元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ

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【本選】

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今日は、本選当日だ。俺は、ナディアに頼みごとをした。

「ナディア、ここに大金貨50000枚ある。これを毎試合、俺に賭けてくれないか?折角の機会だからお金を増やそうと思ってね。俺は、オッティーの宝物庫と俺の持ち金合わせてナディアに渡す。

「おお。これは大金じゃ。分かった、ご主人に全額かければよいのじゃな?」

「うん。よろしく頼むよ。そして、払い戻した掛け金をまた俺に賭けてくれ。かなりの資金になると思う。で、思いから、これに入れておくね。」

 俺は、アイテム袋をナディアに渡す。

「まぁ、公営のギャンブルだからイチャモン付けてくる奴はいないと思うけど、気をつけてね。」

「その辺は大丈夫じゃ!イチャモン付けられたら返り討ちにしてくれるのじゃ」

「そうだね。ナディアなら問題ないもんね。」

「泥船にのった気で任せておくのじゃ!」

「いつも、思うのだけれどそれ、本気で言っているの?(;’∀’)」

「何がじゃ?」

「えっと、一応、突っ込んどくね。・・・泥船じゃ沈んじゃうじゃないか!!」

「おお!なるほど」

 俺は、なんだか分からないやり取りをナディアとして、俺達はコロシアムに向かった。コロシアムには昨日を超える人数が集まっている。また、コロシアムの入口には選手他のオッズが表示されている。俺のオッズは105倍・・・

”万馬券!どんなけ人気が無いんだよ・・・”

「あら、ご主人が一番オッズが高いわね。」

「わっはっはっは!ご主人。凄い人気じゃのう!」

「あれって何?」

「あれは、賭け倍率と言って当たると掛け金にあの数字をかけた分が戻って来るんだ。あの数字が高いって事は、それだけその人に賭ける人がいないから倍率が上がるんだよ。」

「じゃあ、一番数字が高いタカミは、他の人からすれば一番弱いって事?」

「そ、そうとも言えるね…まぁ、まぁね・・・」

「でも、その分、俺が勝ったら沢山増えるんだぞ!ナディア、よろしく頼むよ。」

「了解した。それでは行って来る。」

 俺は、コロシアムの中に入っていく。暫くすると、俺のオッズが2.3倍位になる。多分、ナディア一人が倍率を下げたんだと思う・・・ってことで、俺が一番人気になった。さて、初戦の相手は確かゼクロスって言ったかな。確か、プラチナ冒険者だったと思う。

”相手の出方を見ながら戦うか。”

俺が控室の入ると、控室には俺の他にポリス、ラルト、マルーンがいた。対戦相手は他の控室にいるみたいだ。

俺はウォーミングアップを始める。すると俺の所にポリスがやって来た。

「昨日は、どうもありがとう。おかげで、全力で戦えるよ。君には感謝している。お互い、頑張ろう。」

 俺とポリスは握手を交わすと元居た場所に戻っていった。ラルトが俺の所にポーズを取りながらやって来る。

「やぁ、タカミ。いつ間にあんな美人さんと仲良くなったんだい!」

「えっと、昨日の予選の後、彼女が大怪我をしていたから治癒してあげたんだよ。それでお礼を言いに来たんだ。」

「そうなんだね。君は僕に勝るとも劣らないイケメンだから、てっきり彼女に声をかけられたと思ったよ。そうそう、君のオッズ見たかい?一番人気じゃないか!プレッシャーに負けずに、肩の力を抜いて全力で頑張ろう!」

 ラルトはポーズを決める。

「うん。ラルトも頑張ってね。」

暫くすると、運営のスタッフが俺達を呼びに来る。一回戦の開始らしい。俺は、コロシアムのステージに上がる。観客は満席だ。正面には対戦相手のゼクロスがいる。

「さあ、武闘大会本選がいよいよ開幕致します。第一回戦は、今大会の一番人気 タカミ対ゼクロスの対戦となります。」

 一番人気って・・・、まぁ、自分で買った様なもんだけどね。(;’∀’)

