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キルケゴールの挫折
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幸い、竜崎も宮城も篠原も直ぐに退院出来た。しかし、しばく三名と笹部は休むように言わた。爆発に巻き込まれた、メンタルを考慮されたようだ。彼らが休んでいる間、テレビでは池波の連続暴行殺人事件と二十二年前の冤罪事件の報道が連日賑わっていた。
テレビやネットでは室生署長を始め、市井副署長や警視庁から来た恒成警視正の謝罪を、篠原は家で何とも言えぬ気持ちで見ていた。
しかし恒成は二十二年前の海藤の冤罪謝罪に関しては、「裁判の結果が出ましたら、改めてお話いたします。勿論、再審依頼をされた遺族の方とはきちんとお話し合いをさせていただいています」と早々に話を切り上げ、今回の連続犯罪が池波で間違いなかった事を重点的に話した。そうして、「そこまで海藤さんを追い詰めてしまった事を、お詫びします」と会見を締め、海藤に謝罪と擁護する形の言葉で警察への攻撃を和らげようとした。
海藤の焼けた部屋の、ドア付近に置かれた靴箱の中から爆発物の痕跡を鑑識は見つけた。だが、使用されたのは大量生産されたもの、盗まれて犯人が未だ捕まっていない物ばかりだった。爆発させる仕組みもネットで知られている単純なものなので作った人物が特定できず、やはり『海藤の自殺』としか警察は判断できなかった。
その爆発物は、ピンを抜いて爆発する手榴弾タイプの爆発物だった。燃え残った釣り糸の端も発見されているので、『海藤がドアを開けた』事で爆発したと判断された。しかし、あの現場にいた四人は知っている。『海藤がドアを開けきる前』に、爆発したことを。幸いドアが壁になったので、自分達の怪我が大きなものにならなかった事を。
櫻子は、『Majesty』に来ていた。あの日飲んだブランディ―がまだ残っているので、好きに飲んでいいと香田に言われていたからだ。櫻子の担当は、当然流星になった。
「今日の姫は、気分が優れないようですね」
隣ではなく彼女の正面に座った流星は、僅かに首を傾げて櫻子を見ていた。店内は、まだ早い時間の為か客は少ない。ブラックライトに照らされた流星は、櫻子に笑いかけている。陰惨な事件を知らない、明るい笑顔だった。
「結構、客の状態を見てるのね」
「仕事柄でしょうね」
流星は、明日も仕事だという櫻子の為に水割りではなく、無糖の紅茶でブランディ―を割った。マドラーで混ぜられた氷がグラスに触れる音が、櫻子の耳に涼やかに響く。
今日は、喪服ではないが黒いスーツで三浦家を訪ねた。海藤の葬式にも出られなかったから、せめて手を合わさせて欲しいと頼みに行ったのだ。
出迎えてくれた三浦家には、妙と二人の子供と、新井の四人しかいなかった。聞けば、前々から夫の信介の浮気を知っていた妙が、海藤の葬式の際に離婚を切り出したらしい。信介は婿養子の上有責なので、渋々妙に慰謝料を払った。養育費はいらないから早く家から出て行って欲しいとの妙の言葉に、信介は従業員を多数連れて出て行った。新井は残る、と断ったらしい。
妙の息子は元々仕事を手伝っていたし、この夏にでも資格を取るという。娘も経理の資格を勉強中で、子供は揃って母を助けると口にしていた。そうして三浦板金は妙が社長になり、変わらず更生協力として前科のある人を積極的に採用するとの事だった。
「櫻子さん――父が言っていたんですよ」
妙は変わらずほっそりしていて疲れたようだったが、凛とした強さはあの日と変わらずに消えていなかった。
「『お前は、海藤と一緒になった方が良かった。あいつは、仕事も真面目で慣れん事も熱心に学ぼうとする。あんな人間と一緒になった方が、お前の幸せになるはずだった』と」
仏壇の前に置かれた海藤の遺影は、数年前娘が会社のHPに載せる従業員を撮影した時のものらしい。照れくさそうな、はにかんだ写真だった。
「二、三年前から心療内科に通うようになって、心配していたんです。PTSDが抜けないそうで、喘息もひどくなっていました。たまたまタイヤ交換に見えられた方に紹介されて……それまでは、あんなに笑顔を見せていたのに。名前も急に変えられて……」
