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不死の軍団と破滅の王
不死者転生42 作戦会議
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「エリーの様子はどうだ?」
「変わらず昏睡状態のまま、、呼びかけにも反応はありません。」
身体を回復させたエリーとの回路は正常に繋がっているが、こちらからの呼びかけに反応はなく昏睡状態が続いている。
「原因はともかく、、まだ目覚めない理由は不明か、、。」
多くの兵士を運用する上でエリーの能力が必要だ。このまま目覚めないなら代用品を用意するか、、、都合よくハルファスになれるかはわからない。部下が多ければ良いというものでもないのだから、、無駄打ちは避けたいものだ。
オレはといえば気を失いあの夢を見た後、ヤツの一部を取り込んだことで更なる存在進化を果たし、、、てはいない。少し期待した部分はあるが、受け入れる程の器ではないということか、何一つ能力は強化されていなかった。まぁ、余談だ。
「街の運営はどうだ?」
「はい、そちらは特に問題ございません。人口については増やす為の設備を整え全ての人間を効率的に運用する仕組みを作りました。ただ、どうしても増えた後の育成なども踏まえると時間のかかる作業にはなってしまいます。」
「そうだろうな。収穫には15年はかかるだろう。その間、街が無事であれば、、な。」
「、、はい」
メアは効率的に人口を増やす為に繁殖場を整え食糧生産なども含めて全ての工程を仕組みとして構築している。この働き自体は賞賛に値するが、、妊娠出産に至るに10ヶ月、そこから兵士にするか種馬にするかにしても15年は育てる必要がある。仕組みは良いが、、明確な敵が近くに存在する以上は時間の猶予があるかどうか。
「ヤツが支配領域を拡げるような意図はなさそうだが、、今後もとは限らない。我々のとるべき行動を決める必要がある。」
「、、破滅の王、ですか」
アリアとメアには夢の内容を話している。聖典に登場する魔人の王、、いや、魔人というよりも魔神として描かれる存在だ。神などというものを認めるつもりはないが、それに準ずるような上位存在が確かにいる。
「何がきっかけとなって再び現れるかわからない以上、出来れば刺激したくないというのが本音だ。となると魔都を目指すのは現実的ではない。かと言ってここにとどまっても勢力を拡大できるかは運次第になる。」
「2人に意見はないか?」
「南下し、、人の領域へ拡げるのはいかがでしょうか?」
アリアの提案は人類との全面戦争の危険がある提案だが、賞賛のない魔神と相対するよりは現実的だ。
「私は、、まずは戦力の増強を最優先にすべきだと思います。今の兵士だけでなく魔人を増やしてはいかがですか?そこから、、やはり人の領域を目指すべきです。」
「2人の意見はわかった。この場に留まってもヤツが動き出せば最初に滅ぼされるだけだからな。やはり、、南下するしかない。だが、人間との全面戦争は避けたい。」
「我々は国に寄らない勢力として南大陸を支配する。」
アリアとメアは国ではない勢力としての支配にピンとこないようだ。
「力は何も物理的な破壊力だけではないだろ。国は人が生きる為のコミュニティで一つの単位だが、国を越えた勢力があるだろ?」
「ご主人様、、それはなんですか?」
メアにはピンと来ないようだ。アリアは、、も同じか。
「宗教さ。この世界にはいくつかの宗教があるようだが、最大はノエル教だろ?我々は瘴気の扱いに長け、魔人の中には人を魅了するものもいる。魔人を増やしてノエル教の高位司祭を堕とせばいい。最終的に全ての高位司祭を洗脳できれば後は簡単だ。信者を増やす手助けをし、勢力を拡げればそれだけ影響力も増す。宗教国家を掌握することもできる。」
「なるほど、、聖域を作れば我々だけの領域も確保できますね。」
「そういうことだ。宗教の名の下に愚民を扇動し、王を動かせば我々は裏から支配する事も容易になる。」
「メアは魔人候補の人間を選抜して連れてきてくれ。アリアは元巫女として魔人の教育係に最適だろう?期待しているぞ。」
「「ご主人様、承知しました。」」
