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第2章 再会編
第9話 二つ目のアルバイト/亮二
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「えっ? 広美が夏休みにエキサイトランドでバイトをするのか!?」
もうすぐ夏休みの7月上旬、突然、広美がアルバイトを始めると言い出した。
そしてアルバイト先があの遊園地、エキサイトランド……
実は広美のお父さんの隆おじさんも高校生の頃、エキサイトランドでアルバイトをしていて、園内にある大観覧車『ステップスター』のてっぺんで広美のお母さんである香織おばさんにプロポーズをしたそうだ。
この話は広美から耳にタコができるくらいに聞かされている。
「うん、昔お父さんがお世話になった根津さんっていう人が今は所長さんらしくてね、その根津さんからお父さんに『夏休みはナイターもあって人手が足りなくなるから誰か若い子を数人、紹介してくれないかな? もし良ければ娘さんでも構わないよ』って連絡があったのよ」
「でも何でアルバイトをいちいち知り合いに頼むんだ? アルバイト募集の広告に出せば済むことなのにさ……」
「うーん、それはよく分からないけど、根津さんとすれば全然知らない人を雇うよりも知り合いの紹介の方が何となく安心できるんじゃないの。私は小さい頃に何度か根津さんと会ったことあるしね」
そんなものなのかなぁ……
でも俺も今のバイトは千夏ねぇの紹介で働かせてもらっているし、それと同じ事かもしれないな。
「それで隆おじさんも真っ先に広美に声をかけたってことかぁ?」
「そうなの。お父さんも私なら安心だって言ってくれているし、それに私は来年の春には東京に行くけど、お金もかかるし少しでも両親の負担を軽くしたいなぁって思っていたからバイトの話が来て丁度良かったと思ったんだぁ」
広美らしいよな。隆おじさんは会社の社長さんだし、香織おばさんも今は幼稚園の園長先生をしているから生活には全然困っていないと思うけど……
でも広美は昔から金持ちの娘らしくないんだよなぁ……まぁ、俺は広美のそんなところも好きなんだけどな。
「それにお父さんが高校時代にやっていた遊園地で私もアルバイトできるなんて、凄く素敵だと思わない?」
思わねぇよ。このファザコン娘!!
と言いたいところだけど……
「そ、そうだな」
ブブッ
あっ、メールが来た。
「広美、ゴメン。ちょっとメールが来たみたいだから確認させてもらうぞ」
「うん、どうぞ~」
俺はズボンの後ろポケットから携帯電話を取り出しメールを確認する。
「あっ」
思わず声を出してしまったが、広美は気付いていない。
そしてメールの差出人は千夏ねぇだった。
メールに書かれている内容は『そろそろ返事が欲しいなぁ。あれから結構、日にち経ってるぞぉ』だった。
そうである。俺は千夏ねぇに告白された時に出来るだけ早く返事をすると言っておきながら未だに返事をしていなかった。
本当は直ぐに広美に告白をし、フラれたらキッパリ諦めて、俺の事を好きだと言ってくれている千夏ねぇと付き合ってみようと思っていたズルい奴だ。
そんな『ズルい奴』が未だに広美に告白できていないということで『情けない奴』という言葉が付け加えられている状態であった。
このままではマズいと思った俺は千夏ねぇに『夏休み中にハッキリさせるから出来ればそれまで待って欲しい。いいかな? ワガママ言ってゴメン』とメールを打ち返信をした。
ブブブッ
千夏ねぇから直ぐに返信が来る。
『了解。頑張れ亮君!!』と短い内容のメールだった。
俺はそのメールを見て決断する。
「広美、俺もエキサイトランドでアルバイトできないかな?」