その言葉に、櫻子は息を飲んだ――ここでも、繋がっていたのだ。
「嫌な事があった時は、楽しい事を思い出してください」
目の前に置かれたグラスを、櫻子は手にした。そして、ゆっくりと一口飲む。焦りと苛立ちで火照った体が、冷やされる感覚だった。
「流星君も、飲んでね」
「有難うございます、頂きますね」
笑顔を浮かべて自分のグラスに琥珀色の酒を注ぐ彼の後ろのドアが開き、派手なドレス姿の若い女性と腕を組んだ香田の姿が現れた。
「これはこれは……こんばんは。ま、若いのと楽しんで下さい」
「雪さん、よその女見ないでよぉ」
香田は櫻子に気が付くと、悪びれずに笑いかけた。すると櫻子の美貌に嫉妬したのか、隣の女が怒ったように体をくねらせて香田に抱き着く。
「では、失礼します――ほら、行くで」
頭を下げる流星の横を通り、香田はその女を抱きかかえる様に奥のテーブルへと連れて行った。「まーちゃん姫ご来店!」「いらっしゃーい!」と、賑やかなコールが部屋に響く。
「――姫は、どうやら恋愛には少し疎いみたいですね」
流星の声に、櫻子は知らず香田の背中を追っていた自分に気が付いた。乾杯するために差し出された流星のグラスに、慌てて自分のグラスを合わせた。
「美しすぎるのも、逆に不利なんでしょうか? 姫はとても美しいのに、俺から見ても分かるくらい、とても男に慣れてませんね」
「そ、そんな事ないわよ!」
赤くなる櫻子に笑って、流星は酒を飲んだ。気まずくなった櫻子は、並べられたフルーツの皿から早生のカットされた白桃をフォークに刺した。
「姫が来たら連絡する様に、オーナーに言われてました。駆け引きされてますよ、姫」
それは、櫻子を驚かせるよりも、顔を染めさせるに十分な言葉だった。
「待ってよ、そんな訳ないわ。あの人、女には不自由してないでしょ? 揶揄わないで」
白桃は、色が変わらない様に薄くレモンがかけられていた。味の塩梅が、そろそろ暑くなるこの季節に合い、美味しい。
「恋愛には、理屈や理由を求めちゃだめですよ――なんて、女の人に好きになって貰う仕事してる俺が言うと、安っぽい言葉かもしへんけど」
流星は体を前かがみにすると、櫻子がかじった白桃を一口で食べた。
「俺に出逢いを変えられるなら――もう一度違う形で、姫と会いたいと思ってます。姫……いえ、櫻子さん。俺に、貴女の隣で並んで歩くチャンスはありますか?」
にっこりと笑う流星に、櫻子はますます真っ赤になった。
『自分自身を愛することを忘れるな』――キルケゴールの言葉だ。
人生をかけて桐生との戦いをしろと教育されて、愛なんてものは自分とは無縁だとずっと思っていた。母親似の美貌を使い周りにいる者は利用して、強くならなければならない。
だが、自分の周りに魅力的な人がどれほどいるか、ようやく櫻子は理解した。もっと、周りを――心で信頼し、頼るべきだ、と。一人で戦わなくても――隣に誰か、一緒に戦ってくれる人が出来るなら、と一瞬でも思ってしまった。
それほど、流星の言葉はその時の櫻子の考えを揺さぶるものだった。
「流星君、これオーナーから」
不意に、若いホストが日本酒の瓶とグラスを持って来た。櫻子が青い瓶のラベルを目にすると、『初孫 華恋 生もと純米吟醸原酒』と書かれていた。
「櫻子さんに向けて、でしょうね。それと、俺に対するけん制やろうか?」
笑いながら受け取った流星が、それをテーブルに置いて櫻子の為に注いだ。「どうぞ」と差し出されたグラスに口を付けた。
多様性酵母というものが醸し出す酸味が、口に広がる。そうして、続いてやわらかな甘さが後に続いて口の中で変化した。味の変化が楽しい、日本酒だった。それまはるで、櫻子が味わった事が無い『愛』の味かと思ってしまう。
「感傷的なワルツを」
ベッドに横になっている桐生は、無機質な声音で呟いた。すると、いつもと同じように音楽が流れだす。チャイコフスキーの有名な、ヴァイオリンの響きの美しい曲だ。桐生はこの曲を気に入っている。
彼は、自分の組み立てたものが壊されるかもしれない事を感じていた。感じた事のない、『焦り』という得体の知れないものに苛立っていた。
だが、自分のリズムを変える事は嫌いだ――まだ、早い。そろそろ、櫻子の言う『三人目』が次の動きを始める筈だ。
