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【証拠と商売】
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早速、俺は、庭に出てシルフを呼び出す。
「あら、そんなに大きくなってどうしたの?」
「ちょっと、事情がありまして冒険者の時はこのスタイルなんです。」
「ふーん、でも、かっこよくて中々素敵ね♪」
「ありがとうございます。それで、今回召喚した理由は・・・」
俺は、シルフに事の顛末を話す。風の精霊なので諜報活動には優れていると思いチョイスした。話をしているうちに、シルフに段々と怒りが湧いてきたみたいだ。
「キー、その役場の人間とアパルドって奴、許せない!ましてや子供達を飢えさせるなんて!」
シルフは腕を組んで”プンプン”している。なんか、キャラ変わった?もっとクールなイメージだったけど・・・
「分かった!協力してあげる。その役場の人間とアパルドって奴の不正の証拠を見つければいいのね。任せて頂戴!」
そう言うとシルフは風のエレメントを召喚し、何やら話をしている。そして、風に乗って消えてった。場所、分かるのかな?きっと分かるのだろう。するとすぐにシルフが帰ってきた。もう、持ってきたのか!?
「タカミー、そのアパルドって奴はどこにいるの?」
・・・
こいつ、大丈夫か?俺は、マップを広げアパルドの屋敷を探索する。すると、貴族街の大きめの屋敷がヒットした。それを、紙に書出し、シルフに渡す。
「オッケー。泥船にのったつもりで待ってなさい!」
シルフは、風と共に消えた。泥船って・・・大船じゃないのか?まぁ、細かい事は気にしない様にしよう。一応、大精霊だしね。よく、無くし物をすると”妖精さんが持って行った”って言うくらいだからきっとうまくやってくれると思う。うん。きっと上手くやってくれる。多分、上手くやってくれるだろう・・・、上手くやってくれるかなぁ…。そんな不安を振り払い、俺は次の準備をはじめる。
さて、次に露店の準備をする。準備と言ってもそんなに大したことをするつもりはない。俺は、孤児院の出入口のちょっと出た所に所に商品を並べるテーブル、代金を受け取るテーブル、雨風をしのぐための囲いを創作した。俺が今回商品にしようと思っているのは、”前の世界で”愛されていたあの万能調味料「マヨネーズ」の登場だ!どこでも、どんな食材でも、どんな世代にも、どんな性別でも合うまさに4Dの調味料、それが「マヨネーズ」。売れないわけがない。試食には、マヨに合いそうな食材を近くの露店から買ってきた。とりあえず、野菜だけはこっちで用意しようかな。そんな訳でマヨの制作をしようと思う。
『マヨネーズのレシピ』(こっちの世界でのレシピね)
卵黄1個
サラダ油100㎖
酢小さじ2
マスタード小さじ1
塩小さじ1/2
こしょう少々
まず卵黄に、食用オイルを数滴加え、乳化させてみる。ここが肝なので焦らずに。そこから少しずつ食用オイルを加えていく。食用オイルを半分程度加えたら酢を加える。食用オイルを加え終えたら残りの材料を加える。このレシピが、俺が今まででうまいと思ったマヨのレシピ。よかったら作ってみてくれ(笑)
出来たマヨ300mlを1個分とし、500個分程度つくり、木の入れ物に入れる。量り売り用に大きな木桶に同量作って置く。合計1000個分のマヨが完成した。材料からの錬金なので乳化もばっちりだ。マヨ事態に《ロット》(腐食)の魔法をかけ、発動条件を”貴族が所有したら”にする。権力を傘に弱い者を見下す貴族は許せないが上手くいけば貴族たちにこの孤児院への援助をさせられるかもしれない。
最後に、量り売り用の計量用のカップスプーンを作り、摺り切りで300mlになるようにする。木壺に入った物は銅貨4枚、量り売りは銅貨3枚程度で販売する。最初はこんなもんだろう。少ないくらいがちょうどいい。沢山売れたら、その都度販売量を増やす予定だが、孤児院での販売なので、本格的に商売にするときは商人とやり取りを視野に入れ考えて行こうと思っている。材料費が銅貨1枚程度なので残りの利益を孤児院と折半するつもりだ。まぁ、寄付してもいいけど。とりあえず、これで商品とお店の準備は整った。後は、商業ギルドの商業許可である。
