52 / 99
夢見る蛇の都
その6
しおりを挟む
ラピータ宮殿の石造りの通路に居並んだシュナン一行は扉の上の壁に刻まれたその奇妙な文字を見上げながらしばしの間黙って佇んでいました。
やがてその沈黙を破るように吟遊詩人デイスが声を発します。
「どうやら、韻を踏んだメッセージみたいですぜ。シュナンの旦那、意味は解りますか?」
旅のリーダーであるシュナン少年はデイスのその言葉に首を振ります。
「いや、さっぱりわからない。何か意味があるとは思うんだが」
その時、彼が持つ師匠の杖が口を挟んできました。
「この傷のような文字は明らかに何者かによって人為的に刻まれたものだ。おそらく時期はパロ・メデューサ攻防戦の前後だろう。宮殿内にいる誰かー。多分、王族の一人が後世に何らかのメッセージを伝える為にやった事だとわしは思う」
師匠の杖はその先端部の円板についた大きな目をグルリと動かすと自分を持つシュナンの隣に立つメデューサの方を横目でギロリと見ます。
メデューサ王族の最後の子孫のその姿をー。
一方、そのメデューサ当人はシュナンの傍らに立ちながら扉の上の壁に刻まれた件の文字を蛇の前髪の隙間からじっと見つめていました。
まるで睨みつけるように目を吊り上げながらー。
さて、そんな事もありましたがその後もシュナン一行は「黄金の種子」を求めて広大なラピータ宮殿をさまよい続けました。
しかし、残念ながら彼らが宮殿内の部屋を一つずつ確認していっても「黄金の種子」が納められているはずの宝物殿は見つからずその行方はようとして知れませんでした。
そして、更にいくつもの空っぽの部屋を巡った後でチームのリーダーであるシュナンはついに決断を下します。
それはラピータ宮殿の中央部にあたる高い尖塔へとつながる大きな螺旋階段を彼らが登っていた時の事です。
螺旋階段の間にいくつも存在する広い踊り場の一つに差しかかったその時に一行の先頭を歩くシュナン少年は急に後ろを振り返るとその場で立ち止まり後に続く仲間たちに静かな声で告げました。
「とりあえずいったん探索をうち切ろう。みんな疲れているみたいだし。無理をさせてごめん。どこかの部屋で休んで睡眠を取ろう。そして夜が明けたらもう一度よく捜してみよう。それでダメならー。残念ながらあきらめるしかない」
前を歩くシュナンにつられて立ち止まった旅の仲間たちは階段の踊り場でシュナン少年を取り囲み沈痛な表情でうなだれる彼の姿を見つめます。
シュナン少年の傍らに立つメデューサが蛇の前髪の隙間から彼を見上げながら言いました。
「シュナン、もっとよく捜しましょう。あたしなら大丈夫よ。きっと見つかるわ」
メデューサは一番体力のない自分の事をシュナン少年が心配しているのだと考えたのです。
少し離れた場所で階段の踊り場の手すりに寄りかかって立っている吟遊詩人デイスも疲れた顔に無理やり笑みを浮かべながら言いました。
「あっしもまだ大丈夫ですぜ。でも・・・まぁ、少し休んだ方が効率はいいかも知れませんな・・・」
しかし、二人のその言葉に感謝しつつもシュナン少年が首を縦に振る事はありません。
「いや、これ以上探しても恐らく無駄だろう。どこかに隠し部屋みたいなものがあるのかも知れないがー。とにかく今は少し休んで頭をリフレッシュさせよう。そうすれば何か見落としている手かがりに気づけるかも知れない」
その時、シュナン少年のちょうど正面で階段の踊り場に立つ赤髪の少女レダが首をかしげながら困惑した表情で口を挟んできました。
「でも、パロ・メデューサが陥落してから500年以上たってるのよ。その間、貴重な宝物が手付かずのまま放って置かれるなんてそっちの方が不自然だわ。誰かがとっくの昔に手に入れてしまったのかも。現に動かせる調度品とかは盗まれたのかほとんど無くなってるみたいだしね」
レダの言う通りラピータ宮殿の各部屋に置かれていたはずの家具やその他の生活用品はきれいさっぱり消え失せており後にはただ風の通り抜ける無数のがらんとした空き部屋が虚しく残されているのみでした。
