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源氏二十一流

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 源氏21流 村上十家 植松家 
 
 植松藤虎 
 
 「聞いたか、六条の話」 
 
 植松虎一 
 
 「ああ、一輝のクソガキが治癒に目覚めたってな、呪病まで治す治癒に今じゃ何処の家も六条の顔をうかがいやがる」 
 
 藤虎 
 
 「この間まで同じ源氏の落ちこぼれだったのになぁ、今じゃ治癒一つで莫大な金と感謝を受ける一大名家ってか、俺達がダンジョンでコツコツ探索してるのが馬鹿みてぇだよなぁ」 
 
 虎一 
 
 「ガキの頃から必死で武を磨いて、それでも化け物達には届かねぇ、それなのに下の奴らが急に覚醒してちやほやされる、おれたちゃ源氏のなんだ?小間使いか?パシリか?道化か?俺達だって笑われる為にやってんじゃねぇ、生きる為に戦って、名を守るために鍛えてんだ。このままじゃ俺達はずっと最下位のままだ」 
 
 藤虎 
 
 「虎一、六条にいくぞ。これ以上調子にのらねぇようによぅ、上下関係はきっちりしとかねーとな」 
 
 村上源氏 久我千手家 分家 植松家 
 
 植松藤虎、武威 拳聖 17歳 天武館 高等部 干支十二家、四神将に繋がる白虎の武術、白虎神拳、白衣神人爪掌を使う。 
 
 植松虎一 武威 拳帝 16歳 天武館 高等部 同じく白虎に繋がる白虎神拳を使う。 
 
 源氏21流 同じ源氏の名を持つ者同士、武術をもって競い合い、序列を決める事が出来る。 
 
 問題が発生した場合は戦いをもって勝者に従う事、内容両者の同意があれば金銭での解決も可能とする。 

 源氏21流 
 
 村上十家 序列一位久我家 二位千手家 三位中院家 四位久世家 五位植松家 六位六条家 
 
 六条家は武家ではなくなり、商家となったと同時に他家に資金を提供、上納金を払っている。 
 
 そして条のつく家の序列でも最下位の六条家は、条の名を持つ者達にも上納金を払う事によって名家として存続している。 
 
 そうしなければ、全ての財産を解体され他家に均等に吸収される所だったのを、六条瞬と六条愛の圧倒的商才で乗り越えた。 
 
 六条瞬も六条愛も武術が使えない訳ではない、それなのになぜ六条家は武家からはずされ解体される寸前までいったのか、一輝はその内容を知らない。 
 
 一方 六条家 
 
 父 瞬 
 
 「だっはっはっは!家の一輝はやっぱり天才だったか!!愛ちゃんと僕の子だぞ!彩も一輝も六条の宝物だ!上納金なんぞ僕の稼ぎで軽く払ってやるもんね!」 
 
 母 愛 
 
 「一家を養うお金は私の稼ぎで十分だしね、もちろん贅沢させてあげるわ。彩も隠れて稼いでるみたいだし、一輝はこれから治癒のお礼で勝手に稼げるだろうし。でも最近一輝ちゃん凄く痩せちゃったわ。まえまではあんなにぷくぷくふくふくで可愛かったのに・・・・・・食事が口に合わないのかしら?心配だわ」 
 
 一輝 
 
 「嫌々、太りすぎも体に毒ですから、痩せようとおもいます。父さんにも母さんにも心配かけて申し訳ありません」 
 
 「いつの間にか礼儀正しくなって!ああっそうだ!綾小路さんの家から一輝に縁談の話がきているぞ!清香君と一緒になるのはどうかって!」 
 
 「父さん、清香はまだ良くなったばかりですよ、これから世間を知って恋を知るんです。その自由を邪魔しるのは可哀そうですよ」 
 
 「うん?そうか?、昔から清香くんは一気にべったりだったからな、いい話だと思ったんだが、まぁこれから治癒で忙しくなる!他家からも話が来るかもしれないから急いで決める事もないだろ」 
 
 「瞬ちゃん?縁談の話なんてママ聞いてないわ?一輝ちゃんも彩ちゃんもまだ高校も卒業してないのよ・・・・・・早すぎるわ」 
 
 笑顔の母だが、髪の毛は逆立ち、額に青筋がビキビキと出て周りの温度が急激に低くなっていく。 
 
 「愛ちゃん!!違うんだよ!いいんじゃないかって綾小路さんがね!!!言おうと思ったんだけどね!さっむ!凍気出すのやめてください!!!」 
 
 「もう!勝手に決めたらいくら瞬ちゃんでもお仕置きしちゃいますからね!」 
 
 感情の発露で周りの温度変るとか、怖い、この夫婦怖いよ。 
 
 実際に外の名家からはもちろん海外の貴族階層や富裕層から治癒をお願いすると言う話は出ている。 
 
 覚醒したばかりと言う事となんでもかんでも奇跡みたいに治る訳じゃないって事を十分に理解してもらった上で、誰を優先するか話し合いが行われている状態だ。 
 
 更には清香の呪病を治した事によって、一条綾香に呪詛が帰った事も喧伝してしまったから、一条家はかなりお怒りだろう。 
 
 もしかしたらそれ相応の金銭を要求するか、俺や父さんを相手に武芸者の一団でも送り込んで痛めつけるかもしれない。 
 
 一条家 二代目源頼光や義経、義仲など何よりも八幡太郎義家を襲名させて源氏の覇を唱えようとしている。 
 
 歴史上の二代目を作ろうとしている計画は全世界にある。 
 
 織田信長、徳川家康、豊臣秀吉、明智光秀、本田忠勝、斎藤道三、伊達政宗、宮本武蔵、佐々木小次郎、役小角や安倍晴明、鬼一法眼、などなど二代目を名乗らせる事で過去の偉業と武力などを継承し、生まれ変わりのと言える程の栄光を手に入れようとしている。 
 
 過去の英雄の名をかりなければいけないほど、現代が生ぬるいと言われている事も問題である。 
 
 初めはただ武芸者として○○より強い!みたいな謳い文句から始まった二代目襲名、それがいつの間にか全世界に広がり、そして名を受け継いだ時から、そいつの生活は過酷な生活になっていく、何せ二代目として恥じない行動、成績を残さなきゃいけないのだから、だがそれらを差し引いても二代目を受け継ぐことは栄誉な事だし、国から受けられる恩恵もデカい。 
 
 俺は誰かの二代目になるつもりもない、とりあえず治癒の力で個人としての安定収入を得たいくらいにしか考えてなかった。
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