不死者転生 -救いのない物語- 転生した不死者は生きる為に侵略し美しい眷属を従える

ボロン

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不死の軍団と破滅の王

不死者転生32 メアの願い

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「あー、疲れた。」

「ご主人様、お疲れ様でございました。」

「ああ、メアもご苦労だったね。自分でもやってみたかったからやったけど、なかなか骨が折れるな。あの模造品を作ったメアの腕は一流だ。」

「そんな、、もったいないお言葉です。。ご主人、これはどうするのですか?」

コレと言われたのは兵団長のグレゴリーだ。彼は一部始終を見せつけられたせいか、虐待を受けて育った犬のように震え怯えた視線を揺らしている。

「これは、、もう面倒だな。自我を保ったまま使い魔にして襲わせるのでいいだろ。見た目のインパクトが足りないか??」

「正気のまま元部下や住民を襲わせるのですね?素敵なお考えだと思います。」

メアは想像したのか少しうっとりとした表情で頬を赤らめながら同意する。

「インパクトは、、、十分ある気がしますが、、役者が怯えていては困りますね。精神が壊れないようにだけ補強しておいた方がよろしいかと。」

「そうだな。それなら、たいして手間ではないな。メア、今回の襲撃はアリアも良くやってくれたが、新しい可能性を見出したメアの功績も大きい。何か望みはあるか?」

「そんな、、、そうおっしゃって頂けただけで、、幸せです。これ以上などと、、、」

「メア、功績には正しく報酬があるべきだと思わないか?」

「はい、、、ありがとうございます。」

メアはしばらく考えた後、意を決したように願う。

「私も、、アリア様のように魔人としてお使えしたく思います。また、出来ればご主人様のお役に立てるキメラの研究をさせてください!」

魔人として、、か。確かにメアは優秀だしアリアのように吸血鬼になるとは限らないが魔人として新たな能力を授かれば有益だろう。

 キメラの研究は是非もない。適任だし、、派手な魔法のない世界だがファンタジー要素をもっと出せるかもしれない。ドラゴン、、は無理があるかもだけど、夢が広がるじゃないか。

「認めよう。メアが更に魔人化できるかわからないが、、、試してみる価値はある。キメラについては戦略強化に有効だろうから進めてくれ。」

オレはグレゴリーの額に手をやり、強引で無造作な使い魔化を実行しながら答えた。

「あ、、ありがとうございます!」

「さっそく、、、と言いたいが、こいつらがいたんじゃ集中できないからな。先に街の処理を終えてからにしよう。それまで待てるな?」

「はい。仰せのままに!」

アリアをと呼び出してからクールキャラはどこへいったのか、最近は幼さが覗くようになってきた。エリーと同じ繭から生まれた影響だろうか?よほど嬉しかったのだろう。そんなメアの反応に満足する。

人や使い魔に対しては、基本的に何の感情もわかないが、、、最近、眷属に対しては情を感じる時がある。これが良い傾向なのか、足下をすくわれる結果になるか、、、。
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