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御三家からの使者

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 男らしい見た目だが、かっこいい感じの男性、眉から頬にかけて傷があり頬から目の下鼻の上をを通って傷が十字に重なっている。 
 
 「おまえさんが六条の長男坊かい?」 
 
 そう話しかけながら気軽に近づこうとすると、それを信玄と謙信がさえぎる様に立った。 
 
 「おっとっと~、いくら護法機関筆頭と言えどよぉ、簡単に一輝坊に近づけるわけにはいかねぇな。まずは俺達を通してもらおうか?」 
 
 「若は今失意に落ちた日本異能者や探索者の希望、能力は御三家に匹敵すると判断する」 
 
 二人の闘気が一気に爆発して天に昇天していくのがわかる程の威圧。 
 
 「ちっ二代目英雄共は相変わらず生意気だな。そこのボンズが御三家並みかは置いといて莫大な利益を日本にもたらす事はもうとっくな話なんだよ。その為に御三家からガードが遣わされた。その一人が俺、干支十二神本家頭領、根津源一郎と、おい!お前も挨拶しろ!」 
 
 そういって後ろからでてきたのは、白髪のオールバックに黒スーツ片目に眼鏡をかけた中年?の様な男性だった。 
 
 「神代御三家、鬼神衆が一人、セバス・バルバドスと申します。これでも従者隊のナンバーズ3にございます。これから何でもお申し付けください」 
 
 日本政府ではなく、日本の象徴たる御三家が直々に護衛を送ってきたって事かな?いいのかな?こんな事があっても。 
 
 「我々が護衛につくとは無関係ですが、御三家が後ろ盾になる変わりに、癒してほしい者達がございます。もちろん取引などではございません。一輝様に全てはおまかせします。それでも受けて頂けるならば、御三家から報酬などもでます。いかがいたしますか?」 
 
 上杉シオン事謙信さんが、俺の肩を掴んで後ろからぐらぐらと揺らす。 
 
 「御三家が後ろ盾で更に仕事までもってきてくれたよ!いいことずくめじゃん!」 
 
 「おっと、俺らは俺らで一輝の側にいさせてもらうが、かまわねぇよな?」 
 
 「もちろんでございます。一輝様自身を戦力にいれても、そううまくいくかどうか?二代目英雄様がお仲間になってくださる事は力強いかぎりでございます」 
 
 「二代目魔王なんかも動いているからな、中国の天魔神教、二代目天魔がいい例だ」 
 
 「様々な者が一輝様の治癒を求めています。重度の呪病に犯されて泣いている方も今の時代は多い、呪いの発見と強化、霊による身体精神てき被害、死体を操る邪法など全ての力を解明するにはまだまだ時間がかかります」 
 
 呪病、ひとによりけりだが、おおよそ人の姿を保てなくなる程、まるで魔物の様な姿になり凶暴な状態になる病気である。 
 
 「さて本題にはいりましょう。一輝様に治療してもらいたいのは鬼神衆にございます。まずは順に説明させていただきます。神代様達をお世話する従者部隊1000名、襲撃時に備えられた防御部隊500名、四神、干支十二神と連携して外敵抹殺、鎮圧、制圧部隊が500名、鬼神衆全体で最強の10名をナンバーズと呼びます。鬼神衆は常に鬼神衆同士で争い、己の序列を少しでも上にあげようと、争いが多いです。その過酷さ故に除隊する者も多く、むしろその勝った負けたの環境に常に適応できてこその鬼神衆なのですが、これだけ過酷だと脱落者も多く、人が足りてないのが現状です。時代は二代目英雄、魔王、神、を生み出す時代、怪我などで脱落した鬼神衆候補などを傷を癒し少しでも前線にいてもらえるようにしてほしいのです」 
 
 「多分可能ですけど、本人たちは望んでいるんですか?」 
 
 「もちろん、ささいな傷が致命的で涙を流す者もいれば、上り詰めたのに傷が一つの傷が原因で除隊しなければいけないなど悔しい思いをしている者は多いです」 
 
 本当にそれだけなら治癒もいいだろうけど、中には毎日のきつい訓練から逃げたくて無茶して怪我したなんて人もいそうだけどなぁ、まぁそういう人がいればその時にはじけばいいかな? 
 
 「お給料もでますよ。もちろん、しかも初めから税金は支払っておくので安心してください」 
 
 それは嬉しいかも。 
 
 「これからの動乱に日本は備えなければいけません。二代目魔王、テロ組織、迷宮に巣くう悪魔、特に異空間に出来るダンジョンはすぐに潰さないと時間をおけば大災害につながります。いまでこそ神代様達のおかげで封じ込めて置けますが、対処できる人間は多ければ多いほどいい、復帰できる人間が多ければ他国に遅れたダンジョン攻略に物資の調達など潤う部分も多いです。日本ではゴブリンの小魔石が700円から800円ですが、大国では小魔石はこの半分の値段で買い取られている上に、石のエネルギー効率も国の技術によって変わってきます。生活を整えて、ダンジョンを資源、宝の宝庫と設定する為に行動するのに、日本はあまりにも遅すぎた」 
 
 「それ故に日本のダンジョンは美味いって他国のランカーに食われる所までいきそうだったのを、ギリギリで抑え込んだんだよな」 
 
 「圧力をかけて戦争直前までいった事わすれちゃだめよ。強いランカーや異能者が多い程、強国なのは事実なのだから、テロリストが堂々と街を歩き食事できるのは、彼らを捕まえて押さえつけておくことができないから、下手に締め付けて恨みを買うよりも自由にさせて、交渉で大人しくさせた方が被害も少なく現実的だからよ。あの中国ですら天魔と血魔って魔王テロリストとその集団を力や法で押さえつける事をしなかったのよ。世界がまだこれだけ平和なのは法に従うって人が圧倒的多数で秩序側がより強い力をもってるからだわ」 
  
 「なにはともあれ、明日またお迎えにあがります。信玄殿と謙信殿も同行するなら時間は守ってもらいたい」 
 
 「久しぶりに御上の顔でも見に行くかね」 
 
 「護衛は多い方がいいでしょ?」 
 
 明日は鬼神衆という人たちの治療か、最近治療ばかりだな!武術面でも鍛えないと、根津源一郎とセバス・バルバドス、中々の実力者だ。
 
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