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宗教国家オセの悲劇
不死者転生58 暗躍する不死者
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「と言う訳で、皇帝は崩御、帝国軍もほぼ壊滅状態で国境線を封鎖し他国に漏れないように必死なようです。これで、聖王国へ表立って敵対する勢力は一掃したと思われます。」
祭典用の葡萄酒を管理していた軍部の責任者を完全洗脳し全ての葡萄酒(と言っても一般の兵へ支給される分だけだが)へ魅惑の花を仕込んむことに成功したアリアは、その後の顛末の報告を受け、それをオレに報告した。
「驚く程うまくいったな。流石に軍上層部や皇帝に献上される葡萄酒は別管理だったので、仕込むことはできなかったが、帝国はもう再起不能だろう。この情報を他国へ流してもいいが、、、帝国の基礎科学力は手に入れたい。他国に占領されれば、その価値がわからぬ馬鹿者が焼却してしまうかもしれないからな。ゆっくりと呑み込んでやろう。」
「さすがご主人様です。帝国はこのまま魔人を侵入させて少しずつ侵食すれば良いですね。」
「そういうことだ。適当な魔人を数人国中枢に潜り込ませてくれ。次はメアに作らせたアレの威力を試したい。」
「、、アレ、、ですか。」
アリアはアレを思い出したのか、げんなりした表情で返事をする。
「その為にも、10人会、、イルミナティに聖王国の王位廃止とイルミナティによる統治を行う国家体制への変換を宣言させる。つまり、聖王国は歴史の表舞台から消え、新たな国家の樹立を宣言させる。準備はできているな?」
「はい、バッチリです。オセを新たな首都とし、建前上は教皇から統治を委任されたイルミナティにより国家を運営する、という形になります。国名は教国オセでよかったですか?」
「ああ、名前などどうでもいい。新たに考えるのも面倒だしな。」
「では、他国への通告もありますので、10日後に正式に新国家樹立を宣言します。」
「あとはイルミナティに任せればいいだろう。国家運営なんかは面倒だからな、やれるやつがやればいい。」
アレを試したくてしょうがないんだな、、、アリアは既に国家に興味を失っている主人を見る。この方は、わずかな期間で教会を乗っ取り、聖王国を滅ぼした。その上、新国家を樹立するのだ、、私とは発想というか、、考えるスケールが違う。あの巨大な帝国でさえ、一夜で兵士の大半を失いもはや死に体だ。そこまで掻き乱しておきながら、もう興味がないなんて、、、。幼児が珍しがって手当たり次第オモチャで遊んで壊して、すぐに飽きてしまうように人間の世界で遊んでいる。すぐ飽きるんだな、、、私も、、飽きて捨てられるんだろうか?そんな不安が一瞬頭をよぎる。
「アリア、どうした?」
不安が伝わったのか、主人は無邪気に聞いてくる。この方にとって、特別で傍にお使えしているのが当たり前の存在に私はなりたい。
「いえ、私のご主人様。いつまでのあなた様のお傍に。」
畏まって宣言するアリアに満足そうに主人は頷く。
「早速だが、アレを試したいから、メアに準備させておいてくれ。」
「承知しました。どこでアレを使うのですか?」
「そうだな、、隣国の港があったろ?なんと言ったかな、、わかるだろ?あそこが壊滅したら相当な被害だと思うんだ。楽しみだな。」
「承知しました。伝えておきます。」
隣国の港、、か。2万人規模の港街で、この大陸の主要な交易都市だ。確かにアレが解き放たれ壊滅したら、、、相当な混乱と被害をもたらすことだろう。そう、取り返しがつかないほどの、、、。
祭典用の葡萄酒を管理していた軍部の責任者を完全洗脳し全ての葡萄酒(と言っても一般の兵へ支給される分だけだが)へ魅惑の花を仕込んむことに成功したアリアは、その後の顛末の報告を受け、それをオレに報告した。
「驚く程うまくいったな。流石に軍上層部や皇帝に献上される葡萄酒は別管理だったので、仕込むことはできなかったが、帝国はもう再起不能だろう。この情報を他国へ流してもいいが、、、帝国の基礎科学力は手に入れたい。他国に占領されれば、その価値がわからぬ馬鹿者が焼却してしまうかもしれないからな。ゆっくりと呑み込んでやろう。」
「さすがご主人様です。帝国はこのまま魔人を侵入させて少しずつ侵食すれば良いですね。」
「そういうことだ。適当な魔人を数人国中枢に潜り込ませてくれ。次はメアに作らせたアレの威力を試したい。」
「、、アレ、、ですか。」
アリアはアレを思い出したのか、げんなりした表情で返事をする。
「その為にも、10人会、、イルミナティに聖王国の王位廃止とイルミナティによる統治を行う国家体制への変換を宣言させる。つまり、聖王国は歴史の表舞台から消え、新たな国家の樹立を宣言させる。準備はできているな?」
「はい、バッチリです。オセを新たな首都とし、建前上は教皇から統治を委任されたイルミナティにより国家を運営する、という形になります。国名は教国オセでよかったですか?」
「ああ、名前などどうでもいい。新たに考えるのも面倒だしな。」
「では、他国への通告もありますので、10日後に正式に新国家樹立を宣言します。」
「あとはイルミナティに任せればいいだろう。国家運営なんかは面倒だからな、やれるやつがやればいい。」
アレを試したくてしょうがないんだな、、、アリアは既に国家に興味を失っている主人を見る。この方は、わずかな期間で教会を乗っ取り、聖王国を滅ぼした。その上、新国家を樹立するのだ、、私とは発想というか、、考えるスケールが違う。あの巨大な帝国でさえ、一夜で兵士の大半を失いもはや死に体だ。そこまで掻き乱しておきながら、もう興味がないなんて、、、。幼児が珍しがって手当たり次第オモチャで遊んで壊して、すぐに飽きてしまうように人間の世界で遊んでいる。すぐ飽きるんだな、、、私も、、飽きて捨てられるんだろうか?そんな不安が一瞬頭をよぎる。
「アリア、どうした?」
不安が伝わったのか、主人は無邪気に聞いてくる。この方にとって、特別で傍にお使えしているのが当たり前の存在に私はなりたい。
「いえ、私のご主人様。いつまでのあなた様のお傍に。」
畏まって宣言するアリアに満足そうに主人は頷く。
「早速だが、アレを試したいから、メアに準備させておいてくれ。」
「承知しました。どこでアレを使うのですか?」
「そうだな、、隣国の港があったろ?なんと言ったかな、、わかるだろ?あそこが壊滅したら相当な被害だと思うんだ。楽しみだな。」
「承知しました。伝えておきます。」
隣国の港、、か。2万人規模の港街で、この大陸の主要な交易都市だ。確かにアレが解き放たれ壊滅したら、、、相当な混乱と被害をもたらすことだろう。そう、取り返しがつかないほどの、、、。
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