レダの隣で階段の踊り場に立つ巨人ボボンゴも彼女の言葉に深くうなずき恐らくカーテンや床の絨毯まで盗まれたであろう宮殿内の様子を改めて見回すと大きなため息をつきます。
「レダ、言う通り、略奪されてる。何も無い、ここには」
けれど、シュナンの持つ師匠の杖はその先端の大きな眼を光らせながらレダたちの意見を否定し更にメデューサ族の歴史に詳しい自分の考えを周りにいる者たちに伝えます。
「いや、もしそうならメデューサ族の宝を手に入れたという話がどこかに伝わっているはず。だがそんな話は金輪際聞いたことが無い。それにわしの研究によるとメデューサ族の宝物殿の扉を開けれるのは王の直系の子孫だけに限られるはずなのだ。だからメデューサをここに連れて来ればきっと何かが解るだろうと思ったのだがー」
師匠の杖は先端の円板についた大きな眼をギロリと動かすと自分を手に持つシュナン少年の隣で心配そうに彼に寄り添うメデューサの方にすばやく視線を走らせます。
そしてどこか探るような声で彼女に聞きました。
「メデューサは何か聞いていないか?先祖代々の言い伝えとか。宝物殿が何処にあり一体どうすればそこに行けるのとかー」
師匠の杖の言葉にプルプルと首を振るメデューサ。
シュナンの隣で階段の踊り場に立つ彼女は隣にいるその少年が持つ奇妙な杖の問いに蛇で覆われた顔をうつ向かせつつ答えます。
「ごめん、わからないわ。「黄金の種子」の事だってシュナンに会って初めて知ったくらいだし。きっとわたしの一族は昔の事はあまり振り返らないようにしていたのかも知れない。今さら過去の栄光を取り戻せる訳じゃないしね」
メデューサの言葉に師匠の杖が押し黙るとその杖を持つシュナン少年は階段の踊り場に立つ仲間たちの方に改めて向き直り心配そうに自分を見ている彼らに対してゆっくりとした口調で告げました。
「それじゃ、みんな近くの部屋でとりあえず休もう。もう真夜中過ぎだしね。本当に長い間お疲れ様。ゆっくり寝て夜が明ければ事態が好転すると信じよう。正直僕も疲れたよ・・・」
こうしてシュナン一行はいったん宮殿内の探索を打ち切って近くにある部屋で就寝し心身の疲れを癒す事になりました。
まず、シュナンたちは今まで居た階段の踊り場から螺旋階段を使って一つ上の階に移動しました。
それから上の階の通路に居並んだ多くの部屋の中から一番大きな部屋を選びその部屋の前で立ち止まると観音開きの扉を開けて室内に入りました。
偶然にもその高い天井を持つ大きな部屋はかつてメデューサ王が執務室として使っていた部屋であり往時は豪奢な王座やテーブルを始めとして様々な家具や備品が室内に配置されていたのですが今ではそのなめらかな石で出来た床上には何も無くただただ広いだけの殺風景な空き部屋と化していました。
シュナンたちはその部屋に入ると疲れを癒すため早速、寝る準備を始めました。
手始めに吟遊詩人デイスが隠し持っていた魔法のエコバックをゆったりとしたマントの下から取り出すとそれを部屋の床にポンと置きました。
更にそこから人数分の毛布と寝袋を次々と出して部屋の硬い石床の上にどんどんと並べます。
寝床の準備ができるとシュナンとその仲間たちは各々が床に並べた毛布の上に置かれた寝袋の中に入り大きな部屋の中心部付近で雑魚寝をするみたいに身を寄せ合って横たわります。
するとしばらくするとシュナンたちがその部屋に入った時にパッと灯り中を歩き回っていた時には明るかった照明がスーッと暗くなりちょうど寝やすいぐらいの明るさに落ち着きました。
これはラピータ宮殿全体に張り巡らされた対人センサーが動作したからでありメデューサ族の超技術がなせる技でした。
よほど疲れが溜まっていたのでしょう。
程良い暗さの部屋の中で雑魚寝をするシュナン一行の面々はたちまち深い眠りの中に落ちて行きます。
吟遊詩人デイスなどは真っ先に眠りに落ち大いびきをかき始めています。
しかしー。
何故かメデューサだけはなかなか眠りにつく事が出来ませんでした。
