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第7章 試練編
第75話 遭遇と報告/亮二
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三田加奈子……
この子は一体、誰何だろう?
この子の事を思い出したくても全然思い出せない……
加奈子ちゃんは俺の事を好きだと言ってくれているが記憶を失う前の俺も同じように加奈子ちゃんの事が好きだったのだろうか?
加奈子ちゃんはあまり俺が記憶を失う前の話をしようとしないので全然、分からない。おそらく最初に加奈子ちゃんを思い出そうとした際に俺が激しい頭痛に襲われ苦しんでいる姿を見せてしまったから無理に余分な情報を入れて俺に考えさせないように気を遣ってくれているのだろう。
本当に加奈子ちゃんは優しい子だ……
そんな美人で優しい加奈子ちゃんに好きだと言われるのは悪い気はしないけど、7歳も歳の差がある加奈子ちゃんの事を事故前の俺は好きになっていたのだろうか?
大学生と中学生だぞ。普通に考えたらあり得ないよな。
それに俺は小さい頃から好きな人がいる。
俺は幼馴染の広美の事を……でもいつのまにか広美は雲の上の存在、手の届かない存在になってしまって……
俺は広美が女優になる前に告白したのかな? いや、俺みたいな根性無しが広美に告白するなんてあり得ない……ずっと広美を見守る事しかできなかったんだから……
だからきっと俺は想いを伝えられないまま広美は東京に行ってしまったんだろうなぁ……
あれ?
そういえば今日は加奈子ちゃん遅いな?
何か急用でもできたのかな?
まぁ、外は激しい雨が降っているし、今日は無理をしなくてもいいんだけどなぁ……でも来てくれると嬉しいのは嬉しいんだけど……
ってか、いつの間にか俺は加奈子ちゃんが来るのを凄く待ち遠しくなっている感じじゃないか!?
「はぁ……」
ガラッ……ガラガラッ
「あ、加奈子ちゃ……」
「亮君、何をため息ついているの?」
「あれ、千夏ねぇ? いつもよりも少し早いけど仕事は大丈夫なのかい?」
「フフフ……うちの会社は最近なるべく残業はしないようにっていう方針になったのよ。だから定時で帰りやすくなったから今日は一目散でここに来たわ」
「そ、そうなんだ……うちの父さんは毎日残業残業で帰りも遅いし大変そうだったから社会人って大変なんだなぁって思っていたけど、皆が皆そうではないんだね?」
「そうね、会社によるんじゃない? でもまぁ、私の会社は働きやすい環境の方かもしれないわね。それよりも今日のリハビリはどうだった? 日に日にリハビリメニューも厳しくなっているみたいだから疲れたんじゃない? だから今ため息をついていたんじゃ……」
「いや、リハビリは順調に進んでいるし疲れてもいないよ。早く元の身体になって外を歩きたいし……ため息をついていたのは別の理由さ……」
「え、どんな理由なの?」
千夏ねぇはそう言うと俺のベッドに座り、身体を寄せてきた。とても良い香りがする。
「ち、千夏ねぇ、少し近いんじゃない?」
「別にいいじゃん。幼馴染なんだし……それに……」
「それに?」
「いえ、何でもないわ。それよりも何でため息をついていたの?」
何故だか分からないけど俺は千夏ねぇに今のため息の理由は言わない方が良いと思い、少し前に思い悩んでいた事を話しだした。
「う、うん……相変わらず記憶が戻らないのが辛くてさ……高校時代や大学時代に知り合ったらしい人達も俺が何も覚えていないのがショックで次も顔を出してくれるって事は無いしさぁ……記憶が無いから彼等の顔を見れなくても寂しいという思いは無いから俺は構わないんだけど……でも全然、彼等の事を覚えていなくて悲しい思いをさせながら帰らせてしまったのが申し訳がなくて……」
「申し訳がらなくてもいいわよ。亮君は全然悪く無いんだから気にし無くてもいいわ。でもそっかぁ……未だに中学生以降の記憶は少しも戻っていないんだね……まぁ、焦る必要は無いわよ。記憶を思い出すという事は嫌な記憶や恥ずかしい記憶も思い出すって事だし……」