「果たして、どんな試合を見せてくれるのか大いに期待しましょう!それでは第一回戦を開始します。」

 開始のドラムがコロシアムに鳴り響く。するとゼクロスは、勢いよく突進してくる。俺は、それを剣で受け流す。

司会「おっと、最初に仕掛けてきたのはゼクロスだ!これをタカミが受ける。しかも凄い手数でタカミを翻弄しているぞ!」

避けることは出来るが、ここは、相手の力量を測るために剣で受けよう。確か、彼の剣技は我流。クエストや護衛で培った経験則での剣とみていいだろう。俺は基本に忠実に剣を受ける。兎に角、手数が多い。俺は、それを丁寧に受ける。やはり冒険者だけあって中々隙を作らない。俺は、気を練りながら剣に気を集中させる。その時、大ぶりの一撃がくる。それを俺は剣で弾き、今度は攻撃に転ずる。

「くっ!」

司会「今度は、タカミから攻撃を仕掛ける。ゼクロス選手はタカミの攻撃を受けながら反撃するがタカミには届かない!!」

 俺は、反撃をする。ちょいちょい、相手の腕に攻撃を当て、消耗させる作戦を獲った。傍から見ると攻撃を躱され反撃されているように見えるが攻撃された瞬快に攻撃を躱し、相手の腕に一撃を入れていく。暫くの攻防の末、お互いに距離獲る。

「ハァハァ、子供のくせにやるな。かなかな俺の攻撃が当たらねえ。お前、冒険者としての経験があるな。」

「それは、ご想像にお任せいたします。」

 ゼクロスの呼吸が早くなっている。あれだけの手数を出していたのだ。当然、体力は削れられる。その一方で、俺は、気を纏った剣で受け止めている。正直、あまり体力は使っていない。ゼクロスは構えを変え、一撃を狙っているように見える。俺は、躊躇なく突っ込み基本に忠実に攻撃していく。

「そこだ!!」

ゼクロスは俺の一撃を交し、渾身の一撃を振り下ろす。俺は、剛剣でそれを受け流し、相手の側面に行き、胴目掛けて、抜刀術を使う。

「神明流抜刀術 左袈裟”胴”」

《クリティカル》

 剛剣により強化された剣が相手の脇腹打つ。しかもクリティカル。ゼクロスのアバラの数本は折れたかひびが入っただろう。

「ぐぁあ!!」

司会「おっと、ゼクロス選手の渾身の一撃を交し、神明流の一撃がゼクロス選手を襲った!ゼクロス選手、脇を押さえております。まだ、いけるのか!?」

 ゼクロスは、脇腹を押さえ、悶絶するがこちらに剣を向け構えている。

「うぐぐぐ…、くっそ。」

 俺は、構えている腕を狙う。先ほどから少しずつダメージを与えていたため、ゼクロスは剣を持つ力が無くなっている。俺はそれを更に抜刀術で打つ。

「神明流抜刀術 籠手”左払い”」

《クリティカル》

「がぁあああ!」

ゼクロスは堪らなくなり剣を落とす。

司会「おっと、神明流が再度炸裂だ!ゼクロス選手、剣を落としてしまいました。どうなる!?」

俺は、切っ先をゼクロスの眉間に寸止めする。

「勝負あったと思います。」

「はぁはぁ・・・、俺の負けだ・・・」

司会「ここで、ゼクロス選手敗北を認めました。第一回戦を制したのは神明流 タカミ選手だ!!」

 俺は、相手の手を取り、起こす。そして中央に戻り、俺はゼクロスとコロシアム観客に向かい大声で挨拶する。

「ありがとうございました。」×3

 観客は、大興奮だ!

「神明流!いいぞ!!かっこいいぞ!!つえーーー!」

 視界が俺の前に”マイク?”をもってやって来る。

司会「ここで、勝利したタカミ選手にインタビューしたいと思います。いやー、凄い試合でしたね。ゼクロス選手は如何でしたか?」

「はい、とても手数が多く、なかなか隙を見せてくれない凄く手ごわい相手でした。」

司会「素晴らしい攻防を繰り広げられていましたが」

「はい。兎に角、神明流で教わった基礎を忠実に再現し、何とか受けきることが出来ました。」

司会「脇への一撃は凄かったですね。」

「はい、一瞬のスキが出来たので神明流の本筋が出せたので、相手にダメージを与えられました。」

司会「最後の手への一撃。狙っていたのですか?」

「はい、少しづつ、手への攻撃をしていたのでその結果が出たと思います。」

司会「一回戦突破しましたが、これから2回戦、3回戦とありますが。」

「はい、この勝利は応援して下さっている皆様のおかげだと思っております。神明流は負けません。これからも応援よろしくお願いします。」

司会「勝者 タカミ選手のインタビューでした。」

 観客席からの歓声が上がる。コロシアムから出る時に再度お辞儀をし、俺の一回戦は終わった。控室に戻るとラルトとポリスがやって来た。ラルトはいつもの様にポーズをとっている。