さて、商品を知らないと売るに売れないので、孤児院のみんなと試食しようと思う。
「商品が出来上がりました。今日は、外で食べましょう。」
俺は、食材をテーブルの上に食材と「マヨ」を用意する。
「今回は、商品の試食も兼ねての食事にしたいと思います。ここに並んでいる食材は、中央の露店で売っていた食材を用意しました。あと、こっちは野菜です。生野菜と茹でて軽く塩を振っただけの物があります。まず、食べてみて下さい。」
俺は、食べ方を教えると皆は早速その通りに食べ始める。
「これ、僕の!これ、私の!・・・わー、わー、ガヤガヤ・・・。」
子供達は、群がって食べ始める。そりゃ、あれだけ飢えていたらそうか。
「食材は沢山あるから、取合いしなくても大丈夫だよ。皆で仲良く食べよう!」
一通り、食べると「マヨ」の登場だ。
「次にこの木壺に入っている、「マヨ」を付けて食べ比べてみてください。」
俺は、マヨの入った木壺を渡す。
「!!なにこれ!今食べた物がもっと美味しくなった!!」
プロウラーは、食べた瞬間、驚きの表情を見せた。
「アルファード。これ、すごく美味しい!」
「ホントじゃ!味がまろやかになって、食がすすむの!」
ティナやナディアにも絶賛だ!これから食事の時に出してあげようかな。
「あら、本当にすごく美味しいわね。味がまったく変わるし、すごく食べやすい。」
「こんな食べ物食べたことが無い。これは、売れるかも!」
ウィリスやベレットにも好評のようだ。前世代に人気なのは、この世界でも変わらないのかもしれない。皆の大絶賛受け、そんなかんなで、食材もマヨも奇麗に無くなった。そりゃ、天下のマヨ様だから当然なんだけどね。
「これを貴族以外の人に売りたいと思います。ね。売れそうでしょ?」
皆がそろってうんうんと頷く。
「ベレット、商業ギルドの許可は取れた?」
「はい。特にギルドの商業区域で販売をするわけじゃないので特に許可は必要ないとの事でした。」
「じゃあ、早速、午後から売り出そう!俺とナディア、プロウラー率いる子供数人で街の中央の広場に行って試食を配ってくる。院長先生、ベレット、ティナはここで商品を売ってください。くれぐれも貴族に商品を売らないで下さい。本当に腐ってしまいます。買っていったお客さにも貴族に渡ると腐る魔法がかかっているので必ず貴族に転売しないように言ってください。ちなみに、お一人様一個でお願いします。で、買ってくれた方にこの紙を一緒に渡してください。この優先券は、次回買いに来て頂いた時、お友達を連れてきてくれたら優先的に売りますって言う券ね。お友達を連れてこなければ、普通に買うのと変わらないので注意するように言って渡してください。」
俺は、注意事項と販売方法をベレットに伝え、中央の広場に向かう。広場に着くと、早速、近くの露店から、マヨに合いそうな食材を購入し、マヨをつけ、「マヨ」の試食を配り始める。生野菜は自分達で用意した。
「新しい、何にでも良く合う魔法の調味料、「マヨ」の試食をやっています。是非、召し上がってください。これは、孤児院で売っていますので気に入って頂けたら孤児院で購入できます。数に限りがあるのでお早めにお買い求めください。」
俺達は、大声で宣伝しながら試食を配る。
「あら、これ美味しいわね。何か特別な食材を使っているの?」
「いいえ、あそこの露店で買った食材にこの「マヨ」をつけただけですよ。美味しいでしょ?これは、野菜にも合うんですよ。」
俺はそう言って、生野菜に”マヨ”をつけて渡す。
「あら、本当ね。すごく美味しいわ!本当に何にでも合うみたいね。」
「はい、気に入って頂けたら、是非、購入してください。孤児院で販売しています。数に限りがあるのでお早めにお願いしますね。」
俺は、宣伝して周る。
「新しい調味料「マヨ」の試食をやってまーす。はお、どうぞ!食べてみてください。」
「おお!これは美味いな!肉にも良く合う。何の肉でも合うのか?」
「はい、基本的には何でも合いますよー、是非、お買い求めください。」
「おい、にーちゃん、俺にも食べさせてくれや。」
「はいどうぞ!」
「あ、私も食べてみたい!」
「はーい、どうぞ!」
「子供の分も貰っていい?」
「いいですよー。はい、どうぞ!」