「嫌な記憶や恥ずかしい記憶?」
「ハハハ、今のは気にしないで!! そ、それじゃぁ勉強の方はどうなの? 小学生レベルから脱出はできたの?」
「うん、勉強は加奈子ちゃんのお陰で順調だよ。恐らく今の俺は中学3年レベルにはなっていると思う」
「へぇ、この数ヶ月の間にそこまでのレベルになったって凄いじゃん」
「まぁ、加奈子ちゃんにも一度教えた事は忘れないし応用力も結構あるみたいで『りょう君天才だわ!!』って、よく言われるけど、加奈子ちゃんの教え方が上手なのもあるだろうし、俺は一度、大学2年生までの勉強はしていたはずだから褒められてもなんだか複雑な気持ちだよ……」
「ハハハ、でも学力が中学生レベルまであれば社会復帰もしやすいし、良かったじゃん。高校や大学で学んだことが仕事で役立つ人なんて限られた人だけだと思うしさ」
社会復帰かぁ……
俺は目を覚ましてからしばらくして両親と話し合った。いつ記憶が戻るか分からないということで大学を中退したのだ。だから俺の最終学歴は高卒ということになる。
正直、勿体ない気持ちもあるけど学力が中学生レベルでは大学に復学してもついていくのは難しいし、いつ卒業できるかも分からない。それに学費も大変なので仕方の無いことだった。
せめて勉強以外で経験したことくらい少しでもいいから記憶が戻って欲しいという思いはあった。これから先、社会に出た時に経験したことが役立つかもしれないし……でもそれも今は何一つ叶っていない。
ただ救いもある。社会復帰した時の就職先は内定しているからだ。俺が記憶を失う前に隆おじさんと会った際、おじさんの会社で働くという約束をしていたそうだ。
中学生レベルの学力ではおじさんの会社であまり役には立たないかもしれないけど、隆おじさんは記憶が戻るまで焦らずゆっくり働けばいいって言ってくれているのでしばらくの間は単純作業をやる事になるだろう。
少し気になるのは隆おじさんが病室に来て俺の顔を見る度に暗い表情をしながら小声でゴメンと謝るところだ。何故、隆おじさんが俺に謝るんだろうか?
いくら俺を轢いた犯人が昔の香織おばさんの見合い相手で隆おじさんに恨みがあったとしても事故に関して隆おじさんには何も関係無い。俺が事故にあったのはたまたまなんだし……
ガラッ……ガラガラッ
「りょう君、遅くなってゴメン!! 突然、雨が激しく降ってきて……その影響で電車も少し遅れだして……」
加奈子ちゃんが申し訳なさそうな表情をしながら病室に入って来た。
「加奈子ちゃん、いらっしゃい。遅れたことを気にし無くていいよ。こんな大雨の時にも来てくれるなんて逆に俺の方が申し訳ないよ」
「有難う、りょう君……」
ゴロゴロ……ゴロゴロ……
「キャツ!! か、雷の音!! 私、雷が苦手なの!!」
「大丈夫、加奈子ちゃん?」「大丈夫、三田さん?」
「だ、大丈夫では無いけど……あっ? た、田中さん……こ、こんばんは。田中さんもいらしてたんですね? 今日はいつもより早いというか……」
「こんばんは、三田さん。ハハハ、今日は病室に来る順番が逆になったわね? でも心配しないでいいわよ。私は亮君に報告をしたら直ぐに帰るつもりだから。それに丁度良かったわ。三田さんも一緒にいてくれた方が良いかもしれないし」
報告?
「千夏ねぇ、報告って何なんだい?」
「私もいていいんですか?」
「ええ、いいわよ。亮君の記憶から消えた人の中で唯一、毎日亮君のお世話をしてくれているあなただからこそ私の報告を聞いて欲しい……」
どういうことなんだろう?
「そ、それで報告って何なんだい?」
「実はね……」
何となくだか千夏ねぇの顔が赤くなったように見えた。
「実は私……今、お付き合いしている人がいてさ……恐らくその彼と結婚すると思う……」
「えーっ!?」「結婚!?」
俺と加奈子ちゃんは同時に驚きの声を出した。
この子は一体、誰何だろう?