「いい試合だったよ。流石、僕のライバルなだけはある。次は僕の番だ。まぁ、僕の華麗なる戦いを見ていてよ。」

 いつの間にかライバル認定されていた。まぁいいけど。

「はい。ラルトさんも頑張ってください。応援してます。」

「うん。本当にいい試合だった。神明流、強いね。でも、私も負けないから。」

「はい。ポリスさんは次の試合ですよね。応援しています!」

 二人と話をしていると、運営担当者が次の試合のポリスを呼びに来た。俺はポリスとハイタッチをして試合に送り出す。控室に戻り、クーガの様子をラルトに聞く。クーガの試合は終わり、圧勝したらしい。現在は、ドミノの試合が行われている。しかし、流石はドミノ。師範だけって安定の戦いぶりだ。俺と同じく剣術と抜刀術を巧みに使い、相手を翻弄し勝利した。勝者インタビューの時も神明流をアピールしている。流石抜かりはなかった。ポリスも危なげだが勝利していた。次は、ラルトの試合だ。自分と戦っている時よりスピード感のある戦いを繰り広げている。距離を取り、隙を見てスピアで攻撃。時折、自分の流派の技を繰り出している。多少はダメージを受けているように見えるがそこまで深刻ではなさそうだ。そのままラルトが主導権を握り勝利した。最後にウルスの試合だ。あの鎧の重厚感はやはり半端ない。大型のバスターソードにフルプレート。動きはそんなに早くないと思いきや剣を振るうスピードは、中衛戦士並で先鋭並の強靭さがある。また、一撃の破壊力が半端ない。例えるならヘビー級のボクサーがライト級のボクサーに挑み、拳の速さはライト級、破壊力はヘビー級、耐久力もヘビー級なのだから、一発喰らえば一発アウトだろう。大ぶりに見えるがあれでは懐に潜り込めない。仮に潜り込めてもあの鉄壁の防御を打ち崩すのは容易ではないだろう。それにスタミナも凄い。一向にスピードが衰えない。と、その時相手の選手が、ウルスの剣を受けた。が、防御ごともっていかれた。二撃目で相手はノックアウトされ、試合は終わる。圧倒的な強さだった。

今日の試合も終わり、俺は関係者用の観客席へと向かう。観客席に向かう途中、負傷したゼクスと出会った。俺は駆け寄っていく。

「ゼクスさん。大丈夫ですか?」

「ああ、君か。悔しいが私の負けだよ。神明流は強かったよ。」

「ありがとうございます。よかったら、治療させていただけないですか?」

「治療?君が?」

「はい、少し楽にしてください。」

 俺は、ゼクロスの脇と手にリカバリーをかける。すると、ゼクロスの傷はみるみる治っていく。

「君は凄いな。魔法も使えるのか!?」

「はい、魔法は得意ですよ。魔導剣士ですから。」

「そうか。君は冒険者にはならないのか?」

「いつかはなりますよ。色々な世界を旅したいし。しかし、まだ、年齢的に冒険者登録できないんですよ。」

「あぁ、確か9歳・・・、本当に9歳なのか!?見た目は青年だが」

「色々ありまして・・・(;’∀’)」

「そうか、いつか君とパーティーが組めたらいいな。待っているよ。」

「はい。ありがとうございました。」

 俺は、ゼクロスと別れ観客席に戻る。観客席には、沢山の食べ物で囲まれた3人とホープ,、そしてドミノも戻っていた。ナディアは多分、換金に行ったのだろう。

「どみの師範代、2回戦進出おめでとうございます。明日は、クーガと対戦ですね。」

「そうだね・・・うん!そうだ!明日意味、明日が本番みたいなもんだから頑張らないとね!」

 なんだか、ドミノが元気ない。ホープも黙っている。話題を変えた方が良いかな?