「これ、さっきうちで買っていったものか!?すごく上手くなっているな!これ使ってもいいか?」
「いいですよー。是非、お買い求めください!孤児院で売っています!」
プロウラーや他の子供も積極的に試食を薦めている。やはり、マヨパワーは半端ない。基本的に皆が美味しいと言って食べている。仕舞には、先ほど食材を購入した店主も美味いと言って食べていた。
一時間ほどで、持ってきた”マヨ”が配り終え、全部なくなった。何気に沢山の人に配れたと思う。さて、戻るか。
俺達が孤児院に戻ると、販売所に行列が出来ている。思った以上の人気だ。流石マヨ様。
「あ、アルフォードさん、すごい人気ですよ!もう、半分無くなっちゃいました。追加お願いできますか?」
「いや、無くなったら終わりにしよう。次回は、来週の午後に販売をすることを伝えて」
足りないくらいが丁度いい。それにお客さんを連れてきてくれれば尚いい。これで子供が飢えることは無いと思う。そうこうしている内に、マヨは完売した。小出しにすれば、お客さんも暫くは途絶えることは無いと思う。今回の売り上げは銅貨3900枚程度になった。材料費として、銅貨1000枚、残りを折半して1450枚を受け取り、残りを孤児院の運営資金に当てる事になった。さて、後は、シルフからの報告待ちだ。
========ここからはアパルド視点========
私は、ヤマト辺境伯様よりこの”クソ”みたいな町の管理を任された。この街には、人身売買や役場の人間の不正などが横行している。私みたいな高貴な人間が折角来てやったんだから少しは良い思いをしないと割に合わない。ここの街は”袖の下”が普通で私は、そいつらから”それなり”に上納金を貰い、ある程度、融通を聞かせてやっている。そのため、自警団も役場の人間も私の言いなりになっている。私が書斎で予算関連の資料をチェックしていると扉がノックされた。
「何の用だ?」
「はい、役場の長官がお見えですがどういたしましょう?」
「応接間に通しておくように」
「畏まりました。」
執事はお辞儀をし、その場を後にする。こんな時期に何の用だ。私は、帳簿のチェックを一時中断し、応接間へと行く。
「これは、アパルド殿。いきなりのご訪問失礼いたしました。」
そこには、ずんぐりとした小太りの中年の男がいる。頭のてっぺんの毛はなぜか抜け落ちているがその周りはふさふさで、にやけた面構えだ。この男は、私が便宜を払い、役場の長官にした。
「一体、何の用だ。」
「はい、少しお耳に入れておきたいことがありまして。人払いよろしいですか?」
私は、執事とメイドを部屋から出る様に指示する。
「で、何の用だ。」
「はい、実は最近、役場に例の孤児院の院長と冒険者らしい者がやってきまして、援助金をどうにかならないかと言ってきたのです。職員が直ちに追い返しましたが、冒険者らしい者が”支援金の不正があるのでは?”と言ってきまして。どうやら、あのウォーレンと繋がりがあり、ウォーレンを通してヤマト侯爵に直訴すると言ってきました。」
「何!あのウォーレンと繋がりがあるというのか!?」
「確証はありませんが、そう言っていたみたいです。」
「うむ、もし、それが本当ならちょっと厄介なことになるな。援助金を横領して、その結果あの孤児院をつぶし、そこにいる子供らを奴隷として売り払う計画がダメになるどころか、ヤマト侯爵が出てきて役人どもとの癒着と横領が明るみに出れば、私もお前も大変なことになる。」
「それに、その冒険者が何やら孤児院の院長に入れ知恵をしまして、何か商売を始めたらしいです。それが、街で評判になっているらしく・・・このままでは、あの孤児院を追い込む事さえ難しくなります。」
「ふん、余計なことをしやがって!こっちには自警団がいるんだ。その冒険者もろとも孤児院をつぶしてしまえ。私は、癒着や不正の証拠を何とかする!」
「はい。分かりました。では、自警団を使って孤児院を排除します。子供達は奴隷として連行し、孤児院は焼き払いますか?」
「何でもいい!兎に角、証拠となるものはすべて抹殺せよ。」
「わかりました。仰せのままに」
長官は挨拶をすると屋敷から出て行った。
”くそ!忌々しい冒険者風情のためにこの街の美味い汁をむざむざ失ってたまるか!”