「えっ? でも亮君は焼き鳥屋さんでバイトしてるじゃない。もしかして辞めちゃうの?」
「辞めないよ。焼き鳥屋のバイトは平日の夜だけだし、ローテで回しているから毎日じゃないし、エキサイトランドのバイトも上手く調整すれば出来ると思うんだ。俺も昔から遊園地のアルバイトも経験したいと思っていたしさ……」
本当は少しでも広美と長い時間を一緒に過ごしたいってのが本音だけど。
それにそうしないと一生、俺は広美に告白出来ない様な気もするし……
「分かったわ。帰ってからお父さんに聞いてみる。本当は違う男子に声をかけようかと思っていたんだけど亮君の方が気を遣わなくてもいいから楽だもんねぇ」
「イヤイヤ、俺にも気を遣えよ」
「フフフ……気を遣わなくてもいいのが幼馴染の特権じゃない?」
幼馴染の特権かぁ……その縛りのせいにして俺は広美に対し今まで一歩を踏み出せなかったんだよなぁ……って、これも言い訳に聞こえてしまう。俺はこれまでの関係を失う事を恐れていただけのただの臆病者なんだ。
「それはそうと演劇の練習はどうするんだ? 秋に大事な発表会があるんじゃなかったのか? 広美にとっては最後の発表会だろ?」
「それは全然、大丈夫よ。演劇部員はみんな優しいから私のスケジュールに合わせて練習をしてくれるんだぁ」
「そうなんだ。さすが演劇部の女王様だな? ハハハハハ」
「女王様って何よぉ? 失礼しちゃうわねぇ。私は演劇部の部長なだけよ。それに部員全員が私の夢の応援をしてくれているから、何かと融通が利くんだよ」
夢の応援か……俺も広美の夢の邪魔をしたくないという思いで、これまで何の進展もなかったと言えば恰好の良い言い方だよな……でも、この夏で俺の気持ちにケリをつけないと俺自身も前に進めない……
夏休みになり今日がアルバイト初日、俺と広美はエキサイトランド内のアトラクションの一つ『ハリケーン・エキスプレス』の裏にある事務所で仕事の説明を聞いていた。俺達はこの『ハリケーン・エキスプレス』でアルバイトをする事が決まっていた。
ちなみに俺達が働く『ハリケーン・エキスプレス』は横並びの最大四人乗り用の座席が円形に繋がっており、ジェットコースター並みのスピードで凸凹したレールの上をグルグルと前方に高速回転した後、次に後ろ向きにも高速回転するという、スリルがあって楽しいけど人によっては酔ってしまうかもしれないアトラクションだ。
「ハリケーン・エキスプレスはね、日頃はさほど人気のあるアトラクションではないんだけどねぇ、屋根があるから雨の日だけは園内で一番人気のアトラクションになっちゃうんだよねぇ……ハハハ、複雑な気分になっちゃうだろぉ?」
「は、はい……そうですね……」
今、俺達の目の前で話をしてくれているのが所長の根津さんだ。
根津さんの第一印象はどこからどう見ても子供達の夢の国の所長ではなく『や〇ざ』にしか見えない。パンチパーマでサングラスをかけていて口元には髭を生やしている。でも話し方はとても優しくて聞き心地が良い。
「しかし、しばらく見ない間に広美ちゃんも大きくなったねぇ? お母さんに似てとても美人さんになっているし」
「ハハハ、ありがとうございます。そういえばうちのお母さんって根津さんの初恋の人に似ているんですよねぇ?」
「えっ!? 隆君は広美ちゃんにそんな事まで話しているのかい?」
「フフフ……お父さんは何でも話してくれるんですよぉ。それと今でも事務所近くのベンチで『チュンチュン』って言いながらスズメに餌をあげているんですかぁ?」
広美、何て事を聞くんだよ!?
さすがに根津さんも怒ってしまうんじゃ……
「ハッハッハッハ!! そうそう、これは日課になっているからね。スズメ達も私が来た途端に集まって来るんだよ。それが凄く可愛くてねぇ……」
あの強面の顔でスズメに餌をあげているのか?
