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不死の軍団と破滅の王
不死者転生31 憧れのキメラ
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黒く蠢く塊に体を覆われた私に悪夢が語りかけてくる。
「君らが要求を飲まない可能性はもちろんわかっていたよ。確かに仲間を差し出せと命じられれば苦痛を伴う。だが、それでも生き残る事ができたんだ。つまらない選択をしたな。」
反論したくとも私は話すことができない。何をされたのかはわからない。体の感覚もある。思考もできる。だが、身体はまるで鉛で出来たように動かない。
「君の反論や考えなど興味がないのでね。だから、一方的に話すよ。君らの疑問に応えようと思う。まず、なぜ神の瞳が効かなかったのかを説明しよう。」
「塔をおとした後、街には死体が溢れたろ?その死体を使って、オレたちの複製体を作ったんだ。まぁ、粘土遊びのようなモノだよ。存外、うまく出来ていただろ?」
「それから、神の瞳は初めて見たが、あの威力は驚異だった。もし本体のオレがあれを受けたら一瞬で消滅したろうな。だが、そうはならなかった。事前準備の差というやつさ。」
不死者は私とグレゴリーを交互に見やりながら続ける。
「次に街の今後についてだが、、、自分達の運命は自ら決めるべきだと思わないか?だから、戦って滅ぼされるか、生贄を捧げて生き残るか、自由に決めさせようと思う。ただ、その為にはきちんと情報を整理して判断しないと後悔が残る事を心配してるんだ。」
穏やかに上機嫌に話を続ける。
「君の名前は、、まぁいい。領主とは街の代表者なのだろ?だから、生贄がどうなるのかは君が語るといい。もう1人、兵団長の彼は兵士たちの代表だ。だから、戦うとどうなるかを語って欲しい。」
「つまり、これが彼らの運命になる。では、早速始めよう。」
そう宣言した不死者は配下の魔人に合図を送ると、複数の獣の死体を私の隣に横たえる。
「今までは死体をそのまま使って使い魔を調達していたんだが、複製体の経験から希望が見えたんだ。この世界にはキメラの概念がないそうだから、君が第一号だよ。」
(キメラ??何だそれは、、私で何をしようとしているんだ?)
「ん??キメラかい?キメラは異なる生物を一つの生物に作り替えられれた人為的生物の事さ。本来二足歩行の人間が四足歩行や尻尾なんかついたら身体をうまく操れるか、心配事はあるんだけど、偉大な成果に失敗はつきものだと思わないかい?」
意味がわからなかった。別の身体?異なる生物を一つに?意味はわからないがその背徳的な言葉に嫌悪感が湧き上がる。
「理想は、、マンティコアだっけ?あれを再現したいんだけど、残念ながら素材がないんだ。オレは小さな実験を繰り返して本番に望んでいたんだけど、今回はぶっつけだから、、、うまくいくかどうかだけわかればいい。と言う訳で、少し小さいけど、、我慢してくれよ。」
不死者は大狼の死体を手に取ると首を切り落とす。ついで、尾を切り取るとそこに尻尾を切り落とされた蛇を繋ぐ。
「神経はどうすればいいかな、、、ヘビの頭は残っているしここはいいか。次は大鷲の翼をつけて、、、ここは神経を繋ぐ必要があるが、、肩甲骨付近からとるか。」
不死者は楽しそうに独り言を呟きながら死体を切り貼りする。
「たぶん、問題なく動かすためには常闇の繭を使う方がいいと思うんだ。でも、今回は使わない。これは、ただの実験ではなく見せしめの意味合いが強いからね。」
しばらく私の横からは死体を弄ぶ生々しい音が響く。首を動かせない為、見ることはできないが、それが逆に恐ろしかった。
「さて、、こんなもんかな。背骨や臓器も綺麗に取ったからガワはこれでいいだろ。次はいよいよあなたの番ですよ。この液体わかりますか?蛇からとった毒から、うちの優秀な魔人が精製した物で麻酔になります。確か、肺と血流が確保されてれば生きられるんじゃなかったかな?」
麻酔?を嗅がされると私の身体に残っていた感覚が消えていくのがわかった。この不死者の言葉が何一つ理解できない。理解したくもないが、ただただ不安と恐怖が心を塗り潰そうと暴れる。
「細かく切り刻むのはオレには出来ないので、、いらない肉は綺麗に食い尽くしてくれるはずだから安心していい。」
そう言い終わると、身体を覆っていた何かが一斉に動き出した。
肉が潰れ引き裂かれる音が響く、、取り返しのつかない何かが進行しているのがわかる。イヤだ、、やめて、、、
「さすがオレの蟻たちは優秀だ。」
「メア、鏡はあるか?できるだけ大きなものがいい。持ってきてくれ。」
メアと呼ばれた魔人は他の部屋から姿見用の鏡を持ってくる。
「ありがとう。さて、この芸術的な出来栄えをぜひ見て欲しい。」
不死者はそう言うと私の上には鏡を持ってくる。
ッ!!