私は、書斎に戻り、横領や癒着、奴隷の売買などの”裏”帳簿をかき集める。そして、本棚にある本に偽装したスイッチで隠し部屋への扉を開け、かき集めた”裏”帳簿をしまい込む。ここなら誰が来ても分からいだろう。後は、役場の人間と自警団に任せるか。私は、椅子に深く腰掛け、葉巻に火を付け、一服する。吐き出された煙が”ふわっ”と”風”に流れた。
========ここからは長官目線========
役場の最上階の一番奥に役所とは思えないほど豪華な部屋がある。そこには、ずんぐりとした小太りの中年の男が座っている。男は、何か帳面を見ながらニヤニヤしていた。すると、部屋をノックする音が聞こえる。
「どうぞ。」
「失礼しやす。長官殿に少しお耳に入れておきたい話がありやして伺いました。」
少しゴツ目のガラの悪そうな人相をした男が扉を開けた。
「まぁ、入りなさい。」
「へい、失礼しやす。」
「で、何があったのですか?」
「へい、今、孤児院の院長と冒険者風情の男がやってきやして、援助金の額に不正があるんじゃないかと言いがかりをつけてきやした。とっとと追い帰しやしたが、冒険者風情の男が少し気になる事を言っていやのでお耳に入れとこうと思いやして…。」
「ん?その冒険者風情の男が何を言っていたのかね?」
「へい、その男は、どうやらあのウォーレン大魔導士の弟子の弟子だそうで、もし何らかの不正の証拠があれば、その男の師匠を通し、ウォーレン大魔導士に伝えヤマト辺境伯様に話を持って行くと言っていやしたのでどうしたらいいのか判断を仰ぎに来やした。」
「何!それは、本当かね!」
「へい、真偽は分かりやせんが、確かにそう言っていやしたぜ。どういたしやすか?」
「うむ・・・、ちょっと、相談しなければいけない方がいるからその方と相談してから指示を出す。それまで、その男の動向を探ってくれ。」
「へい、わかりやした。」
男は、部屋から出て行った。
”さて、どうしたもんだ。とりあえず、アパルド様にご報告して、ご指示を仰がないといけないな。“
そうだ。一旦、この帳簿を人目のつかない所に隠しておかないと・・・。私は、援助金の流れが記載されている帳簿を机の奥底にしまった。そして、アパルド様の所に出掛けようとした時、一瞬、風が吹いたような気がした。
アパルド様名は孤児院を焼き払い、子供を攫って奴隷にしろと言う指示を出した。事は、早い方がいい。私は、早速部下を呼び出す。すると、ノックの音が聞こえた。
「入りなさい。」
「へい、失礼しやす。」
例の男が入ってきた。
「近々、孤児院を焼き払って、子供達を攫い奴隷商に売り飛ばします。自警団を数人選出し、奇襲をかけなさい。」
「へ、分かりやした。」
「冒険者の男が気にかかります。決して油断しない様に!」
「まぁ、任せてくだせい。その代り、よろしくお願いしますよ。」
「分かっておる。その代り、失敗は許されないからな。」
男はニヤリと笑い、部屋を後にした。これで、あの孤児院もお仕舞だ。証拠も隠滅出来、奴隷商から代金も入ってくる。一石二鳥じゃね。俺は、細く微笑んだ。その時、風が一瞬吹いたような気がした。
「あら、そんなに大きくなってどうしたの?」
「ちょっと、事情がありまして冒険者の時はこのスタイルなんです。」
「ふーん、でも、かっこよくて中々素敵ね♪」
「ありがとうございます。それで、今回召喚した理由は・・・」
俺は、シルフに事の顛末を話す。風の精霊なので諜報活動には優れていると思いチョイスした。話をしているうちに、シルフに段々と怒りが湧いてきたみたいだ。
「キー、その役場の人間とアパルドって奴、許せない!ましてや子供達を飢えさせるなんて!」
シルフは腕を組んで”プンプン”している。なんか、キャラ変わった?もっとクールなイメージだったけど・・・
「分かった!協力してあげる。その役場の人間とアパルドって奴の不正の証拠を見つければいいのね。任せて頂戴!」
そう言うとシルフは風のエレメントを召喚し、何やら話をしている。そして、風に乗って消えてった。場所、分かるのかな?きっと分かるのだろう。するとすぐにシルフが帰ってきた。もう、持ってきたのか!?