この子の事を思い出したくても全然思い出せない……
加奈子ちゃんは俺の事を好きだと言ってくれているが記憶を失う前の俺も同じように加奈子ちゃんの事が好きだったのだろうか?
加奈子ちゃんはあまり俺が記憶を失う前の話をしようとしないので全然、分からない。おそらく最初に加奈子ちゃんを思い出そうとした際に俺が激しい頭痛に襲われ苦しんでいる姿を見せてしまったから無理に余分な情報を入れて俺に考えさせないように気を遣ってくれているのだろう。
本当に加奈子ちゃんは優しい子だ……
そんな美人で優しい加奈子ちゃんに好きだと言われるのは悪い気はしないけど、7歳も歳の差がある加奈子ちゃんの事を事故前の俺は好きになっていたのだろうか?
大学生と中学生だぞ。普通に考えたらあり得ないよな。
それに俺は小さい頃から好きな人がいる。
俺は幼馴染の広美の事を……でもいつのまにか広美は雲の上の存在、手の届かない存在になってしまって……
俺は広美が女優になる前に告白したのかな? いや、俺みたいな根性無しが広美に告白するなんてあり得ない……ずっと広美を見守る事しかできなかったんだから……
だからきっと俺は想いを伝えられないまま広美は東京に行ってしまったんだろうなぁ……
あれ?
そういえば今日は加奈子ちゃん遅いな?
何か急用でもできたのかな?
まぁ、外は激しい雨が降っているし、今日は無理をしなくてもいいんだけどなぁ……でも来てくれると嬉しいのは嬉しいんだけど……
ってか、いつの間にか俺は加奈子ちゃんが来るのを凄く待ち遠しくなっている感じじゃないか!?
「はぁ……」
ガラッ……ガラガラッ
「あ、加奈子ちゃ……」
「亮君、何をため息ついているの?」
「あれ、千夏ねぇ? いつもよりも少し早いけど仕事は大丈夫なのかい?」
「フフフ……うちの会社は最近なるべく残業はしないようにっていう方針になったのよ。だから定時で帰りやすくなったから今日は一目散でここに来たわ」
「そ、そうなんだ……うちの父さんは毎日残業残業で帰りも遅いし大変そうだったから社会人って大変なんだなぁって思っていたけど、皆が皆そうではないんだね?」
「そうね、会社によるんじゃない? でもまぁ、私の会社は働きやすい環境の方かもしれないわね。それよりも今日のリハビリはどうだった? 日に日にリハビリメニューも厳しくなっているみたいだから疲れたんじゃない? だから今ため息をついていたんじゃ……」
「いや、リハビリは順調に進んでいるし疲れてもいないよ。早く元の身体になって外を歩きたいし……ため息をついていたのは別の理由さ……」
「え、どんな理由なの?」
千夏ねぇはそう言うと俺のベッドに座り、身体を寄せてきた。とても良い香りがする。
「ち、千夏ねぇ、少し近いんじゃない?」
「別にいいじゃん。幼馴染なんだし……それに……」
「それに?」
「いえ、何でもないわ。それよりも何でため息をついていたの?」
何故だか分からないけど俺は千夏ねぇに今のため息の理由は言わない方が良いと思い、少し前に思い悩んでいた事を話しだした。
「う、うん……相変わらず記憶が戻らないのが辛くてさ……高校時代や大学時代に知り合ったらしい人達も俺が何も覚えていないのがショックで次も顔を出してくれるって事は無いしさぁ……記憶が無いから彼等の顔を見れなくても寂しいという思いは無いから俺は構わないんだけど……でも全然、彼等の事を覚えていなくて悲しい思いをさせながら帰らせてしまったのが申し訳がなくて……」
「申し訳がらなくてもいいわよ。亮君は全然悪く無いんだから気にし無くてもいいわ。でもそっかぁ……未だに中学生以降の記憶は少しも戻っていないんだね……まぁ、焦る必要は無いわよ。記憶を思い出すという事は嫌な記憶や恥ずかしい記憶も思い出すって事だし……」
「嫌な記憶や恥ずかしい記憶?」