彼女は石床に敷かれた毛布の上で寝袋にすっぽりとくるまりながら横たわっておりすぐ隣では同じく寝袋に入ったシュナン少年がスースーと寝息を立てています。
メデューサはシュナンのすぐ横で寝袋に入って寝ておりそこから少しだけ顔を出して隣で眠る少年の顔に見入っていました。
互いに寝袋に入りながら並んで横になって見るすぐ隣に眠る少年の寝顔は部屋の薄暗さもあいまってかひどく疲れているように見えます。
(シュナン、可哀想にー。あんなにみんなの為に頑張って来たのに)
メデューサは今日は結局「黄金の種子」を見つけられずシュナンの努力が報われなかった事が悔しくてなりませんでした。
(夜が明けたらきっと「黄金の種子」が見つかりますように。シュナンの夢が叶いますようにー)
メデューサはそう祈ると隣で寝袋にくるまるシュナンの顔をジッと見つめます。
それから自身も首までくるまっている寝袋の内側に蛇の髪で覆われた顔を深くうずめ静かに眼を閉じます。
すると大きな部屋の中央付近で一緒に雑魚寝をしている他の仲間たちと同じくメデューサもまた深い眠りの中に引き込まれていきます。
そうー。
まるで眠れる蛇のようにー。
[続く]
やがてその沈黙を破るように吟遊詩人デイスが声を発します。
「どうやら、韻を踏んだメッセージみたいですぜ。シュナンの旦那、意味は解りますか?」
旅のリーダーであるシュナン少年はデイスのその言葉に首を振ります。
「いや、さっぱりわからない。何か意味があるとは思うんだが」
その時、彼が持つ師匠の杖が口を挟んできました。
「この傷のような文字は明らかに何者かによって人為的に刻まれたものだ。おそらく時期はパロ・メデューサ攻防戦の前後だろう。宮殿内にいる誰かー。多分、王族の一人が後世に何らかのメッセージを伝える為にやった事だとわしは思う」
師匠の杖はその先端部の円板についた大きな目をグルリと動かすと自分を持つシュナンの隣に立つメデューサの方を横目でギロリと見ます。
メデューサ王族の最後の子孫のその姿をー。
一方、そのメデューサ当人はシュナンの傍らに立ちながら扉の上の壁に刻まれた件の文字を蛇の前髪の隙間からじっと見つめていました。
まるで睨みつけるように目を吊り上げながらー。
さて、そんな事もありましたがその後もシュナン一行は「黄金の種子」を求めて広大なラピータ宮殿をさまよい続けました。
しかし、残念ながら彼らが宮殿内の部屋を一つずつ確認していっても「黄金の種子」が納められているはずの宝物殿は見つからずその行方はようとして知れませんでした。
そして、更にいくつもの空っぽの部屋を巡った後でチームのリーダーであるシュナンはついに決断を下します。
それはラピータ宮殿の中央部にあたる高い尖塔へとつながる大きな螺旋階段を彼らが登っていた時の事です。
螺旋階段の間にいくつも存在する広い踊り場の一つに差しかかったその時に一行の先頭を歩くシュナン少年は急に後ろを振り返るとその場で立ち止まり後に続く仲間たちに静かな声で告げました。
「とりあえずいったん探索をうち切ろう。みんな疲れているみたいだし。無理をさせてごめん。どこかの部屋で休んで睡眠を取ろう。そして夜が明けたらもう一度よく捜してみよう。それでダメならー。残念ながらあきらめるしかない」
前を歩くシュナンにつられて立ち止まった旅の仲間たちは階段の踊り場でシュナン少年を取り囲み沈痛な表情でうなだれる彼の姿を見つめます。
シュナン少年の傍らに立つメデューサが蛇の前髪の隙間から彼を見上げながら言いました。
「シュナン、もっとよく捜しましょう。あたしなら大丈夫よ。きっと見つかるわ」
メデューサは一番体力のない自分の事をシュナン少年が心配しているのだと考えたのです。
少し離れた場所で階段の踊り場の手すりに寄りかかって立っている吟遊詩人デイスも疲れた顔に無理やり笑みを浮かべながら言いました。
「あっしもまだ大丈夫ですぜ。でも・・・まぁ、少し休んだ方が効率はいいかも知れませんな・・・」