「タカミー、そのアパルドって奴はどこにいるの?」
・・・
こいつ、大丈夫か?俺は、マップを広げアパルドの屋敷を探索する。すると、貴族街の大きめの屋敷がヒットした。それを、紙に書出し、シルフに渡す。
「オッケー。泥船にのったつもりで待ってなさい!」
シルフは、風と共に消えた。泥船って・・・大船じゃないのか?まぁ、細かい事は気にしない様にしよう。一応、大精霊だしね。よく、無くし物をすると”妖精さんが持って行った”って言うくらいだからきっとうまくやってくれると思う。うん。きっと上手くやってくれる。多分、上手くやってくれるだろう・・・、上手くやってくれるかなぁ…。そんな不安を振り払い、俺は次の準備をはじめる。
さて、次に露店の準備をする。準備と言ってもそんなに大したことをするつもりはない。俺は、孤児院の出入口のちょっと出た所に所に商品を並べるテーブル、代金を受け取るテーブル、雨風をしのぐための囲いを創作した。俺が今回商品にしようと思っているのは、”前の世界で”愛されていたあの万能調味料「マヨネーズ」の登場だ!どこでも、どんな食材でも、どんな世代にも、どんな性別でも合うまさに4Dの調味料、それが「マヨネーズ」。売れないわけがない。試食には、マヨに合いそうな食材を近くの露店から買ってきた。とりあえず、野菜だけはこっちで用意しようかな。そんな訳でマヨの制作をしようと思う。
『マヨネーズのレシピ』(こっちの世界でのレシピね)
卵黄1個
サラダ油100㎖
酢小さじ2
マスタード小さじ1
塩小さじ1/2
こしょう少々
まず卵黄に、食用オイルを数滴加え、乳化させてみる。ここが肝なので焦らずに。そこから少しずつ食用オイルを加えていく。食用オイルを半分程度加えたら酢を加える。食用オイルを加え終えたら残りの材料を加える。このレシピが、俺が今まででうまいと思ったマヨのレシピ。よかったら作ってみてくれ(笑)
出来たマヨ300mlを1個分とし、500個分程度つくり、木の入れ物に入れる。量り売り用に大きな木桶に同量作って置く。合計1000個分のマヨが完成した。材料からの錬金なので乳化もばっちりだ。マヨ事態に《ロット》(腐食)の魔法をかけ、発動条件を”貴族が所有したら”にする。権力を傘に弱い者を見下す貴族は許せないが上手くいけば貴族たちにこの孤児院への援助をさせられるかもしれない。
最後に、量り売り用の計量用のカップスプーンを作り、摺り切りで300mlになるようにする。木壺に入った物は銅貨4枚、量り売りは銅貨3枚程度で販売する。最初はこんなもんだろう。少ないくらいがちょうどいい。沢山売れたら、その都度販売量を増やす予定だが、孤児院での販売なので、本格的に商売にするときは商人とやり取りを視野に入れ考えて行こうと思っている。材料費が銅貨1枚程度なので残りの利益を孤児院と折半するつもりだ。まぁ、寄付してもいいけど。とりあえず、これで商品とお店の準備は整った。後は、商業ギルドの商業許可である。
さて、商品を知らないと売るに売れないので、孤児院のみんなと試食しようと思う。
「商品が出来上がりました。今日は、外で食べましょう。」
俺は、食材をテーブルの上に食材と「マヨ」を用意する。
「今回は、商品の試食も兼ねての食事にしたいと思います。ここに並んでいる食材は、中央の露店で売っていた食材を用意しました。あと、こっちは野菜です。生野菜と茹でて軽く塩を振っただけの物があります。まず、食べてみて下さい。」
俺は、食べ方を教えると皆は早速その通りに食べ始める。
「これ、僕の!これ、私の!・・・わー、わー、ガヤガヤ・・・。」
子供達は、群がって食べ始める。そりゃ、あれだけ飢えていたらそうか。
「食材は沢山あるから、取合いしなくても大丈夫だよ。皆で仲良く食べよう!」
一通り、食べると「マヨ」の登場だ。
