人類は余裕があるみたいです!

西蓮寺 飛鳥

文字の大きさ
上 下
1 / 2
プロローグ

The end and The beginning.

しおりを挟む
「こんな世界、もう要らない……」

そう、刀を持った少年は言った

「やめるんだ、時雨!」

グローブを付けた少年はその少年を時雨と呼んだ。
のぼる先輩、もう、遅いんですよ……あの人はもう居ないんです。
だから………こんな世界なんて要りません」

時雨は悲しそうな表情でそう言った。
昇と呼ばれた少年はそれに

「だからって、なんで世界を滅ぼそうとするんだ!それじゃあ桜だって悲しむだろ!」

「もう一度、やり直すんです。宇宙を、1から………」

「わかった、そこまで言うなら俺を殺してからにしろ」

「相手にするまでもないです。消えて下さい」

そう言うと昇が倒れた。

「心臓を破裂させました。長くは保たないでしょう、サヨナラです。」

「時雨、なんで………」

「昇!?時雨、貴方が昇を殺したのですか?」

そう震えながら怒りに満ちた声で尋ねてきた。

「アリス先輩も来てたんですね」


「ええ、それより、質問に応えて貰いますわよ」

「そうですね、自分がやりましたよ」

そう言うとアリスは泣きながら言った

「どうしてですか、貴方は、そのような事をするような人では……なかったのに……」

「確かに、過去の自分ならこんな事しなかったでしょう」

「では、どうして……」

「言ったでしょう、“あの人の居ない世界なんて要らない”と邪魔する者は容赦しませんから」

「そんな……」

「まあ、心配しなくて平気です。またスグに逢えますよ」

「どういう意味です?」

「破壊した後、魔力でもう一回造り直しますから……宇宙を1から」

「それでは同じ結果になるのでは?」

アリスの意見は最もだったが時雨は

「自分は条件を満たせば思い出せる様になっているので、おそらく変えられると思います……それより、もういいですか?」

「分かりました、しかし本当に出来るんですね?」

「はい、ですから邪魔はしないでくださいね」

「分かりました…もう何を言っても無駄でしょう」


「ありがとうございます」

「一つだけ約束して貰えます?」

「何ですか?」

「絶対にその魔法、成功させて下さいね」

アリスはまだ涙を流しているが最後に微笑んだ。時雨は頷き

「それじゃあ始めるか、はぁぁ」

時雨が魔力を刀に注ぎ

「輪廻転生!」

刀を地面に突き刺した。
大地は裂け、風は吹き荒れ、そしてついに、地球は眩い光に包まれ爆発した。 その爆発は地球に留まらず宇宙の星々を全て破壊し尽くした。
 暫くしてその星々が時雨の魔力により再構築された。
 そしてまた、歴史を繰り返すのだ。








しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。

松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。 そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。 しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

いい子ちゃんなんて嫌いだわ

F.conoe
ファンタジー
異世界召喚され、聖女として厚遇されたが 聖女じゃなかったと手のひら返しをされた。 おまけだと思われていたあの子が聖女だという。いい子で優しい聖女さま。 どうしてあなたは、もっと早く名乗らなかったの。 それが優しさだと思ったの?

王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る

家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。 しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。 仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。 そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。

【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。

ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。 彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。 「誰も、お前なんか必要としていない」 最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。 だけどそれも、意味のないことだったのだ。 彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。 なぜ時が戻ったのかは分からない。 それでも、ひとつだけ確かなことがある。 あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。 私は、私の生きたいように生きます。

処理中です...