しかし、二人のその言葉に感謝しつつもシュナン少年が首を縦に振る事はありません。
「いや、これ以上探しても恐らく無駄だろう。どこかに隠し部屋みたいなものがあるのかも知れないがー。とにかく今は少し休んで頭をリフレッシュさせよう。そうすれば何か見落としている手かがりに気づけるかも知れない」
その時、シュナン少年のちょうど正面で階段の踊り場に立つ赤髪の少女レダが首をかしげながら困惑した表情で口を挟んできました。
「でも、パロ・メデューサが陥落してから500年以上たってるのよ。その間、貴重な宝物が手付かずのまま放って置かれるなんてそっちの方が不自然だわ。誰かがとっくの昔に手に入れてしまったのかも。現に動かせる調度品とかは盗まれたのかほとんど無くなってるみたいだしね」
レダの言う通りラピータ宮殿の各部屋に置かれていたはずの家具やその他の生活用品はきれいさっぱり消え失せており後にはただ風の通り抜ける無数のがらんとした空き部屋が虚しく残されているのみでした。
レダの隣で階段の踊り場に立つ巨人ボボンゴも彼女の言葉に深くうなずき恐らくカーテンや床の絨毯まで盗まれたであろう宮殿内の様子を改めて見回すと大きなため息をつきます。
「レダ、言う通り、略奪されてる。何も無い、ここには」
けれど、シュナンの持つ師匠の杖はその先端の大きな眼を光らせながらレダたちの意見を否定し更にメデューサ族の歴史に詳しい自分の考えを周りにいる者たちに伝えます。
「いや、もしそうならメデューサ族の宝を手に入れたという話がどこかに伝わっているはず。だがそんな話は金輪際聞いたことが無い。それにわしの研究によるとメデューサ族の宝物殿の扉を開けれるのは王の直系の子孫だけに限られるはずなのだ。だからメデューサをここに連れて来ればきっと何かが解るだろうと思ったのだがー」
師匠の杖は先端の円板についた大きな眼をギロリと動かすと自分を手に持つシュナン少年の隣で心配そうに彼に寄り添うメデューサの方にすばやく視線を走らせます。
そしてどこか探るような声で彼女に聞きました。
「メデューサは何か聞いていないか?先祖代々の言い伝えとか。宝物殿が何処にあり一体どうすればそこに行けるのとかー」
師匠の杖の言葉にプルプルと首を振るメデューサ。
シュナンの隣で階段の踊り場に立つ彼女は隣にいるその少年が持つ奇妙な杖の問いに蛇で覆われた顔をうつ向かせつつ答えます。
「ごめん、わからないわ。「黄金の種子」の事だってシュナンに会って初めて知ったくらいだし。きっとわたしの一族は昔の事はあまり振り返らないようにしていたのかも知れない。今さら過去の栄光を取り戻せる訳じゃないしね」
メデューサの言葉に師匠の杖が押し黙るとその杖を持つシュナン少年は階段の踊り場に立つ仲間たちの方に改めて向き直り心配そうに自分を見ている彼らに対してゆっくりとした口調で告げました。
「それじゃ、みんな近くの部屋でとりあえず休もう。もう真夜中過ぎだしね。本当に長い間お疲れ様。ゆっくり寝て夜が明ければ事態が好転すると信じよう。正直僕も疲れたよ・・・」
こうしてシュナン一行はいったん宮殿内の探索を打ち切って近くにある部屋で就寝し心身の疲れを癒す事になりました。
まず、シュナンたちは今まで居た階段の踊り場から螺旋階段を使って一つ上の階に移動しました。
それから上の階の通路に居並んだ多くの部屋の中から一番大きな部屋を選びその部屋の前で立ち止まると観音開きの扉を開けて室内に入りました。
偶然にもその高い天井を持つ大きな部屋はかつてメデューサ王が執務室として使っていた部屋であり往時は豪奢な王座やテーブルを始めとして様々な家具や備品が室内に配置されていたのですが今ではそのなめらかな石で出来た床上には何も無くただただ広いだけの殺風景な空き部屋と化していました。
シュナンたちはその部屋に入ると疲れを癒すため早速、寝る準備を始めました。
手始めに吟遊詩人デイスが隠し持っていた魔法のエコバックをゆったりとしたマントの下から取り出すとそれを部屋の床にポンと置きました。