「次にこの木壺に入っている、「マヨ」を付けて食べ比べてみてください。」
俺は、マヨの入った木壺を渡す。
「!!なにこれ!今食べた物がもっと美味しくなった!!」
プロウラーは、食べた瞬間、驚きの表情を見せた。
「アルファード。これ、すごく美味しい!」
「ホントじゃ!味がまろやかになって、食がすすむの!」
ティナやナディアにも絶賛だ!これから食事の時に出してあげようかな。
「あら、本当にすごく美味しいわね。味がまったく変わるし、すごく食べやすい。」
「こんな食べ物食べたことが無い。これは、売れるかも!」
ウィリスやベレットにも好評のようだ。前世代に人気なのは、この世界でも変わらないのかもしれない。皆の大絶賛受け、そんなかんなで、食材もマヨも奇麗に無くなった。そりゃ、天下のマヨ様だから当然なんだけどね。
「これを貴族以外の人に売りたいと思います。ね。売れそうでしょ?」
皆がそろってうんうんと頷く。
「ベレット、商業ギルドの許可は取れた?」
「はい。特にギルドの商業区域で販売をするわけじゃないので特に許可は必要ないとの事でした。」
「じゃあ、早速、午後から売り出そう!俺とナディア、プロウラー率いる子供数人で街の中央の広場に行って試食を配ってくる。院長先生、ベレット、ティナはここで商品を売ってください。くれぐれも貴族に商品を売らないで下さい。本当に腐ってしまいます。買っていったお客さにも貴族に渡ると腐る魔法がかかっているので必ず貴族に転売しないように言ってください。ちなみに、お一人様一個でお願いします。で、買ってくれた方にこの紙を一緒に渡してください。この優先券は、次回買いに来て頂いた時、お友達を連れてきてくれたら優先的に売りますって言う券ね。お友達を連れてこなければ、普通に買うのと変わらないので注意するように言って渡してください。」
俺は、注意事項と販売方法をベレットに伝え、中央の広場に向かう。広場に着くと、早速、近くの露店から、マヨに合いそうな食材を購入し、マヨをつけ、「マヨ」の試食を配り始める。生野菜は自分達で用意した。
「新しい、何にでも良く合う魔法の調味料、「マヨ」の試食をやっています。是非、召し上がってください。これは、孤児院で売っていますので気に入って頂けたら孤児院で購入できます。数に限りがあるのでお早めにお買い求めください。」
俺達は、大声で宣伝しながら試食を配る。
「あら、これ美味しいわね。何か特別な食材を使っているの?」
「いいえ、あそこの露店で買った食材にこの「マヨ」をつけただけですよ。美味しいでしょ?これは、野菜にも合うんですよ。」
俺はそう言って、生野菜に”マヨ”をつけて渡す。
「あら、本当ね。すごく美味しいわ!本当に何にでも合うみたいね。」
「はい、気に入って頂けたら、是非、購入してください。孤児院で販売しています。数に限りがあるのでお早めにお願いしますね。」
俺は、宣伝して周る。
「新しい調味料「マヨ」の試食をやってまーす。はお、どうぞ!食べてみてください。」
「おお!これは美味いな!肉にも良く合う。何の肉でも合うのか?」
「はい、基本的には何でも合いますよー、是非、お買い求めください。」
「おい、にーちゃん、俺にも食べさせてくれや。」
「はいどうぞ!」
「あ、私も食べてみたい!」
「はーい、どうぞ!」
「子供の分も貰っていい?」
「いいですよー。はい、どうぞ!」
「これ、さっきうちで買っていったものか!?すごく上手くなっているな!これ使ってもいいか?」
「いいですよー。是非、お買い求めください!孤児院で売っています!」
プロウラーや他の子供も積極的に試食を薦めている。やはり、マヨパワーは半端ない。基本的に皆が美味しいと言って食べている。仕舞には、先ほど食材を購入した店主も美味いと言って食べていた。
