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1:怪盗アクア参上①
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「あと5分、か」
時計の針が明日を刻もうとする深夜。
新宿の夜景を見渡せるタワーマンションの最上階で、男がひとりごちた。
「モニターよし、ビデオと望遠レンズよし、追尾用ドローンもよし、あとは現れるのを待つだけだ」
用意した機材を指差し点検して、男は安堵する。
マンションの部屋は壁一面がガラス窓になっていて、その先には回転灯を輝かせるパトカーに囲まれたビルが見えた。
あそこで始まるショーを見物するためだけに、相場の10倍を出してまでこの部屋を買い上げたのだ。
見逃すことは絶対に許されない。
「さあ、いよいよ予告の時間だ」
期待に胸を躍らせながら、男は腕時計を見る。
今日は秒針が進むのがやけに遅い。
じれったさに男はトントンと床を蹴る。
「早く来い、早く姿を見せてくれ、俺のアクア」
期待に胸を膨らませ、男は望遠レンズでビルを覗く。
見張りにつく警察官は凄まじい数で、特に美術館のある最上階は厳重だ。
「まさに蟻の入り込む隙間も無いというやつだ。さあどうする、怪盗アクア」
期待感に男の胸が躍り、ふわっと浮き立つような気持になる。
やがて秒針は真上へ戻り、日が移り替わる時を知らせた。
すると男の目に映るビルから、一斉に明かりが消えた。
時計の針が明日を刻もうとする深夜。
新宿の夜景を見渡せるタワーマンションの最上階で、男がひとりごちた。
「モニターよし、ビデオと望遠レンズよし、追尾用ドローンもよし、あとは現れるのを待つだけだ」
用意した機材を指差し点検して、男は安堵する。
マンションの部屋は壁一面がガラス窓になっていて、その先には回転灯を輝かせるパトカーに囲まれたビルが見えた。
あそこで始まるショーを見物するためだけに、相場の10倍を出してまでこの部屋を買い上げたのだ。
見逃すことは絶対に許されない。
「さあ、いよいよ予告の時間だ」
期待に胸を躍らせながら、男は腕時計を見る。
今日は秒針が進むのがやけに遅い。
じれったさに男はトントンと床を蹴る。
「早く来い、早く姿を見せてくれ、俺のアクア」
期待に胸を膨らませ、男は望遠レンズでビルを覗く。
見張りにつく警察官は凄まじい数で、特に美術館のある最上階は厳重だ。
「まさに蟻の入り込む隙間も無いというやつだ。さあどうする、怪盗アクア」
期待感に男の胸が躍り、ふわっと浮き立つような気持になる。
やがて秒針は真上へ戻り、日が移り替わる時を知らせた。
すると男の目に映るビルから、一斉に明かりが消えた。
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