そこに、、
そこに映っていたのは、、、
肉の、、いや、臓器だけが残った醜い生き物。心臓が脈打ち、かろうじて必要な筋肉が残され呼吸している肺、腸などの臓器が剥き出しに、、いや、臓器以外何も残っていない。
なん、、だ、、、なんなんだ、、なぜ生きているんだ?!
余りに衝撃的な、、グロテスクな光景に狂いそうな心が悲鳴をあげる。
「出来るだけ生きた状態でつなげたくてな。」
不死者は私の臓器を死体の身体へ収めていく。
「神経は瘴気で繋がると思うけど、、うまくいかなかったら許してくれ。」
私自身が、手際良く詰め込まれていくのを、もう笑いながら見ているしかなかった。これは夢だ!悪夢だ!明日の朝、私は普段通り起きれる。こんな事ありえないだろ?!
大狼の大きな身体に私の頭がくっついた醜悪な何かが完成すると、不死者は「仕上げよう」と言って額に手を置く。その瞬間、腐臭が漂い私の意識は消えた。
「君らが要求を飲まない可能性はもちろんわかっていたよ。確かに仲間を差し出せと命じられれば苦痛を伴う。だが、それでも生き残る事ができたんだ。つまらない選択をしたな。」
反論したくとも私は話すことができない。何をされたのかはわからない。体の感覚もある。思考もできる。だが、身体はまるで鉛で出来たように動かない。
「君の反論や考えなど興味がないのでね。だから、一方的に話すよ。君らの疑問に応えようと思う。まず、なぜ神の瞳が効かなかったのかを説明しよう。」
「塔をおとした後、街には死体が溢れたろ?その死体を使って、オレたちの複製体を作ったんだ。まぁ、粘土遊びのようなモノだよ。存外、うまく出来ていただろ?」
「それから、神の瞳は初めて見たが、あの威力は驚異だった。もし本体のオレがあれを受けたら一瞬で消滅したろうな。だが、そうはならなかった。事前準備の差というやつさ。」
不死者は私とグレゴリーを交互に見やりながら続ける。
「次に街の今後についてだが、、、自分達の運命は自ら決めるべきだと思わないか?だから、戦って滅ぼされるか、生贄を捧げて生き残るか、自由に決めさせようと思う。ただ、その為にはきちんと情報を整理して判断しないと後悔が残る事を心配してるんだ。」
穏やかに上機嫌に話を続ける。
「君の名前は、、まぁいい。領主とは街の代表者なのだろ?だから、生贄がどうなるのかは君が語るといい。もう1人、兵団長の彼は兵士たちの代表だ。だから、戦うとどうなるかを語って欲しい。」
「つまり、これが彼らの運命になる。では、早速始めよう。」
そう宣言した不死者は配下の魔人に合図を送ると、複数の獣の死体を私の隣に横たえる。
「今までは死体をそのまま使って使い魔を調達していたんだが、複製体の経験から希望が見えたんだ。この世界にはキメラの概念がないそうだから、君が第一号だよ。」
(キメラ??何だそれは、、私で何をしようとしているんだ?)