一時間ほどで、持ってきた”マヨ”が配り終え、全部なくなった。何気に沢山の人に配れたと思う。さて、戻るか。
俺達が孤児院に戻ると、販売所に行列が出来ている。思った以上の人気だ。流石マヨ様。
「あ、アルフォードさん、すごい人気ですよ!もう、半分無くなっちゃいました。追加お願いできますか?」
「いや、無くなったら終わりにしよう。次回は、来週の午後に販売をすることを伝えて」
足りないくらいが丁度いい。それにお客さんを連れてきてくれれば尚いい。これで子供が飢えることは無いと思う。そうこうしている内に、マヨは完売した。小出しにすれば、お客さんも暫くは途絶えることは無いと思う。今回の売り上げは銅貨3900枚程度になった。材料費として、銅貨1000枚、残りを折半して1450枚を受け取り、残りを孤児院の運営資金に当てる事になった。さて、後は、シルフからの報告待ちだ。
========ここからはアパルド視点========
私は、ヤマト辺境伯様よりこの”クソ”みたいな町の管理を任された。この街には、人身売買や役場の人間の不正などが横行している。私みたいな高貴な人間が折角来てやったんだから少しは良い思いをしないと割に合わない。ここの街は”袖の下”が普通で私は、そいつらから”それなり”に上納金を貰い、ある程度、融通を聞かせてやっている。そのため、自警団も役場の人間も私の言いなりになっている。私が書斎で予算関連の資料をチェックしていると扉がノックされた。
「何の用だ?」
「はい、役場の長官がお見えですがどういたしましょう?」
「応接間に通しておくように」
「畏まりました。」
執事はお辞儀をし、その場を後にする。こんな時期に何の用だ。私は、帳簿のチェックを一時中断し、応接間へと行く。
「これは、アパルド殿。いきなりのご訪問失礼いたしました。」
そこには、ずんぐりとした小太りの中年の男がいる。頭のてっぺんの毛はなぜか抜け落ちているがその周りはふさふさで、にやけた面構えだ。この男は、私が便宜を払い、役場の長官にした。
「一体、何の用だ。」
「はい、少しお耳に入れておきたいことがありまして。人払いよろしいですか?」
私は、執事とメイドを部屋から出る様に指示する。
「で、何の用だ。」
「はい、実は最近、役場に例の孤児院の院長と冒険者らしい者がやってきまして、援助金をどうにかならないかと言ってきたのです。職員が直ちに追い返しましたが、冒険者らしい者が”支援金の不正があるのでは?”と言ってきまして。どうやら、あのウォーレンと繋がりがあり、ウォーレンを通してヤマト侯爵に直訴すると言ってきました。」
「何!あのウォーレンと繋がりがあるというのか!?」
「確証はありませんが、そう言っていたみたいです。」
「うむ、もし、それが本当ならちょっと厄介なことになるな。援助金を横領して、その結果あの孤児院をつぶし、そこにいる子供らを奴隷として売り払う計画がダメになるどころか、ヤマト侯爵が出てきて役人どもとの癒着と横領が明るみに出れば、私もお前も大変なことになる。」
「それに、その冒険者が何やら孤児院の院長に入れ知恵をしまして、何か商売を始めたらしいです。それが、街で評判になっているらしく・・・このままでは、あの孤児院を追い込む事さえ難しくなります。」
「ふん、余計なことをしやがって!こっちには自警団がいるんだ。その冒険者もろとも孤児院をつぶしてしまえ。私は、癒着や不正の証拠を何とかする!」
「はい。分かりました。では、自警団を使って孤児院を排除します。子供達は奴隷として連行し、孤児院は焼き払いますか?」
「何でもいい!兎に角、証拠となるものはすべて抹殺せよ。」
「わかりました。仰せのままに」
長官は挨拶をすると屋敷から出て行った。
”くそ!忌々しい冒険者風情のためにこの街の美味い汁をむざむざ失ってたまるか!”