想像しただけで吹き出してしまいそうだ。
ガチャッ
「 「 「おはようございまーす」 」 」
事務所に他のスタッフさん達が出勤してきた。
「みんなおはよう、それじゃ二人に他のスタッフ達も紹介しようかねぇ」
こうして俺の2つ目のアルバイトが始まった。
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
どうぞ第2章も引き続きよろしくお願いいたします。
もうすぐ夏休みの7月上旬、突然、広美がアルバイトを始めると言い出した。
そしてアルバイト先があの遊園地、エキサイトランド……
実は広美のお父さんの隆おじさんも高校生の頃、エキサイトランドでアルバイトをしていて、園内にある大観覧車『ステップスター』のてっぺんで広美のお母さんである香織おばさんにプロポーズをしたそうだ。
この話は広美から耳にタコができるくらいに聞かされている。
「うん、昔お父さんがお世話になった根津さんっていう人が今は所長さんらしくてね、その根津さんからお父さんに『夏休みはナイターもあって人手が足りなくなるから誰か若い子を数人、紹介してくれないかな? もし良ければ娘さんでも構わないよ』って連絡があったのよ」
「でも何でアルバイトをいちいち知り合いに頼むんだ? アルバイト募集の広告に出せば済むことなのにさ……」
「うーん、それはよく分からないけど、根津さんとすれば全然知らない人を雇うよりも知り合いの紹介の方が何となく安心できるんじゃないの。私は小さい頃に何度か根津さんと会ったことあるしね」
そんなものなのかなぁ……
でも俺も今のバイトは千夏ねぇの紹介で働かせてもらっているし、それと同じ事かもしれないな。
「それで隆おじさんも真っ先に広美に声をかけたってことかぁ?」
「そうなの。お父さんも私なら安心だって言ってくれているし、それに私は来年の春には東京に行くけど、お金もかかるし少しでも両親の負担を軽くしたいなぁって思っていたからバイトの話が来て丁度良かったと思ったんだぁ」
広美らしいよな。隆おじさんは会社の社長さんだし、香織おばさんも今は幼稚園の園長先生をしているから生活には全然困っていないと思うけど……
でも広美は昔から金持ちの娘らしくないんだよなぁ……まぁ、俺は広美のそんなところも好きなんだけどな。
「それにお父さんが高校時代にやっていた遊園地で私もアルバイトできるなんて、凄く素敵だと思わない?」
思わねぇよ。このファザコン娘!!
と言いたいところだけど……
「そ、そうだな」
ブブッ
あっ、メールが来た。
「広美、ゴメン。ちょっとメールが来たみたいだから確認させてもらうぞ」
「うん、どうぞ~」
俺はズボンの後ろポケットから携帯電話を取り出しメールを確認する。
「あっ」
思わず声を出してしまったが、広美は気付いていない。
そしてメールの差出人は千夏ねぇだった。
メールに書かれている内容は『そろそろ返事が欲しいなぁ。あれから結構、日にち経ってるぞぉ』だった。
そうである。俺は千夏ねぇに告白された時に出来るだけ早く返事をすると言っておきながら未だに返事をしていなかった。
本当は直ぐに広美に告白をし、フラれたらキッパリ諦めて、俺の事を好きだと言ってくれている千夏ねぇと付き合ってみようと思っていたズルい奴だ。
そんな『ズルい奴』が未だに広美に告白できていないということで『情けない奴』という言葉が付け加えられている状態であった。
このままではマズいと思った俺は千夏ねぇに『夏休み中にハッキリさせるから出来ればそれまで待って欲しい。いいかな? ワガママ言ってゴメン』とメールを打ち返信をした。
ブブブッ
千夏ねぇから直ぐに返信が来る。
『了解。頑張れ亮君!!』と短い内容のメールだった。
俺はそのメールを見て決断する。
「広美、俺もエキサイトランドでアルバイトできないかな?」
「えっ? でも亮君は焼き鳥屋さんでバイトしてるじゃない。もしかして辞めちゃうの?」