「ん??キメラかい?キメラは異なる生物を一つの生物に作り替えられれた人為的生物の事さ。本来二足歩行の人間が四足歩行や尻尾なんかついたら身体をうまく操れるか、心配事はあるんだけど、偉大な成果に失敗はつきものだと思わないかい?」
意味がわからなかった。別の身体?異なる生物を一つに?意味はわからないがその背徳的な言葉に嫌悪感が湧き上がる。
「理想は、、マンティコアだっけ?あれを再現したいんだけど、残念ながら素材がないんだ。オレは小さな実験を繰り返して本番に望んでいたんだけど、今回はぶっつけだから、、、うまくいくかどうかだけわかればいい。と言う訳で、少し小さいけど、、我慢してくれよ。」
不死者は大狼の死体を手に取ると首を切り落とす。ついで、尾を切り取るとそこに尻尾を切り落とされた蛇を繋ぐ。
「神経はどうすればいいかな、、、ヘビの頭は残っているしここはいいか。次は大鷲の翼をつけて、、、ここは神経を繋ぐ必要があるが、、肩甲骨付近からとるか。」
不死者は楽しそうに独り言を呟きながら死体を切り貼りする。
「たぶん、問題なく動かすためには常闇の繭を使う方がいいと思うんだ。でも、今回は使わない。これは、ただの実験ではなく見せしめの意味合いが強いからね。」
しばらく私の横からは死体を弄ぶ生々しい音が響く。首を動かせない為、見ることはできないが、それが逆に恐ろしかった。
「さて、、こんなもんかな。背骨や臓器も綺麗に取ったからガワはこれでいいだろ。次はいよいよあなたの番ですよ。この液体わかりますか?蛇からとった毒から、うちの優秀な魔人が精製した物で麻酔になります。確か、肺と血流が確保されてれば生きられるんじゃなかったかな?」
麻酔?を嗅がされると私の身体に残っていた感覚が消えていくのがわかった。この不死者の言葉が何一つ理解できない。理解したくもないが、ただただ不安と恐怖が心を塗り潰そうと暴れる。
「細かく切り刻むのはオレには出来ないので、、いらない肉は綺麗に食い尽くしてくれるはずだから安心していい。」
そう言い終わると、身体を覆っていた何かが一斉に動き出した。
肉が潰れ引き裂かれる音が響く、、取り返しのつかない何かが進行しているのがわかる。イヤだ、、やめて、、、
「さすがオレの蟻たちは優秀だ。」
「メア、鏡はあるか?できるだけ大きなものがいい。持ってきてくれ。」
メアと呼ばれた魔人は他の部屋から姿見用の鏡を持ってくる。
「ありがとう。さて、この芸術的な出来栄えをぜひ見て欲しい。」
不死者はそう言うと私の上には鏡を持ってくる。
ッ!!
そこに、、
そこに映っていたのは、、、
肉の、、いや、臓器だけが残った醜い生き物。心臓が脈打ち、かろうじて必要な筋肉が残され呼吸している肺、腸などの臓器が剥き出しに、、いや、臓器以外何も残っていない。
なん、、だ、、、なんなんだ、、なぜ生きているんだ?!
余りに衝撃的な、、グロテスクな光景に狂いそうな心が悲鳴をあげる。
「出来るだけ生きた状態でつなげたくてな。」
不死者は私の臓器を死体の身体へ収めていく。
「神経は瘴気で繋がると思うけど、、うまくいかなかったら許してくれ。」
私自身が、手際良く詰め込まれていくのを、もう笑いながら見ているしかなかった。これは夢だ!悪夢だ!明日の朝、私は普段通り起きれる。こんな事ありえないだろ?!
大狼の大きな身体に私の頭がくっついた醜悪な何かが完成すると、不死者は「仕上げよう」と言って額に手を置く。その瞬間、腐臭が漂い私の意識は消えた。
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