更にそこから人数分の毛布と寝袋を次々と出して部屋の硬い石床の上にどんどんと並べます。
寝床の準備ができるとシュナンとその仲間たちは各々が床に並べた毛布の上に置かれた寝袋の中に入り大きな部屋の中心部付近で雑魚寝をするみたいに身を寄せ合って横たわります。
するとしばらくするとシュナンたちがその部屋に入った時にパッと灯り中を歩き回っていた時には明るかった照明がスーッと暗くなりちょうど寝やすいぐらいの明るさに落ち着きました。
これはラピータ宮殿全体に張り巡らされた対人センサーが動作したからでありメデューサ族の超技術がなせる技でした。
よほど疲れが溜まっていたのでしょう。
程良い暗さの部屋の中で雑魚寝をするシュナン一行の面々はたちまち深い眠りの中に落ちて行きます。
吟遊詩人デイスなどは真っ先に眠りに落ち大いびきをかき始めています。
しかしー。
何故かメデューサだけはなかなか眠りにつく事が出来ませんでした。
彼女は石床に敷かれた毛布の上で寝袋にすっぽりとくるまりながら横たわっておりすぐ隣では同じく寝袋に入ったシュナン少年がスースーと寝息を立てています。
メデューサはシュナンのすぐ横で寝袋に入って寝ておりそこから少しだけ顔を出して隣で眠る少年の顔に見入っていました。
互いに寝袋に入りながら並んで横になって見るすぐ隣に眠る少年の寝顔は部屋の薄暗さもあいまってかひどく疲れているように見えます。
(シュナン、可哀想にー。あんなにみんなの為に頑張って来たのに)
メデューサは今日は結局「黄金の種子」を見つけられずシュナンの努力が報われなかった事が悔しくてなりませんでした。
(夜が明けたらきっと「黄金の種子」が見つかりますように。シュナンの夢が叶いますようにー)
メデューサはそう祈ると隣で寝袋にくるまるシュナンの顔をジッと見つめます。
それから自身も首までくるまっている寝袋の内側に蛇の髪で覆われた顔を深くうずめ静かに眼を閉じます。
すると大きな部屋の中央付近で一緒に雑魚寝をしている他の仲間たちと同じくメデューサもまた深い眠りの中に引き込まれていきます。
そうー。
まるで眠れる蛇のようにー。
[続く]
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。


メデューサの旅
きーぼー
ファンタジー
ギリシャ神話をモチーフにしたハイファンタジー。遥か昔、ギリシャ神話の時代。蛇の髪と相手を石に変える魔眼を持つ伝説の怪物、メデューサ族の生き残りの女の子ラーナ・メデューサは都から来た不思議な魔法使いの少年シュナンと共に人々を救うという「黄金の種子」を求めて長い旅に出ます。果たして彼らの旅は人類再生の端緒となるのでしょうか。こちらは2部作の前半部分になります。もし気に入って頂けたのなら後半部分(激闘編)も是非御一読下さい


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)
青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。
だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。
けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。
「なぜですか?」
「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」
イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの?
これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない)
因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる