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2.ヨドの街
ご、家庭教師
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誰って思ったけど、昨日魔王様がいってた家庭教師の方かしら。とりあえず挨拶よね。
「はじめまして。ここで魔王様のお世話になってます。よろしくお願いします」
「うふ、名前を言わない!警戒心の強い方ね。魔王様が連れて帰るのも分かるわ、綺麗だもの。私のことはミィと呼んでほしい」
きゃー!女の人?男の人?分からないけど色っぽいわ!口調は女の人っぽいけど、うん、ま、性別はどちらでもいいでしょう。それよりも、き、綺麗?嬉し、いや、容姿のことではないわね、顔は見てないし、む、胸?バストが綺麗なわけではないわねこの流れは。私は察せるのよ、こういうのは。あの神もどきがいってた魂が云々のことでしょ、多分。あー、やだやだ、神もどきめ。もっと説明ほしいわね、この人は魂見えるのかしら。
「よろしくお願いします。ミィ様ですね。私のことはどうぞルルと呼んでください」
内心は荒ぶってしまうけど、ちゃんと外面よ!社会人の常識ってやつね。嫌な取引先に絡まれたときの顔は笑顔で固定よ。
「ルルちゃんね、分かったわ。んー、まだまだ足りないわね。ご飯にしましょう。そうね、朝はまだよね?これから一緒に食べましょう。毎日魔王様とご飯を召し上がるのでしょう?少しずつマナーも覚えていきましょうね!ま、ルルちゃんにはあまり煩く言う人もいないでしょうけど。立ち位置とかは追々やりましょう。では、お食事のお部屋に移動しましょ」
わ、ミィさんはやっぱり家庭教師なんだわ。まだまだ足りないって何がかしら。本当に説明が足りてないわ。もっとちゃんと聞けばよかったかしら。
シーツおばけさんと共に歩き始めたからついて行ってるけど、話しているようね。やっぱり何も聞き取れないわね。口から漏れる空気もわからないわ。シーツおばけさんは姿がわからないけど、家庭教師であろうミィ様は立ち振る舞いが高貴な感じなのよね。人かしら?ここでは人間になるのかしら。ミィ様はブロンドヘアが肩までかかっていて身長は180はあるわね、でも線は細いわ。声も高めだし、宝塚にいそうな雰囲気でもあるわね。服は洋装ね、でもスーツではないし、魔王様も似たような服だったわね。こういう服が一般的なのかしら。それにしては私がもらったのはシンプルなロングスカートのワンピースだったけど。可愛くてこれはこれでいいんだけどね。貴族かそうでないかで服装が変わるとか?あ、シーツおばけさんもよく見たらシーツと同じ色の糸で刺繍がしてあるわね。
ミィ様の後ろ姿は背筋が伸びていて綺麗ね、見習いたいわ。背筋が大事なのよね、こうかしら。
少しでも素敵になりたいので真似をして背筋を意識して歩いてみる。鏡がないから分からないけどいい気がするわ、いつも猫背になってるものね。
「何やってるの」
背筋を意識してミィ様の真似をして歩いていたら急に振り返って見られてしまった。
「あ、これはミィ様の歩く姿が素敵だったので私も真似できたらいいな、と思い…すみません」
そこまで悪いことではないと思ったけれど、今やることではなかったわね。ついついはしゃいでしまったわ。
「…ま、いいでしょう。こちらよ」
お風呂や部屋とはまた違うドアを開けると食堂のような場所についた。木造で古風な食堂なのに食べている人たちはカラフルだわ。カチャカチャと食器の音や物がぶつかる音は聞こえるけど喋り声は聞けないわね、私のわからない言葉ねきっと。この光景をみてると本当に異世界って感じね。
「………ここで働いている人は大抵ここでご飯を食べるのよ。城で働くには变化ができることが第一条件。ただ、獣人とか人の形を元々している人は別ね、その人たちはそのままの姿で働いているわ。城の中では滅多に本来の姿には戻らない、例えば、そう、ドラゴン!元の姿に戻ったらこの城が壊れちゃうでしょ?あとは、そうね、見えるところ、そうだなぁ、左腰や胸元に身分証のタグがある人みえる?そういう人は基本的にこの城で働いていることになるね。因みに、私とこの子やそうね、あとはちらほらいるけど働いていても魔王様の許しがあれば服の内側に隠しても問題ないわ」
なんで身分証を隠す必要があるのかしら。というより種族がやはり違うのね、ドラゴンもいるらしいし。魔王様も人間ではないってことよね、きっと。何が元の姿でも驚かないようにしましょう。
人間の姿にしてるってことはそれが便利ってこともあるんでしょうね、結構な人数がいるわね。大学の食堂もこんな感じだったわ、懐かしい。
「さ、私達も行くわよ」
シーツおばけさんを先頭に列に並ぶ。
本当に食堂だわ、このシステム。
「これは画期的よね、自分で取りに行くの。地球から取り入れたのよ」
やっぱり地球からってわかるのね、ということは以前にもここに誰か来てるのね。
「地球からって…」
「その話は追々しましょう。さ、列が進んだわ」
私達以外に日本語で話してる人も英語で話してる人もいない話し声のない空間はとても不気味なものね。喋ってるのに聞こえないの、慣れないわ。
にしても、ご飯って何かしら。お腹は空いてるのよね。
「ふふ、ここのご飯はとっても美味しいのよ」
「Hey!Max!!What took you so long?(遅かったじゃないか)」
突然野太い声が聞こえた。また新キャラね!