「そう言えば、ドミノ師範代やホープ師匠は、誰かに賭けたんですか?」

「いいえ。私は、誰にも賭けてないわよ。」

「ふん、神聖な武道の大会を賭け事に利用するなんて、なんてけしからん!」

 今度はホープが不機嫌になる。薮蛇だった・・・(;’∀’)

「そう言うタカミは誰かに賭けたの?」

「え、えぇ、まぁ…自分に・・・」

 ホープに”ギロっ”と睨まれた。

「す、すみません・・・、ちょっと、学費を稼ごうと思って・・・」

「ふん、そう言う事なら仕方がないが、あまり関心はせんな。」

「す、すみません・・・(;’∀’)」

 とてもかけた額を言えない(;’∀’)。2.3倍だからかなりの金額になったんじゃないかな。元々103倍だし。

「ご主じーん。掛け金が倍になったのじゃ。今日は、美味しいものをたらふく食べるのじゃ!」

 ナディアが”ホクホク”しながら帰ってくる。

「な、ナディア・・・(;’∀’)、と、兎に角、また明日もありますから帰りますか。」

「タカミ!ちょっとだけでいいから稽古付き合ってもらえないかな?」

「は、はい!もちろん!!では、道場に行きましょう!!」

 俺は、そそくさと帰る支度をして道場に向かう。ノアは、俺の肩に留まり一緒に来るらしい。ティナとナディアは帰ってオッティーと魔法の鍛錬をするらしい。

 俺達は道場についた。早速着替えて稽古を始める。ドミノはせめて奥義を一つでも完成させたいみたいだ。

「あまり、根をを詰めると明日、きつくなっちゃいますよ。」

「そうね。分かってはいるんだけど、あのクーガが相手だから。彼は、あれでも神明流の免許皆伝なの。せめて、一つくらい通用する武器が欲しいのよ。」

「なるほどですね。お手伝いします!」

俺とドミノは、道着に着替え、道場の庭に行く。俺は、座禅を組み、ドミノは” 撃破斬”の鍛錬をする。座禅を組みながら”斬る”と言う事を考えていた。

”魔人剣は、剣から衝撃波を生み出し、相手を撃つ。煉獄破は、それに剛剣をにより気を乗せてさらなる衝撃波を生み出さしている。では、空気を斬ったら?神明流の斬撃”極”であれば、相手までの空気もきれるんじゃないか?”

 おれは、立ち上がり、道場の庭にある木偶人形から少し離れて立つ。神経を集中させ、木偶までの空気の斬筋を見極めた。すると、うっすらだが斬筋が見える。その斬筋に魔人剣で素早く斬る。衝撃波は、斬筋を次々と斬って行き、木偶を切り裂くとともにカマイタチが斬られた木偶を更に襲い、粉々に切りつけられた。

《剣技 真空斬を習得》

“おお!新しい技を自分で開拓したぞ!!なんか、ちょっと、嬉しいかも”

「な、な、何したの?」

「うん。新しい奥義を考えてみた。これならクーガは使えないはず。うーん、そうだな。この剣技を”神明流 真空斬”とでも命名しようかな。師匠――!」

 俺は、師匠に見て貰うために師匠を呼びに行った。

「神明流 真空切り」

俺は、直した木偶に向けて真空切りを放つ。ホープはそれを見て目を見開いた。

「こ奴。新たな剣技を生み出しおった!で、その剣技の名は?」

「はい。”神明流 真空切り”と命名しようと思っております。」

「うむ。神明流 真空切り。確かに見届けた。神明流の新たな技とするがよい!」

 俺は、ホープに一礼をする。

「しかし、たまげたもんじゃ。1ヶ月足らずで神明流を習得したと思ったら、新たな技まで作り出し追った。儂にも出来勝ったことをお主はやってのけたのじゃ。本来は、武闘大会が終わったとにしようと思っていたのじゃが、お主を神明流の免許皆伝とする。免許皆伝の儀は、武闘大会が終わった後に執り行おうぞ。」

 ドミノの稽古に付き合ってたら、俺が成長してしまった。ドミノの方を”チラ”っと見てみる。やっぱり、目を丸くしている。

「え、えっと・・・、よし!ドミノさんの修業のお手伝いを!」

 ドミノは走ってどこかに行ってしまった。今まで、努力し、少しでも奥義に近づこうと頑張っているのに、俺が新しい奥義を生み出すのを目の当たりにしたら、確かに、ドミノの気持ちを考えると一人になりたくなると思う。大会もある事だし、そっとしておくことに決めた。俺は、道着を着替え、ホープと道場に挨拶をして帰る。
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