「辞めないよ。焼き鳥屋のバイトは平日の夜だけだし、ローテで回しているから毎日じゃないし、エキサイトランドのバイトも上手く調整すれば出来ると思うんだ。俺も昔から遊園地のアルバイトも経験したいと思っていたしさ……」
本当は少しでも広美と長い時間を一緒に過ごしたいってのが本音だけど。
それにそうしないと一生、俺は広美に告白出来ない様な気もするし……
「分かったわ。帰ってからお父さんに聞いてみる。本当は違う男子に声をかけようかと思っていたんだけど亮君の方が気を遣わなくてもいいから楽だもんねぇ」
「イヤイヤ、俺にも気を遣えよ」
「フフフ……気を遣わなくてもいいのが幼馴染の特権じゃない?」
幼馴染の特権かぁ……その縛りのせいにして俺は広美に対し今まで一歩を踏み出せなかったんだよなぁ……って、これも言い訳に聞こえてしまう。俺はこれまでの関係を失う事を恐れていただけのただの臆病者なんだ。
「それはそうと演劇の練習はどうするんだ? 秋に大事な発表会があるんじゃなかったのか? 広美にとっては最後の発表会だろ?」
「それは全然、大丈夫よ。演劇部員はみんな優しいから私のスケジュールに合わせて練習をしてくれるんだぁ」
「そうなんだ。さすが演劇部の女王様だな? ハハハハハ」
「女王様って何よぉ? 失礼しちゃうわねぇ。私は演劇部の部長なだけよ。それに部員全員が私の夢の応援をしてくれているから、何かと融通が利くんだよ」
夢の応援か……俺も広美の夢の邪魔をしたくないという思いで、これまで何の進展もなかったと言えば恰好の良い言い方だよな……でも、この夏で俺の気持ちにケリをつけないと俺自身も前に進めない……
夏休みになり今日がアルバイト初日、俺と広美はエキサイトランド内のアトラクションの一つ『ハリケーン・エキスプレス』の裏にある事務所で仕事の説明を聞いていた。俺達はこの『ハリケーン・エキスプレス』でアルバイトをする事が決まっていた。
ちなみに俺達が働く『ハリケーン・エキスプレス』は横並びの最大四人乗り用の座席が円形に繋がっており、ジェットコースター並みのスピードで凸凹したレールの上をグルグルと前方に高速回転した後、次に後ろ向きにも高速回転するという、スリルがあって楽しいけど人によっては酔ってしまうかもしれないアトラクションだ。
「ハリケーン・エキスプレスはね、日頃はさほど人気のあるアトラクションではないんだけどねぇ、屋根があるから雨の日だけは園内で一番人気のアトラクションになっちゃうんだよねぇ……ハハハ、複雑な気分になっちゃうだろぉ?」
「は、はい……そうですね……」
今、俺達の目の前で話をしてくれているのが所長の根津さんだ。
根津さんの第一印象はどこからどう見ても子供達の夢の国の所長ではなく『や〇ざ』にしか見えない。パンチパーマでサングラスをかけていて口元には髭を生やしている。でも話し方はとても優しくて聞き心地が良い。
「しかし、しばらく見ない間に広美ちゃんも大きくなったねぇ? お母さんに似てとても美人さんになっているし」
「ハハハ、ありがとうございます。そういえばうちのお母さんって根津さんの初恋の人に似ているんですよねぇ?」
「えっ!? 隆君は広美ちゃんにそんな事まで話しているのかい?」
「フフフ……お父さんは何でも話してくれるんですよぉ。それと今でも事務所近くのベンチで『チュンチュン』って言いながらスズメに餌をあげているんですかぁ?」
広美、何て事を聞くんだよ!?
さすがに根津さんも怒ってしまうんじゃ……
「ハッハッハッハ!! そうそう、これは日課になっているからね。スズメ達も私が来た途端に集まって来るんだよ。それが凄く可愛くてねぇ……」
あの強面の顔でスズメに餌をあげているのか?
想像しただけで吹き出してしまいそうだ。
ガチャッ
「 「 「おはようございまーす」 」 」
事務所に他のスタッフさん達が出勤してきた。
「みんなおはよう、それじゃ二人に他のスタッフ達も紹介しようかねぇ」
こうして俺の2つ目のアルバイトが始まった。
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