私は、書斎に戻り、横領や癒着、奴隷の売買などの”裏”帳簿をかき集める。そして、本棚にある本に偽装したスイッチで隠し部屋への扉を開け、かき集めた”裏”帳簿をしまい込む。ここなら誰が来ても分からいだろう。後は、役場の人間と自警団に任せるか。私は、椅子に深く腰掛け、葉巻に火を付け、一服する。吐き出された煙が”ふわっ”と”風”に流れた。
========ここからは長官目線========
役場の最上階の一番奥に役所とは思えないほど豪華な部屋がある。そこには、ずんぐりとした小太りの中年の男が座っている。男は、何か帳面を見ながらニヤニヤしていた。すると、部屋をノックする音が聞こえる。
「どうぞ。」
「失礼しやす。長官殿に少しお耳に入れておきたい話がありやして伺いました。」
少しゴツ目のガラの悪そうな人相をした男が扉を開けた。
「まぁ、入りなさい。」
「へい、失礼しやす。」
「で、何があったのですか?」
「へい、今、孤児院の院長と冒険者風情の男がやってきやして、援助金の額に不正があるんじゃないかと言いがかりをつけてきやした。とっとと追い帰しやしたが、冒険者風情の男が少し気になる事を言っていやのでお耳に入れとこうと思いやして…。」
「ん?その冒険者風情の男が何を言っていたのかね?」
「へい、その男は、どうやらあのウォーレン大魔導士の弟子の弟子だそうで、もし何らかの不正の証拠があれば、その男の師匠を通し、ウォーレン大魔導士に伝えヤマト辺境伯様に話を持って行くと言っていやしたのでどうしたらいいのか判断を仰ぎに来やした。」
「何!それは、本当かね!」
「へい、真偽は分かりやせんが、確かにそう言っていやしたぜ。どういたしやすか?」
「うむ・・・、ちょっと、相談しなければいけない方がいるからその方と相談してから指示を出す。それまで、その男の動向を探ってくれ。」
「へい、わかりやした。」
男は、部屋から出て行った。
”さて、どうしたもんだ。とりあえず、アパルド様にご報告して、ご指示を仰がないといけないな。“
そうだ。一旦、この帳簿を人目のつかない所に隠しておかないと・・・。私は、援助金の流れが記載されている帳簿を机の奥底にしまった。そして、アパルド様の所に出掛けようとした時、一瞬、風が吹いたような気がした。
アパルド様名は孤児院を焼き払い、子供を攫って奴隷にしろと言う指示を出した。事は、早い方がいい。私は、早速部下を呼び出す。すると、ノックの音が聞こえた。
「入りなさい。」
「へい、失礼しやす。」
例の男が入ってきた。
「近々、孤児院を焼き払って、子供達を攫い奴隷商に売り飛ばします。自警団を数人選出し、奇襲をかけなさい。」
「へ、分かりやした。」
「冒険者の男が気にかかります。決して油断しない様に!」
「まぁ、任せてくだせい。その代り、よろしくお願いしますよ。」
「分かっておる。その代り、失敗は許されないからな。」
男はニヤリと笑い、部屋を後にした。これで、あの孤児院もお仕舞だ。証拠も隠滅出来、奴隷商から代金も入ってくる。一石二鳥じゃね。俺は、細く微笑んだ。その時、風が一瞬吹いたような気がした。
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~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
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※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
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近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
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異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
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