「ハハハ、今のは気にしないで!! そ、それじゃぁ勉強の方はどうなの? 小学生レベルから脱出はできたの?」
「うん、勉強は加奈子ちゃんのお陰で順調だよ。恐らく今の俺は中学3年レベルにはなっていると思う」
「へぇ、この数ヶ月の間にそこまでのレベルになったって凄いじゃん」
「まぁ、加奈子ちゃんにも一度教えた事は忘れないし応用力も結構あるみたいで『りょう君天才だわ!!』って、よく言われるけど、加奈子ちゃんの教え方が上手なのもあるだろうし、俺は一度、大学2年生までの勉強はしていたはずだから褒められてもなんだか複雑な気持ちだよ……」
「ハハハ、でも学力が中学生レベルまであれば社会復帰もしやすいし、良かったじゃん。高校や大学で学んだことが仕事で役立つ人なんて限られた人だけだと思うしさ」
社会復帰かぁ……
俺は目を覚ましてからしばらくして両親と話し合った。いつ記憶が戻るか分からないということで大学を中退したのだ。だから俺の最終学歴は高卒ということになる。
正直、勿体ない気持ちもあるけど学力が中学生レベルでは大学に復学してもついていくのは難しいし、いつ卒業できるかも分からない。それに学費も大変なので仕方の無いことだった。
せめて勉強以外で経験したことくらい少しでもいいから記憶が戻って欲しいという思いはあった。これから先、社会に出た時に経験したことが役立つかもしれないし……でもそれも今は何一つ叶っていない。
ただ救いもある。社会復帰した時の就職先は内定しているからだ。俺が記憶を失う前に隆おじさんと会った際、おじさんの会社で働くという約束をしていたそうだ。
中学生レベルの学力ではおじさんの会社であまり役には立たないかもしれないけど、隆おじさんは記憶が戻るまで焦らずゆっくり働けばいいって言ってくれているのでしばらくの間は単純作業をやる事になるだろう。
少し気になるのは隆おじさんが病室に来て俺の顔を見る度に暗い表情をしながら小声でゴメンと謝るところだ。何故、隆おじさんが俺に謝るんだろうか?
いくら俺を轢いた犯人が昔の香織おばさんの見合い相手で隆おじさんに恨みがあったとしても事故に関して隆おじさんには何も関係無い。俺が事故にあったのはたまたまなんだし……
ガラッ……ガラガラッ
「りょう君、遅くなってゴメン!! 突然、雨が激しく降ってきて……その影響で電車も少し遅れだして……」
加奈子ちゃんが申し訳なさそうな表情をしながら病室に入って来た。
「加奈子ちゃん、いらっしゃい。遅れたことを気にし無くていいよ。こんな大雨の時にも来てくれるなんて逆に俺の方が申し訳ないよ」
「有難う、りょう君……」
ゴロゴロ……ゴロゴロ……
「キャツ!! か、雷の音!! 私、雷が苦手なの!!」
「大丈夫、加奈子ちゃん?」「大丈夫、三田さん?」
「だ、大丈夫では無いけど……あっ? た、田中さん……こ、こんばんは。田中さんもいらしてたんですね? 今日はいつもより早いというか……」
「こんばんは、三田さん。ハハハ、今日は病室に来る順番が逆になったわね? でも心配しないでいいわよ。私は亮君に報告をしたら直ぐに帰るつもりだから。それに丁度良かったわ。三田さんも一緒にいてくれた方が良いかもしれないし」
報告?
「千夏ねぇ、報告って何なんだい?」
「私もいていいんですか?」
「ええ、いいわよ。亮君の記憶から消えた人の中で唯一、毎日亮君のお世話をしてくれているあなただからこそ私の報告を聞いて欲しい……」
どういうことなんだろう?
「そ、それで報告って何なんだい?」
「実はね……」
何となくだか千夏ねぇの顔が赤くなったように見えた。
「実は私……今、お付き合いしている人がいてさ……恐らくその彼と結婚すると思う……」
「えーっ!?」「結婚!?」
俺と加奈子ちゃんは同時に驚きの声を出した。
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