「はじめまして。ここで魔王様のお世話になってます。よろしくお願いします」
「うふ、名前を言わない!警戒心の強い方ね。魔王様が連れて帰るのも分かるわ、綺麗だもの。私のことはミィと呼んでほしい」
きゃー!女の人?男の人?分からないけど色っぽいわ!口調は女の人っぽいけど、うん、ま、性別はどちらでもいいでしょう。それよりも、き、綺麗?嬉し、いや、容姿のことではないわね、顔は見てないし、む、胸?バストが綺麗なわけではないわねこの流れは。私は察せるのよ、こういうのは。あの神もどきがいってた魂が云々のことでしょ、多分。あー、やだやだ、神もどきめ。もっと説明ほしいわね、この人は魂見えるのかしら。
「よろしくお願いします。ミィ様ですね。私のことはどうぞルルと呼んでください」
内心は荒ぶってしまうけど、ちゃんと外面よ!社会人の常識ってやつね。嫌な取引先に絡まれたときの顔は笑顔で固定よ。
「ルルちゃんね、分かったわ。んー、まだまだ足りないわね。ご飯にしましょう。そうね、朝はまだよね?これから一緒に食べましょう。毎日魔王様とご飯を召し上がるのでしょう?少しずつマナーも覚えていきましょうね!ま、ルルちゃんにはあまり煩く言う人もいないでしょうけど。立ち位置とかは追々やりましょう。では、お食事のお部屋に移動しましょ」
わ、ミィさんはやっぱり家庭教師なんだわ。まだまだ足りないって何がかしら。本当に説明が足りてないわ。もっとちゃんと聞けばよかったかしら。
シーツおばけさんと共に歩き始めたからついて行ってるけど、話しているようね。やっぱり何も聞き取れないわね。口から漏れる空気もわからないわ。シーツおばけさんは姿がわからないけど、家庭教師であろうミィ様は立ち振る舞いが高貴な感じなのよね。人かしら?ここでは人間になるのかしら。ミィ様はブロンドヘアが肩までかかっていて身長は180はあるわね、でも線は細いわ。声も高めだし、宝塚にいそうな雰囲気でもあるわね。服は洋装ね、でもスーツではないし、魔王様も似たような服だったわね。こういう服が一般的なのかしら。それにしては私がもらったのはシンプルなロングスカートのワンピースだったけど。可愛くてこれはこれでいいんだけどね。貴族かそうでないかで服装が変わるとか?あ、シーツおばけさんもよく見たらシーツと同じ色の糸で刺繍がしてあるわね。
ミィ様の後ろ姿は背筋が伸びていて綺麗ね、見習いたいわ。背筋が大事なのよね、こうかしら。
少しでも素敵になりたいので真似をして背筋を意識して歩いてみる。鏡がないから分からないけどいい気がするわ、いつも猫背になってるものね。
「何やってるの」
背筋を意識してミィ様の真似をして歩いていたら急に振り返って見られてしまった。
「あ、これはミィ様の歩く姿が素敵だったので私も真似できたらいいな、と思い…すみません」
そこまで悪いことではないと思ったけれど、今やることではなかったわね。ついついはしゃいでしまったわ。
「…ま、いいでしょう。こちらよ」
お風呂や部屋とはまた違うドアを開けると食堂のような場所についた。木造で古風な食堂なのに食べている人たちはカラフルだわ。カチャカチャと食器の音や物がぶつかる音は聞こえるけど喋り声は聞けないわね、私のわからない言葉ねきっと。この光景をみてると本当に異世界って感じね。
「………ここで働いている人は大抵ここでご飯を食べるのよ。城で働くには变化ができることが第一条件。ただ、獣人とか人の形を元々している人は別ね、その人たちはそのままの姿で働いているわ。城の中では滅多に本来の姿には戻らない、例えば、そう、ドラゴン!元の姿に戻ったらこの城が壊れちゃうでしょ?あとは、そうね、見えるところ、そうだなぁ、左腰や胸元に身分証のタグがある人みえる?そういう人は基本的にこの城で働いていることになるね。因みに、私とこの子やそうね、あとはちらほらいるけど働いていても魔王様の許しがあれば服の内側に隠しても問題ないわ」
なんで身分証を隠す必要があるのかしら。というより種族がやはり違うのね、ドラゴンもいるらしいし。魔王様も人間ではないってことよね、きっと。何が元の姿でも驚かないようにしましょう。
人間の姿にしてるってことはそれが便利ってこともあるんでしょうね、結構な人数がいるわね。大学の食堂もこんな感じだったわ、懐かしい。
「さ、私達も行くわよ」
シーツおばけさんを先頭に列に並ぶ。
本当に食堂だわ、このシステム。
「これは画期的よね、自分で取りに行くの。地球から取り入れたのよ」
やっぱり地球からってわかるのね、ということは以前にもここに誰か来てるのね。
「地球からって…」
「その話は追々しましょう。さ、列が進んだわ」
私達以外に日本語で話してる人も英語で話してる人もいない話し声のない空間はとても不気味なものね。喋ってるのに聞こえないの、慣れないわ。
にしても、ご飯って何かしら。お腹は空いてるのよね。
「ふふ、ここのご飯はとっても美味しいのよ」
「Hey!Max!!What took you so long?(遅かったじゃないか)」
突然野太い声が聞こえた。また新キャラね!
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