまた、歴史を繰り返すのだ。








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