桐生は、静かに眠りに落ちた。
そうして、櫻子は今は知らぬ『愛』で大きく自分の未来が変わる事を、この時は知る事はなかった。
テレビやネットでは室生署長を始め、市井副署長や警視庁から来た恒成警視正の謝罪を、篠原は家で何とも言えぬ気持ちで見ていた。
しかし恒成は二十二年前の海藤の冤罪謝罪に関しては、「裁判の結果が出ましたら、改めてお話いたします。勿論、再審依頼をされた遺族の方とはきちんとお話し合いをさせていただいています」と早々に話を切り上げ、今回の連続犯罪が池波で間違いなかった事を重点的に話した。そうして、「そこまで海藤さんを追い詰めてしまった事を、お詫びします」と会見を締め、海藤に謝罪と擁護する形の言葉で警察への攻撃を和らげようとした。
海藤の焼けた部屋の、ドア付近に置かれた靴箱の中から爆発物の痕跡を鑑識は見つけた。だが、使用されたのは大量生産されたもの、盗まれて犯人が未だ捕まっていない物ばかりだった。爆発させる仕組みもネットで知られている単純なものなので作った人物が特定できず、やはり『海藤の自殺』としか警察は判断できなかった。
その爆発物は、ピンを抜いて爆発する手榴弾タイプの爆発物だった。燃え残った釣り糸の端も発見されているので、『海藤がドアを開けた』事で爆発したと判断された。しかし、あの現場にいた四人は知っている。『海藤がドアを開けきる前』に、爆発したことを。幸いドアが壁になったので、自分達の怪我が大きなものにならなかった事を。
櫻子は、『Majesty』に来ていた。あの日飲んだブランディ―がまだ残っているので、好きに飲んでいいと香田に言われていたからだ。櫻子の担当は、当然流星になった。
「今日の姫は、気分が優れないようですね」
隣ではなく彼女の正面に座った流星は、僅かに首を傾げて櫻子を見ていた。店内は、まだ早い時間の為か客は少ない。ブラックライトに照らされた流星は、櫻子に笑いかけている。陰惨な事件を知らない、明るい笑顔だった。
「結構、客の状態を見てるのね」
「仕事柄でしょうね」
流星は、明日も仕事だという櫻子の為に水割りではなく、無糖の紅茶でブランディ―を割った。マドラーで混ぜられた氷がグラスに触れる音が、櫻子の耳に涼やかに響く。
今日は、喪服ではないが黒いスーツで三浦家を訪ねた。海藤の葬式にも出られなかったから、せめて手を合わさせて欲しいと頼みに行ったのだ。
出迎えてくれた三浦家には、妙と二人の子供と、新井の四人しかいなかった。聞けば、前々から夫の信介の浮気を知っていた妙が、海藤の葬式の際に離婚を切り出したらしい。信介は婿養子の上有責なので、渋々妙に慰謝料を払った。養育費はいらないから早く家から出て行って欲しいとの妙の言葉に、信介は従業員を多数連れて出て行った。新井は残る、と断ったらしい。
妙の息子は元々仕事を手伝っていたし、この夏にでも資格を取るという。娘も経理の資格を勉強中で、子供は揃って母を助けると口にしていた。そうして三浦板金は妙が社長になり、変わらず更生協力として前科のある人を積極的に採用するとの事だった。
「櫻子さん――父が言っていたんですよ」
妙は変わらずほっそりしていて疲れたようだったが、凛とした強さはあの日と変わらずに消えていなかった。
「『お前は、海藤と一緒になった方が良かった。あいつは、仕事も真面目で慣れん事も熱心に学ぼうとする。あんな人間と一緒になった方が、お前の幸せになるはずだった』と」
仏壇の前に置かれた海藤の遺影は、数年前娘が会社のHPに載せる従業員を撮影した時のものらしい。照れくさそうな、はにかんだ写真だった。
「二、三年前から心療内科に通うようになって、心配していたんです。PTSDが抜けないそうで、喘息もひどくなっていました。たまたまタイヤ交換に見えられた方に紹介されて……それまでは、あんなに笑顔を見せていたのに。名前も急に変えられて……」
その言葉に、櫻子は息を飲んだ――ここでも、繋がっていたのだ。
「嫌な事があった時は、楽しい事を思い出してください」
目の前に置かれたグラスを、櫻子は手にした。そして、ゆっくりと一口飲む。焦りと苛立ちで火照った体が、冷やされる感覚だった。
「流星君も、飲んでね」