さて、、しばらくは魔人生産に勤しむことになりそうだ。うまく魔人シュメリが量産できれば組織を乗っ取る事も容易になるだろう。
「変わらず昏睡状態のまま、、呼びかけにも反応はありません。」
身体を回復させたエリーとの回路は正常に繋がっているが、こちらからの呼びかけに反応はなく昏睡状態が続いている。
「原因はともかく、、まだ目覚めない理由は不明か、、。」
多くの兵士を運用する上でエリーの能力が必要だ。このまま目覚めないなら代用品を用意するか、、、都合よくハルファスになれるかはわからない。部下が多ければ良いというものでもないのだから、、無駄打ちは避けたいものだ。
オレはといえば気を失いあの夢を見た後、ヤツの一部を取り込んだことで更なる存在進化を果たし、、、てはいない。少し期待した部分はあるが、受け入れる程の器ではないということか、何一つ能力は強化されていなかった。まぁ、余談だ。
「街の運営はどうだ?」
「はい、そちらは特に問題ございません。人口については増やす為の設備を整え全ての人間を効率的に運用する仕組みを作りました。ただ、どうしても増えた後の育成なども踏まえると時間のかかる作業にはなってしまいます。」
「そうだろうな。収穫には15年はかかるだろう。その間、街が無事であれば、、な。」
「、、はい」
メアは効率的に人口を増やす為に繁殖場を整え食糧生産なども含めて全ての工程を仕組みとして構築している。この働き自体は賞賛に値するが、、妊娠出産に至るに10ヶ月、そこから兵士にするか種馬にするかにしても15年は育てる必要がある。仕組みは良いが、、明確な敵が近くに存在する以上は時間の猶予があるかどうか。
「ヤツが支配領域を拡げるような意図はなさそうだが、、今後もとは限らない。我々のとるべき行動を決める必要がある。」
「、、破滅の王、ですか」
アリアとメアには夢の内容を話している。聖典に登場する魔人の王、、いや、魔人というよりも魔神として描かれる存在だ。神などというものを認めるつもりはないが、それに準ずるような上位存在が確かにいる。
「何がきっかけとなって再び現れるかわからない以上、出来れば刺激したくないというのが本音だ。となると魔都を目指すのは現実的ではない。かと言ってここにとどまっても勢力を拡大できるかは運次第になる。」
「2人に意見はないか?」
「南下し、、人の領域へ拡げるのはいかがでしょうか?」
アリアの提案は人類との全面戦争の危険がある提案だが、賞賛のない魔神と相対するよりは現実的だ。
「私は、、まずは戦力の増強を最優先にすべきだと思います。今の兵士だけでなく魔人を増やしてはいかがですか?そこから、、やはり人の領域を目指すべきです。」
「2人の意見はわかった。この場に留まってもヤツが動き出せば最初に滅ぼされるだけだからな。やはり、、南下するしかない。だが、人間との全面戦争は避けたい。」
「我々は国に寄らない勢力として南大陸を支配する。」
アリアとメアは国ではない勢力としての支配にピンとこないようだ。
「力は何も物理的な破壊力だけではないだろ。国は人が生きる為のコミュニティで一つの単位だが、国を越えた勢力があるだろ?」
「ご主人様、、それはなんですか?」
メアにはピンと来ないようだ。アリアは、、も同じか。
「宗教さ。この世界にはいくつかの宗教があるようだが、最大はノエル教だろ?我々は瘴気の扱いに長け、魔人の中には人を魅了するものもいる。魔人を増やしてノエル教の高位司祭を堕とせばいい。最終的に全ての高位司祭を洗脳できれば後は簡単だ。信者を増やす手助けをし、勢力を拡げればそれだけ影響力も増す。宗教国家を掌握することもできる。」
「なるほど、、聖域を作れば我々だけの領域も確保できますね。」
「そういうことだ。宗教の名の下に愚民を扇動し、王を動かせば我々は裏から支配する事も容易になる。」
「メアは魔人候補の人間を選抜して連れてきてくれ。アリアは元巫女として魔人の教育係に最適だろう?期待しているぞ。」
「「ご主人様、承知しました。」」
さて、、しばらくは魔人生産に勤しむことになりそうだ。うまく魔人シュメリが量産できれば組織を乗っ取る事も容易になるだろう。
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