「有難うございます、頂きますね」
笑顔を浮かべて自分のグラスに琥珀色の酒を注ぐ彼の後ろのドアが開き、派手なドレス姿の若い女性と腕を組んだ香田の姿が現れた。
「これはこれは……こんばんは。ま、若いのと楽しんで下さい」
「雪さん、よその女見ないでよぉ」
香田は櫻子に気が付くと、悪びれずに笑いかけた。すると櫻子の美貌に嫉妬したのか、隣の女が怒ったように体をくねらせて香田に抱き着く。
「では、失礼します――ほら、行くで」
頭を下げる流星の横を通り、香田はその女を抱きかかえる様に奥のテーブルへと連れて行った。「まーちゃん姫ご来店!」「いらっしゃーい!」と、賑やかなコールが部屋に響く。
「――姫は、どうやら恋愛には少し疎いみたいですね」
流星の声に、櫻子は知らず香田の背中を追っていた自分に気が付いた。乾杯するために差し出された流星のグラスに、慌てて自分のグラスを合わせた。
「美しすぎるのも、逆に不利なんでしょうか? 姫はとても美しいのに、俺から見ても分かるくらい、とても男に慣れてませんね」
「そ、そんな事ないわよ!」
赤くなる櫻子に笑って、流星は酒を飲んだ。気まずくなった櫻子は、並べられたフルーツの皿から早生のカットされた白桃をフォークに刺した。
「姫が来たら連絡する様に、オーナーに言われてました。駆け引きされてますよ、姫」
それは、櫻子を驚かせるよりも、顔を染めさせるに十分な言葉だった。
「待ってよ、そんな訳ないわ。あの人、女には不自由してないでしょ? 揶揄わないで」
白桃は、色が変わらない様に薄くレモンがかけられていた。味の塩梅が、そろそろ暑くなるこの季節に合い、美味しい。
「恋愛には、理屈や理由を求めちゃだめですよ――なんて、女の人に好きになって貰う仕事してる俺が言うと、安っぽい言葉かもしへんけど」
流星は体を前かがみにすると、櫻子がかじった白桃を一口で食べた。
「俺に出逢いを変えられるなら――もう一度違う形で、姫と会いたいと思ってます。姫……いえ、櫻子さん。俺に、貴女の隣で並んで歩くチャンスはありますか?」
にっこりと笑う流星に、櫻子はますます真っ赤になった。
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人生をかけて桐生との戦いをしろと教育されて、愛なんてものは自分とは無縁だとずっと思っていた。母親似の美貌を使い周りにいる者は利用して、強くならなければならない。
だが、自分の周りに魅力的な人がどれほどいるか、ようやく櫻子は理解した。もっと、周りを――心で信頼し、頼るべきだ、と。一人で戦わなくても――隣に誰か、一緒に戦ってくれる人が出来るなら、と一瞬でも思ってしまった。
それほど、流星の言葉はその時の櫻子の考えを揺さぶるものだった。
「流星君、これオーナーから」
不意に、若いホストが日本酒の瓶とグラスを持って来た。櫻子が青い瓶のラベルを目にすると、『初孫 華恋 生もと純米吟醸原酒』と書かれていた。
「櫻子さんに向けて、でしょうね。それと、俺に対するけん制やろうか?」
笑いながら受け取った流星が、それをテーブルに置いて櫻子の為に注いだ。「どうぞ」と差し出されたグラスに口を付けた。
多様性酵母というものが醸し出す酸味が、口に広がる。そうして、続いてやわらかな甘さが後に続いて口の中で変化した。味の変化が楽しい、日本酒だった。それまはるで、櫻子が味わった事が無い『愛』の味かと思ってしまう。
「感傷的なワルツを」
ベッドに横になっている桐生は、無機質な声音で呟いた。すると、いつもと同じように音楽が流れだす。チャイコフスキーの有名な、ヴァイオリンの響きの美しい曲だ。桐生はこの曲を気に入っている。
彼は、自分の組み立てたものが壊されるかもしれない事を感じていた。感じた事のない、『焦り』という得体の知れないものに苛立っていた。
だが、自分のリズムを変える事は嫌いだ――まだ、早い。そろそろ、櫻子の言う『三人目』が次の動きを始める筈だ。
桐生は、静かに眠りに落ちた。
そうして、櫻子は今は知らぬ『愛』で大きく自分の未来が変わる事を、この時は知る事はなかった。
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